㈱セブン-イレブン・ジャパン。
今日、3時半から急遽、
記者会見を開いて、
新社長就任を発表した。
商人舎流通スーパーニュース。
セブン-イレブンnews|
4/8付で永松文彦新社長体制/古屋一樹社長は会長に
永松文彦取締役執行役員副社長が、
来週月曜日の4月8日に、
代表取締役社長に就任する。
1980年に東京経済大学経済学部を卒業し、
セブン-イレブンに入社。
フィールドカウンセラーから始めた、
生粋のプロパー。
この3月に取締役執行役員副社長と、
営業本部長兼オペレーション本部長就任。
すぐに4月に代表取締役社長。
急な人事であることは間違いない。
古屋一樹代表取締役社長は8日をもって、
代表権のない取締役会長に就任する。
記者会見ではそんな発言はなかったが、
「24時間営業問題」の責任を取った形の、
社長退任である。
古屋さん、ご苦労様。
永松さん、頑張って。
それしか、言えないだろう。
突然の交代の観は否めない。
さて、4月の商人舎標語。
そして月刊商人舎4月号の、
[Message of April]
ワンプライスに命をかけよ!
価格はたった一つ。
それがワンプライス商法。
同じ一つの商品に対して、
値段を上げたり下げたりしない。
より良い商品を探し出し、つくりだして、
そのうえで徹底的に無駄を省いて、
初めからぎりぎりの価格を出す。
真っ正直商売、最高のインテグリティ。
アメリカのトレーダー・ジョー。
日米のコストコ・ホールセール。
そしてウォルマート。
日本のセブン-イレブン。
成功している商売は例外なく、
ワンプライスに命をかける。
初めから終わりまで、
一物一価を貫徹する。
一番古く、歴史に残るのは三井高利。
1673年に開業した江戸時代の「越後屋」。
「一銭にても空値申上げず候間、
御値切り遊ばされても負けは御座なく候」
そしてジョン・ワナメーカー。
1886年、米国フィラデルフィアの百貨店。
ワンプライスと返品保証を謳って、
絶大なる人気を誇った。
戦後の日本では、倉本長治らによって、
「正札販売運動」が展開された。
イオンの前身「岡田屋」の岡田卓也も、
正札販売にのめりこんでいった。
平成から令和に変わる日本の今。
ある種のお祭り騒ぎの一方で、
小売業の六重苦に追い打ちをかけるように
NB値上げと消費増税・軽減税率導入。
その2019年春、「値下げ」商略が登場する。
他に手立てがないから値下げする者。
今になって、慌てて安売りする者。
売上至上主義に陥る者。
それらは絶対に衰える、滅びる。
マーケットがシュリンクする日本で、
それは自らの未来の、
先食いに他ならないからだ。
価格はたった一つ。
他にない、より良い商品を生み出して、
そのワンプライスに命をかける。
自らの命をかけぬ者に客の命は守れない。
〈結城義晴)
セブン-イレブンも基本的に、
一物一価のフェアプライス戦略をとる。
日本を代表する小売業であることに、
異論をはさむ者はいない。
それを全うしてほしいものだ。
今日は最後の原稿を、
それこそ命をかけて書いて、
夕方、5時前に八芳園。
東京白金台の結婚式場・会議場。
もともと大久保彦左衛門の屋敷だった。
「彦左」は徳川家康の側近で、
天下のご意見番だった。
その由緒ある八芳園で、
大久保恒夫出版記念パーティー。
㈱リテイルサイエンス代表取締役社長。
「大久保」の名前が重なって目出度い。
大久保さんは今年1月25日、
新しい単行本を出版した。
タイトルは『AI流通革命3.0』
その出版を記念して、
100人を超えるトップや幹部が集まった。
パーティは2部構成。
1部は講演会。
はじめに30分ほど、
大久保さんの講演。
テーマは「AI流通革命3.0の具体化」
現状の小売業の実態と、
緒に就いた「AI革命」の具体例を語った。
それから㈱成城石井社長の原昭彦さん。
成城石井の商品開発と経営進化の、
中身とプロセスを丁寧に丁寧に、
話してくれた。
原さんの講演を聞くのは初めてだったが、
驚くほど上手だった。
成城石井では上司だった大久保さんも、
舌を巻くほどの立派な講演だった。
さらにスーパーサンシ㈱の高倉照和さん。
サンシのネットスーパーは絶好調だ。
そのバックシステムを解説してくれた。
月刊商人舎2015年4月号で、
取材して記事にした。
「サンシ宅配サービスのすべて」
その時も高倉さんにご登場願ったが、
さらに進化して「AI流通革命」に、
近づきつつある。
高倉さんも実に見事な講演だった。
会場は円卓。
みな、メモをとって、
真剣に話を聞く。
サンシの宅配サービスを、
オペレーション面でサポートするのが、
田嶋雅美さん。
㈱フランチャイズアドバンテージ代表。
第2部は、
その田嶋さんの乾杯の音頭で、
懇親会。
㈱サンヨネ社長の三浦和雄さんとは、
隣の席で楽しく交流した。
今度、お店に行きます。
じっくり話を聞かせてください。
それからずらりとそろって写真。
私の隣は㈱万代油脂社長の加藤徹さん。
そして㈱万代社長の阿部秀行さん。
左は石坂優子さん。
美容栄養アドバイザーで、
惣菜コンサルタントとして活躍中。
石坂さんと大久保さんとの縁は、
商人舎のアメリカ研修だった。
隣同士で話が弾んでいたお二人。
㈱平和堂の夏原行平専務と、
万代の芝純常務。
㈱キョーエイ社長の埴渕一夫さん。
㈱いちやまマート社長の三科雅嗣さん。
いつまでも昭和27年生まれの同年です。
みんな勉強家で、
これからの研究会に参加してくれる。
高倉さんも、講演、
お疲れさまでした。
最後は何といっても、
大久保恒夫さんと原昭彦さん。
そして閉会の挨拶は、
結城義晴。
研究には三種類がある。
基礎研究、応用研究、実用化研究。
この「AI流通革命3.0研究会」は、
実用化の研究会だ。
そして重要なことだが、
小売業が参加する研究会である。
革命は小売現場で起こらねばならない。
だから参画してくる者は、
みな研究に邁進し、それぞれが、
イノベーションを起こさねばならない。
誰かに教えてもらう。
どこかの企業から学び取る。
それではいけない。
そんな話をした。
研究会の今後に期待しよう。
パーティーと研究会が終了したら、
8時を回っていた。
八芳園の桜は見事だった。
AI研究会のこれからの報告は、
サイトから知ることができる。
この商人舎公式ホームページ右段に、
そのバナーを張った。
命をかけて、仕事しよう。
命をかけて、研究しよう。
命をかけて、考えよう、書こう。
よろしく。
〈結城義晴〉