結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年01月10日(月曜日)

新成人124万人に向けた故上野光平の『自己啓発のすすめ』と「自己啓発の三つの技術」

Everybody! Good Monday!
[vol2]

2011年第2週の最初の月曜日は、
「成人の日」の祝日。

祝日法の趣旨は、
「おとなになったことを自覚し、
みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」


「みずから生き抜こうとする青年」

これがキーワード。

その新成人の人口は、
今年約124万人。
昨年が127万人で、3万人の減少。
一昨年2009年は133万人で、
2年で9万人のマイナス。

世の中、連続減少中の現象が極めて多いが、
新成人人口も4年連続で過去最少を更新。

新年の最初に毎年、
「日本の人口を意識する日」としたほうがよい成人の日。

推計調査を始めた1968年以降、
最も新成人が多かったのは1970年で、
これが俗に言う「団塊の世代」の第一次ベビーブーマー。
1950年生まれ。

この時の新成人は246万人だった。
従って、41年後の今、新たに成人するひとは、
ほぼ半分に減ったことになる。

団塊の世代の子供たち、
すなわち第二次ベビーブーマーが成人に達した1994年には、
2回目のピークを迎え、新成人207万人と200万人を超えた。

今年の124万人は日本の総人口の0.97%。
史上初めて、1%を切ってしまった。
1968年には2.35%だったから、
比率では半減以上の減り方。

今年の男女比率は、
男性63万人、女性61万人で、
意外に感じられるかもしれないが、
男性の方が2万に多い。

日本人口を年代別にみると、
いちばん多いのは、やはり、
今年60歳の還暦を迎える第一次ベビーブーム後の1951年生まれ。
私の一つ年上の世代で186万人。

2番目に多いのが、これも、
36歳を迎える第2次ベビーブーム直後の1975年生まれで、
183万人。

最後に確認。
新成人の定義。
本人とその家族以外の人には、意外に盲点。
現在は、学齢方式を採用している。
つまり「昨年の4月2日から、今年4月1日までに、
20歳の誕生日を迎える人」。

その成人に向けたメッセージが様々に贈られている。

しかし私は、こういったときに、いつも、
故上野光平先生を思い出す。

今はウォルマートの傘下に入ってしまった西友の実質的な創業を果たし、
のちに流通産業研究所理事長・所長として第一級の研究者となった。

誠に残念ながら63歳で逝去されたが、
『自己育成のすすめ』という本を上梓されている。
ビジネス社刊だが、現在絶版。

商人舎最高顧問の杉山昭次郎先生は、
その上野光平先生の盟友。

上野先生の言葉。
「自己啓発とは、
人間としての自分を、
可能な限り活かしきっていく生き方である」

「自分を活かすとは?」
「今日を充実して生きることであるが、それは同時に、それを通して、
明日をよりよく生きることにできる自分を開発することでもある」

「今とは違った中身をもつものとして、
自分を変えていくことである」

新成人には、この上野光平の言葉だけで十分だろう。

上野先生の『自己啓発のすすめ』の第6章は、
「自己啓発の技術」となっている。
そのなかで、3つの技術を示している。
第1は、「読書の技術」
第2は、「時間管理の技術」
第3は、「モノを書く技術」

学者でも評論家でもコンサルタントでもなく、
普通の実務家、それも流通・サービス業に従事する実務家に、
この三つの技術の有用性を提言している。

まさに上野先生は、
この言葉こそ使わないけれど、
「知識商人」を目指せと示唆している。
私も知識商人の条件に、
読む技術、時間を使う技術、書く技術を挙げたい。

私には「モノを書く技術」が重視されていることが新鮮だった。

「チェーンストアの場合には、
企業としての意思連絡や情報交流の主な方法は文書である」

「ところが、この主要なコミュニケーションの手段である文書レベルが、
信じがたいほど低い」

「書く技術を高めることは、自己啓発のテーマであるが、
実はそれ以上に企業にとっての戦略的課題でもある」

上野光平がまとめた「文章を書くときの7ポイント」。
一、本気で考えていることがあること。
二、表現を探すのではなく、本気で考えていることが何であるかを、つきつめること。
三、それを、できるだけ簡潔明瞭に、シンプルに書くこと。
四、それは、可能なかぎり論理的でなければならない。

(論理には限界があるが、だからといって論理がいいかげんであってはならない)
五、単純なことをややこしく書くという誘惑に負けるな。
六、独り合点の文章、無駄な言葉、きまり文句、出来合いの言葉などを安易に使うな。
七、そのうえで、モノを書く上での基本的技術を身につけよう。

いかがだろう。

新成人だけでなく、
新年をあたらしい気分で始めたいと考える人々、
「書く技術」を向上させるために、
ブログでも始めてみませんか?

「ほぼ毎日更新ブログ」となったあかつきには、
商人舎ホームページにリンクさせてもらいます。

Everybody! Good Monday!

<結城義晴>

2011年01月09日(日曜日)

ジジの七草[2011日曜版Vol2]

ユウキ・ジジです。
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あたらしい年も、
すぐに時間がすぎていきます。

ユウキヨシハルのおとうさんと、
新年のごあいさつをしました。
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三が日がおわり、
おとうさんのおやすみも、
おわりました。
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お正月のおわりに、
七草がゆ。
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うらやましいです。
ニンゲンが。
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ねぇ、ねぇ、おとうさん。
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ねぇ、おとうさん。
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ボクも「ナナクサ」。
おねがいします。
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といってもボクのばあいは、
シーバ。

うーん。
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うーん。
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いただきます。
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そして、マンゾク。
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七草がおわって、
やっとお正月がおわる。
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さあこれから、
じっくりと2011年を、
はじめましょう。

ことしもよろしく。

<『ジジの気分』(未刊)より>

2011年01月08日(土曜日)

セブン&アイとイオンの第3四半期決算の報告と忠告「数字づくり・体裁つくろい」に終始するな

昨日は、七草の節句。
朝から七草粥を食して仕事に臨んだが、
夜にも七草粥を供されて、
「小さな喜び」を二度、いただいた。
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心から満足。

週末に向けて、
多忙を極め、
仕事は山積しているが、
気力は充実。

有難い。

さて第3四半期決算が、
次々に発表されている。

セブン&アイとイオンの第3四半期決算。
どちらもグループ全体では健闘したが、
内容としては対照的な結果となった。

㈱セブン&アイ・ホールディングスは、
売上高は前年同期比プラス0.2%の3兆8255億5700万円、
経常利益はプラス3.4%の1761億8800万円。

セブン-イレブン・ジャパンと世界のセブン-イレブンが全体をけん引し、
売上高プラス4.2%の1兆5556億3600万円、
営業利益プラス6.5%の1566億4500万円。

ここでいう売上高は本部のロイヤルティを中心にしたもの。
だから営業利益率が10.0%にもなる。

セブン-イレブン・ジャパン単体では、
営業総収入はプラス2.4%の4189億9500万円だったものの、
営業利益が8.7%プラスで1333億6900万円。
こちらの営業利益率は31.8%と凄い。
セブン-イレブンはもう、小売業ではない。

チェーン全店売上高はプラス4.6%の2兆2167億2600万円。
11月末での国内総店舗数は1万2985店と大台寸前、
9カ月で232店増えた。

その全店平均日販は6000円増えて、63万円。
タバコ販売が平均日販増加に寄与した。

しかし総合スーパーのイトーヨーカ堂は、
足を引っ張る結果となった。
売上高マイナス1.6%で1兆153億2100万円、
そして営業損失74億4100万円。
つまり赤字。

11月末の店舗数は171店で、これは新店5店、閉店8店で、
トータルではマイナス3店の結果。
住居関連マイナス12.7%、
食品までマイナス1.3%で響いた。
既存店ベースでは売上高マイナス2.1%、
客数マイナス0.4%、
客単価マイナス1.7%。

スーパーマーケットのヨークベニマルもやや苦しい。
売上高マイナス1.4%の2544億9700万円、
営業利益マイナス7.7%の56億900万円。
ただしこちらは食品がプラス0.9%、
住関連プラス0.2%で、
衣料品はマイナス3.8%。

既存店ベースでは売上げマイナス4.2%、
客数マイナス4.1%、客単価もマイナス0.1%。

百貨店のそごう・西武は、
売上高マイナス1.3%の6608億9300万円、
営業利益は赤字の21億2000万円。

外食のセブン&アイ・フードシステムズは、
売上高606億200万円のマイナス7.9%、
営業損失3億1300万円。

コンビニに次いで期待の星のセブン銀行は、
売上高マイナス3.4%で813億9200万円、
営業利益マイナス6.9%の221億1300万円。

コンビニ以外、総崩れの観あり。
しかし回復力、修正力がこのグループの特長。
そこに期待がかかる。

一方のイオンは持ちこたえた。
売上高は前年同期比プラス0.1%の3兆7323億200万円、
営業利益がプラス66.7%と激増し、933億5800万円、
それにつれて経常利益もプラス86.9%の1011億2800万円。
最終損益は491億円の黒字。
ちなみに前年は99億円の赤字だった。

総合スーパーのイオンリテールの売上高は、
マイナス0.3%だったが、
第3四半期には既存店プラス3.6%まで回復し、
総合スーパー業態の衰退感を脱したかに見えた。
ただし、在庫削減や経費コントロールといった管理業務の徹底による利益捻出で、
決定的な業態改革はこれから。

イオンはスーパーマーケット事業において、
日本唯一のナショナルチェーンだが、
その既存店売上高は、第3四半期に連続的に回復し、前年をクリア。
グループの総合力を発揮し始めた。

2月末の通期見通しは、
営業収益プラス0.1%の5兆600億円超、
営業利益はプラス15~23%、
経常利益はプラス19~27%といった水準。

株価には問題のない結果となる。

セブン&アイとイオン。
第4四半期もあと1カ月と3週間。
最後の追い込みにかけることになるが、
その努力の方向が根本的な問題解決に向かっていなければ、
来期の展望はない。

逆にいえば、これから期末に向けて、
表面的な数字づくりや体裁つくろいに、
終始してはならない。

むしろ、業態ごとに、単体ごとに、
膿は出し切ってしまうくらいの決意で臨む姿勢が必須である。

さて昨日は1日、㈱商人舎オフィスで仕事。
レジュメづくり、原稿校正、
結城ゼミ院生の論文読みこみなどなどなど。

夕方、東京・赤坂へ。
顧問税理士の宮田昇事務所へ。
赤坂サカスには、小さなアイススケート・リンクがある。
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ニューヨークのロックフェラーセンターほどの広さはないが、
真冬の大都会の中のスケートリンク。
洋風の情緒たっぷり。

テレビ局のTBSが完全リニューアルしてできた施設。
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そのTBSも夜になるとイルミネーションが美しい。
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ショッピング&フードサービスゾーンはとりわけて美しい。
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TBSストアーには、この寒空に行列をつくる若い女性たち。
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私たちは、赤坂の料理屋「若竹」へ。
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ここで突き出し替わりに、七草粥をいただくことになった。
新年会のメンバーは、
左から社労士の石澤清貴先生、
税理士の宮田昇先生、
そしてアド・パイン代表の松井康彦さん。
ご存知、商人舎エグゼクティブ・プロデューサー。
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延々、4時間以上も、会話に花が咲いた。
石澤先生は㈱商業界の顧問を昨年12月で退任された。
私も社長時代にたいへんにお世話になった。
もともと出版社ご出身で、私と同い年。
その出版社の経営内容・労務環境などを熟知した先生。

数年前の苦労話などしていて、
鮮明にその時代の記憶が蘇った。
そして改めて気がついた。

私は、商業界時代とは、
異なる世界で、異なる人々と仕事をしている。
まさにこの3年間で「蛻変」を遂げた。
それが可能となったことに感謝したいと、
心から思った。

朝と夜の七草粥にも、
多謝。

皆さん、良い週末を、
とれる人には良い3連休を。

Everybody! Good Weekend!

<結城義晴>

2011年01月07日(金曜日)

ユニクロ柳井正・しまむら野口正人・ヤマダ電機山田昇の時代観と経営信条を読み取る

1月7日、七草の節句。
朝から七草粥。
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日本人であることの喜び。
日本に住むことの幸せ。

商品はJA横浜中央神奈川支所の「七草研究会」産。
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「七草研究会」は1982年に横浜市の農家有志7軒で結成。
現在、3軒の生産農家に減ったが、
横浜・川崎・東京などの市場に約35万パックを出荷。
会長は加藤辰彦さん。

パックの裏には七草粥の作り方など書かれている。
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七草の節句は、本来、人日(じんじつ)の節句と言う。
五節句の一つ。

ウィキペディアでは、
「節句(せっく)は、伝統的な年中行事を行う季節の節目(ふしめ)となる日」。

江戸幕府が5つの節句を公的な行事・祝日として定めてから、
「五節句」が普及した。
第1は、今日の人日。
第2は、3月3日の上巳の節句ひな祭り。
第3は、5月5日の端午の節句。子どもの日。
第4が、7月7日の七夕の節句。
そして第5が、9月9日の重陽の節句。

わかりやすい。
奇数月のぞろ目の日。
1月は1日が元旦なので、7日となった。
ちなみに11月11日は、
節句には関係ないらしい。

さて七草粥を食して、
元気に週末へ。

週末こそ、「超」のつく忙しさ。
仕事山積。
成人の日も、三連休も、ない。

今朝の朝日新聞『天声人語』。
幸せについて論じている。

私が頻繁に使うフレーズ。
小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。

天声人語は岡本眸さんの句を挙げる。
「温めるも冷ますも息や日々の冬」

昨夜の寒さに手を温めるのも息。
今朝の七草粥を冷ますのも息。

そして言う。
「幸福感は、収入が多いほど大きいものでもないらしい」

米国の調査の結果。
「日々の幸せを感じる度合いは年収7万5千ドルほどで頭打ちになる」

プリンストン大学のダニエル・カーネマン名誉教授らが、
45万人に電話調査した。
「高い年収で満足は買えるが、幸せは買えない」
これがノーベル学者のカーネマン先生の結論。

天声人語も結論づける。
「幸せ者とは、小さな喜びを十分に味わえる人」

だから私のいう3要素、
「小さな喜び、ささやかな幸せ、明日への希望」を、
すべての顧客に提供しようとする商売は、
「幸福提供業」ということになる。

もっとも「幸福提供」というよりも、
こちらの表現の方が私は断然、好きだ。
「小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望」

七草粥で、その幸福を感じることができる。

さて、日経MJに3人のトップマネジメント登場。
ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正さん、
しまむら社長の野中正人さん、
そしてヤマダ電機会長の山田昇さん。

こう書いていて気付いたが、
昨年の今日のブログでも、
柳井さんと山田さんが日経MJに登場していることに触れた。

とすると、このインタビューは日経MJ恒例のものらしい。

柳井さんは、「2010年の苦戦」について質問され、
率直に答える。
「我々が商品政策を間違えたことが大きい」

「我々にファッションそのものは求められていない」

「あくまでベーシックな服にファッション性を加えるポジションだと
再認識し、改善を進めている」

私は現在を、「ポジショニング競争」の時代だと公言しているが、
柳井さんとユニクロのポジショニングが、
ここに鮮明に示されている。

しまむら社長の野口正人さん。
「11年も景気全体が良くなる期待はしていないが、
消費者は必ずどこかで買い物をする。
その第一候補になればいい」

最後にヤマダ電機会長の山田昇さん。
「業界を見渡せば現状の家電販売の全国チェーンは多すぎる。
いずれ3~4社に集約される」

全国チェーンという範囲の経済のなかでは、
「寡占化」から「三占化」を展望するのは、私と同意見。
その中でヤマダ電機は、年商3兆円に向けて、
クリティカル・マスを突破し驀進する。

しかし「規模追求のためのM&Aはしない」
これも歴史が証明する正解。

昨年12月、中国・瀋陽に第1号店を出店。
「現地では圧倒的に日本製品が売れており、これは
日本メーカーの製品が世界市場で占めるブランド力によるところが大きい」

だから「とても(商売が)やりやすい」

以前から予測しているが、
「ヤマダ電機」から「電機」がとれて、
「ヤマダ」となる日がくるに違いない。

さてさて昨日は、商人舎に来客多し。
午後一番で、フリー編集者の奥平恵さん。

その後、商人舎スペシャル・メンバーのお二人、
アメリカ在住の海外特別顧問・浅野秀二先生と、
チーフ・ツアー・コーディネーターの鈴木敏さん。

その後、もう特別顧問以上のかかわりの林廣美先生。
ご存知、惣菜マーチャンダイジングの圧倒的第1人者。

合流して、「写真忘るべからず」
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情報交換が続く中、
商人舎オフィス近くの「柳せ」で新年会。
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この交流のなかで、様々なことが決まった。
そのひとつ。
今年秋の商人舎アメリカ視察セミナー。
「二段重ね」の重箱スタイルになった。

今年の商人舎のUSA研修会は、
まず、5月20日から大好評のベーシック編が開催される。
もう既に30人を超える予約が入っていて、
バス2台になりそう。
お早めに申し込みのほどを。
埋まってしまいます。

秋は、恒例のスペシャル編がテキサス・ニューヨークの予定だったが、
今年はダラス・ワシントン・ニューヨークとなった。
ウェグマンズをもっともっと訪れたいと考えたからだ。

このスぺシャル編に林先生のデリ・マーチャンダイジング編が合流する。
こちらはロサンゼルスからワシントン、ニューヨーク。

①結城・浅野チーム⇒ダラス・ワシントン・ニューヨーク
②林チーム⇒ロサンゼルス・ワシントン・ニューヨーク

この2チームは、ワシントンで合流し、
ニューヨーク、帰国まで、同行する。

スペシャル編コースは経営戦略を追求する。
デリ・マーチャンダイジング編は商品戦略を究明する。

すなわち「二段重ね重箱スタイル」。

そして合流し、互いに確認し合う。

商人舎の新年度は2月1日から始まる。
その前に、新年度の構想が固まって、ほんとうにひと安心。

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林先生、浅野先生、鈴木さん、
ありがとうございました。

もちろんこれ以外にも、
たくさんの事業構想が語られた。
それはおいおい公開することになる。
お楽しみに。

専門家が集まって率直に話し合うと、
必ずいい知恵が生れる。
商人舎はそんな良い方向に向かっている。

心から感謝。

<結城義晴>

2011年01月06日(木曜日)

ヤオコー社長・川野清巳と『マート』編集長・大給近憲、「クックパッド」社長・佐野陽光の「普通で楽しい食の知恵」

1月6日木曜日。
今日から㈱商人舎の新年仕事始め。

今年もよろしくお願いします。

今年の商人舎標語は、
「知識商人を極める」
㈱商人舎及びスペシャルメンバー全員が、
それを極めることはもとより、
日本の商業・サービス業に「知識商人」を増やしていくことが、
会社自体の目標。

そのために「知識商人」の条件や要件を考え、
養成の機関をつくり、運営する。

それが私たちの仕事。

さて昨年11月にオーソライズされた商人舎スペシャルメンバー
<このホームページ右段の商人舎Special Memberをクリックしてください>

最高顧問の杉山昭次郎先生。
商人舎ホームページにコラムを連載する「流通仙人」。
㈱流通システム研究所所長として、
長年にわたって商業のマネジメント・システムを研究。
「ソシオ・テクニカル・システム論」をベースに、
スーパーマーケットをはじめとするチェーンストア企業を多数、
コンサルティング指導。
マネジメントのスペシャリスト。

特別顧問の萩原政利さん。
九州のスーパーマーケット㈱サニーで、
商品部長、センター長など歴任し、常務取締役。
その後、サニーが西友に買収されたが、
ウォルマート傘下のグループ企業からの大抜擢で、
物流本部長、商品本部長として全国の西友グループを統括。
ウォルマート流のマーチャンダイジング、オペレーション、ロジスティックスに精通。
㈱サニー代表取締役社長を最後に退任。
マーチャンダイジングとロジスティックスなどのスペシャリスト。

海外特別顧問の浅野秀二先生。

ご存知、商人舎USA視察研修会の現地コーディネーターで、
結城義晴のパートナー。
二人のダブルコーディネートは絶品との評をいただく。
JACエンタープライズ代表取締役社長。
経営、流通、農業コンサルタントして活躍。
米国流通業のスペシャリスト。

エグゼクティブ・プロデューサーの松井康彦さん。
㈱商業界で広告営業企画部門一筋に活躍し、取締役営業本部長。
平成21年退任後、広告代理店アド・パイン社を設立。
商業界時代は結城義晴との二人三脚で、
特に食品分野のマーケティング・営業企画分野を開拓・成長させた。
アドバタイジングのスペシャリスト。

エグゼクティブ・ディレクターの川勝利一さん。

㈱毎日新聞東京本社勤務から、世界第1のトレーメーカー㈱中央化学に移籍し、
営業開発、マーケティング、販促企画分野に「川勝あり」と言われた。
流通業界の「本物の情報通」として経営者に直言し、経営者から相談を受ける立場。
ドラッカー学会代表上田惇生教授が最も信頼する存在でもある。
マーケティング、営業・販促企画のスぺシャリスト。

そしてチーフ・ツアー・コーディネーターの鈴木敏さん。
流通視察専門のツアー・コーディネーターとして、
30年間に渡り幅広く海外視察の企画を手掛ける。
米国視察研修に関しては100回以上の経験。
現在、㈱トッパントラベルサービス所属。
もちろん㈱商人舎海外研修はすべて担当。
海外視察研修のスペシャリスト。

これまで結城義晴一人の会社のように見えたが、
多くの方々にご支援いただいていた。

その多くの方々の中から、
6人のみなさんにご了解を得て、
商人舎のスペシャル・メンバーとなっていただき、
「商業・サービス業の現代化」と「知識商人養成」の事業活動に、
ご協力いただくことになった。

心強い限り。

今後、まだまだ商人舎スペシャル・メンバー、
増えていきます。
よろしくお願いします。

さて、新年早々、株価は堅調、円高は進む。
円高にもかかわらず中国に「買い負け」の傾向顕著。
ことしも「中国」抜きにはものは考えられない。

そのなかで、日本マクドナルドは昨年12月の売上高、過去最高。
一方、ユニクロは国内既存店売上高が前年比15.5%マイナス。
これは5カ月連続で、証券アナリストなど悲観的な見方を披露する。
しかし私はまったく心配していない。

マス・プロダクト商品、マス・ファッション・アイテムは、
圧倒的に普及すれば、
次のシーズンには必ず揺り戻しがくる。

特にユニクロの圧倒性は際立っていて、
それが大波のようにやってくる。

問題はその時のファーストリテイリング組織の意気。
トップから店舗の販売員までの士気が高ければ何の問題もないし、
実際、士気は高く、意気軒昂。

さて正月元旦の日経新聞で嬉しいニュース。
「跳べニッポン人 ヒットを創れ」という特集に、
㈱ヤオコー社長の川野清巳さんが登場。
この企画には女性誌『マート』編集長の大給近憲さん、
インターネット・サイト「クックパッド」社長の佐野陽光さんの三人が出た。

まさに、時代の寵児・三人衆。

22期連続増収増益のヤオコー。
現在、スーパーマーケット110店を展開。
「今晩のおかずはヤオコーに行けば決まると言われる店になろう」
この合言葉のもと、「地域の食の知恵袋」となってきた。

「今晩のおかずを提供する」とは、
関西スーパーマーケットの北野裕次名誉会長の打ち立てた概念。
スーパーマーケットを端的に表す言葉として有名だが、
ヤオコーがこの基本を忠実にトレースし、
さらに現代化させている
ことに意味がある。

「ヤオコーではパート社員が自ら、
日常の食材にひと手間加えるだけで
おいしく仕上がる献立を考えて紹介」
まさに「地域の食の知恵袋」
このあたりが関西スーパーのコンセプトを発展させたヤオコーの真骨頂。

そして日経新聞本紙の1月元旦に、それが載ったことにも意義があある。

兄の幸夫会長が経営計画や出店計画を担当し、
弟の清巳社長が営業政策や商品政策を担当。
「兄は指導役、私は現場の力を引き出す調整役」。

これは北野裕次社長、水谷久三専務の二人三脚で、
イノベーションを果たしたころの関西スーパーとそっくり。

私は正月から関西スーパーとヤオコーのことを考え続けた。

光文社の『マート』は、
「食べるラー油」や「シリコーン製のキッチン用品」などを、
誌面からヒットさせた。

その原動力は、2800人の読者会員組織。
会員から膨大なアンケートが寄せられる。
「私ならこう使う」
「こんな楽しみ方もある」
それを誌面で披露しあう。

「手を伸ばしたい憧れではなく、
手をつないでいる人との共感が連鎖的な消費を生んでいく」

大給編集長の分析。

今日の主婦世代の分析。
「背伸びをしない絶妙の『そこそこ感』が大切」
これはデパ地下とヤオコーの差異を表す。

「主婦の素直な言葉や普通の感覚が重要」
『女性自身』の編集を通して痛感したこと。
これもスーパーマーケットや食品産業に通ずる。

「主婦は生活の中で毎日プレゼンテーションを繰り返している。
商品の価値を掘り出すプロ」

大給は、こういった主婦たちの「『普通』をつないだ先」に、
「新たなヒットがあると確信している」。

三人目の登場者クックパッドの佐野陽光。
このサイトの月間利用者は1000万人。
「料理をする生活の楽しさそのものを提案している」

例えば特定メーカーの商品が題材のレシピコンテスト。
これは完全なメーカー・スポンサーのプロモーションだが、
それに100から300件の投稿がある。

酢の売上げが前年比34%増に、
圧力なべは年間2000台が5万台と25倍に。

佐野は、1998年インターネットのレシピサイトを立ち上げて起業した。
「当初有料だったが無料にすると会員数は右肩上がりになった」

「つまらないと思うことは続かない」
これが佐野の持論。
つまり「生活の楽しさ」「食の喜び」が、
毎日のように溢れていること、
それが長続きする秘訣となる。

これまたスーパーマーケットや食品産業の重要ポイント。

小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。


それは本来、すごく面白い。
つまらなくは、絶対にない。

進化型食品産業の切り口がここにある。

<結城義晴>

2011年01月05日(水曜日)

セブン&アイ鈴木・カスミ小濵・ユニクロ柳井・ライフ岩崎の年頭所感

2011年の初売り

全国の小売業・サービス業、
すべての動向はわからないが、
日経MJが「総合」欄で、
百貨店、外食、家電量販店のトレンドを、
ダイジェストしている。

首都圏の百貨店は軒並み、前年よりも成績が良かった。
「倹約・節約疲れ」の表現もあるが、
人間の欲求は大小の波のようなカーブを描いている。

その大きなカーブ自体が下方傾向なのか、
それとも上昇傾向なのか。

それを読み取ることが重要。
小さな波はその時点の現象ということになる。
大きな波を認知しつつ、
毎日・毎週の小さな波をつくる。

商売や仕事とは、そんなものだ。

さて、百貨店2強の一角・新宿伊勢丹の初売りの2日。
売上高は25億円で前年比5%プラス。
1日売上げが23億円というのも凄いが、
年商2200億円を超える百貨店ならではのこと。
客数は3%増だった。

福袋、衣料品売り場、食品売り場、住関連売り場と、
買い回りする顧客が多かった。

百貨店の2強のもう一角、日本橋三越は、
前年比5%プラス
と新宿伊勢丹と同じ。

繁盛百貨店は、前年比5%といったトレンド。

銀座の三越は、昨年9月に増床リニューアルしたが、
こちらは40%増。

東急百貨店は2日、3日の全店売上高が、
前年同期比15%プラス。
大健闘。

初売りの商品在庫量を昨年比20%増やした。
それが15%増につながった。

日本中の小売業が絞り込みを政策にしていた時の、
㈱大創産業・矢野博丈社長の言葉を思い出す。
「売上げをつくるには在庫量を増やす」

㈱セブン&アイ・ホールディングス会長の鈴木敏文さんの口癖。
「売れ筋でロスを出せ」
売れ筋商品はロスを出す覚悟で、
発注を積極的にし、在庫をたっぷり持つこと。

これは「商売の極意」のひとつ。

ただし、なにが売れるのか、売れ筋は何か、
それがわかっていなければ危険極まりない。

外食は、モスバーガーが三が日の既存店売上高5%増。
すかいらーくの三が日は前年並み。
日本海側の大雪のマイナスを考慮すると、
順調だったと、みずから総括。

一方、家電量販店は、
ケーズホールディングスが2日、3日の売上げ3割減。
家電エコポイント縮小の影響明らか。

ビックカメラは三が日、前年並み。

このあたりを類推すると、
年始商戦の目安は前年比5%増。

あなたの店ではいかが?

地方の店ならば、
「前年並み」で十分合格ラインだろう。

朝日新聞のコラム「経済気象台」。
コラムニスト深呼吸氏が「二つの巣ごもり」を書いている。

一つは「自宅でのプチ贅沢な巣ごもり」
もうひとつは「シングル世帯の高齢者の巣ごもり」

結論は「『家』というものにもう一度目を向ける年」。

クリスマスや年末になると、
テレビでアメリカ映画の「ホーム・アローン」が、
何度も上映されるが、
「自宅で一人、巣ごもり」の「ホーム」は、
複雑な気分になる。

「家」や「ホーム」が幸せやハッピーばかりではないことを、
私たちは知っておかねばならない。

そんな人々も求めている。
小さな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。

そんなニーズを決して忘れない商売をしたい、
そんな小売業・サービス業でありたい。

さてさて、トップマネジメントの年頭所感
これも各紙で採り上げられたが、
日経MJが一番、身近。

セブン&アイの鈴木さん。
「消費回復の見込みは遅々としたものになる」
昨年末にもこのブログで鈴木さんのコメントを紹介した。
「全体に沈滞ムード」

2011年の傾向を端的に表している。
だから毎日、毎週の小さな波を演出し、創造する根気が大切。

鈴木さんは続ける。
「総合スーパーは過去の経験を捨てて、
新たな挑戦を進める」

成熟期から衰退期にはいる業態は、
大転換が必須。
自分たちがそれを恐れてはいけない。
喜んで成功体験を捨てるべき。

私は㈱商業界での30年を捨てた。
だから月刊雑誌には目もくれない。
その私自身の経験からも、これは確かだ。

㈱カスミ会長・小濵裕正さんからメールをいただいた。
新年の心境は「めでたくもあり、めでたくもなし、されどめでたくしたい」。
これぞ、商人の心意気。

そして二句。
「日本国 絶滅危惧種に 指定され」
「初日の出 西から出づる 奇跡待つ」

それから「従業員の皆さんへの年賀のメッセージ」。
「企業ブランドの新しい価値づくり」
共感創造―それはいいね!を実現しよう

カスミグループを構成する各社の企業価値を創造する
カスミグループの各店・各職場の存在価値を創造する
カスミグループで働く全従業員の人間価値を創造する

「本もの・善きもの・熱きもの・美しきもの」とは何か、
具体的に探し求め、
「共感創造―それはいいね!」を実現しようではありませんか。

こう呼び掛けている。

本ものには「知」がある
生きものは「本もののとき」ほど真に生き栄える
善きものには「情」がある
生きものは「善きもののとき」ほど豊かに生き栄える
熱きものには「意」がある
生きものは「熱きもののとき」ほど輝いて生き栄える
美しきものには「力」がある
生きものは「美しきもののとき」ほど盛んに生き栄える

小濵さんらしいロマンチシズム。
こんな年頭所感をもらう社員は幸せだ。

さて日経MJにもどって、
ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正さん。
『変革しろ、さもなくば死だ。』という過激な言葉を、
あえて今年の方針にする」

世界商人としての柳井正の心意気が、
ひしひしと伝わる。

トップの志が、人を動かし、組織を動かす。

最後に㈱ライフコーポレーションの岩崎高治社長。
「10年ぶりの年間2ケタ新規出店など積極策で、
競争を乗り切る」。

「新興国の経済に牽引されている限り、
日本の賃金は新興諸国の賃金水準に収斂せざるを得ず、
所得環境の改善は期待できない」

この認識はノーベル経済学者ポール・クルーグマンに通じる。

私も、まったくの同感。

国内需要を喚起し、国内の生産性を高めねば、
国民は豊かにはならない。

柳井さんの宣言と岩崎さんの意気込みに共通するもの。

第1に、積極策を誇示するところ。
第2に、全軍を鼓舞しているところ。
第3に、明確な行動方針を出しているところ。

トップマネジメントは迷わない。
社員・従業員はそのトップの考えに共感している。

この組織体制を築いた企業が、
「沈滞ムード」を吹き飛ばすに違いない。

<結城義晴>

2011年01月04日(火曜日)

箱根駅伝18年ぶりの早稲田優勝は監督・渡辺康幸の二度の挫折がもたらした!

20110101143812.jpg

しつこいようですが、
新年おめでとうございます。

今年の商人舎年賀状です。

2011年も4日目を迎えて、
官公庁は御用始。

民間企業も仕事始めのところが多い。

もちろん小売業・サービス業は、
元旦から「初売り」の店もあれば、
2日から「初荷」の店舗もある。

ご苦労様です。

立教大学は12月22日から冬季期休業に入り、
1月7日に冬季休業終了。

㈱商人舎は12月27日から1月5日まで冬季休業です。
もちろん私は暮の30日まで店回り、
今日から原稿執筆や論文の読み込みなど、
本格的に仕事を始めます。

結城義晴のblog[毎日更新宣言]は、
その名のごとく、年中無休ですが。

さて今朝の朝日新聞一面の左サイドの見出し。
「食品製造元隠し頻発
スーパーPB商品・メーカー委託品」

頭からの決めつけが、朝日らしくて、
なんとも言い難い。

「国内で製造された菓子やパン、清涼飲料といった加工食品で、
食品衛生法で義務づけられた製造工場の表示が不適切な商品が出回っている」

「消費者庁は違法行為が横行している疑いがあるとして、
全国の自治体に監視強化を求める方針だ」

「昨年9月下旬、大手小売りのイオンが大量の記号の届け出漏れを発表」

その後、食品メーカーや小売業から消費者庁に違反報告が相次いだ。

「消費者庁は制度が形骸化している恐れがある」とみて、
「保健所を管轄する全国の自治体に監視強化を求める通知」を出す。

イオンが名指しでやり玉に挙げられた形だが、
ここは各社とも襟を正して、対応すべき。

朝日新聞の記事の結びは以下。
「業者側は『チェックが甘かった』(イオン)などと主張し、
意図的な工場隠しを否定する。
消費者庁も、違反を報告した企業名の公表は『必要がない』としている」

消費者庁は「公表の必要なし」の判断だが、
朝日は勝手に「イオン」を公表して、
スクープにしてしまった。

なによりも食品衛生法の法律違反は、自ら正す。
今後一切、この件に関しての嫌疑がかからないように対処する。

それだけ。

それにしても「業者」と言う朝日新聞の言葉使い、
そして「業者=悪者」の大衆迎合紙的先入観には、うんざりだ。

一方、日経新聞の「産業景気予測特集」
1月から3月の主要30業種の動き。
百貨店は雨。
スーパーも小雨。
コンビニ、ドラッグストアが曇り。
外食、旅行・ホテル、アミューズメントも曇り。
そしてネットサービスが燦然と晴れ。

他の業種では、
雨は建設・セメント。
30業種のなかで雨は百貨店と建設だけ。

逆に晴れは、
プラント・造船、産業工作機械に輸出関連と、
家電、精密機械。

商業・サービス業には厳しい3カ月が続く。

それにしても「スーパー」との一把一絡げは毎度うんざり。
「総合スーパー」は小雨、
「食品スーパー」はコンビニ同様の曇り
といったところか。

これも日本標準産業分類に戸籍が鮮明でない「スーパー」の、
ポジショニングの問題。

その日経の特集「2011年の小売業界」。
百貨店は閉店増の半面、大都市周辺での大型化が進む。

コンビニは国内飽和感のなかで海外に活路を求める。

家電量販店は、エコポイントや地デジの政策効果がなくなったとき、
「再編機運が一気に顕在化」する。

いずれも認識は、以前から私が唱えていたことと、ほぼ変わらず。

コモディティ・グッズの業態には、
クリティカル・マスの現象が訪れる。

ノンコモディティ・グッズの百貨店業態では、
立地が限定されてくる。

今日は長編。

最後に昨日、一昨日の箱根駅伝。
27年組・大阪在住さんからのリクエストにお応え。

正式には東京箱根間往復大学駅伝競走という。

早稲田大学競走部が18年ぶりの総合優勝。
18年前を私は覚えている。

瀬古俊彦がコーチで、
第1区に1年生の渡辺康幸を起用し、
ルーキー渡辺は区間賞で貢献した。
今年の1区大迫傑と同じケース。

2区に櫛部静二、4区に花田勝彦、
そして7区にキャプテン武井隆次をフリーエントリーから配置して、
武井が脱兎のごとき疾走で首位に立ち、そのまま逃げ切った。

武井、櫛部、花田は当時、早大三羽烏として名を馳せた。
この時の渡辺が今回の早稲田の監督。
櫛部は城西大学、花田は上武大学の監督として、
箱根駅伝に出場。

さて今回の早稲田優勝の殊勲賞は、
山下り6区の高野寛基。
アクシデントを乗り越えて、首位を奪回した。
まず、2位でスタートし、
首位を捉えてえ並んだ途端、
給水係と絡み合ってしまった。
20110104105208.JPG
これは上手にクリアしたものの、
直後、宮ノ下のあたりで、
氷結していた道路で滑って転んだ。
20110104105241.jpg
滑りながら見事な受け身をとり、
すぐに立ち直って、走り始めた。
20110104105251.jpg
その後、東洋大学の6区市川孝徳と何度も抜きつ抜かれつのデッドヒート。
その後、箱根湯本の平坦なあたりに降りてきてから一気に差をつけて、
小田原まで走り抜けた。

高野は4年生で初めての箱根駅伝。
スタミナには二重丸がつくものの、
スピードは持ちタイム1万メートル29分44秒で、
安定感にも欠ける選手。

しかし早稲田らしい走者ではない。

早稲田は瀬古俊彦の時代から、
上下動の少ないきれいなフォームが特徴。

高野は上半身が強くて、
パワーで走るタイプ。

その早稲田異端児が救いの神になる。
不思議なものだ。

2年連続箱根優勝していた東洋大学は、
エース柏原竜二に似て、
上半身が強くて、両腕を振って走る選手が多い。
只一人、高野と競った市川が早稲田風。

この逆タイプの二人が、
主役の柏原を差し置いて、
第87回箱根駅伝の焦点を担った。

来年からはどのチームも上半身の強化に励み、
その選手を山登り山下りに配するに違いない。
しかし上半身が筋肉質になって体重が増えると、
今度はスピードが落ちる。

長距離走という競技も、簡単ではない。

今回、優勝が決まったあと、
解説者の瀬古俊彦が画面に登場し、
「やっちゃいましたねぇ」
お祝いに大好きなビールを飲んだのだろう、鼻が赤かった。

しかし私は監督の渡辺康幸のことを、
ずっと思っていた。
学生時代は栄光に輝いた選手だったが、
社会人になって怪我に泣いた。
そして挫折した。

渡辺はずっと瀬古のあとを追い続け、
その偶像に負けてきた。

しかしだからこそ、学生駅伝の世界にもどってきた。
そしてここでも7年間、挫折し続けた。

挫折が人間を成長させる。
松永安左エ門の「人間の成長の条件」。
「大病、浪人、投獄」

渡辺康幸の二度の挫折が、
早稲田に18年ぶりの優勝をもたらした。

私は何度もそう考えていた。

渡辺が瀬古を超えるには、
来年、また勝つしかない。
二度の挫折が本当に渡辺を変えたのか。
それが確認されるのが来年の箱根駅伝となる。

ちなみにここまで箱根駅伝に人気が出た裏には、
企業の貢献も大きい。
特別協賛はサッポロビール、
協賛はミズノ、敷島製パン、
2004年から2010年まで本田技研工業、2011年トヨタ自動車。

感謝しておきたい。
<結城義晴>

[追伸]
今年も週の初めには、
「常盤勝美の2週間天気予報」のチェックを忘れずに。

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