結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2008年09月20日(土曜日)

西端春枝先生のご尽力で大阪「4人のビッグセミナー」歴史的な一ページを記す、「寺子屋研修会」に心より感謝

ドルの安定に世界が動く

貨幣経済のもたらしたスタグフレーション。
「ドルという妖怪が徘徊している」

問題は、この貨幣経済の混沌が、
実体経済の、とりわけ消費マインドを停滞させてしまうこと。

「節約、倹約。もったいない」を貫くのは、
とても大切だが、
基盤となる世界の経済が、
ノーマルでなければ、社会は安定しない。

商業は、平和産業であることは間違いないが、
実体経済の中の平和産業である。

「虚」の貨幣経済が、まるで戦争状況に陥っている現在。
実体経済の平和産業は、
それを貫くしかない。

さて、昨19日金曜日。
前日、夕方、熊本から空路、大阪に入り、
朝から、菓子卸のNSグループで講演。
昨年の9月に続いて、2度目。

若手経営者を中心に、志をもって、
菓子のマーチャンダイジングのイノベーションを目指す。
だから私、ここでも応援団長。

テーマは「パラダイム転換の中の流通政策」
2時間きっかり、講演。
聞き手に基礎知識があると、
講義が進む。

まさに知識商人への情報提供は、
スピードアップする。

ご清聴、感謝。

講演後、新大阪から、タクシーで天満へ。
商人舎主催「4人のビッグセミナー」
テーマは「お客様のための商いの真髄」
ところは、大谷派浄信寺というお寺。

商業界全国女性同友会名誉会長の西端春枝先生のお寺。
その本堂に机と椅子をセットして、
80人お超える受講者が集まってくださった。
yuuki

講師は、お仏壇の前の壇上からお話しする。
不思議に、気持ちが落ち着いて、
一言ひとこと、丁寧に言葉を選んで語る。

まず最初に、西端先生の「激励の言葉」。
「仏道に通じる商道、いのち燃やして」西端先生

「その人を憶(おも)いてわれは生き、
その人を失いてわれは迷う」

西端先生がいつも大事な時に使われる歌。
私は大好きで、今回も感謝の気持ちでいっぱいになった。
歌

西端先生の後、私が1時間。
「お客様のためにいちばん大切なこと」
「益はなくとも意味はある」
益がなければ意味がない、では断じてない。
そして感謝、元気、人間力経営。

それから、(株)サエグサ流通研究所代表の三枝輝行さんの講演。
「お客様のための逆転の発想」
三枝さんは前阪神百貨店社長。
梅田の阪神百貨店を、
日本一の食品売り場の店に改革した人。
saegusa san
「日本はとことん行き着くところまでいかないと駄目。
自分さえよかったいい、というのがみんな悪くなった。
商業は、夢と時間を追っている。
楽しくなかったら、お店に行かない」

大阪弁のベらんめい調とでもいうのか、
実に歯切れよく、切りまくる。

しかも嫌味がない。

大阪毎日放送で、人気のラジオ番組を持っていらっしゃる。
「三枝輝行の商い勘所」
 
厳しくて、暖かくて、役に立つ講義。
あっという間に1時間が終わった。

最後のまとめは、
「商売に必要なこと。
感動、直観力、好奇心、行動力」

第3講座は、マイカル社長の松井博史さん。
めったにこういった講演会には出ない人。
しかし、西端先生のご尽力で、
今回、商人舎セミナーにご登場いただいた。
イオンの衣料商品本部長やイオン九州社長などを歴任され、
現在、マイカル社長。
松井さん
日本の商業で、最も厚い人材の層を擁しているイオンの、
切り札的人物。

松井さんの話は、「お客様に一番“信頼されるお店”めざして」。

「『マイカルさん』と、
さん付けで呼んでいただける会社になるために
お客様から信頼を得ることを第一にしている」

その上で、
「①お客様に代わって地球上から生活財を集めてくる。
②安心・安全を提供する。
③お客様、地域とともに行動し、成長する」

この3つの観点から、パワーポイントを使って講義してくださった。

説得力のあるいい話。
イオンの「トップバリュ」についても、
詳しくレクチャーしてくださって、
プライベートブランドに対する受講者の理解は格段に進んだ。

休憩時間に、私は自著へのサインに追われた。

筆ペンで、一句一句丁寧に書く。
時間がかかって、お待たせしてしまう。
恐縮。

さて、最後は4人のビッグセミナーのパネルディスカッション。
「お客様のための商いの真髄」
パネル
とてもよかった。

会場からも、質問を募った。

総括のような話をして下さる受講者も現れた。

パネルディスカッションは
マイカル再生の時のエピソード、
阪急阪神統合の話、
心と心の経営が不可欠であること、
そんな方向に進んだ。

最後に、それぞれのパネラーから、
一言で「商いの真髄」をいただいた。

松井さん。
「正しい、間違いというよりも、
うまくいっているかいないか。
いい店には、必ずいい理由がある」

三枝さん、
「お客さんが喜んでいるかいないか。
それだけです」

西端先生、
「馬鹿正直でもいい、目立たないのがいい、
お客様の幸せを願うだけ。
西端行雄は、そんな商人でした」

結城義晴、
「店は客のためにあり、店員とともに栄える。」
これを貫くこと。
ご存知、倉元長治先生の言葉。

皆様、ありがとうございました。
初の大阪セミナー。
それも、浄信寺本堂での、
本物の「寺子屋研修会」。
落ち着いた空間と、タイムトンネルのような時間を、
私たちは経験した。
不思議なセミナーだった。
自分でも、こんな研修会は、体験したことがないと感じた。

西端先生、西端春枝事務所の皆様、
商業界大阪同友会の皆様、
全国女性同友会の皆様、
そしてお集まりくださった受講者の皆様、
最後に出向してくださった先生方、
本当にありがとうございました。
心より、お礼申し上げます。
最後に
結城義晴、そして商人舎は、
この日の気持ちを絶対に忘れません。

合掌。

<結城義晴>


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