こどもの日の「最悪・最善」と「50年後の人口1万人維持政策」
安近短黄金週間中だけれど、
Everyone! Good Monday!
[2014vol18]
今日はこどもの日で、
二十四節気の立夏。
夏が立つ日。
しかし今日、
沖縄は梅雨入り。
日本列島は四季があってよろしいけれど、
天気予報は一様ではない。
昨年の沖縄の梅雨入りは、
5月10日ごろだったから、
少し早い。
少し早く梅雨入りして、
少し早く梅雨明け。
このあたりは、
常盤勝美の2週間天気予報をどうぞ。
商人舎Magazineの、
Weekly商人舎日替り連載火曜版が、
詳しい。
その簡潔な略報は、
商人舎公式ホームページのブログでどうぞ。
明日が振り替え休日だが、
全国的に今夕あたりから、
帰省ラッシュ。
ご苦労様。
小売りサービス業の現場の皆さんは、
仕事に就いてから帰省ラッシュなど、
経験したことがないのかもしれないが、
それでも高速道路のサービスエリアや道の駅など、
これ以上ないというくらい大繁盛する。
商売繁盛はTPOSによる。
つくづくと感じさせられる。
Time[時]
Place[ところ]
Occasion[場合・理由]
Style[生活様式・ライフスタイル]
顧客が、
どんなときに、
どんな場所で、
どんな場合・どんな理由、
あるいはどんなきっかけで、
どんな暮らし方・どんな楽しみ方、
どんな生き方を求めて、
商品やサービスを購入するのか。
つねにTPOSを感じること、
考え続けること、
それがいわば、
リテール・マーケティングの基本。
さて、関東地方、
今朝の地震で目を覚まされた。
東京都心で震度5弱。
関東の広範囲で震度4。
横浜でも震度4。
首都圏直下型地震ではなかったようだが、
日本列島は、地震列島。
だからいつも、
最悪を覚悟して、
最善を尽くす。
私の心構えは、
常にこうある。
いや、こうありたいと、
腹積もりしている。
だから何ごとも、
自分で決める。
自分で行う。
自分で責任を持つ。
自律・自立、自己革新。
脱グライダー。
しかしこんな歌がつくられる。
容れものは容れられるものを
四捨五入せし形にて作られてをり
〈日経歌壇 横須賀・丹羽利一〉
さて今日のこどもの日に先駆けて、
人口問題に関する重要な報告がある。
昨日の日経新聞の「きょうのことば」が面白い。
日本の人口の推移。
1603年、江戸幕府が成立。
その人口は1227万人。
江戸時代を通じて緩やかに増加し、
明治時代以降、増加のペースが急激化。
1868年、明治維新のころは、
3330万人。
1945年、第2次世界大戦が終わったころ、
7199万人。
明治維新から100年弱で倍増。
さらに戦後二度のベビーブームなどあって、
2008年がピーク。
1億2808万人。
しかし国立社会保障・人口問題研究所の推計。
2048年に1億人を割る。
2060年に8674万人。
終戦直後に近くなる。
そのうえ、
65歳以上が人口に占める高齢者の割合は、
2010年の23%が、
2060年に40%弱。
半面、15~64歳の生産年齢人口は、
2010年の8173万人が、
2060年に4418万人。
こちらは半減。
この日本の決定的な人口問題に対して、
「選択する未来」委員会が、
経済財政諮問会議に中間報告をする。
政府は、これを受けて、
経済財政運営と改革の基本方針に盛り込む。
委員会会長は三村明夫日本商工会議所会頭。
日経新聞が昨日の一面トップで取り上げた。
その初めての目標は、
「50年後に人口1億人程度を維持」
50年後というのは2060年代。
具体的目標指標は合計特殊出生率。
つまり1人の女性が生涯に産む子供の数。
2012年で1.41。
2060年にこれを、
2.07以上に引き上げる。
そうすれば人口は、
1億545万人程度になる。
そのための国費ベースの予算。
3兆円規模の出産・子育て支援。
政府予算の資源配分を、
「高齢者から子どもへ大胆に移す」
当たり前だけれど、大胆な提言。
その「費用は現在世代で負担」と明記。
さらに「年齢、性別に関わらず働ける制度を構築」。
女性・高齢者の労働参加も進める。
そのためにひとつは、
「出産・育児と仕事を両立させる」。
もうひとつは、
「働く高齢者を後押しする」。
さらによく批判される労働力統計で、
新しい指標を制定する。
具体的にはまず、
「新生産年齢人口」の定義を変える。
それは「20歳以上70歳未満」。
さらに産業構造の変更、大胆な規制改革。
これはお題目としてはずっと上がっていて、
総論賛成各論反対にばかりなっている。
三村日商会頭が会長だから、
「起業・廃業の新陳代謝で産業の若返りを進める」。
外国人は「移民政策」ではなく、
「外国人材を戦略的に受け入れる」。
諮問報告はいちいちもっともで、
斬新とは言えないかもしれないが、
確実にこれを達成してほしいものだ。
たとえ高齢者がもっと働こうとも、
高齢者への予算が子どもたちに回されようとも、
それに文句を言う者はいないはずだ。
立夏の日に春の季語とは、
季節はずれだが、
大好きな小林一茶の句。
雪とけて村いっぱいの子どもかな
2014年のこどもの日に、
そんな日本社会の到来を、
心から祈念したい。
ではみなさん、
連休は明日まで。
月曜日は、
Good Monday!
〈結城義晴〉