結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2025年11月08日(土曜日)

「一行のみ」のブログと「ラッセル・アインシュタイン宣言」

立冬を過ぎた。

葉は黄変。
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赤変。
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虫食いで欠けている。
それでもなぜか美しい。IMG_8150 (002)

やはり秋は短かった。

その秋を惜しんで、
ゴルフラウンド。
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腰を痛めていたが、
なんとか最終ホールまでもった。
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「ほぼ日刊イトイ新聞」
糸井重里さんの巻頭エッセイ。

「毎日、ぼくがここで書いている原稿は、
27文字の40行という決まりで書いている」

1080字。

手書きの原稿用紙は20文字20行。
400字詰。

「まだ手書きで仕事をしていた時代には、
ぼくも400字詰め原稿用紙をつかっていたが、
職業がコピーライターなので、
キャッチフレーズや短い文を書くのに、
そいつは不便だと思うようになって、
20文字で10行の200字詰めのものをつくった」

新聞社なども1枚200字詰め原稿用紙をもっている。

「一行が20文字だと、すこし長めのセンテンスが、
すぐに改行されてしまうのが残念だと思った。
かといって一行を30文字にすると長過ぎる。
いろいろ試してみて、27行という横の文字数を決めた」

「さらに、書く分量も、毎日同じに決めることにした」

「あんまり長いと読んでもらえないらしいし、
短いと手を抜いてると思われるかもしれない(笑)」

同感だ。

私のブログは1500字から2000字。
専門性があるし、引用もするから。

「紙の原稿用紙で2枚くらいなら、
書きやすいかなと思い、
毎日同じ40行で書くということも決めた」

私の場合は原稿用紙4枚くらい。

そして本音を言う。
「いっそ、もう、どうせ毎日書いているのだし、
『一行のみ』で終わる日があってもいいのではないか」

これは本当に同感。

私もいつも思っているし、
スタッフにも言い続けてきた。

「唐突にそう閃いて
『一行だけ』先に書いたのだが、
ついつい、いつもの形式で、
言い訳を書いてしまった」

ははは、わかる。

「好きなことをするのはたのしい。
今日の本文はそれなんだよ」

そうそう、ブログを書くのも、
雑誌をつくるのも楽しい。
講義や講演も楽しい。

店を見るのはもちろん楽しい。
商品を食べるのも試すのも楽しい。

季節を感じるのも、
ゴルフをプレーするのももちろん楽しい。

毎日新聞巻頭コラム「余録」

「決して悪口を言わない女性に
『悪魔をどう思うか』と聞くと
『とにかく勤勉です』」

欧米に古くから伝わる小話。

日本初のノーベル賞受賞者/湯川秀樹博士は、
米国の科学者からこの話を聞いて、
口癖のように語っていた。
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「悪魔は勤勉」
湯川さんもこの言葉の反語的意味を、
とても大切だと思っていたのだ。

「知らず知らずの間に、
勤勉な悪魔の側になってしまう」

それに気がついた人々が、
お互いに天使の味方になろうと呼びかけた。

湯川博士が振り返っている。
米ソの核開発競争に危機感を募らせた二人の賢人が、
55年に「ラッセル・アインシュタイン宣言」を発表。

イギリスのバートランド・ラッセルと、
アメリカのアルベルト・アインシュタイン。

当時の第一級の科学者ら11人が宣言に名を連ねた。
宣言文は核兵器廃絶・科学技術の平和利用を訴えた。
湯川博士も署名した。

それを受けて1957年、
カナダで第1回パグウォッシュ会議が開かれた。

広島・長崎への原爆投下から80年。
第63回パグウォッシュ会議世界大会が、
広島で開かれた。

「核のタブー」は脅威に直面している。

アインシュタインは、
この宣言が発せられる3カ月前に没した。
78歳だった。
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7歳年上のラッセルは1970年に97歳で亡くなった。
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二人の人類に対する遺言が、
この宣言だ。

知らず知らず勤勉な悪魔の側についてしまう。
だからいつも天使の味方であろうとする。

この姿勢は失いたくない。

イオン岡田卓也さんの三つの理念の一つは、
それを宣言している。
すなわち「平和産業」だ。

一行だけのブログを書くとすると、
それになるかな。

〈結城義晴〉


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