結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年04月20日(水曜日)

「東北関東大津波大震災」現地レポート「終章 親しい商売と親しいコミュニケーション」

昨夜20時46分25秒、
岩手県大船渡市の米谷春夫さんから投稿コメント。
そう、㈱マイヤ社長。

「今度こそ、当社の幹部以下社員を、
自慢したい気持ちでイッパイです。
私は素晴らしい社員を持っていると誇りに思います」

「天災は例外なくいつでもどこにでも到来します。
マイヤの対応から、
良い面も悪しき面も教訓にして頂ければ幸いです」

「明日20日は全社のチーフ以上を震災後初めて集め、
51期方針発表会及び50期表彰式を、
大船渡から1時間の遠野市で行います」

「マイヤは二度目の誕生!!」
を声高らかに訴え、
たくましく前進していく機会にしたいと思います。

「乞うご期待!! マイヤ」です。

頑張れ、マイヤ。
負けるな、マイヤ。

私も声をかけたくなる。

するとマイヤが遠野市で方針発表会を開催する今朝、
9時17分22秒、 爾今翁(ジコンオウ)さんからコメント。

「すごい人がいるもんだ。
近くに店舗があれば
顧客になりたい」

「心がすさみ 疲れがどっと出て
ベッドに伏せるこの頃

瓦礫をまたぐ生活
この記事で元気をもらった」

「しかし 爺ちゃんは 人知れず
コメントを呼んで 号泣した」

私は朝から、
爾今翁さんのコメントを読んで、
人知れず、泣いた。

この大きな震災の後、
様々なマーケットが変化していく。
小売市場にも、いくつかの変化が現れる。

第一に、小売業の寡占化が進む。
極めて冷静に見ると、これは確かだ。

日本の小売業は2007年商業統計で、
113万6755店。
10年前の1997年が141万9696店であったから、
28万2941店の減少で、マイナス19.9%。

1年に3万店近くの減少が続いた勘定。

売上高は134兆5717億円で、、
147兆7431億円から8.9%のマイナス。

つまり、黙っていても店数減少の傾向だったものが、
この津波と地震の被災によって、
東北三陸沿岸や北関東で激減する。
マインドとしては全国に、これは広まる。
あの津波にさらわれた街の店店が、
どれだけの意志を持って復興するのだろう。

今朝の日経MJの囲み記事「消費見所・カン所」に、
イオン㈱社長の岡田元也さんがコメント。
この大震災の教訓として、
「小売業の業界再編」が促されると分析。

「本部集中による効率化を進めてきたが、
コンピューターシステムや物流の拠点を分散するなど、
従来のやり方を変えなければいけない」

「店舗の免震構造」など「防災投資」がかさむ。
だから「他社との連携を選ぶ小売業が増える」

ナショナルチェーンは地方分散化を進め、
それでいて投資額は過大化する。

だから「企業の統合が進む」という「見立て」。

これもクールな判断だろうし、
イオンのグループ戦略と同期する。

実際、この震災では、
ナショナルチェーンが活躍した。

イオン、セブン&アイ・ホールディングスの両雄。

それに、CGCジャパンの大奮闘。
さらに全日食チェーン、セルコ・チェーンも。
こちらはボランタリーチェーンのナショナルチェーン。

私は、この傾向は進むと考える。

何しろヨークベニマルのようなリージョナルチェーンですら、
全域で被災してしまった。

ベニマルもセブン&アイのグループであったことで、
さまざまな恩恵をこうむった。

マイヤもマルトも、
ジョイスもベルプラスも、
CGCジャパンに加盟していた。
そしてその本部や仲間の企業の協力、助力が、
企業の存続に貢献した。
岡田さんの言う「連携の選択」である。

この全国チェーン化が進むことが、
第二の変化。

つまりレギュラーチェーンとボランタリーチェーンにおける、
ナショナルチェーンの競争レベルとなる。

どちらがいいとも断言はできない。

もちろん私は日本の小売業界を、
「大きな自然の森」にたとえている。

大木もあれば、雑木もあるし、
雑草もある。

みな、底力のある大木、雑木、雑草。
それが自分の顧客を定めて、
ポジショニングを鮮明にしながら、
一所懸命に生きる。

この時、必ずしも大木が強いとはいえない。
雑木や雑草が、いつも弱いともいえない。

何しろ生命力のある者だけが残っているのだから。

マイヤ、マルトを見ていると、
それが実感できるし、確信できる。

ここでいう生命力とは、
第一に米谷春夫さんのいう「ファイティングスピリッツ」であり、
第二に顧客や地域と店との強い関係性である。
それを米谷さんは「お客様が優しくなった」と感じた。

第三の変化は、この顧客と個店の親密性である。
ますます親密に、ますます親しくなる。

これまた今朝の日経MJの最終面に糸井重里登場。
自身も東京糸井重里事務所という会社を経営し、
社員50人年商20億円強のビジネスを展開する。
「ほぼ日刊イトイ新聞」を運営しながら、
商品づくりなどの商売をしている。

その糸井さんは、
「親しい商売が楽しいよね」という。

「1万人の潜在顧客で十分成り立つ商品は山ほどある」
これが21世紀の糸井流商法。
ナショナルブランドメーカーから見ると、
完全な異質の「小商圏主義」。

1万人で成り立つ「親しい商売」
そのための「親しいコミュニケーション」

寡占化の方向に進みつつ、
ナショナルチェーン化が進行する中で、
それらの条件の上位に来るのが、
「親しい商売」である。
私もまったく同感。
㈱商人舎もこの方針だ。

東北関東大津波大震災のあと。
「親しい商売」ができる店や会社に、
輝く未来が待っている。

私はそれを、確信している。

「ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ」

復旧・復興を成し遂げよ。
「ひとつずつ、すこしずつ、いっぽずつ」
「親しい商売」に向けて邁進せよ。

では、これにてひとまず、
「東北関東大津波大震災」現地レポートの「終焉」。
永らくのご愛読、心から感謝。

<結城義晴>


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
商人舎 流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人

東北関東大震災へのメッセージ

ミドルマネジメント研修会
商人舎ミドルマネジメント研修会
海外視察研修会
商人舎の新刊
チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.