結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2014年09月02日(火曜日)

誕生祝いの言葉に感謝しつつ、電通での講演とネットスーパー評

今日は、私の62回目の誕生日。

ずいぶん多くの皆さんから、
「おめでとう」の言葉をいただいた。

心から感謝して、
お礼申し上げたい。

facebookでも、
メールでも。
手紙でも。

西端春枝先生からは、
『致知』の誌上対談の記事が、
送られてきた。

お元気で何より。

これもうれしい。

すべてのお祝いや励まし。
ひとこと一言かみしめて、
心に刻みます。

しかし「体に気をつけて」だとか、
「無理をしないように」だとか、
そういった気遣いの言葉が多くて、
なんだか出征してゆく兵士のような気分になった。

ありがたく頂戴いたします。
ありがとうございます。
頑張ります。

無茶はせず、
無理をする。

まだまだ、このくらいの心持ちで、
前を向いてずんずん進んでいきます。

よろしく。

さて今日は、
午前中、横浜商人舎オフィス。
実は昨日が締め切りだったが、
それが伸びてしまった。

デザイナーさん、印刷所、
皆さんにご迷惑をかけつつ、
発行はきちんと守られる。

内容はその分だけ、
こってりとしたものにしなければいけない。

頑張ります。

ちょっと無理をしてでも。

午後は、東京・汐留。
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電通本社ビル。
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恒例の講演会。
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入口のモニュメント。
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35階に上がると、
ベイエリアが美しい。
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午後1時半から3時まで。
今日はきっちり話しました。

電通社員が聴講者。

社内募集して、
すぐに定員が埋まり、
キャンセル待ちが出た。

立ち見も出て、
120人ほどで盛況。

テーマは、
「グローバル・チェーンストアの
最新動向とポストモダン戦略」

欧米と中国、日本のチェーンストア動向を、
一気呵成に語りきった。

ご清聴を感謝したい。

電通の皆さんは、
社内イントラネットで見ることができます。

こちらもご清聴をお願いします。

毎年、夏が終わって、
9月の頭に電通の講演。

もうOBとなった土井弘さんのお導きで、
この機会をいただいて、
5年ほど続けてレクチャーしている。

担当の望月裕さん(左)と中谷俊介さん。
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望月さんは電通総研のプランニング・ディレクター。
ビジネスクリエーションセンターのシンクタンクグループ。

中谷さんは綜合データソリューションセンターの、
ナレッジ・マネジメント部マーケティングスーパーバイザー。

ときどき名称が変わるが、
仕事自体はそう変わらない。

お二人、口をそろえて言う。

それから聴講に来てくれたのが、
この人、渥美俊英さん。
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わかる人には、わかるでしょう。
故渥美俊一先生のご長男。

㈱電通国際情報サービスの
エグゼクティブプロジェクトディレクター。

社団法人クラウド利用促進機構運営委員でもある。

俊英さんは大活躍中。
昨日も北海道大学で講演してきたとか。

今年59歳。

私とほぼ同年で、
長い付き合いになる。

俊英さんに、
世界のチェーンストアの話を聞いていただいて、
私は嬉しかった。

ありがとう。

電通を辞して、
すぐに横浜商人舎オフィスに取って返す。

そして夕方、
横浜駅前のベイシェラトンホテルへ。
8階の和食「木の花」。

乾杯をして、
打ち合わせをして、
食事が始まったら、
赤飯が出てきた。
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さらに刺身をいただき、
寿司を握ってもらい、
赤だし味噌汁を楽しんで、
最後に、ケーキ。
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ローソクまでついていて、
一息で吹き消した。

第一屋製パン㈱会長の細貝理栄さんと、
常務取締役の細貝正統さん。
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ありがとうございました。

第一屋製パンは、
トヨタ生産方式を導入して、
目覚ましい成果を上げている。

そんな話も聞きながら、
楽しい会食となった。

さて、私にとっては嬉しい誕生日。
いつものように母と父に感謝したい。

誕生日はそんな日だと考えている。

その一方で、訃報。

松岡康雄さん、76歳。
まだまだ若い、残念。

私は、松岡さんが、
ダイエーの物流部長の頃、
初めてお会いしてインタビューした。

その後、㈱セイフー社長、
㈱ダイエーコンビニエンスシステムズ社長・会長。
この会社が現在のローソン。
その後、日本フランチャイズチェーン協会会長就任。

心よりご冥福を祈りたい。

もうひとつニュース。
日経新聞に、
「ネットスーパー、住商撤退」の記事。

昨日、住友商事が、
「ネットスーパー事業をやめる」と発表。

理由は、配送コストを吸収できないため。

至って簡単。

投資をしても回収できない。

「いまだ黒字化の見通しは立たない。
今後どれだけ我慢を続けられるか……」

「売れば売るほど赤字が広がる」

悲痛な声が上がる。

食品の宅配ニーズは確実にある。
しかし問題はコスト。

日本のネットスーパーは、
一般的に「店頭価格と同じ」。

これでは、「宅配箱に商品を詰め、
顧客宅に届けるコストが、
店頭販売よりも余分にかかる」。

「首都圏では一定額を超えた注文は、
無料で配送する例が多い」

顧客が店にやって来て、
商品を選んで買物して、
現金を払って、
自分で袋詰めして、
持って帰ってくれる。

これをキャッシュ&キャリーという。

ありがたい商売です。

それを店側、業者側が、
全部、引き受けて、
料金が同じでは、
これは理屈が合わない。

店に買い物に来てくれる顧客には、
もっともっと安く売らねば不公平だ。

住商のネットスーパーは、
1年間に10億円超の赤字。

事業からの撤退は、
正しい判断だろう。

記事にはセンターからの配送方式で、
トラックの移動距離が長くなり、
コストがかさむと指摘されている。

さらに生協も含めて、
10事業者以上が宅配事業で競合するとも、
書かれている。

特別のイノベーションか、
あるいは独占状態にでもならない限りは、
ネットスーパーの利益はあがりにくい。

矢野経済研究所の見通し。
2012年度のネットスーパー市場は940億円。
今後5年で2.5倍超。

新宿のショッピングセンター丸正総本店が、
移動スーパー「とくし丸」を始めた。

こちらは、地域の提携スーパーマーケットから、
個人事業主が商品を調達して、
冷蔵庫付き軽トラックで巡回して販売する。

個人事業主は約300万円を自己負担。
丸正はこれを直営で展開している。

商品の粗利益率は28%が想定され、
売れ残った商品は店に返品可能。

これは採算に乗る。

ネットスーパーと移動スーパー。

運営方式はまったく違うが、
はじめから投資回収が難しい事業を、
ビジネスチャンスがあるからと考えて、
試みても上手くはいかない。

ネットスーパーは、
イギリスのテスコが大成功させている。

テスコ・ドット・コムと、
テスコ・ダイレクト。

今日の電通の講義でも、
このテスコの戦略にはちょっと触れたが、
余分なことや無駄なことをしないのが、
テスコの「シンプル経営」。

トヨタ生産方式も、
余分なこと、無駄なことを、
徹底して省いていく。

これは学びたい。

人生もシンプルが一番。

いくら忙しくても、
シンプルに頑張っていれば、
苦にはならない。

今日のたくさんのお祝いと励ましの言葉、
みな、シンプルだった。

ありがとうございました。

〈結城義晴〉

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