結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2026年06月28日(日曜日)

日経・読売・朝日「社説」の揃い踏み「消費減税反対論」

私は初めから、
消費税減税に反対の立場だ。

最近の新聞の社説に揃って反対論が出た。

今日の日本経済新聞。
「消費税減税はやはり道理に合わない」

消費税減税などを議論する、
超党派の社会保障国民会議。
その「中間とりまとめ案」。

「2027年4月から2年間限定で
食料品の消費税率を1%に下げ、
さらに1%分の税収にあたる約6000億円を
中低所得者に現金給付することで
『実質ゼロ化』するとした」

税率をゼロにすると
レジシステムの改修に1年程度かかる。
1%ならばそれが半年ほどで済む。
この1%案が提示された。

しかし食品消費税率が1%になっても、
店頭価格がそのまま下がるとは限らない。

日経社説。
「物価高対策としては
中低所得者に絞った現金給付のほうが、
まだ筋が良い」

「首相は減税を、
給付付き税額控除を導入するまでの
『つなぎ』と位置づけたが、
減税終了後の29年秋に導入予定の制度は
税額控除を組み込まず、
所得連動型の現金給付になる見通しだ」

「それなら弊害が多く、
道理に合わない減税はやめ、
年6000億円の現金給付を増額する形で、
27年4月に新制度を前倒しで
導入したほうがよほどすっきりする」

日経は昨今、高市政権に真っ向から反論する。

「財源の議論も足りない」

「税外収入のほかに
補助金や租税特別措置を見直して
財源を捻出する案が示されたのは
今月26日である」

「しかも、具体化するのは、
26年末になるという。
これで秋の臨時国会に減税法案を出すのは、
あまりに拙速だ」
2025_104_kakugi

6月25日の読売新聞社説。
「食品消費税1%
懸念を考慮せず強行するのか」

「消費減税を行うことになれば、
竹下内閣が1989年に消費税を導入して以来、
初めてだ」

読売は政権に寄りそう姿勢だが、
この件に関しては疑問を呈している。

「重大な政策転換であるにもかかわらず、
自民党が消費税1%案を示したのは1週間前で、
政府・与党は月内の決定を目指している」

拙速だという見解。

「国民会議では、これまで、
自治体や経済界などから税収減への懸念に加えて、
物価高対策としても疑問視する声が出た」

読売もここは指摘する。
「エネルギーなどの輸入価格が上昇し、
事業者はコストを販売価格に
転嫁せざるを得なくなった」

「減税した分だけ、値下がりしない可能性もある」

「代替財源の議論も後回しになっている」

「政府・与党は赤字国債を発行しないと言うだけで、
具体案を示していない」

自民党内からも不安視する声がある。
「いったん下げた税率を29年春に戻せるのか」

「給付付き税額控除は、
現役世代や中低所得者の負担を
軽減するのが目的であり、
それにふさわしい制度となるよう、
検討作業を加速してもらいたい」

読売はお願いしている。

これも25日の朝日新聞社説。
「食品消費税1%案
首相の『悲願』ありきか」

「首相の体裁を保つことが優先され、
物価高のなか中低所得者の負担を軽減するという
政策目的が、かすんでいる」

「弊害の多い悪手は見送るべきだ」

「この案は、自民党の衆院選公約と
政府内の検討の後追いにすぎない。

「消費が多い富裕層ほど恩恵が大きい。
社会保障に使われる年5兆円の税収の手当てや、
2年後に一気に税率7%分を戻す増税はできるのか」

「案は、こうした懸念にこたえていない」

「税率8%相当分すべてを
『きめ細かな給付』に使い、
中低所得者の恩恵が大きくなる設計のほうが、
まだ理屈は通る」

「減税案はいったん撤回し、各党は思惑を超え、
懸念の解消へ議論してほしい」

「首相に都合よく使われてはならない」
朝日新聞は政権に反発する。

――日本スーパーマーケット協会総会で、
パネルディスカッションが行われた。

たとえば減税分のいくらかでも、
商品コードの統一問題や商品マスター構築に、
的確に投資することが出来たら、
サプライチェーンの最適化は進む。

そしてその分は、
製配販全体の社会的生産性の向上をもたらし、
それこそが確実に物価高対策となって、
国民生活に寄与することになる。

目先のバラマキよりも、
構造的な障害の解消の方が、
国民のためになる。

オールドメディアと揶揄される、
大手新聞社説が口を揃えるのは、
自民党をはじめほとんどの政党が、
このバラマキと人気取りばかりに、
関心を寄せていることへの警鐘である。

〈結城義晴〉


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人
海外研修会
2026年USA研修会
国内研修会
第18回 ミドルマネジメント研修会

東北関東大震災へのメッセージ

商人舎の新刊
前略お店さま

チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
2026年6月
« 5月  
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930 
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.