結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年11月09日(金曜日)

小国綾子の「迷ったら」と青春時代と白秋時代の「迷い」

朝一番で東京羽田空港へ。IMG_7268.JPG8

国際線の横の駐車場。
オリンピックに向けてだろうか、
大規模な工事中。
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チェックインして、
Wi-Fiルーターを借り、
保険に入ってから、
円をドルに両替する。

この手順を素早く済ませて、
113番ゲートへ。
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外は雨。
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ニューヨーク便に乗り込む。DSCN8355.JPG8

空港ターミナルも煙っている。DSCN8356.JPG9

飛び上がると関東平野は、
雲に覆われている。DSCN8358.JPG8

低層雲の上に上がると、
青い空が見える。
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翼よ頑張れ。
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雲は美しい。
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太平洋は千切れ雲。
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それが途切れると、
遠くに青い海。
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そして空と海が溶け合っていく。DSCN8367.JPG8
ニューヨークから、
サンフランシスコ、
そしてホノルルまで。

今回の旅は、
アメリカ合衆国の横断。

13日間。

さて、朝日新聞の一面連載。
「折々のことば」
今日で第1282回。

1年365日の毎日連載だから、
3年半続いている。

毎日毎日、このクォリティ。
編著者の鷲田清一さんに脱帽。

迷うのは、自分で
選ぼうとしている証拠。
自分の頭で
考えている人だけが
得られる「勲章」
みたいなものだ。
(毎日新聞記者の小国綾子さん)

自分の頭で考える。
そして自分で選ぶ。
自分で動く、行う。

そのために迷う。

「それでも迷いが吹っ切れない時は
“やったことのない方を選ぶ”」

凄い。

亡くなった岡本太郎さんは、
迷ったら、難しい道を選んだ。

余談だが、私の大学時代の後輩は、
ペンネームが「いばらみちお」だった。
いいネーミングだ。

晩成でもいいから、
大成してほしい詩人だ。

話は戻って、
小国綾子さんは、
やったことのない方を選ぶ。

「嫌な仕事も
やってみたら発見があったり、
”できないこと”ばかり数えて
凹(へこ)んでいた子育て期に
旅に出たら、
赤ん坊がいたからこそ
できた経験があったり」

「人生に思いもよらない線が
いっぱい引けた」

迷ったら、
やったことのない方を、
難しそうに見えることを、
自分の頭で考えて、選ぶ。
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『?(疑問符)が!(感嘆符)に変わるとき』から。

小国綾子さんは、
1966年生まれの大阪人。
1990年に毎日新聞社に入社し、
その後、2007年秋に退社。
家族で渡米したが、
2011年に帰国して、
毎日新聞社に復帰。

いい会社だ、毎日新聞は。

アメリカに滞在中に、
ライター活動をして、
その作品群が認められた。

一方、東京新聞「筆洗」

中国の五行説をテーマにする。
五行説は「四季に四色を配する」

「青春、朱夏、白秋、
そして黒い冬、玄冬だ」

「青春時代があるのなら、
他の三つの時代が人生にあってもいい」
宗教評論家のひろさちやさん。

つまり青春時代、
朱夏時代、
白秋時代、
玄冬時代。

この中で白秋時代は、
暗い冬を控えながら、
「世俗を離れて、ゆったりと生きる時期」と、
ひろさんは『こころの歳時記』に記す。
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白秋時代とは、
働き盛りを過ぎたころからか、
あるいは定年後あたりからか。

「身辺の整理に手を付けながら、
心穏やかに過ごす日々」

コラムは語る。
「現実の白秋時代は
別の方向に向かっている。
政府は継続雇用の
年齢引き上げの議論を本格化させた。
高齢者の雇用拡大も目指している」

「財政にも、人手不足にもいいそうだ」

「生涯現役社会」であるし、
私も生涯現役を標榜している。

コラム。
「元気で意欲がある人には、
望ましい社会だろう。
一方で、人はいつまで現役なのか。
どこまで働いて、いつ余生に入るのか」

東京新聞らしく政府への注文。
「秋から冬にかけての人生観が、
これから始まるという
社会保障制度の改革のなかで、
みえなくなっていないか」

阿久悠作詞、森田公一作曲。
大ヒットした「青春時代」
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阿久は歌詞にした。
「青春時代の真ん中は
道にまよっているばかり」

コラムの最後の言葉。
「白秋に迷いは似合わない。
穏やかな季節に
しなければならないだろう」

小国綾子さんや岡本太郎さんは、
どう反応するだろう。

人それぞれだとは思うが、
自分で考え、自分で選ぶ。
それは白秋時代にもあると思う。

〈結城義晴〉

2018年11月08日(木曜日)

米国中間選挙が終わった「U.S.A.」の「あかりと油」

朝日新聞「折々のことば」
今日は第1281回。

思慮の浅い者たちは
あかりは持っていたが
油を用意していなかった
(マタイによる福音書〈新約聖書〉)

編著者鷲田清一さん。
「先の見えない、
塞いだ時代だと人は言う」

「けれども視界が遮られているのは、
未来が不確定だからではなく、
目を凝らせばある未来が
確実に来ることがわかるのに、
すべて先送りにし、その対策に
本気で着手できないでいるから」

先送りする。
本気の着手がない。

その通り。

ピーター・ドラッカーは言う。
「理想を求め、
手持ちのリソースで、
ケースバイケースで、
一歩一歩」

例えば人口減少、
国家財政の破綻、
経済成長の限界、
放射性廃棄物処理の膠着。

「聖書のこの一節は
私たちのそんな無様(ぶざま)も
思い起こさせる」
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さて京都新聞巻頭言「凡語」

4大新聞や地方紙など目を通しているが、
最近引用することが多い。

「”どっちかの夜は昼間”
という歌詞が耳に残る」

今年大ヒットしたDA PUMPの「U.S.A.」
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「C’mon, baby アメリカ
サクセスの味方 organizer

C’mon, baby アメリカ
Newwave寄せる Westcoast
C’mon, baby アメリカ
どっちかの夜は昼間… 」

歌詞は、よく、わからん。
「どっちかの夜は昼間」はわかるが。

凡語のコラムニスト。
米国中間選挙を論じる。

「投票率も跳ね上がった。
結果を抜きにしても、
かの国の民主主義が
活性化したのは間違いない。
誰のせいか」

上院は共和党、下院は民主党。
結果、ねじれ状態となった。

映画監督のマイケル・ムーア。
「トランプのおかげで
目を覚ますことができた」

選挙直前に、
新作「華氏119」を公開。
華氏
「映画は米国の現状を憂えるが、
単純なトランプ批判だけではない」

「オバマ前大統領をはじめ
民主党やメディアの体たらくにも
容赦ない」

「トランプ氏が
分断を招いたのではなく、

分断が彼を大統領にした―」

コラム、いいことを言う。

DA PUMPは「ダサかっこいい」のが人気。
「単純に米国賛歌が
受けているわけではない」
私もそれがいいと思う。

小売サービス業も、
単純に米国礼賛をする時代ではない。

「トランプ時代はまだ続く。
日本も目を覚まされることが
まだまだありそうだ」

今、72歳だから、
そう長くはないだろうけれど。

それにしても、
トランプの話しぶりは、
個人的に、好かん。

米国の支持者たちには、
その言動が痛快なのだろうが。

10月23日付けの、
Financial Times。
日経新聞では25日。

ギデオン・ラックマンが選挙前に書いた。
チーフ・コメンテーター。

タイトルは、
「歴史に名残す? トランプ」

「トランプ米大統領が9月に
国連総会で演説した際、
その内容に対して
聴衆から失笑が漏れた。
過去に米大統領が、
こんな侮辱的な扱いを
受けたことはない」

「しかし、筆者は不本意ながら、
最後に笑うのはトランプ氏かもしれない
と思っている――」

「歴史的人物は、善人とは限らないし、
特に頭脳明晰というわけでさえない」

「トランプ氏は常習的な嘘つきだし、
トランプ政権は、
移民の子供たちを親から引き離して
収容する施設を設けるような政権だ」

ここでドイツの哲学者ヘーゲルを引く。
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「ヘーゲルが生きていた時代の
典型的な世界史的人物はナポレオンだ。
ヘーゲルはナポレオンのことを、
“馬に乗った世界精神”と表現した」

フランスのマクロン大統領による、
そのヘーゲル評。

「ヘーゲルは”偉人”を、
その人物よりもずっと偉大な何かを
実現する道具にすぎないとみていた……」

ナポレオンはそうだった。
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「ヘーゲルは、ある人物がしばらくの間、
時代精神(世界精神)を
体現することはできるものの、
当人がその時必ずしもそれを
明確に自覚しているわけではない、
と考えていた」

ドナルド・トランプも。
「本能的に、ヘーゲルが指摘したような
自分でさえよく理解していない
その時代の流れや力を体現し、
それらを自分に有利に使える
直観的な政治家なのかもしれない」

「対照的にマクロン氏は今のところ、
教養はあるが、滅びつつある今の秩序を
体現する存在のように見える」

面白い見方だ。

その「時代の流れや力」とは?

「歴代の米大統領は、
米国の力が弱体化しつつあることを
否定するか、ひそかに対処しようとするか
のどちらかだった」

トランプは、
「米国の凋落を認め、
その流れを逆転させようとしている」

「特に、グローバル化は実はひどい考え方で
それが米国の力を相対的に低下させ、
国民の生活水準を押し下げてきたと断じた」

これに一部から、
拍手喝さいが起こった。

さらに「中国が豊かになり、
力を蓄えることはすなわち、
米国にとって良くないことだと判断した。
その結果、中国の台頭を止めようとした、
最初の米大統領となった」

「これが良いことかどうかはともかく、
中国を米主導の国際秩序に
組み込む方向で努力するという
40年以上続けてきた
米国の外交政策をひっくり返した」

これは間違いなく、
歴史的な展開である。

一方、内政面では、
「米国のエリート層と一般大衆の意見の間に
大きな隔たりがあることに
最初に目を向けた大統領だった」

トランプは、「この分断を、
最初は大統領候補として、
その後は大統領として
徹底的かつ効果的に活用した」

だから京都新聞の凡語が言うように、
「分断が彼を大統領にした」

「高齢にもかかわらず
ニューメディアを”理解”し、
ほかの政治家には及びもつかないほど
見事に使いこなした――」

Twitterというおもちゃだけだが。

「しかし、こんな過激な手法で
トランプ氏は将来、
成功の栄誉にあずかれるだろうか」

「否」とラックマン記者。

「米国が貿易戦争の反動に
見舞われるかもしれないし、
米経済が過熱して、
株価が暴落する可能性もある」

もし世界が再び金融危機に陥ったら――。

「トランプ氏率いる米国が
国際協調による対応を
主導することは難しいだろう」

「最悪の場合、中国やロシア、
あるいは朝鮮半島において
戦争という事態にもなりかねない」

これこそ、避けるべきことだ。

「トランプ氏自身は、
偉大さとは”勝利すること”と
考えているかもしれないが、
ヘーゲルは、世界史的人物はたいてい
暗い末路をたどると指摘している」

アレキサンダー大王のように
「若死に」したり、
シーザーのように「殺され」たり、
ナポレオンのように
「セントヘレナ島に流され」たりする。
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そしてジョンFケネディも。

もし歴史的人物になれなければ、
暗い末路にはならないのだろうか。

いずれにしても私たちは、
2000年以上前から警告されている。
「あかりは持てど、
油は用意せず」
これでは、いけない。

そしてドナルド・トランプに、
油の用意はないと思う。

〈結城義晴〉

2018年11月07日(水曜日)

立冬の野田聖子予算委員長の「敬称維新」のその先

暦を振り返れば、
立冬。

二十四節気で、
秋分と冬至のちょうど真ん中。

朝日新聞巻頭コラム。
「天声人語」

「東京暮らしの肌感覚では
いままさに秋たけなわの候だが、
北国では一足早く
初冬へと移りつつある」

その通り。

京都新聞巻頭コラム「凡語」

寄せ鍋で顔寄せ箸寄せ心寄せ
ヤマキ㈱が公募した川柳の入賞作を紹介。

そして今日の「鍋の日」の心寄せを訴える。
「いい(11)な(7)べ」の語呂合わせ。

鍋でも楽しみたい気分になる。

東京新聞一面コラム「筆洗」

「不正はもうやっていない」
SUBARU(スバル)の不正検査問題。

2017年末以降、
不正な検査はしていないと説明していた。
しかし実は今年10月26日まで続いていた。

完成検査不正に関わるリコール対象車は、
10万台が53万台となり、
その費用は総額で319億円になる。

「過ちて改めざる、
(これ)を過ちという」
孔子の「論語」にある言葉だ。
子曰、過而不改、是謂過矣。

筆洗のコラムニスト。
「再発防止に必要なのは
言葉ばかりの反省やおわびではない。
問題のある仕組み自体を
改めることだったのに、
それを忘れた」

そして山口誓子の俳句。
寒昴(かんすばる)天のいちばん上の座に
冬の夜空の昴は、
天の一番上の座にある。

「高い空にあった信頼の星は落ちた」

過ちて改めざる。
ああ。

月刊商人舎11月号を責了し、
印刷・製本に回して、
出来上がるのを待つだけ。

この待つ時間がいい。

今日は一日、横浜商人舎オフィス。
午前中に、丸山英之さん来社。
第一屋製パン㈱執行役員営業本部長。IMG_7262.JPG8
㈱イトーヨーカ堂から森永製菓㈱を経て、
㈱ロック・フィールドで取締役。
そして第一屋製パンで営業を取り仕切る。

製パン業界の将来や、
イトーヨーカ堂のこと。
伊藤雅俊さんや故塙昭彦さんのこと。

いろいろ話した。

午後にはイオンリテール㈱の面々。
私の右が東昌世さん(人事部教育担当部長)
左は吉田元さん(人材育成グループマネージャー)
両サイドはイオンコンパス㈱の、
三好智さんと細川みゆきさん。IMG_7265.JPG8
10月のフランクフルトとミラノの旅。
参加した東さんがとめどなく語り続けて、
その収穫と成果が明らかになった。

来年も、もっと大きな成果を上げたい。

西日本新聞コラム「春秋」
題だけなら日経新聞と同じだが、
中身は全く違う。

「江戸時代の武士の話法なら、
相手は”貴殿”で自分は”拙者”。
呼び掛けるときは”~さま””~どの”」。

幕末になると変化する。
「西郷くん」「坂本くん」。

長州で松下村塾を開いた、
吉田松陰が始めたという説あり。

「松陰は武士から農民まで
さまざまな立場の若者を塾に受け入れた」

だから「塾生が身分にとらわれず
対等に学べるよう、”君”や”僕”、
“~くん”という敬称を使わせた」

農民出身の伊藤博文も、
松陰の薫陶を受けた。

1890年に初代総理大臣として、
第1回帝国議会に臨んだ。

そして議員を、
「~くん」と呼ばせた。
以来、国会での議員の敬称は、
今も「くん」づけになった。

安倍晋三くん、麻生太郎くん。

しかし野田聖子さん。
「慣例にとらわれず、
委員を”~さん”で呼んだ」

女性初の衆院予算委員長。
理由は「一般社会では男女の別なく
“さん”付けだから」

コラムニストはこれを歓迎する。
「先達がいる。土井たか子さんだ。
女性初の衆院議長は”~さん”を使った」

その真意はガラスの天井に対する挑戦だ。

「女性が圧倒的に少ない
国会の現状を変えたい。
その思いは2人に共通しよう」

西日本新聞の九州は、
どちらかと言えば、
男尊女卑的な空気が残る土地柄だ。

だからこそ新聞は、
この「さん」づけを重く見る。

「松陰が身分の壁を払おうと
考えた”くん”が、
男女の格差をなくす”さん”に替わる
“敬称維新”が起きてもいい」

「敬称維新」によって、
松陰が目指した身分の壁が払われ、
真の公平な社会が生まれてほしいものだ。

そしてそれは男女の格差だけではなく、
本当のダイバーシティの実現につながる。

政府自民党や国会議員も、
「さん」づけには文句を言わず従っても、
水田水脈議員の発言は容認されている。

SUBARUと同じように言葉だけでは、
「過ちて改めざる」だ。

「敬称維新」のその先こそ重要だ。

〈結城義晴〉

2018年11月06日(火曜日)

Wal-MartとTargetの「スキップ・ザ・ライン」とヒトラーの言葉

ものなべて
秋は心を痛ましむ 
落葉の舞も 
風の唱歌も

新潟日報「堀口大学文化の記憶」より。

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若き日の短歌集「風と落葉」の中の一首。
「人は私を秋の詩人だという。
私は秋が好きだ」と
随筆に書いているように、
秋の詩人を自認していた。

私も秋が好きだ。
秋の詩人ではないけれど。

横浜商人舎オフィスに届いたのが、
「明治マーケティングレビュー」IMG_7261.jpg8
季刊誌だが、私の連載タイトルは、
「小売業のスーパーマーケティング」

㈱商業界の社長を退任してから、
ずっと書かせてもらっている。
だからもう11年目が終わる。

朝からオフィスに出て、
午後、桜木町駅前。

雨模様だ。
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その後、オフィスに戻って、
月刊商人舎11月号を責了。
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雑誌には「編集後記」がある。
もう、雑誌にかかわって41年。
ずっと編集後記を書いてきた。
どんなメディアも、
意外に後記の読者は多い。

今月号の月刊商人舎の編集後記。
特別に、発行前に公開しようか。

【月刊『商人舎』11月号編集後記】

10月はドイツ、イタリア、イギリス、アメリカの南部と西部、そして中国の上海に16日間。その間に日本では歴史に残る3日間があった。本当に不思議なことだが、それらがすべて本号に集約された。行動することに、意味がある。どんな動きも無駄にはならない。(義)

なんでもかんでも「平成最後の・・・」と言われる風潮はいかがなものかと思う。というわけで、平成最後の「11月号」、お届けいたしまーす!!!(綾)

台風24号による塩害で、横浜の紅葉も色づく前に枯れ気味・・・。でも空は高いし、うろこ雲やいわし雲など楽しめて、今年の秋はいつもより長く感じる。(佳)

嗚呼、一時たりとも安穏としてはいられないのか。総合スーパー、スーパーマーケットで働く人々のご苦労が偲ばれる。だが、目まぐるしく進化する時代に翻弄されるのは彼らだけではない‼(磯)

社名が変更されても、いつまでも以前の名称で呼んでしまう。一つ前ならいざ知らず、二つ三つ前なんてこともあり、我ながら嫌になる。(倉)

岡田元也社長の「何のために存在するのか」。その一言は、等しく皆に向けられている。(亀)

――――ご愛読、感謝します。

いい雑誌となりました。
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さて、商人舎流通SuperNews。
昨日はアメリカのニュースが多かった。
その中で2本の記事に注目。

ウォルマートnews|
従業員が清算機器をもって売場でチェックアウトする
ターゲットnews|
「スキップ・ザ・ライン」の携行チェックアウト機器導入

ウォルマートとターゲット。
11月から導入しているのが、
新しいチェックアウトシステム。

クレジットカードの利用客に対して、
精算機器を持った従業員が
売場でチェックアウトする。

ネーミングは、
「チェックアウト・ウィズ・ミー」。

ターゲットも真似をしたのか、
それとも偶然の同期か。

こちらのネーミングは、
「スキップ・ザ・ライン」

サンクスギビングデーに向けて、
さらにホリデーシーズンにおいて、
レジの待ち時間が少なくなる。

ウォルマートは、
私と一緒にチェックアウトしましょう。
ターゲットは、
列に並ぶのをスキップします。

この2社が始めたからには、
アメリカでこの年末商戦から、
ブームになるかもしれない。

さて今日はアメリカの中間選挙。

日経新聞電子版「経営者ブログ」
IIJ会長の鈴木幸一さん。
日本のインターネットサービスの草分け。
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タイトルは、
「二極化をあおる危険」

「選挙に先立って、
さまざまな調査が公表されていて、
二極化が進む米国の
危機的な状況を示している」

「どの結果を見ても、
学歴、人種、所得格差等々、
米国の社会はますます二極化され、
分断社会になっている」

日本も少しずつ、
二極化された分断社会になってきた。

「ブルーカラー層が多い地域の
“忘れられた人々”を助けることを
主眼とする”米国第一主義”こそ、
トランプ大統領の選挙戦略」
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“何とか”ファーストは、
危険だ。

「過激な言葉によって、
人種間、所得格差、学歴、
あるいは共和党と民主党という
党派間に至るまで、
激しい二極化を促す状況を
つくり上げているのは、
極めて危険な状況である」

「ポピュリストの台頭、
独裁者を生む土壌は、
極端な二極化が、
その第一歩である」

ラテンアメリカやアフリカで、
それは証明されている。

アドルフ・ヒトラーも、
そんな中から登場してきた。

「しかも、始まりは
民主主義の基本とされる
選挙で選ばれた扇動家が、
民主主義を崩壊させ、
独裁者となる例が多いのは、
よく知られた事実である」

ナチスも選挙で選ばれてきた。
そのヒトラーの言葉。

「大衆の多くは無知で愚かである」

「大衆は小さな嘘より、
大きな嘘の犠牲になりやすい」

「熱狂する大衆のみが操縦可能である」

「大衆は理性で判断するよりも、
感情や情緒で反応する」

トランプの集会を見ていると、
同じようなことを感じる。

「役に立つのは、
人を殴れる人間だけだ」

「女は弱い男を支配するよりも、
強い男に支配されたがる」

「私は間違っているが、
世間はもっと間違っている」

ああ、何ということだろう。

鈴木幸一さん。
「歴史的事実として、
多民族国家において、
すべての集団に対し、
社会的、経済的に
平等を実現したことはない」

そう、すべての集団に対して、
社会的・経済的平等は、
実現できないものなのだ。

「多民族国家でありながら、
民主主義を守ってきた米国は今や、
あらゆる面で二極化の道を歩み、
その溝を埋めようとする努力よりも、
過激な言葉によって、その溝を
ますます深くしている」

二極化の溝を埋める社会的努力こそ、
文明社会の必須条件だと思う。

「騒々しく、一方で、
どこかしら大衆に訴える力のある
トランプ大統領の発言を耳にするたびに、
危惧の念が膨らむばかりである」

ものなべて 
秋は心を痛ましむ 
落葉の舞も 
風の唱歌も

ドナルド・トランプに、
秋を憂う心情のかけらでもあったなら。

そんなことを思う秋の日だ。

〈結城義晴〉

2018年11月05日(月曜日)

ドラッカーと上田惇生の「ポストモダンの七つの作法」

Everybody! Good Monday!
[2018vol45]

2018年も第45週。
11月の第2週。

月曜朝一の2週間販促企画。
イオンとセブン&アイの11月商戦を紹介。

「AEON サイバー“e”セール」は、
11月1日(木)16時00分から、
15日(木)23時59分まで。
イオン
これは中国の「独身の日セール」の模倣。
かの国では11月11日のネットセール。

一方は「オムニ7」。
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こちらは1カ月間の「大満足フェア」。
11月1日(木)~11月30日(金)。

こういったネットセールとの連動が、
どんどん増えていく。

さて昨日から福岡。

ずっとニューオータニ博多。
午前中は自室で原稿書き、
午後は喫茶室。
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大いに成果が上がった。
いい原稿が書けた。

ここ福岡では、
プロ野球ソフトバンクホークス、
日本一のおめでとうセール。
ホークス

三越伊勢丹グループ。
地元百貨店の岩田屋や三越福岡店。
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大丸百貨店も。
大丸

イオン九州は、
総合スーパーなど全70店舗で、
SMBC日本シリーズ2018
『もう1頂! ホークス魂』セールを、
土曜日の優勝決定から3日間実施。

しかし広島と福岡の西日本シリーズ。
関東や関西、中京は、
いまいち盛り上がらなかったか。

夕方のJALに乗り込んで、
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夕闇が迫る中、
翼を赤く染めて飛び立った。IMG_7250.JPG8

福岡の山の間に白い雲。
空は赤い夕焼け。
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さて、今週の予定。
明日が米国の中間選挙。

上院は共和党多数、
下院は民主党多数。

下院で共和党が追い上げている。
ドナルド・トランプ大統領と、
バラク・オバマ前大統領。

いつになくハードな遊説で、
懸命に選挙運動。

その中間選挙が終わって米国商業は、
サンクスギビングデーへまっしぐら。
私は今週金曜日に、
その米国ニューヨークへ旅立つ。

今年最後の海外研修は、
ニューヨークからサンフランシスコ、
そしてハワイのホノルルまで。

楽しみながら仕事する。

さて日経ビジネスオンライン。
「今日の名言」

若い人を応援して
元気になってもらうことが、
年配者の一番の役割だ
〈川野幸夫㈱ヤオコー会長〉
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「今の若い世代は、どうしても
小成に安んじている感がある」

「小成」(しょうせい)は、
わずかばかりの成功、
小事を成しとげること。

小さな成功に満足してしまいがちだ。

「リスクをとらず、
まあまあの生活が
できていればいいと考えて、
海外などに目を向けない傾向も
強まっているようだ」

だから年配者は、
若い人たちをけしかける。
応援して元気になってもらう。
それが年配者の役割だ。

私もそう思う。
私もそんな年になったか。

「しかしこれだけ
変化の激しい時代になり、
この先どうなるかは誰も分からない。
未来のある若者は、変化に対応して、
新しいことに挑戦してほしい」

こんな時には、
ピーター・ドラッカー教授。
「ポストモダンの7つの作法」
上田惇生先生がいつも強調する。
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第一は、
「聞く、そして見る」

これはわかりやすい。
行動すること。
そして自分の目で見る。
自分の耳で聞く。

第二は、
「わかったものを使う」

すでにわかったこと、
すなわち起こったことをもとに行動する。
わかったことに自らの強みを合わせる。

ドラッカーの言葉を使えば、
「既に起こった未来」も、
わかったことだ。
モニタリングしていれば、
すでにの起こった未来が見える。

第三は、
「基本と原則を補助線として使え」

例えば、あらゆる仕事に、
「世のため人のため」という、
補助線を引いてみる。
あらゆる意思決定に、
「世のため人のため」という
補助線を引いてみる。

第四は、
「欠けたものを探す」
ギャップを探し、
ニーズを見つけることだ。

第五は、
「自らを陳腐化させる」

あらゆるものが陳腐化していく。
ゆえに自らが陳腐化の主導権を握ること。
自らがチェンジ・リーダーとなること。

第六は、
「仕掛けをつくる」

それは成功に焦点を合わせ、
成功を慣習化してしまうことだ。

ドラッカーは、
「アクションプランをつくれ」という。
「緻密にアクションプランをつくり、
状況の変化に一歩先駆けて
修正していく」と教える。

「ナポレオンのアクションプランほど
緻密な作戦計画はなかった。
そしてナポレオンのアクションプランほど
修正されたものはなかった」

そして第七は、
「モダンの手法を使う」

限界をわきまえつつ、
モダンの方法を使うこと。
つまり論理と分析を使うことである。

時間管理は、時間を分解して、
組み立てなおす方法だ。
そのモダンの方法でも、
使えるものはどんどん使う。

では、みなさん、今週も、
「世のため人のため」に。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2018年11月04日(日曜日)

浄土真宗妙福寺/母の納骨と親鸞の言葉「その一人は親鸞なり」

朝日に浮かび上がる横浜。
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YOKOHAMA BAY BRIDGE。
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そして横浜港とみなとみらい。
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羽田空港から2時間のフライトで、
福岡空港。

高速道路をタクシーを飛ばして、
菩提寺の地福山妙福寺。
浄土真宗本願寺派。
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本堂。
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焼香の準備がされている。
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母と父の写真。
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7月31日に亡くなった母の納骨。
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納骨堂。
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母の骨を父の骨の隣に収めた。

境内には親鸞像。
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浄土真宗は親鸞によって起こされた。
親鸞は念仏を唱えることを勧める。

善人なおもて往生をとぐ
いわんや悪人をや

最も有名な親鸞の言葉。

善人であっても、
極楽往生することができる。
まして悪人に、
それができないことなど
あるわけがない。

この言葉、間違いではない。
それは次を見ればわかる。

よしあしの
文字をもしらぬ
ひとはみな
まことのこころ
なりけるを
善悪の字しりがほは
おほそらごとの
かたちなり

親鸞の考えとスタンスがよく表れている。

「よしあし」のひらがなの文字も
知らないような人がみな
まことの心をもっている。
しかし「善悪」という漢字を
物知り顔するような人こそ
偽りの姿を見せている。

親鸞は大衆を愛した。
心の奥底の真(まこと)を、
重視した。

だから「善人なおもて」であり、
「悪人をや」なのである。

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明日ありと
思う心の徒桜(あだざくら)

夜半の嵐の
吹かぬものかは

明日も咲いていると
思っていても、
それはあだ桜であって
夜ふけの嵐が
吹かないという保証はない。

ひとのいのち
みじかくもろし

読んで字のごとし。

我はほどなく
浄土に帰るなり
この世に言いおくこと
一言もなし

坂口安吾の言葉を思い出す。
「ふるさとは語ることなし」

そして父の生き様を思う。
2014年に、横浜市民病院に入院して、
大腸癌が見つかった。
手術か放射線治療をするかどうか。
判断を迫られた時に、
父は即座に自分自身で決断した。
「十分に生きた。
もうやり残したことはない。
この世に未練はない」

母は静かに納得した。

最後に親鸞の「御臨末の書」。
一人居て喜ばは
二人と思うべし、
二人居て喜ばは
三人と思うべし、
その一人は親鸞なり

一人で喜べないときは、
二人いると思いなさい。
二人いて喜べないときは、
三人いると思いなさい。
そしてその一人は、
私、親鸞であると考えなさい。

親鸞はあたたかい。
合掌。

〈結城義晴〉

2018年11月03日(土曜日)

文化の日の「文化のために経営を合理化せよ」

今日11月3日は、
文化の日。
国民の祝日に関する法律の趣旨は、
「自由と平和を愛し、
文化をすすめる日」

72年前の今日、
三権分立の確立に向けて、
日本国憲法が公布された。

「文化」という言葉は、
坪内逍遥のネーミングだとか。
ラテン語では「cultura」
英語では「culture」

三つの意味がある。
第1は、文化、文明。
第2は、教養、洗練。
そして第3は、培養、培養液。

倉本長治の「商売十訓」では、
第九訓にある。

文化のために経営を合理化せよ
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『お客様のためにいちばん大切なこと』
私の著書から引用しましょう。
中経出版刊。
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――「文化」と「合理化」。
倉本長治は、
なんとも結びつきにくい概念を二つ、
池に投げ込むようにして、
第九訓をつくりました。
長治独特の言い回しです――。

――ドラッカーは、言います。
「仕事が出来る者は、集中する。
集中するための原則は、
生産的でなくなった過去のものを
捨てることである。
過去を捨てなければ、
明日をつくることは出来ない」
これが、「経営の合理化」です。
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――ドラッカーは、言い切ります。
「あまりにわずかの企業しか、
昨日を捨てていない。
あまりにわずかの企業しか、
明日のために必要な資源を
手にしていない」
経営合理化とは、
人員の削減ではありません。
昨日を捨てることです。

「死臭を防ぐことほど、
手間のかかる無意味な仕事はない」
これもドラッカーの言葉。

――生産的でなくなった
過去のものを捨てる。
何が残るか。
生産的な過去のもの。
それが「文化」です。
明日につながる昨日のもの。
それが「文化」です。

だから「文化」のために
「経営」を「合理化」することは、
なんら矛盾するものではないのです。
全うな理屈となります。

とりわけ、ここでいう「文化」を、
「企業文化」と捉えると、
『商売十訓』第九訓は、
明快になります。

不要となった過去のものを捨て去る。
それが、経営の真髄です。
マネジメントの本質です。

では、何が、不要な過去のものなのか。
非生産的なもの。
明日につながらない過去のもの。

ここにはノスタルジーはない。
「企業文化」をつくっていくうえでは、
それ自身が商品価値を持たない限り、
過去のノスタルジックな要素は、
「死臭」でしかないのです――。

2008年の発刊ですから、
ちょうど10年前の著書。

日経ビジネスオンライン。
10月29日(月)の「今日の名言」。
非効率にこそ
利益の源泉がある
〈野口実エービーシー・マート社長〉
ABCマート

「靴は1つ並べてあると、
後ろには10サイズあります。
洋服ならS、M、Lを
並べておけばいいので、
本当に非効率ですよね」

「それでも商売は
非効率なことを極めると利益が出る。
だから我々はあえて
それを徹底してやります」

これも商売十訓に通じる考え方だ。

最後に、11月の商人舎標語。
トライアングル競争に備えよ!

三人寄れば文殊の知恵。
ユリウス・カエサルの三頭政治。
キリスト教の三位一体。
モンテスキューの三権分立。

金銀銅のメダルには、
レース型競争の美しい序列がある。
そしてトライアングルの関係には、
すべてを包含する不思議な安定性がある。

寡占とは少数の競争者によって、
市場のほとんどが占有されてしまうこと。
三占は三者によって支配され、
複占は二者によって制覇される。

寡占のとき、市場は競争に沸き立つ。
三占は意外にも市場を落ち着かせ、
長きにわたって安穏とした序列を保つ。
そして複占となると市場は衰退する。

フィリップ・コトラーの観察は、
強いマーケットリーダー、
しなやかなマーケットチャレンジャー、
そして多くのマーケットフォロワー。

しかしマーケットニッチャーがいる。
より多様で個性的なニッチャーたち。
彼らが小さくても多彩な豊かさを生み出し
新しい市場創造の苗床となる。

フォロワーたちは消え去っていく。
舞台から降りることで、
進化を促進させる。
そして新しい時代がやってくる。

日本の小売産業は今、
新しい同盟の時代を迎えている。
特に総合スーパーとスーパーマーケットは
三極三占の様相を呈し始めた。

そのトライアングル競争の中、
あなたはどこにいるのか。
あなたは何をするのか。
どう役立つのか。

三人寄って文殊の知恵を出すか。
三頭政治でマネジメントするか。
三位一体で人心を掌握するか。
三権分立で機能を拮抗させるか。

トライアングル競争の中で、
あなたはどこにいるのか。
あなたは何をするのか。
どう役立つのか――――。

11月3日に、
「三づくし」のMessage。

よい週末を。

〈結城義晴〉

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(イーストプレス刊)

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