結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年12月17日(木曜日)

小沢一郎・鳩山由紀夫の猿芝居と菅直人・竹中平蔵のテレビ番組型論争

小沢一郎と鳩山由紀夫。
菅直人と竹中平蔵。  

鳩山内閣の方針転換。
主要マニフェストの転向。

小沢幹事長の民主党に寄せられた「国民の陳情」は2800件。
この「国民の意志」を盾に、マニフェストを変える。

「ガソリンなど暫定税率維持」
「子供手当・高校無償化」
「高速道路無料化」
「農業の戸別所得補償導入」

首相官邸に乗り込んだ小沢幹事長以下の面々。
まあ、猿芝居と国民の目に映ったことは確かだろうが、
私は、鳩山内閣と民主党の「豹変」は、
必ずやってくるし、それが必要だとも考えていた。

だから驚くことでも、怒ることでもない。

ただしこの猿芝居は、なんとかならぬものか。
もっと、スマートなやり方があるだろうに。

政府と党が議論し、意思決定し、
決然と国民に表明する。
その方が、いわゆる「カッコいい」。

一方、菅現経済財務大臣と竹中元経済財務大臣。
朝日新聞では、対立性を指摘。
「経済の供給側と需要側のどちらを優先するか」  
そのとおりで、これは、意見の対峙。
これが鮮明になってきたことは、実によい。

そして国民は、「需要の優先」を選択した。

小泉&竹中以前の自民党は、
明らかに供給側優先。
そして小泉・竹中も供給側優先。
ただし、後者は規制緩和と改革政策によって、
供給側から立て直しを図ろうとした。

しかし実行が遅れた。
小泉も首相を降りた。
すなわち、「実行」はできなかった。  

だから、国民が選択した。
「需要優先」を。

菅対竹中の新旧経済財務相論争は、
こちらはテレビ番組型。
言いたいことを言いあって、
論争に見えるが、
時間は限定されていて、
結論も実は明々白々。

ただし、小沢・鳩山の猿芝居と、
菅・竹中のテレビ番組は、
つながっていなければならない。

「需要優先」の実行という方向に。  

一定レベルで、その結末を、
私たち国民に見せてほしい。
私たちがその道を選択したのだから。

私たちの責任として。

さて、今日のニュースからの発言。
日経新聞の今日の「人こと」。
ニチレイの村井利彰社長。  
「食品メーカーとして、
原料をつくる農家を支えるのは使命だ」  

謙虚さとミッションがこもった言葉。
良いし、正しい。

「原料から差異化を進めないと、
消費者から選ばれなくなる」  

マニュファクチャーの社会的役割。

一方、今日の日経MJ「総合小売りページ」の囲み。
赤松広隆農林水産大臣がイオンの農場を視察。  
「強いものがバンと現金持って、
何でも産地で買うのはいいのか」と、
発言していたが、
イオン岡田元也社長が、
「文字通り畑違いの我々の活動が刺激になり、
農業全体の活性化になれば」と発言し、
赤松視察につながったもの。  

視察後の赤松発言は、
「他の企業にもこれくらいやってもらう(もらいたい?)ほど、
意義は大きい」と一変。

農業支援なのか、
農業支配なのか。

しかし、小売業は「工場を持たないメーカー」。
「農場を持たないメーカー」でもある。  

私は、ニチレイ村井派である。
ときがそれを証明するに違いない。

もちろんイオンやイトーヨーカ堂の農場経営に、
水を差すつもりは全くないし、
農場の現場で奮闘する人々には、
心から応援のエールを送るものだ。

しかし、私には自信がある。
歴史がそれを語っている。
そして歴史に学ぶとは、
あくまでも謙虚になることだからである。  

<結城義晴>  

2009年12月16日(水曜日)

『岡田卓也の十章』の「建物はあるが店はない」と岡田元也イオン社長の「総合スーパー転換策」

イオン岡田元也社長が記者会見。  
各紙が報じた。

話題の第一は、総合スーパー業態の転換策。
イオンでは「ジャスコ」というバナーを使っているが、
マイカルの「サティ」など含め国内に約560店を展開している。

これらは、連結売上高の約半分を占め、
営業利益は1割を超える。

この総合スーパーの著しい低迷が、
上半期連結決算における最終赤字を招いた。

「ユニクロなどに比べて時代遅れなビジネスモデルになっている」
岡田元也さんは、こう語ったが、
まさに、業態のライフサイクルから考えると、
明らかに衰退フォーマットの様相を呈している。

「商売の仕方、店の構え方など、
根本的に考えなければならない」
そして、業態の抜本的な転換を示唆。

イオン名誉会長の岡田卓也さんの本がある。
『岡田卓也の十章』(㈱商業界刊)
私が、前職の最後に置き土産のようにしてきた本だが、
その第一章は「店舗編」。
タイトルがふるっている。
「建物」が多いだけで「店」は少ない。  
岡田卓也さん自身が述懐しているのだ。
店の形をした建物は多いが、
お客様から支持される本物の店は、
ひどく少ない。

ジャスコをはじめとする総合スーパーの立て直しは、
「店」にするところから始めねばなるまい。

「店」にならない立地の「建物」は、
さっさと撤退するか、閉鎖するか、
または業態転換するしかない。

衰退業態の店が、
すべて機能しなくなるわけでは、
決して、ない。

衰退業態の店は、
機能する立地が限定されてくるのだ。  

総合スーパーは、
「衣食住の商品を手ごろな価格で販売する業態」。
この「あいまいな総合性」が、
「つきつめた専門性」によって、
市場を奪われてしまった。  

需要と供給の関係の中で、
供給が足りないときには、
「総合性」の便利さは効果を発揮する。

しかし、供給過多の時代には、
その「総合性」は無駄となる。
顧客は「専門性」を重視する。
ただ便利な総合店に並ぶ商品やサービスは、
もはや必要とされない。

コンビニやスーパーマーケット、
ドラッグストアやカジュアルファッション店は、
消耗品や購買頻度の高い商品群を売る。
しかも「専門性のある総合」であって、
これらの店が顧客の周辺に存在すれば、
「総合スーパー」はもはや必要とされない。

岡田元也さんは、明言したという。
「店舗家賃の引き下げや人員配置の見直しで、
約390億円のコスト削減をし、
2010年2月期の連結最終損益は黒字化する」  

先の『岡田卓也の十章』第三章「競争編」の最後の言葉。
問屋から集めた独自性のない商品を、
何の技術や創意工夫もなく、
安易に並べているようなお店に、
……、未来はない」  

岡田元也会見のもう一つのテーマは、
デフレと安売りに関するもの。  
岡田さんは語った。
「他社より1円でも安い物を売るという競争は効果がない」。
安売り競争が「マンネリになっている」。
値下げに代わる集客手段については「答えがない」。
このあたり、ちょっと弱気。

ただし、「流通業界の低価格競争がデフレの元凶」との批判には、
一転、強気。
「生産性を向上させて所得を上げる努力が必要」

顧客が喜ぶことに邁進する。
それが小売業だし、
岡田元也が目指す「革命商人」のあり方だ。

故倉本長治は、『考える商人』(商業界刊)の中で言っている。
「我々が言う商業革命とは、
商品の取引、消費者に対する販売の考え方から、
そのための組織は方法をすべて急変させることを指し、
革命商人というのは、その激動を、
みずから挺身推進する勇気ある先駆的商人のことである」

『岡田卓也の十章』から。
第四章のタイトルは「絶対不利は絶対有利に通ずる」
第九章のタイトル「やり方を考えて考えて考え抜く」  

さて昨日の東京・銀座六丁目交差点。
米国カジュアル衣料チェーン「アバクロンビー&フィッチ」がオープン。
通称「アバクロ」期待のアジア第一号店。  

1階から11階までの鉛筆ビルで、店舗面積は973.73㎡。

1892年にデビッド・アバクロンビーによって創業されたアバクロは、
アメリカ、ヨーロッパ、そして日本でも人気の的。
2009年全米チェーンストアランキングでは96位で、
年商35億4000万ドル(100円換算で3540億円)、    
ただし売上げは前年比マイナス5.6%。
純利益は2億7200万ドルで、
こちらは前年比マイナス42.8%。
店数は1125店で、8.75%増。

エキサイティングな売場づくりや売り方は、
ニューヨーク5番街の店と変わらない。
しかしジーンズは2万円前後、
ティーシャツは5000から1万円というから、
1.5倍から2倍近く高い。

アバクロのような超のつくステータスをもつ店は、
明らかな高売りでも、一応は顧客が並ぶ。

これが長続きするかどうかは分からないが、
アメリカに行って、アバクロで買う喜びと優越感は、
ちょっと残された感じがする。

この分野は、まだまだ「舶来品」感覚なのか。

<結城義晴>  

2009年12月15日(火曜日)

楽天・Yahooの過去最高記録と倉本長治の「同質性という欠陥」

日本銀行が12月の企業短期経済観測調査を発表した。
通称「日銀短観」。  

製造業では現状、改善がみられるが、
3カ月後は鈍化するという予測。
対個人サービスや飲食店・宿泊サービスの景況感は悪化。

「販売価格が下落しているが、
仕入れ価格はそれほど下がっていない」  

一方、先週末の日曜日、12月13日の日曜日。
インターネット通信販売は大盛況。  

楽天市場の総売上高は、1日で30億円台後半。  
これは前年同日比2割増で、12月日曜日の過去最高。

日経新聞の囲み記事。

同じ13日日曜日の「Yahoo!ショッピング」は、
売上高10億円以上で過去最高。  

前年比40%の増加。

経済不況、消費不振。

しかし日本人には金がないわけではない。
カネを使わないわけでもない。

これまでと同じ使い方、
旧態依然とした消費の仕方に対して、
日本人が「NO」と言っているのだ。

その日経新聞のコラム「大機小機」。
先週の金曜日に、ペンネーム文鳥さんが書いている。

日経は、鳩山政権には辛口で通しているが、
文鳥さんはそうでもない。

「時々刻々と変化する株価や為替の動向は、
政権に対する通信簿ではない」

「市場は誕生したばかりの政権に揺さぶりをかけ、
市場への『忠誠』を求めているのかもしれないが、
新政権は翻弄されてはならない」  

「そもそも市場の声は国民の声を反映しているとは限らない」

ここでいう「市場」とは株式市場のこと。
株式市場の乱高下が、国民の暮らしに大打撃を与えるわけではない。
日本という経済圏において、
貨幣経済と実体経済の関係が、いかにあるかを説明している。

「円高による輸入品の値下がりを多くの国民は歓迎しているし、
家計の金融資産に占める株式の比率も、
日本の場合は7%と米国の同31%の4分の1にも満たない」

「市場が騒ぐほどには円高も株安も、
国民生活には直接影響を与えてはいないのだ」  

この文鳥さんの指摘、私も賛成。

要は、株式市場経済の不振が、
マインドとして一般国民に伝染し、
それが消費不振の原因にもなっている。
マスコミの影響力の大きさと、
その無責任な扇動は、
日本という国を全くもって、
変な方向に導いてしまう。

しかしだからこそ国民もビジネスマンも、
そのマスコミの言葉に踊らされてはいけない。

自分の信念をもとに、
自分で判断できること。  

それが何よりも大切だ。

他人の動向に惑わされ、
他人の判断にゆだねてしまっては、
生きている意味がない。

商売をやっている人、
商売の仕事を担っている人には、
それが強く求められている。

「楽天市場」や「Yahoo!ショッピング」が伸びているのは、
インターネット販売が便利であるという理由からだけではない。
流行だからというだけでもない。

既存の有店舗小売業が同質化して、
新鮮味を喪失しているからだ。

インターネット販売も、
それがもっともっと普及していけば、
顧客は移ろってゆく。

その上、インターネット販売は、
広範なマーケティング展開であるから、
「クリティカルマス」の効用が大きく、早い。
有店舗小売業は、あくまで地域性にのっとっている。
だからこそ有店舗販売には、
局地性や独自性・個性が求められる。

商業界主幹の故倉本長治が、
断言している。  

<『商店経営読本』より>  
「現代小売店の最大の欠陥のひとつは、
どの店も同じような品を並べ、
同じような値段で、
同じような売り方をしていることだ」

倉本長治は、6つの現象をあげている。
「1.どこにでもある品とほとんど同じ。
2.どこでもやっている同じ売り方
3.どこの店に行っても同じような値段
4.どこの店も同じような店づくり
5.その上何をしたらよいかも考えない
6.どうすることが正しいかさえ自覚していない」  

倉本長治は、
ひどく怒っていた。
ひどく悲しんでいた。

「商品にも、経営にも、
まったく個性がないことに気がついていないのである。
この店だけの独自の方針や政策とか商品とかが、
お客からは見えてこないのだ」

自分では「違い」を出していると思っても、
お客にはそれが、くっきりとは見えていない。

40年も前の言葉だが、
現在の状況と酷似している。

「自分では何もしないで助かる路を求めている」

「お客からは見放され、
自分で売りたい商品も手に入らなくなり、
消滅するしかないではないか」

「自分の考えで、
お客が本当に求めている商品とサービスを、
店一杯にしようという努力を放棄してしまえば、
それを『店』と呼ぶことさえも恥ずかしい」  

倉本長治は、なぜか、
怒っていた。
悲しんでいた。

「同質性という欠陥」  
今、私たちが自覚し、
抜け出さねばならないのは、
このことだ。

商人舎4月の標語。
「差異が価値を生む」  

12月商戦後半に向けて、
他との「違い」を出しつつ、
己を貫くことに全力を挙げたい。

<結城義晴>  

2009年12月14日(月曜日)

仕事の種類と年中無休の仕事

Everybody! Good Monday!  

2009年師走、第三週が始まります。

イオンの「史上最大の値下げ」  
先週の木曜日から日曜日までの4日間。
さて効果はいかに。
衣料品など、顧客はピクリともしなかったように感じられた。

イトーヨーカ堂の「15億円キャッシュバック」  
これもユニクロの二番煎じで、
インパクトに欠ける。

とにかく動けばいいというものではない。

さて、今日は新聞の朝刊が休み。  
休刊日という。
結城義晴の毎日更新宣言には、
休刊日はないけれど。

新聞が休刊というのは、
今年、最後の休みをとって、英気を養い、
新年特大号まで突っ走るということ。

商業もサービス業も、新聞とはご同業。
休みなしで、国民生活のインフラとなる。

年中無休で活動する仕事は多いし、
年中無休で仕事する人々も、考えてみると多い。

警官、消防士、医者、看護師。
守る人々。  

新聞記者、テレビマン、ラジオマン、
いわゆるマスコミ。
伝える人々。  

鉄道マン、タクシードライバー、バス運転手、
パイロット、その整備士。
これらは交通機関、
運ぶ人々。  

そして小売業、フードサービス業、
サービス業に従事する人々。
売る人々。  

売る人々のなかで、完全無休の仕事は、
コンビニ、ホテルや宿泊業。

ただし、全員が年中無休ではない。
交代で休暇をとる。
むしろよい商品、よいサービスを提供する企業は、
しっかりと連続した休暇制度をもつ。

逆に、定期的に土曜日・日曜日、
夏休み、冬休みなどとるのは、
役所と製造業、それに準じる仕事。
これらは、
つかさどる人、
つくる人。  

ただし、つくる人々の中でも、農業は、
もともとは年中無休で半年暮らしのデカンショ仕事。
もちろん二期作、二毛作と、
農業もだんだん工業化してきた。
またはサラリーマンの二股仕事になってきた。

こんなことを考えると、
小売業ばかりが大変な仕事をしているわけではないし、
日本中の働く人々が、
定期的に休暇をとる仕事ではないことがわかる。

全員が、それぞれに仕事を果たして、
それによって社会全体がつつがなく営まれている。

これを「社会的機能」という。
荒井伸也先生の説。

私もそう思う。

自分の仕事、自分の職業の「社会的機能」を、
理解するところから、
仕事へのロイヤルティが生まれる。
ロイヤルティとは、忠誠心のこと。

私は、自分の仕事に忠誠できる人は、
幸せな人生を送ることができると思う。

自分の仕事を「天職」と考えられること。  

それには、第一に世の中にはさまざまな仕事があることを知る。
第二に、自分の仕事を知りつくす。
第三に、それらの関係性を知る。

野球でピッチャーをやりたいと考える選手は、
キャッチャーのことも、内野手や外野手のことも、
知らねばならない。

それを知って初めて、
野球の面白さがわかり、
良いピッチャーとなることができる。

新聞休刊日から、こんなことを考えた。

今週は、ちょっと肩の力を抜いて、
12月の際に向けて、英気を養おう。

ウォルマート副社長ジョン・フレミング。
「今年末は厳しくて、
本格化が遅い」  

経営者や幹部にとっては、
「厳しさに学べ」は「厳しさ」に力点が置かれ、
この「厳しさ」が死活問題となる2009年末だが、
これから自分の天職を見つけようという人々には、
「厳しさに学べ」は「学べ」に力点が置かれる。

「厳しさ」を楽しむ心の余裕が欲しい。

Everybody! Good Monday!  

2009年12月13日(日曜日)

ジジと立教合宿[日曜版]

ボクの名前は、ジジ。
12月だけれど、
ボクは、まったく、
さむくはありません。
j1

近所のお寺の12月のことば。
m
しっかり
自分を
みつめよう
たまには
心の
総点検

いかがです?

ボクも、賛成です。

ユウキヨシハルのおとうさん、
うちに、いません。
j2

きのうから、リッキョー大学。
r1

きのうは、ふたつ講義があって、
そのあと「結城ゼミ」の合宿。
r2
大学の中で、研究して、
池袋ロイヤルホテルにとまった。

ゼミの人たちが、
卒業論文のおいこみで、
おとうさんもそれを指導・応援する。
j3

それにしても、
リッキョー大学キャンパスは、
きれいなところです。
r4

いつもきれいだけれど、
秋から冬にかけて、
木々の葉が、
色づいて、
おちる。

それもきれい。

ボクも、みとれてしまいます。
j4

おとうさんの研究室がある3号館。
r5

ここで、勉強したり、
研究したりする。
j5

イチョウの木も、
黄色の葉をおとす。
r6

それから、
木と空がいい。
j6
ボクも、だいすきです。

建物と空と木。
r7

空と木。
r8

木と空。
r9

たくさん勉強して、
たくさん研究して、
なにか、とてもいいものが、
うまれるのでしょう。
j7
それがおとうさんのよろこびです。
おとうさんのしあわせです。

いつでも君のそばに
よろこびが、
いつでも君のそばに、
しあわせが、
あるように。

山崎真幹さんがつくった「いのり」。

ボクも、
だいすきな歌ですし、
もちろん、
おとうさんも、
だいすきな歌です。

<『ジジの気分』(未刊)より>  

2009年12月12日(土曜日)

2009年の漢字「新」は「革新」を意味し、2010年の「鮮」につながる

「今年の漢字」が決まった。
2009年を表現する漢字一字。
「新」  

何かと問題の多かった日本漢字能力検定協会が、
全国から公募したら過去最多の16万1365件が集まった。
そのうち1万4093通が「新」を選んだ。8.73%。

第一位が10%に達しないというのは、
混迷の時代だともいえるが、
しかし9%近くが「新」を選んだというのも、
驚きではある。

漢字検定協会は、
①鳩山新政権誕生、
②オバマ新大統領の就任、
③新型インフルエンザの流行
などを理由にあげる。

ちなみに第2位は「薬」。
3位「政」、4位「病」、5位「改」。

昨2008年の漢字は「変」だった。
私は、昨年の今頃、予想した。
希望的予想。
2009年は「化」であってほしい。

そうすると2008年、2009年で、
「変・化」が成し遂げられると。

残念ながら、「化」ではなく、
「新」になった。

しかし、2年続けて、
「変わる」
「新しい」  

これらが日本のトレンドを示すとは、
日本社会に「イノベーション」が進んでいることを表わす。
不況だ、不振だ、といわれているが、
国民の意識として、
「イノベーションの進捗」を、
とらえたとみるべきだろう。  

昨年の「変」にくっつく言葉を想定してみれば、
「革」となる。
「革」は、皮、表皮の意味もあるが、
「あらためること、あらたまること」の意をもつ。

そしてこの「革」をつなぎにして、
今年の「新」を加えると、
「革新」となる。

すなわち「イノベーション」を意味する。

昨年から今年は「変革」から「革新」だった。
不況や不振は、そのための「試練」だったと考えたい。

だとすれば、わが社、わが店は、
その国民の期待に応えて、
「イノベーション」が進んだか。
それが、何よりも問題となる。

さて、来年の漢字を簡単に予測することはできないが、
恒例となりつつあるので、
これも期待を込めて、
「鮮」としよう。  

新しいこと、
生々しいこと、
あざやかなこと。  

これからの10年に向けて、
2010年の漢字は「鮮」にしたいものだ。 

さて、その2010年度の見通し。
内閣府が政府経済見通しの策定作業に入った。

実質国内総生産(GDP)成長率を、
1%台半ばと設定。  

これは物価変動を除いた指数。

名目成長率はゼロ%台の増加。
これが生活の実感に近い数値。
だから生活実感の成長度は1%に達しない。

これらは3年ぶりにプラス成長が設定された。

そして消費者物価は、
2年連続で前年度比マイナスと見通す。  

今年7月時点では内閣府は、
2010年度実質成長率を0.6%プラスと見ていたから、
率自体は夏時点の2倍になった。

やや明るい2010年ではある。
鮮やかな2010年であることを期待したい。

最後に今日のニュースからひとつ。
「アウトレット・モール」が、
東京お台場に登場した話。  

お台場の商業施設「ヴィーナスフォート」の3階1フロア。
ディベロッパーは森ビル。
49店が集まったこのアウトレットは、
年間売上げ目標80億円。

ファッションの「ジョルジオアルマーニ」、
「ユナイテッドアローズ」、
バッグの「ハンティング・ワールド」、
サングラスの「レイバン」などなど。

2割から6割のディスカウント価格で販売される。

アウトレットは現在、全国で35カ所。
副都心に登場するという現象には、
二つの意味がある。
第一は、メーカーの製造製品のだぶつきが酷いということ。
第二は、アウトレットの爆発力に、
限界や飽和が見えてきたか、ということ。
本来、投資コストや運営コストを極限まで下げるアウトレット。
だから郊外に大きな敷地を確保して、
ブランド品を安く売る。

この郊外の距離感が、
実は、アウトレットの秘密だと私は思う。  

離れているから、
規格外品だから、
売れ残りだから、
季節外れだから、
ブランド品が安い。  

メーカーやサプライヤーが、
直営で売ることができる。

要は、二重価格が許されている。
顧客からの「ダブルスタンダードの許容」である。

「安く売ること」の言い訳や理由が、
大義名分として通る。

その距離感・異空間のアウトレットが、
都心の至近距離に出てきた。

「鮮やか」な出店なのか、
それともデフレの「挙句」なのか。

今年の年末だけで判断してはならない試みであるし、
2010年まで見続けねばならないスポットではある。

今週も、
商人舎のホームページと[毎日更新宣言]にやってきてくださって、
心から感謝。

<結城義晴>  

2009年12月11日(金曜日)

バラク・オバマの「人間としての羅針盤」と倉本長治の「試練」

来年の商人舎アメリカ視察研修会。
その構想がまとまりました。

三つに分類される。
①Basic
②Hot
③Special

小売業の品揃えのようなものです。

Basicはまさしく原理原則・基礎編。  
アメリカ小売業・消費産業のビジョンやロマン、
歴史や構造、店舗と業態の見方、学び方、
そして産業化の原動力となったもの。
コーネル大学食品産業学部の世界最先端理論も、
結城義晴流にわかりやすく解説します。
ラスベガスというそれが可能な一都市に居座って、
網羅的に小売業・消費産業の全体像を学びます。

以前から、私が、どうしてもやりたかった研修会です。
だから費用も30万円を切るレベルにしました。
多くの若い人々、現場の店長クラスに、
しっかり学んでほしいと思います。

Hotは、最新潮流・最新店舗・話題企業探求編。  
来年3月はアリゾナ州フェニックスと、
カリフォルニア州サクラメント・サンフランシスコ。
新しい商売のヒントや最新動向を研究します。

最も重要なトレンドはウォルマートの動静。
プロジェクト・インパクト戦略で大イノベーションを果たしつつある同社。
そのコンパクト・スーパーセンターやスーパーメルカド、
そしてマーケットサイドに、最新環境対策店舗。
テスコのフレッシュ&イージー、
さらにセーフウェイのザ・マーケット。
これらをまとめて総ざらいします。

一方、ローカルのナゲットマーケットは、
本当にゆっくり、じっくり研究します。

Specialは、中長期的・特別経営戦略追究編。
トップ・幹部向けの特別研修会です。
テキサス州オースティン・ダラス、
ニューヨーク郊外とマンハッタン。
徹底的にものを見て、ものを考える研修会。
それが2010年代対策となります。

いずれの研修会も、これまで以上に、
①「自ら、変わる」ため
②「知識商人となる」ため
③「商業現代化を進める」ため
この三つの目的を設定しています。

是非、ご参加のほどを。
全力を挙げて、準備し、
あなたをお招きします。

さて、バラク・オバマアメリカ合衆国大統領。  
オスロのノーベル平和賞受賞式でスピーチ。
“I receive this honor with deep gratitude and great humility.”
「この栄誉を、私は深い感謝と非常に謙虚な気持ちで受けとめます」
「それはまず、世界の舞台での私の仕事が緒についたばかりで、
終わっていないためです」

「正義として持続する平和」と題した演説。
ガンディーやキング牧師が唱えた「非暴力の理想」を再評価し、
「それを捨てることは人間としての羅針盤を捨てること」と訴えた。

We can acknowledge that oppression will always be with us,
and still strive for justice.
抑圧の中にも、正義の追求はできます。
We can admit the intractability of deprivation,
and still strive for dignity.
欠乏の中にも、尊厳の追求はできます。
Clear-eyed, we can understand that there will be war,
and still strive for peace.
戦争の中にも、平和の追求はできます。
We can do that.
我々には、できます。

率直に言って、私はこういったスピーチに共感をもつ。
リーダーがリーダーとして、
言わねばならない場で、
言う内容だと思っている。

故倉本長治商業界主幹の「試練」という文章。  
(『商業界二十年』より)  
「天が重大な任務をある人に与えようとするときに、
必ずまず、その人の精神を苦しめ、
その筋骨を疲れさせ、その肉体を飢え苦しませ、
その行動を失敗ばかりさせ、
そのしようとする意図と食い違うようにさせるものだ。
これは天がその人の心を発憤させ、
性格を辛抱強くさせ、
こうしてそれまではできなかったことも、
できるようにするための貴い試練なのである」
孟子の言葉だという。

「艱難は、
大望を遂げる者にのみ与えられた試練だと観るとき、
誰しもこれを堪え忍ぶだろう」

「困難に直面した者は、
こうして勇気をもち、
希望を抱くに至るのだ」

「苦しさを耐え抜いた者でなければ成功はないと知って、
万難に直面することをむしろ喜びとせよ」  

まったくの同感。
付け加えることなし。

しかし、ひとことでいえば、
「厳しさに学べ」  
今月の商人舎標語。

人類は今、試練と艱難の真っただ中にある。

アメリカも日本も。
オバマも鳩山も。

商業も製造業も。

来年はアメリカでも本当の「厳しさに学びたい」

多謝。

<結城義晴>  

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