結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年08月16日(水曜日)

2017年8月の「戻り梅雨?」と2016百貨店調査の「戻り梅雨!」

8月に入って、
16日連続の雨。
東京や横浜、関東の異常気象。

最高気温も30度を下回る。

梅雨が明けたら、陽気は梅雨入り。
「戻り梅雨」?

気象庁の天気用語事典では、
「梅雨が明けた後に再び
梅雨のような天気になること」

「7月下旬~8月上旬に、
梅雨前線を押し上げて、
梅雨明けをもたらした、
小笠原高気圧が弱まり、
梅雨前線が再び南下・活発化する」
それが「戻り梅雨」

しかし今年の8月上旬は、
西日本に前線があるわけではないから、
正確な意味での「戻り梅雨」ではない。

それでも8月の長雨としては、
1977年の22日間連続記録がある。

ちょうど40年前で、
私が(株)商業界に入社した年。

そのころのことは、
全然覚えていないけれど、
「思えば遠くへ来たもんだ」

Weekly商人舎。
日替り連載の火曜日は、
常盤勝美 2週間天気予報。

8月3週(8/14~8/20)の予報。
週後半は近畿以西も、
週前半に比べれば晴れ間が多くなる。

東北から東海にかけては、
曇りや雨のぐずついた天気が続く。

近畿以西は残暑傾向だが、
最高気温が35℃を超えるほどの
厳しい残暑というほどではなさそう。

しかし来週の8月4週(8/21~8/27)は、
前週に比べると太平洋高気圧が、
いくぶん勢力を盛り返す予想。
雨雲の通り道は東北地方付近まで北上。

少なくとも北海道は晴れる日が多い。
ポイントはそれ以外の地域。
基本的には前線や低気圧が、
本州付近に停滞する状況が続くため、
晴れのエリアと雨のエリアが拮抗する。

現時点では、東海または関東まで
晴れのエリアが拡大し、
雨のエリアは北陸と東北という予想だが、
正直言って多少悲観的。
関東地方も雲の取れにくい天気が続く。

気温は関東以北の太平洋側を中心に、
平年並みか低め。
西日本ではやや高め。

常盤さんの天気予報は、
はっきりしていて、いい。

さて、日経新聞。
「2016年度百貨店調査」
dscn9017-31

既存店ベースの百貨店売上高合計は、
「低迷」。
回答204店の合計売上高は、
6兆786億円。
きわどく6兆円をキープ。
15年度比マイナス3.2%。

2003年度の調査開始以来、
売上高は最低。

9割を超す店舗が減収。
全体の8%が増収確保。

「百貨店商圏人口百万人説」
私がずっと唱えている。
だから日本の適正百貨店店舗数は、
127店といったところ。

204店の回答だが、
まだまだ閉鎖されるし、
不振は続く。

イオンリテールのイオンスタイル、
イズミのyoumeタウンなども、
百貨店のフォーマットのひとつだから、
この百貨店調査の対象以外に、
百貨店機能を果たす店舗が増えて、
既存の百貨店はますます厳しくなる。

今、東北出張中で、
日経MJが手元にないので、
店舗ごとの情報は得られないが、
調査全体の減少は2年ぶり。

免税売上高は減少、
富裕層の高額消費も低調。

主力の衣料品では、
何よりもeコマースとの競争激化。

伊勢丹新宿本店、西武池袋本店など、
都心基幹店も減収だった。

8大都市以外の地域は4.0%減。
前年比1.9ポイントマイナス幅が広がり、
10年連続の減収となった。

免税売上高に対して、
百貨店側からの回答は、
「増加する」が48%。
「減少する」は3.9%。

16年度の免税売上高は、
内容が変わった。
第1に「爆買い」の一服、
第2に単価の低い消耗品へのシフト。

しかし17年度の免税売上げは、
「堅調とみる百貨店が多い」

楽観的。

ただし訪日客1人あたりの購買金額は↓。
しかし客数は順調に↑。

インバウンド消費は、
16年末から回復基調にある。

日経の記事の結論。
「売上げの3割弱を占める衣料品は、
セールを前倒ししても、
前年実績を割り込む。
衣料品売り場を縮小し、
食品や雑貨売場に転換する店舗もある」
Isetan_Shinjuku_Ⅱ

しかし百貨店の衣料品売上げは、
実質、メーカーの店舗がつくっている。

そのメーカーが、
eコマースのモールや、
ショッピングセンターに出店して、
こちらで売上げをつくれば、
百貨店の売場で売る必要がなくなる。

日本の百貨店のほとんどが、
ファーストリテイリングとは違って、
自主MDをしていないのだから、
チャネルが変わっていくのは当然だ。

根本の問題はここにある。
ずっと。

一方、これも日経新聞の調査だが、
上場1582社の、
2017年4~6月期決算。

1082社が最終増益を確保、
これは全体の68%。

増益企業の比率は、
同期間では過去最高。

自動車や電機が好業績を牽引し、
化学や非鉄などの業種にも好影響が波及。

純利益は前年同期に比べて33%増、
08年の世界金融危機後で最高を記録。

全32業種のうち26業種が増益。
前年は8業種の増益だった。

4・5・6月の国内総生産(GDP)は、
年率換算で実質4.0%増の高い伸び。

4~6月期の平均為替レートは、
1ドル=111円強。
前年同期より3円程度の円安・ドル高。

「上場企業の海外M&Aなどによって、
業績が全般に下支えされている」

つまり海外で稼いで、
産業界の業績はいい。

しかし、百貨店をはじめ、
小売サービス業は、
そんなによくない。

日本の構造が見えてくる。
大企業は業積がいいが、
社員は消費しない。

法人は栄え、
個人は栄えず。

あるいは消費する意欲は衰える。

日本の8月の気候は、
「戻り梅雨?」だが、
少なくとも百貨店は、
梅雨前線が居座って、

「戻り梅雨!」だ。

自主的なマーチャンダイジング。
これなくしては産業として、業態として、
自律的な自立があるとは言えない。

〈結城義晴〉


2 件のコメント

  • 結城先生

    おはようございます。いつも車内で頷きながら読んでいます。百貨店だけでなく、ファッション業界は、冷凍庫の中状態です。日本人のファッションへの思いが心配です。

  • 武間克比佐さま、ご投稿とご愛読、感謝します。
    「冷凍庫の中」――その通りですね。
    海外を旅すると、どうしても、
    中国人と日本人を比較することになります。
    中国人が圧倒的に多いからです。
    そしてその比較対象は、真っ先にファッションとなります。
    ファーストインプレッションは着ているものによって決まるからです。
    そして日本人のファッションは、やはり、安心させてくれるレベルです。
    つまり、買い手のファッションへの思いは、大丈夫だということでしょう。
    問題は、作り手、売り手のファッションへの思いです。
    私もそれは心配です。

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