ジジで~す。

ボクは、ねてました。
ボクがねてるうちに、
おとうさんは、
でかけてしまいました。

どこへ?
なんですか?

わかりません。

列車ですね。
みんな、あつまって。

ボクは、おとうさんのベッドまで、
さがしにいきました。

もう、いませんでした。

でも、お座敷列車。

食べものや飲みものを、
はこびこんで。

のりこみます。

rikkyoの鉄道研究会50周年記念。
お座敷列車。

ボクは、みょうに、
おなかすいてきた。

列車のなかに、
とびらがある。
座席がしめされている。

くつをぬいで、
あがります。

くつは、
げたばこへ。

食べもの、飲みものは、
クーラーボックスへ。

ボクは、あさの顔あらい。

ていねいに、ていねいに。

耳のうしろも、
いいきもち。

おとうさんたちは、
のりこんで、
お座敷へ。

運転席もよく、みえる。

車掌さんが、
すわっています。

ボクも、
おうちにおちつく。

おとうさんがいないし、
ちょっと、つまらない。

おとうさんたちもすわって、
列車は出発。

はじめに、
シャンパンでかんぱい。

いいですね。

「オーミヤ、オーミヤです」
おとうさんが、
社内放送。
これをよみながら、
アドリブも。

列車はゆっくりとすすみ、
それでも高崎あたりへ。

SLがはしっています。

ちかづいてきた。

そして、
「せんろはつづくよ、どこまでも」

いい旅をしてください。

おいのりしています。
<『ジジの気分』(未刊)より>






















