結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2014年09月03日(水曜日)

安倍晋三第二次内閣改造と「ミスター牛丼」安部修仁退任

月刊『商人舎』9月号。
責了しました。
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特集一本主義のその特集は、
Overview of the US Retail Industry
[商人舎特別編集]
2014アメリカ小売産業ダイジェスト

1977年に私が㈱商業界に入社して、
『販売革新』誌に配属されたころ、
あの雑誌には表紙に、
言葉が書かれていた。

読者はまず、それを読んだ。
それから目次に目を通し、
次に巻頭言をむさぼり読む。

月刊『商人舎』も同じ構造。

表紙の言葉はCover Message。

American Dream。
今では若干、
その効用が薄れたかもしれない。
しかしUSリテール・インダストリーは
世界最高峰のレベルにある。
彼の国の個人消費はGDPの7割を占める。
アメリカが世界最先進の消費大国であることは
論を待たない。
小売産業は、米国社会の進化を
その競争とイノベーションによって
しっかりと支えている。

そのUS Retail Industryを
俯瞰し、分析する特集。

2014の秋にアメリカを視察訪問する人々、
あるいは彼の地の土を踏まなくとも
自分の仕事をイノベートしようとする
ナレッジ・マーチャントたちに贈ろう。

合言葉は、
「Change! Or, Die!」。
よろしく

月刊『商人舎』は年極購読だけれど、
この号だけ単品売りをします。
本体価格は1500円。

特別号で、増頁。
フルカラーの56ページ。この秋、アメリカに、
勉強に行く人のために。

これを読んで、
彼の地を訪れるだけで、
業態の全体像がわかる。

お奨めします。
読んでください。

さて今日は、来客多し。
午前中に小泉潤一さん。
マイクロストラテジー・ジャパン㈱、
アカウントエグゼクティブ。
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9月12日金曜日に、
京都でセミナーを開催する。
2014リテール・エグゼクティブ・サミット。

私は基調講演と、
パネルディスカッションのコーディネート。

その丁寧な打ち合わせ。

アメリカとオーストラリアから、
トップマネジメントが来日して、
講演をし、パネルに参加してくれる。

日本からも特別のパネラーが参戦。。

実に面白い内容になります。

さて今日は、
第二次安倍晋三内閣の組閣。

何はともあれ、安倍さんには、
日本全体が元気になる政治を、
展開してほしい。

政権を委ねたからには、
最良の政治をしてもらうことに、
私は期待する。

さて日経Web刊に、
「さらば、吉野家」の記事。
サブタイトルは、
「ミスター牛丼、最後の独白」。

吉野家社長の安部修仁さんが、
8月31日で退任。

吉野家ホールディングス会長職には、
とどまっている。

この独白は、
安部さんの人生が語られている。

高校卒業後に、
故郷の福岡県から上京。
ミュージシャン志望。

しかしたまたまバイト先が、
賄い付きの吉野家だった。

安部さんには、
㈱商人舎発足の会の、
発起人になっていただいた。

郷里も私と同じ福岡。

アルバイトで入った吉野家で、
安部さんはぐんぐん頭角を現し、
店長、スーパーバイザーと階段を登る。

そしてアメリカに留学している最中の1980年、
吉野家は会社更生法の適用申請。
急遽戻って、取締役開発部長として、
1987年、更生計画を終える。

その後、1992年、
42歳で代表取締役社長就任

以後、22年間、吉野家経営をリード。

「ミスター牛丼」の愛称は、
安部さんにぴったり。

この間、2003年には、
米国牛肉のBSE問題で、
またしても苦難が降りかかるが、
このときも豪州産牛肉に調達を切り替えたりせず、
牛丼の販売中止という前代未聞の決断。
「牛丼のない吉野家」で2年半辛抱。
「豚丼」などメニュー開発で乗り切る。

このとき私は、商業界社長で、
2月ゼミナールに安部さんをお呼びして、
講演をしてもらった。

逆境に強い安部修仁に、
私は感動した。

さらに安部さんの最後の仕事は、
吉野家の「うまい・安い・早い」のうち、
「早い」の軌道修正。

「牛すき鍋膳」の売り出しだ。

「『早い』はなくなるわけでありません。
クイックサービスは維持・継続するし、
高めていきますよ」。

「おいしくて、リーズナブルで安い商品を、
ゆっくり食べるというお客様が
吉野家に求める価値」。
それを『うまい・安い・ごゆっくり』と表現。

女性やシニアにも支持されて、
大ヒット商品になる。

64歳の安部さん。
自分でも表現しているが、
ここで「カッコマン」で、退任。

「最近の人手不足への対策に
奇手はありません」

「でも、社員もパートもアルバイトも
働くことに意義が感じられたり、
企業風土に誇りが持てたりするということが
大事ではないでしょうか」

今、吉野家ホールディングスには、
讃岐うどんの『はなまる』、
ステーキの『どん』、
すしの『京樽』などがある。

安部さんは語る。
「それぞれの分野でトップになってほしい。
トップになるというのは
価値や存在感でということです。
規模で一番というわけではありません」。

ずいぶん変わった。

故渥美俊一先生は、
かならず規模で一番になれ、と叱咤したはず。

「お客様に『あそこが一番いい』、
従業員に『ここが一番働きやすい』と、
思ってもらえるような、
ステークホルダーそれぞれが
一番に感じられるということです」

これはドキドキ・ワクワクと同じこと。
お客さんがニコニコする商売、
働く人がニコニコするビジネス。

まだまだ、
何かやりそうな安部修仁。
64歳。

そして、
やってもらわねばならない安倍晋三。
59歳。

今日はアベさんの日だった。

〈結城義晴〉

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