コストコ本決算の「営業収益40兆円」と米国アルディのPB刷新

Everyone, Good Monday!
[2025vol㊵]
2025年第41週。
10月第2週。
少しだけ涼しくなってきた。
長いながい夏が終わって、
秋はほんのわずか。
そしてまた長い冬に入る。
その短い秋が愛おしい。
私は今週の木曜日から、
アメリカに出張する。
商人舎US研修スペシャル編。
ご参加くださる皆さん、
ご派遣くださったトップの皆さん、
ありがとうございます。
それぞれのニーズを汲み取って、
それぞれに成果の上がる研修とします。
今回は面白いメンバーです。
豪華版のメンバーです。
楽しみにしてください。
木曜日の10月9日に出発して、
テキサス州のダラス、
それからニューヨークを訪れます。
8日間の旅。
堪能してもらいます。
さて、
商人舎流通SuperNews。
一番上に並ぶボタンから右のほうの、
[海外]を選んでクリックしてください。
最新のワールド小売業ニュースが現れる。
コストコnews|
’25年商2752億ドル8.2%増/会費更新率がわずかに鈍化
商品売上高と会員収入とで営業収益となる。
その売上高は2699億ドル、
1ドル150円換算で40兆4868億円。
前年同期比8.1%増。
会員費収入が53億ドル(7985億円)、10.3%増。
営業収益は2752億ドル(41兆2853億円)、8.2%増。
収益性も高い。
営業利益103億8300万ドル(1兆5575億円)で11.8%増。
純利益80億9900万ドル(1兆2149億円)で9.9%増。
1株当たり利益18.21ドル、9.7%増。
既存店売上高も7.6%増だった。
EC販売は16.1%増。
ECサイトの訪問者数は27%増。
期末の会員数は全世界で8億1000万人、昨対6.3%増。
2024年9月、米国内のコストコは会費を値上げした。
そこで会員更新率は北米で92.3%、全世界では89.8%。
わずかに更新率が鈍化。
死角のないコストコでこれは唯一の懸案事項だろう。
期末店舗数は米国とプエルトリコが629店、
カナダが110店、その他国際が175カ所、
全体では914店舗。
日本は38店。
コストコ・ジャパンの死角もない。
アルディnews|
米国アルディのPBに「ALDI」のネーミングが付けられる!!
アルディはリミテッドアソートメントストア。
限定品揃え店舗。
あるいは「ボックスストア」と呼ばれる。
1万平方フィート(281坪)で、
最近は3000品目となった。
そのアルディUSが、
プライベートブランド(PB)の表示を刷新する。
アルディは品揃えの9割がPBである。
同じ品種、同じ品目ならば、
ウォルマートよりも安い。
ただしそのPBのパッケージには、
これまで「ALDI」のブランド名が付けられていなかった。
どこのメーカーかわからない無名のブランドが付いていた。
珍しいチェーンストアだ。
アメリカを訪れて私はいつも、
そのことを教えた。
理由はパッケージのデザインコストを削減するためだ。
ただしパッケージの裏側には、
言い訳のように「Distributed by ALDI」と記されていた。
ブランドとは関係なく、アルディは安い。
それが同社の強みだった。
しかしこれからの商品には「ALDI」、
または「ALDI Original」がラベルに明記される。
その面では、
当たり前のチェーンストアになる。
同社にはアルディの店と商品を良く知っている常連客と、
最近の米国のインフレで新たに加わった新規顧客がいる。
後者はこれまでの無名のブランドに慣れていない。
したがってこれを「ALDI」に統一することで、
アルディ本来の信頼感が醸成される。
今回のPBの刷新には、
アルディのブランドを、
高品質アイテムの代名詞に引き上げる意図がある。
2000店舗を超えてから、
アルディの店舗網はさらに急増している。
それとともに商品の充実が図られる。
2017年6月15日、
ドイツの同業態のライバル「リドル」が、
アメリカに10店舗を一挙オープンして、
米国本土に上陸した。
現在は164都市192店舗。
リドルは自分のブランドに、
「LIDL」とネーミングを施している。
それへの対抗策の意味もある。
やはりブランドは確立されているほうがいい。
PBはポジショニング戦略のためにあるからだ。
商人舎US研修スペシャル編は、
アルディもリドルも、
店を訪れて解説をする。
私自身もわくわくしている。
では、皆さん、今週も、
好奇心をもって仕事に向き合いたい。
Good Monday!
〈結城義晴〉