結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年11月09日(水曜日)

トランプに決まってしまった! ああ。Atlantaにて。

Donald Trumpに、
決まってしまった。
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今、ジョージア州アトランタ。
東海岸時間で、午前3時。

テレビのCBSやABCを、
ドキドキして見ていたが、
大勢が決してからも、
逆転はなかった。
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座談会もどこか、うつろだった。
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DONALD TRUMP
THE NEXT PRESIDENT
このテロップが流れ、
第45代トランプ大統領が、
実質的に決定した。
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トランプはちょっと変わった。
私はライブで見ながら、
それを感じた。
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「自分に投票しなかった人も含めて、
すべての国民の大統領になる」

この発言は、
選挙期間中の過激な発言を、
場合によっては実行しないことを、
示唆しているのかとも思う。

自分でも、事の重大さを、
あらためて認識したような印象だ。

それでも、
「再び偉大なアメリカをつくる」

会場からは、
「USA! USA!! USA!!!」
大合唱。

アメリカだけが偉大であっても、
世界はうまくいかない。

日本はこれから、
その偉大なアメリカから、
おこぼれをもらって生きていくのか。

そんなことがあってはいけない。
日本こそ自らのアイデンティティを、
貫いていきたい。

しかし6月23日の、
イギリスのEU離脱も、
今日11月8日の、
トランプ大統領誕生も、
まさに時代の判断基準が、
大きく変わったことを示した。

アメリカが、
「70歳のストロングマン」を求め、
選んだことは確かで、
「ストロングマン」のトレンドは、
日本にも伝播しているのだろう。

ここには万全の注意を、
払っていかねばならない。

それにしても、
力が抜けていく。

さて私は昨日の昼頃、
成田空港をJALで出発。DSCN9677-6

すぐに九十九里浜。
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そして銚子の犬吠埼。
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11時間後に、夜明け。
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北アメリカ大陸は、
雲に覆われている。

テキサス州ダラスは雨。
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ここで乗り換えて、
アメリカン航空便に。

やはり厚い雲。
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それでもジョージア州の上空では、
ぽっかりと雲が抜けて、
晴れ間が見える。
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到着するとすぐに、
ウォルマート・スーパーセンターへ。DSCN9782-6

入り口からもうクリスマス・モード。DSCN9779-6

高い天井から、
Merry Christmasのパネル。DSCN9778-6

そしてカウントダウン。
あと48日。
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クリスマス売り場の方向を示している。
登場させたばかりのトイランド。
キャンディの通路。
そしてクリスマス・ショップ。
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青果部門の冷蔵ケース上部には、
クリスマスのデコレーション。DSCN9696-6

バナナ売り場では、
バナナキーパーが関連陳列。
メイド・イン・チャイナです。DSCN9701-6

キャンディ通路。
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クリスマス一色。
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もちろん11月第4木曜日からは、
サンクスギビングデー。
だからターキーはロールバック。
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主通路のアクションアレイも、
クリスマス一色。
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サンクスギビングからクリスマスまでが、
ホリデーシーズン。
1年最大の書き入れ時。

今年はクリスマスをフィーチャーして、
サンクスギビングを脇役に。

つまりホリデーシーズンを強調。

主通路には玩具。
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そしてToy Landを登場させた。
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目いっぱいに広がったおもちゃの売り場。
売れ筋がずらり並んで、
ホリデーシーズンにはこれが、
またロールバックされる。
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店舗左サイドは、
クリスマス関連グッズ。
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クリスマス・ショップは、
どこよりも「早仕掛け」。
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しかし主通路の島陳列は、
サンクスギビング用のポット鍋。
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これがずらりと品揃えされる。

そして左側入り口のところにも、
クリスマス商材のコーナー。
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クリスマスが主役、
感謝祭が脇役。
しかしどちらも、
ホリデーシーズン。

うまい考え方だ。
それを貫徹しているところが、
ウォルマートらしい。

うろこ雲が美しかった。
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ホテルにチェックインしてから、
ディナーへ。
アトランタ・フィッシュ・マーケット。
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巨大なフィッシュ。
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素敵なシーフードレストラン。
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万代ドライデイリー会の米国研修。
副会長の坂本修三さんが乾杯の音頭。
坂本産業㈱社長。
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全員の一言自己紹介と、
万代の阿部秀行社長、
下岡太市副社長の、
それぞれのあいさつ。

最後に結城義晴のメッセージ。

頑張ります。

帰り際に、サービスしてくれた、
お二人と写真。
ずいぶん酔いが回っているが、
大満足。
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そのあと、ホテルに戻って、
仮眠してから、
トランプ勝利のニュース。

ああ。

記念すべき、酷い日。

それでもどこかで、私は、
トランプの「大逆転の善政」を、
期待している。

柳井正さんが日本でコメント。
「アメリカの終わりの始まりだ」
その通りかもしれない。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2016年11月08日(火曜日)

電通の「労基法違反容疑」強制捜査と「鬼十則」と「働き方改革」

厚生労働省が電通を強制捜査。
労働基準法違反の疑い。
理由は違法な長時間労働の常態化。

昨年12月、
同社女性新入社員が、
過労で自殺。
この9月に自殺が、
労災認定された。

その残業は多い月には、
約105時間に達した。

さらに臨時の立ち入り調査の結果、
違法な残業が蔓延していた。

広告代理業は、
そんな業種の代表。
さもありなん、とは思うが、
違法な残業はあってはならない。

経営者と労働者との間には、
その意味で天と地ほどの差がある。

経営者はそれを知らねばならないし、
労働者も同じように、
正しい認識が必要だ。

朝日新聞『天声人語』
「ブラック企業問題を受けて発足した
『過重労働撲滅特別対策班』という
ものものしい名のチームが捜査に当たる」

「ある調査では回答者の4人に1人が、
自分が働く会社が『ブラック企業』に
あたると思っているという」

しかし自分の会社が、
ブラック企業というのならば、
自らそれに、
立ち向かうべきだろうとも思う。

朝日新聞の記者は、
自身、どう考えているのだろう。

「企業社会に失望ばかりが広がるなら、
ひとも経済も伸びることはない」

日経新聞『大機小機』
タイトルは、
「働き方改革待ったなし」
コラムニストは追分さん。
信頼できる書き手。

英国エコノミスト誌の皮肉を紹介。
「米国は1時間当たり62ドルの
国内総生産を生み出すのに対し、
日本はたった39ドルだ。
つまり労働者が燃え尽き、
ときに過労死するのは、
悲劇であると同時に無意味だ」

無意味だ。
そのとおり。

今回は電通にだけ、
矛先が向けられているわけではない。
電通に代表される日本企業社会に、
多くの指摘が向かっている。

電通はもともと、
ニュース通信部門が強かったが、
4代目社長・吉田秀雄が、
マーケティングの概念を取り入れて、
広告取引システムを近代化させ、
単体企業として、
世界最大の広告代理店となった。

その「電通マン」の行動規範が、
「鬼十則」

一.仕事は自ら創るべきで、
与えられるべきでない。

二. 仕事とは、先手先手と
働き掛けていくことで、
受け身でやるものではない。

三. 大きな仕事と取り組め、
小さな仕事はおのれを小さくする。

四.難しい仕事を狙え、そしてこれを
成し遂げるところに進歩がある。

五. 取り組んだら放すな、
殺されても放すな、
目的完遂までは……。

六. 周囲を引きずり回せ、
引きずるのと引きずられるのとでは、
永い間に天地のひらきができる。

七. 計画を持て、長期の計画を
持っていれば、忍耐と工夫と、
そして正しい努力と希望が生まれる。

八. 自信を持て、自信がないから
君の仕事には迫力も粘りも、
そして厚味すらがない。

九. 頭は常に全回転、八方に気を配って、
一分の隙もあってはならぬ、
サービスとはそのようなものだ。

十. 摩擦を怖れるな、
摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、
でないと君は卑屈未練になる。

攻撃的でポジティブな行動原則だ。

そしてこれらは他の日本企業にも、
それぞれの精神的な風土の部分で、
共通するものがある。

仕事は自らつくれ。
与えられるものではない。
受け身でやるものではない。
大きな仕事、
難しい仕事と取り組め。

仕事は放すな。
周囲を引きずり回せ。

これらを今後、電通マンたちが、
どう受け止め、どう行動するか。

遵法であることは、
企業にとって、
必須の要件である。

違法であってはならない。

そのうえで鬼十則は、
どう貫かれるのか。

「鬼」の看板を外す必要はない。
私はそう思うが。

さて、今日は朝から、成田空港へ。
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第2ターミナル。
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日本航空012便で、
ダラスからアトランタへ。

そのあと、シカゴ、サンフランシスコ。
さらにロサンゼルスに寄ってから、
19日に帰国予定。

今日11月8日。
アメリカ合衆国は、
第45代大統領選挙の、
一般選挙人投票日。

どんな結果となるか、
そしてアメリカという国が、
どんな表情を見せてくれるのか。
アメリカ人はそれぞれに、
どんな反応を示しているのか。

興味は広がるばかりだ。
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では、行ってきます。

アメリカ滞在中は、
日本にいる時以上に、
超のつくハードワークである。
私は今、経営者だから、
自分自身は労基法の対象にならない。

しかし私自身は、
新入社員のころから、
いつかは経営者になろうと思っていた。

だからハードワークを続けてきた。
それを部下や仲間に、
強制はしなかったけれど。

〈結城義晴〉

2016年11月07日(月曜日)

トランプ・プーチン・安倍の「強権指導者」とマキアベッリの「民衆」

Everybody! Good Monday!
[2016vol45]

2016年第46週です。
11月第2週月曜日の今日は、
立冬。
冬が立つ日。
言いえて妙。

まあ、春が立つ日は立春で、
夏や秋も、立つ日を、
立夏、立秋という。

立冬は、
「初めて冬の気配が現われてくる日」

そのとおり。
もう、冬の気配がある。

来週火曜日の15日は、
七五三。

3歳は女児が髪を伸ばす、
「髪置きの儀」
5歳は初めて男児が袴をつける、
「袴着の儀」
7歳は女児が大人の装いをする、
「帯解きの儀」

それぞれに由来があるが、
子どもの祝いは、
理屈抜きで目出度い。

つまり、愛でたい。

月刊商人舎11月号の責了を終えて、
次の12月号に向かう。

今日は横浜商人舎オフィス。

毎週月曜日の朝、
短い会議を開いて、
打ち合わせ。

エスプレッソコーヒーを楽しむ。
ポルトガルのデルタコーヒー製。
まだ、日本では発売されていないが、
実に美味い。
O

昨日は佐賀県唐津市。
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高島は唐津湾に浮かぶ小島。
その宝当(ほうとう)神社には、
宝くじが当たるという謂れがある。
O

昨夜、福岡空港から帰って、
今日は横浜の朝を満喫。

明日からアメリカ出張。
アトランタ、シカゴ、サンフランシスコ、
最後にロサンゼルスを巡って、
19日に帰国予定。

その間にアメリカ合衆国の、
第45代大統領が実質的に決まる。

日経新聞のオンライン版に、
Financial Timesの翻訳記事。
主席コラムニストのギデオン・ラッチマン、
そのタイトルは、
「トランプ・プーチン・安倍…
強権指導者の危うさ」

「モスクワからマニラ、
北京からブダペスト、
アンカラからデリーに至るまで、
国家主義の『ストロングマン』が、
再び流行している」

「ストロングマン」とは、
「強権的な指導者」のこと。

そこに安倍晋三首相の名が、
連ねられている。

万が一にも米国が、
ドナルド・トランプを大統領に選んだら、
「国際的な流行を
追いかけているのであって、
先頭で引っ張っているわけではない」

「ストロングマンに魅了される流れ」は、
「独裁的な国と民主主義国の
双方に広がっている」

「モスクワ」というのはロシアの、
ウラジーミル・プーチン大統領。

コラムニストは、プーチンを分析する。
「世界の強権的指導者たちの『守護聖人』」

「マニラ」はフィリピンの、
ロドリゴ・ドゥテルテ大統領。
「威張り散らすスタイルと
法を軽んじる態度は、
新しいタイプの独裁者に
典型的な特徴だ」

さらに「北京」は、
もちろん習近平中国国家主席。

「アンカラ」はトルコ大統領の、
レジェップ・タイイップ・エルドアン。

さらに「程度はましだが、
ハンガリーのオルバン・ビクトル首相」

「まだ正真正銘の民主主義体制の
枠内で活動しているものの、
その政治的アピールは、
国家主義をはっきり帯びた
毅然としたリーダーシップという
イメージを基盤としている
強権的指導者がいる」

それがインドのナレンドラ・モディ首相、
日本の安倍晋三首相。

コラムニストはトランプ候補を評する。
「プーチン、エルドアン両大統領といった
最も独裁的なストロングマンと
一番共通点が多い」

国家主義と自己憐憫、陰謀論、
そして国家再生の約束。

トランプ候補の主張――
世界は米国を笑っている、
米国内の自分の敵は
外国のロビイストとぐるになっている、
だが自分は「米国を再び偉大にする」

さらに「腐敗したエリートを統制する」

「この(概してシニカルな)約束は、
新たなストロングマンに共通する特徴だ」

こうした強権的指導者は皆、
「個人崇拝を促してきた」

さらに1930年代との類似点は、
明々白々だと指摘する。
「当時、大恐慌の経済的なショックによって
世界中で政治が急進した」

これはナチス・ドイツの台頭を、
意味している。

最後に「興味深い、逆行する流れ」

マッチョな強権的指導者の台頭は、
合意形成型の力強い女性政治家を求める。

こちらは統治スタイルがずっと控えめで、
「ストロングマン」と逆行する流れだ。
それが同時に起きている。

その最も明白な例が、
ドイツのアンゲラ・メルケル首相。
英国のテリーザ・メイ首相。

「欧米政治の女性化が、
昔を懐かしむ一部の男性有権者の間で
マッチョな指導者へ
駆り立てている可能性さえある」

多分に類型的すぎるかとも思うが、
イギリスを代表するコラムニスト。

納得もできる。

企業経営に置き換えると、
強権的指導者も、
合意形成型指導者も、
どちらもありうる。

それがマネジメントの幅の広いところ。

しかし大衆や社員・従業員からの、
賛同を得られなければ、
どちらもうまくはいかない。

ここではやっぱり、
ニコロ・マキアベッリ。
塩野七生著。
「君主(指導者)たらんとする者は、
種々の良き性質をすべて
もち合わせる必要はない。
しかし、もち合わせていると、
人々に思わせることは必要である」
〈『君主論』より〉

トランプには、これがない。
ヒラリーはそれをしようとしたが、
情報社会の現在、失敗した。

「君主にとっての最大の悪徳は、
憎しみを買うことと、
軽蔑されることである」

ヒラリーは、
憎しみがわくように演出され、
トランプは自ら、
軽蔑されるようにふるまった。

「下劣で悪辣な人物を
官職につけたくなかったら、
最高に下劣で悪辣な人物と、
高潔で評判のよい人物とを、
並べて出馬させるよう
計るべきである」

「そうすれば有権者たちは、
両者のあまりにも明らかなちがいに、
どうしたって後者を選ぶようになる」

そしてマキアベッリは、
民衆の特質を鮮明にする。
「民衆というものは、
はっきりとして形で示されると、
正当な判断を下す能力はあるが、
理論的に示されると、
誤ること多し、ということである」

この面ではトランプが、
民衆を知っている。

しかしマキアベッリは、鋭い。
「民衆は、群れをなせば、
大胆な行為に出るが、
個人となれば臆病である」

かくて、投票という行為において、
臆病な個人に選択は委ねられる。

この大統領選挙は、
マネジメントの世界にも、
実に多くの教訓をもたらしてくれる。

では、みなさん。
今週も、考えつつ、行動しよう。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2016年11月06日(日曜日)

【日曜版・猫の目博物誌 その23】紅葉

猫の目で見る博物誌――。
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猫の目は美しいものの裏側を見る。
色を見分けるのは苦手。
今日はちょっと苦手な博物誌――

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童謡「紅葉(もみじ)」

秋の夕日に照る山もみじ
濃いもうすいも数ある中に
松をいろどるかえでやつたは
山のふもとのすそ模様

渓の流れに散り浮くもみじ
波にゆられて離れて寄って
赤や黄色の色さまざまに
水の上にも織るにしき
(作詞・高野辰之 作曲・岡野貞一)

紅葉という言葉。
「こうよう」と読む場合と、
「もみじ」という場合では、
意味が異なる。

市場を「しじょう」と読んだり、
「いちば」と言ったりするのと同じ。

音読みと訓読み。

音読みの「紅葉」は、
主に落葉広葉樹が、
落葉の前に葉の色が変わる現象。

色が変わるだけでなく、
葉の色が赤く変わることを、
「紅葉」と呼ぶ場合もあるから、
結局、「紅葉」は、
三つの意味を持つことになる。

厳密には、
赤色に変わるのが、
「紅葉(こうよう)」
黄色に変わるのが、
「黄葉(こうよう、おうよう)」
褐色に変わるのが、
「褐葉(かつよう)」DSCN9591-6

同じ種類の木でも、
生育条件と個体差によって、
紅葉したり、黄葉したり、
褐葉したりする。
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素朴な疑問。
なぜ、葉が色づくのか。

それは「葉の老化反応」
これは植物学の見解。

葉の色変はどんなメカニズムで起こるのか。
これも素朴な疑問。
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もともと葉は緑色。
葉に含まれる色素は二つ。
第1はクロロフィルで、
これが「葉緑素」と言われて緑色だ。
第2がカロチノイドで、
これが黄色。

クロロフィルがカロチノイドより、
ずっと量が多い。

だから黄色は目立たず、
葉は緑色に見える。

クロロフィル (Chlorophyll) は、
化学物質。
光合成の光化学反応で、
光エネルギーを吸収する役割をもつ。

春の新緑、夏の万緑、
みなクロロフィルが、
光を吸収して光合成を行った結果。

しかし、秋に入ると、
日照時間が短くなる。
するとクロロフィルは分解される。

そのため、隠れていたカロチノイドの色が、
表に出てきて葉は黄色になる。

イチョウの葉が緑から黄に変わる。
これはクロロフィルが分解され、
カロチノイドが表に出てくるから。
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日照時間が短くなって、
光合成が鈍化し、
クロロフィルが分解されると、
葉に蓄えられた栄養素は、
幹へと回収される。

一方、植物は葉を落とす準備を始める。
すると、葉柄の付け根に、
「離層」という組織ができる。
離層はコルク質でできていて、
物質の行き来を妨げる。

ワインボトルのネックに、
コルクを使うが、
それは同じ原理だ。

この離層ができると、
葉の中の養分は茎に移動できなくなる。
だから光合成で生産された糖分は、
一部が葉に留まる。

この葉に残った糖分から、
赤い色素アントシアニンが合成される。
それが葉を赤くする。
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アントシアニンは、
温度と光の条件によって生成される。
1日の最低気温が8℃以下になると、
アントシアニンが生成され、
紅葉が始まる。

気温が5~6℃以下になると、
それがさらに進む。

鮮やかな紅葉が生まれるのは、
日中の気温が20~25℃で、
夜間の気温が5~10℃になったとき。

つまり昼夜の気温差が大きいこと。

しかし紅葉や黄葉のあとで、
葉は離層のところで切り離されて、
落葉する。

「紅葉前線」は、
紅葉の見ごろを、
日本列島に前線として描いたもの。

9月に北海道から始まり、
10月・11月と南下する。

一つの地区で紅葉が始まってから、
完了するまでの期間は約1カ月。

最盛期の見ごろは、
紅葉開始後20日から25日。

紅葉・黄葉・褐葉。
今年も楽しんでほしい。

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猫の目には、
鮮やかな紅葉は見えないけれど。

(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)

2016年11月05日(土曜日)

地球温暖化「パリ協定」発効とイオン「夜市」の2時間繰り下げ

朝一番でYCATからリムジンバス。
横浜シティエアーターミナル。

すぐにベイブリッジ。
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晩秋の空に、
橋梁が映える。
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羽田から全日空で1時間ちょっと。
福岡空港。
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レンタカーを借りて、
福岡市早良区の妙福寺へ。
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庭園が有名。
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庭の真ん中を、小川が流れる。
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2年前に亡くなった父の三回忌。
11月4日だったが、
私はアメリカにいた。
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親族が集まってくれて、
父のことを話し合った。

さて「パリ協定」が発効。
Paris Agreement。
地球温暖化対策の新たな国際的枠組み。

気候変動枠組条約第21回締約国会議が、
昨2015年12月12日に採択していたもの。

この気候変動枠組条約は、
1992年のリオ地球サミットから始まった。

気候変動枠組条約を締結した締約国が、
毎年集まって「締約国会議」を開催する。
Conference of Parties、通称COP。

1997年には京都で、
第3回COPが開催されて、
「京都議定書」が採択された。

パリ協定は、それ以来、
18年ぶりに合意された、
温暖化問題に対処する国際条約。

京都議定書は、
2008~2012年の5年間の
温暖化ガスの排出量の平均を、
原則として1990年の排出量を基準に、
何%減らすかというかたちで、
先進国の数値目標を設定し、
各国にその目標達成を義務づけた。
ただし、先進国の、
38カ国・地域の協定だった。

守れなければ罰則も課された。

しかし途中でアメリカが離脱。
中国も不参加だった。

さらに各国が提出した2020年目標は、
それらを積み上げても、
「2°C目標」を達成できないことが分かった。

「2°C目標」は産業革命前と比べて、
気温上昇を2°C未満に抑えるという目標。

そこで2020年以降は、
先進国も途上国もすべての国が、
一つの土俵で削減目標を約束する。
その国際条約の作成が合意された。
それが「パリ協定」

こちらは気候変動枠組条約に加盟する、
197のすべての国・地域が参加している。

パリ協定の目標は、
改めて温暖化による気温上昇を
「産業革命前と比べて
2度より十分低く保つこと」

そのうえで、さらに、
「1.5度以内に抑えるよう努力する」

パリ協定は長期目標も定めた。
すべての国・地域が、
温暖化ガスの排出を今世紀後半までに、
「実質ゼロ」にすることを目指す。

ただし、日本は、
来週火曜日の8日の衆院本会議で、
パリ協定の承認案の可決、成立を目指す。

つまり完全な出遅れ。
理由は与党関係者の楽観。

楽観はいけません。

京都議定書では、
主導国の役割を果たしたが、
パリ協定の第1回締約国会議では、
議決権を持たないオブザーバー参加。

そのうえ、
日本が提出している目標は、
「2030年度に13年比26%減」で、
これは厳しい状況だ。

ああ。

話はがらりと変わる。
日経新聞の『企業・消費』欄。

「イオン、売場作り遅く」の記事。

商品補充など売場整理の時間を、
従来の午後4時から、
6時へと2時間繰り下げる。

店ごとに惣菜や生鮮食品を、
数十~100品目程度選び、
午後6時をメドに集中的に、
店頭陳列量を増やしたり、
並び方をきれいにそろえたり、
揚げたて・つくりたてを提供したりする。

どの品目をどれだけ増やすかは、
各店が夜間の需要を見極め判断する。

ポイントは、
「2時間繰り下げること」

イオンリテールは、
「夜市」と銘打って、
週明けにも約390店全店で実施する。

そのため惣菜加工担当者など、
一部従業員の間で、
勤務時間や作業内容を、
各店で調整する。

人件費に大きな影響はない。

9~10月に、数店で実験した。
結果は、午後4~8時の売上げが伸びた。
惣菜で2~3割、
生鮮食品で1~4割。

イオンは「夜市」のテーマで、
テレビCMも放映する。

「夜市」が地球温暖化対策に、
反するわけではないし、
こちらは純然たる経済行為であり、
顧客の便利性に応えるものだ。

大いにやってよろしい。

いよいよ、年末に向けて、
知恵比べはヒートアップしてきた。

楽観はいけません。

〈結城義晴〉

2016年11月04日(金曜日)

シカゴ・カブス108年ぶりの優勝と「働くこと」の意味と意志

ワールドシリーズ。
米国プロ野球メジャーリーグの頂点。

シカゴ・カブスが、
108年ぶりの優勝。

前回の優勝は、1908年。
あのT型フォードが850ドルで発売され、
年間1万台を売り切った年。

その年、アメリカ人の、
自動車保有台数は7万台だった。

私は来週、
そのアメリカに出発するが、
まず到着の8日が、
大統領選挙一般選挙人の投開票日。

そのあと、シカゴに入る。
カブスのワールドチャンピオン、
まだ余韻が残っているだろう。

それにしてもすごい7戦だった。
そしてすごい最終ゲームだった。

1勝1敗のあと、
クリーブランド・インディアンズが、
2連勝。

その後、カブスが2勝して、
決戦の7戦へ。

その最終戦。
リアルタイム観戦ではなかったが、
8回途中からカブスは、
守護神チャップマンを登板させて、
逃げ切りに入った。
160キロの剛腕サウスポー。

6対3の3点差。

これで終了かと思いきや、
そのリードを守り切れず、
同点となって延長戦に突入。

追いつかれた者が不利になる。
しかし、10回に入ると、
降雨で17分間中断。

巨大な白いシートが、
グランドにかけられ、
それが取り外されて、
最後のドラマが始まった。

結局、10回表に、
カブスが2点、
インディアンズが、
その裏に1点を返したが、
カブスに勝利の女神がほほ笑んだ。

大統領選挙の民主党候補、
ヒラリー・クリントンは、
シカゴ出身。
カブスの大ファン。

ノースカロライナ州で、
選挙戦の真っただ中でコメント。
「カブスの前回優勝時には
女性は投票できなかった。
けれど今回は、
その埋め合わせができる」

108年前には、
車が850ドルで買えた。
それなのに、

女性の参政権はなかった。

一方、
バラク・オバマ大統領。
こちらはシカゴを政治拠点としているが、
シカゴ・ホワイトソックスのファン。

それでも同郷のライバルチームを称えた。

「ホワイトソックスのファンにとっても、
108年間も待ち続けた
カブスの優勝は一大事だ」

「前回カブスが優勝したのは、
トーマス・エジソンが存命で、
スライスされたパンは
まだ発案されていなかった」

食パンのようなスライスパンは、
100年前にはなかった。

スライスパンも、
コンビニエンスフードとして、
工夫の上に開発された商品なのだ。

「カブスファンにとっては、まさに
スライスパン発案以来の快挙だ。
素晴らしいシーズンとなった
シカゴ・カブスを祝福したい」

女性参政権。
トーマス・エジソン。
T型フォード、
スライスされていないパン。

日本や中国、インド、
ギリシャやイタリアなどと比べると、
ずっと歴史の浅いアメリカだが、
それでも歴史を感じさせる優勝だった。

さて私は、横浜商人舎オフィスで、
月刊商人舎11月号の責了仕事。

例によって午前0時まで、
デザイナーの七海真理さんに、
大活躍してもらって、
満足の出来栄え。

ありがとう。

その最終責了の夕方、
染谷剛史さん来社。
(株)リンクアンドモチベーション
執行役カンパニー長。
DSCN9995-6
染谷さんのプロフィール。
1998 年リクルートグループ入社、
2001年デジットブレーン社を経て、
2003年リンクアンドモチベーション入社。
大手小売りサービス業の、
事業・組織変革コンサルティング、
新規事情の開発を経て、
小売り・流通・外食等のサービス事業に
特化したカンパニー長に就任。

小売りサービス業に、
焦点を当てて仕事してくれている。
私はそれがとてもうれしくて、
染谷さんとコラボレートしている。

その一環として、
月刊商人舎&リンクアンドモチベーションの
コラボセミナーが開催される。

テーマは、
流通サービス業の
“戦略的人材資源マネジメント”を考える

第一部・基調講演は、
結城義晴。
「チェーンストアの戦略的人材資源マネジメント
〜いま、それが必須の
戦略課題となった理由〜」

第二部・問題提起は、
染谷剛史。
「これからの店舗ビジネスに必要な人材戦略について」

第三部が食事・懇親会。
ここでテーブルごとに、
質疑やディスカッションをして、
それを私が総括する。

日時は、
2016年12月6日(火)
17:00〜20:00。
場所はアイコニック銀座。

対象は小売りサービス業界の、
経営者・人事部責任者。
定員は30社。
なお参加費は5000円(税込み・食事付き)。

申込み方法は、
Webサイト〈日本の人事部〉
「リンクアンドモチベーション セミナー」

https://jinjibu.jp/seminar/detl/38654/

私の問題意識と、
染谷さんのミッションが、
合致して生まれたセミナー。

どうぞ、ご参加ください。

最後に、
「働くこと」
結城義晴著『Message』より。

「働くこと」への、
深い理解が求められている。

働くことの中身。
働くことの実態。
働くことの動機。
働くことの目的。
そして働くことの喜び。

どんな環境の中で働くか。
どんな時間帯に働くか。
どんな制度の中で働くか。
どんな会社で働くか。

そこからどんな働き甲斐が
生まれてくるのか。

私たちは誰もが、
このことに対して、
自分なりの解答を
用意しておかねばならない。

それなくしては、
企業活動も、
組織運営も、
日常生活も、
まっとうできない。

経営者は従業員に、
上司は部下に、
会社はパートタイマーに、
明快な「働くこと」の意味を
示さねばならない。

そして従業員は経営者に、
部下は上司に、
パートタイマーは会社に、
同じように
明快な「働くこと」の意志を
伝えねばならない。
 
働くことを通じた意思疎通は、
「労働」への
深く、謙虚な理解から
生み出されるのである。

カブスのナインも、
インディアンズの選手たちも、
いい働きをした。

それに感動させられた。

店で働く人たちにも、
いつも、そんな仕事を、
してもらいたいものだ。

もちろん、私自身も。
〈結城義晴〉

2016年11月03日(木曜日)

文化の日のパスカルの「普遍性」とドラッカーの「体系」

文化の日。

70年前の今日、
日本国憲法が公布された。

その新しい憲法は、
平和と文化を重視していた。

だから、この日は、
国民の祝日となって、
「文化の日」と名づけられた。

「平和の日」でも、
よかったかもしれないし、
僭越ながら私は、
そのほうがよかったとも思う。

祝日法による「文化の日」の趣旨。
「自由と平和を愛し、文化をすすめる」

「文化をすすめる」が、
わかるようでわかりにくいけれど。

英語で「culture」
フランス語も「culture」
ドイツ語は「Kultur」
これらはすべて、
ラテン語の「colere」が原語。

そしてそのcolereの意味は、
「耕す」

転じて「培養する」だとか、
「洗練させる」
あるいは「教化する」

今日はそんな、
耕す1日にしたいものだ。

私の文化の日は、
原稿書き。

知ること、
考えること、
書くことも、
耕すことには、
違いない。

夕方には横浜山下公園を散策。
氷川丸が停泊している。IMG_9844-6

横浜港の左手には、
みなとみらいの夜景。
IMG_9846-6
最近は横浜の港に来ても、
潮の匂いが薄れた気がする。

山下公園の中心に、
噴水と石像。
IMG_9841-6
「水の守護神の像」

1960年にサンディエゴ市から贈られた。
アメリカのカリフォルニア州で、
ロサンゼルスに次いで人口の多い都市。

ちなみに、サンティアゴは、
南米チリ共和国の首都。
間違いやすい。

そのサンディエゴ市と横浜市は、
1957年10月に姉妹都市となって、
様々な文化交流も続いている。

「耕す」のが文化ならば、
「交わる」のも文化。
IMG_9837-6

水の守護神像を見ながら、
そんなことを考えた。
IMG_9839-6

古い港の街と、
新しいみなとみらいの街。
その融合が現在の横浜だ。IMG_9852-6

久しぶりに、
『パスカル パンセ抄』
鹿島茂編訳。

「知ること」について。

「だれでも
知っているように、

人間、
普遍的ではありえないし、

すべてのことについて、
知りうるすべてを
知ることもできない」

そのとおり。

「だから、
すべてのことについて、
少しずつ

知っておかなければ
ならないのだ」

ここが大切なポイント。

「というのも、
ある一つの事柄について
すべてを知っているよりも、
すべてのことについて
なにがしかを
知っていることのほうが

素晴らしいからだ。
こうして普遍性こそが
もっとも素晴らしいことなのである」
〈断章三七〉

これは、
ピーター・ドラッカーの、
大工道具に通ずる。

「鋸や金槌しかもたず、
あるいはペンチというものを
聞いたこともなければ、
大工はできない。
それらの道具を一揃えにしたとき、
はじめて大工道具を
手にしたということができる」

「それが、私が『現代の経営』で
行なったことだった。
私はマネジメントを
体系としてまとめたのだった」

パスカルの普遍性と、
ドラッカーの体系は、
同期している。

もう一つパンセから、
「話すことと書くこと」

「話はうまいのだが、
書くのがへたな人
というのがいる」

ずいぶんたくさんの、
そういう人と出会ってきた。

「それは、
話す場所があり、

聴衆がいることが、
その人を熱くし、
その人の精神から
多くを引きだすからだ」

ドナルド・トランプもそうだろう。

「ところが、
話す場所や
聴衆がいないと、

その人は
熱くなれないので、

精神から何も
出てこないのである」

〈断章四七〉

納得。

「雄弁――
聞いていて
心地よい要素と、

真実な要素の両方が
なくてはならない」

「しかし、
心地よい要素とは、

それ自体、
真実な要素の中から

生まれてくるものなのだ」
〈断章二五〉

真実は心地よい。
素晴らしい。

文化の日にパンセを読んで、
心から謙虚な気持ちになった。

〈結城義晴〉

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