結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2022年04月17日(日曜日)

「成長を知らない子供たち」と「国民丸ごと茹でガエル」

日経新聞コラム「大機小機」
コラムニストはいつもの一直さん。

タイトルは、
「成長体験」知らぬ日本

内閣府が公表した国内総生産(GDP)2次速報。
2021年の日本の実質成長率は1.6%。
コロナ禍で成長を果たした。

しかし米国は5.7%。
37年ぶりの高成長を記録。

国際通貨基金(IMF)の推計では、
昨年の先進国の平均成長率は5.0%。

コラムニスト。
「日本経済の回復力は
他国に比べ突出して弱い」

「”失われた30年”といわれるように、
日本経済はこれまでの30年間、
ほとんど成長してこなかった」

小売業、サービス業に関しては、
この30年に進化が見られた。
これは私の意見。

コラムニスト。
「この間、働く者の賃金が全く上がっていない」

「先進国でも特異な国なのだ。
それが今後も続きそうな気配なのである」

「日本経済は、生産力が壊滅した
先の敗戦からわずか10年で
戦前水準に復帰した」

岡田卓也さんや伊藤雅俊さんの時代。
私の父や母の時代。

「それがなぜ30年にもわたって
停滞から抜け出せないのか」

「次の30年を構想するには、
この疑問の解明が不可欠だ」

同感だ。

「バブル崩壊からの回復に
10年以上を要した」

「さらに少子高齢化の進展、
それに伴う財政悪化によって
不況からの脱出手段が
金融政策に限定されたことなど、
原因はさまざまに指摘されている」

「しかしもっとも重要なのは、
個人を含む経済主体全体が萎縮し、
自己防衛、リスク回避に
傾斜したことではないだろうか」

小売業、サービス業にも、
責任の一端があるということになる。

ピーター・ドラッカー。
「経済活動の本質とは、
リスクを冒すことである」
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「家計の金融資産も企業の現預金も
史上最高水準を記録し続けている」

成長していないのに、
貯蓄には熱心な国民。

国民丸ごと茹でガエル。

「企業家は不確実な未来に向けて
リスクをとって投資する。
個人は生活を豊かにするために消費する――」

「これが経済成長の源泉となるが、
そうなっていない」

岸田文雄の「新しい資本主義」はどこへ行った。

「国連機関の世界幸福度ランキングによると、
日本は先進国で最低レベルという」

「”将来が不安だから貯蓄する”というのが
若者の考え方との調査もある」

だから必要なのは、
ちいさな喜び、
ささやかな幸せ、
明日への希望。

「15歳前後になると社会状況が
価値観や行動パターンに影響を与えると想定すると、
長期停滞によって人口の60%が
成長体験がないまま現在に至っている」

コラムニストの言いたいこと。
「日本人の過半が
“成長を知らない人々”になっているのだ」

北山修流に言えば、
「成長を知らない子供たちさ」

「経済を成長させるには
人々の意識改革が不可欠で、
あらゆる政策手段を総動員すべきだ」

あらゆる政策を動員するとなると、
それができるのは唯一、
政治である。

「海外の多様な人的資源の積極導入も、
検討する必要がある」

同感だ。

「米国の主要企業のトップの多くが
途上国からの移住者であることをみれば、
そのことの効用は明らかだ」

一直さんの最後の指摘は、
実に正しい。

COVID-19 ワクチンを開発したのは、
米国のファイザー社で、
そのCEOアルバート・ブーラは、
ギリシャ出身のアメリカ人だ。
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そのワクチンそのものを研究開発したのは、
ドイツのバイオ製薬ビオンテック社だ。
CEOウグル・サヒンはトルコ人。
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妻のオズレム・トゥレシは、
Chief Medical Officerで同じトルコ人。
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このことは、
『コロナは時間を早める』に書いた。

マイクロソフトの三代目CEOは、
サティア・ナデラ。
インド人だ。
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ナデラCEOのことも、
拙著に記した。

イオンもセブン&アイも、
ファーストリテイリングも、
ニトリ・ホールディングスも、
やがて外国人の経営者を登用するかもしれない。

それはそれでいいことだろう。

そのために魅力的な国になる必要がある。
そのために魅力的な消費も用意される必要がある。

小売業、サービス業の役割も大きい。

ウクライナからも、
多くの人々を受け入れるのがいい。

成長を知らない子供たちに、
成長を教えてやらねばならない。

「国民丸ごと茹でガエル」を、
脱しなければならない。

私たちはリスクマネジメントを徹底しつつ、
リスクを冒さねばならない。

リスクマネジメントは、
リスクを冒すためにあるのだ。

〈結城義晴〉

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