結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2019年04月16日(火曜日)

10連休の「景気かく乱」と小売りサービス業の「行動体力・防衛体力」

パリのノートルダム大聖堂。
信じられない火災。
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心が痛む。

ケルンの大聖堂、
ミラノのドゥオーモ。
そしてノートルダム寺院。

日本でいえば、
法隆寺か清水寺か。
金閣寺か銀閣寺か。

そんな世界遺産が燃えてしまった。
信じられないことだ。

初めてパリを訪れた1992年、
私はやはり必須のスポットとして、
ノートルダム大聖堂の尖塔に登った。

もちろんルーブル美術館も、
凱旋門やエッフェル塔も、
他の名所も体験した。

しかしノートルダムは、
なんといってもパリの象徴である。
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すぐに修復の話が持ち上がっているが、
元通りにはならない。
歴史を取り戻すことはできない。

言葉がない。

さて、日経新聞の記事。
「10連休、景気かく乱も」

「日経らしくない」と称される、
中村結記者の執筆。
DSCN7370

皇位継承に伴う10連休まで2週間。
この記事の趣旨は、
「長い休みは
景気のかく乱要因になる」

まず連休中の個人消費。

世界最大の旅行代理店JTBの予測。
国内外への旅行者数は2467万人。
前年比1.2%増。

そのうち海外旅行は、
前年比6.9%増。

その海外旅行の総消費額は、
前年比8.6%増。

つまり旅行消費は増える。
これもGDP(国内総生産)には貢献する。
ただし、日本の小売りサービス業は、
それほど変わらない。

民間エコノミストの予測。
「連休中の消費は景気を押し上げる」

これも妥当な見方だ。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の試算。
前年比9265億円分の上乗せが期待できる。

もちろん10連休中の旅行費や飲食費。
1兆円近い上乗せだ。

2018年の個人消費総額は、
GDPベースで見て名目で約305兆円。

その18年の名目成長率は0.7%だった。

だから連休のわずか10日間で、
「1兆円近くの押し上げ」は大きい。

しかし中村記者の判断。
「この押し上げ効果がそのまま
景気回復を後押しするとの見方は少ない」

その理由は「反動減」
1兆円の上積みの反動が来る。

内閣府の3月の景気ウオッチャー調査。
「連休後を心配する声」が多い。

2019年の春季労使交渉。
「企業の賃上げ幅は
18年に比べて小さかった」

第一生命経済研究所の指摘。
「連休後は一気に節約モードに
シフトする可能性がある」

しかし連休後の5月20日には、
内閣府から1~3月期のGDPが公表される。

日本経済研究センターの最新調査。
「1~3月期の実質成長率見通しの平均は、
前期比の年率換算でマイナス0.06%」

中村記者の結論。
「わずかでも
2四半期ぶりのマイナス成長に陥れば、
うたげの後の消費者心理は
さらに曇る」

宴のあとの消費者心理。
反動減の上にさらに曇る。

これも「転変時代の漸変消費」である。

ああ。

最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

これしかありません。

ただひたすら、
自分のお客様を見て、
自分のお客様に尽くす。

消費全体や景気動向は、
10連休がかく乱要因になろうとも、
自分のカスタマーの生活に密着する。

そしてそのカスタマーを、
ひとりずつ、
すこしずつ、
いっぽずつ、
増やしていく。

そうする限り、
悲観することはない。

「利は内にあり」

ただし、余裕はない。
利益は確実に減ずるだろう。

川野幸夫ヤオコー会長、語るごとし。
「これからは体力勝負となる」
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規模の問題ではない。

そこで「体力」の定義。
「ストレスに耐えて、
生を維持していくからだの防衛能力と、
積極的に仕事をしていく
からだの行動力をいう」
(猪飼道夫等編「体育科学辞典」より)

文部科学省も「体力」を、
二つに分けて定義する。
第1は「運動をするための体力」
第2は「健康に生活するための体力」

前者を「行動体力」といい、
後者を「防衛体力」と呼ぶ。

どちらも必要だが、
10連休の準備とその期間中は、
小売業には「行動体力」が必要で、
10連休の反動の時期には、
「防衛体力」が求められる。

〈結城義晴〉

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