結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年11月22日(木曜日)

名古屋講演会の”Please Do Not Run”と「慌てず急げ」

昨日のハワイ・オアフ島には、
美しい虹がかかった。
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神秘的なものを感じて、
「Aloha!」と心の中で叫んだ。
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今日はアメリカでは感謝祭。
そして明日はブラックフライデー。
日本でも明日は勤労感謝の日の祝日で、
小売業各社はブラックフライデー。

私は帰国して、今朝、
新幹線のぞみ号で、
新横浜から名古屋まで。

1時間20分ほどで到着し、
吹上の中小企業振興会館。
9階展望ホール。
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食品小売業向けセミナー。
パナソニック産機システムズ(株)主催。
「食品小売業の問題を解決」

私のテーマは、
「惣菜・即食・Grocerant」DSCN9707.JPG8

可能性と課題を1時間きっかり講演した。DSCN9719.JPG8

今回は特に、
マイケル・ポーターの基本戦略を、
少しだけ時間を割いて語った。
チェーンストアや食品小売業界で、
誤解と錯覚があると感じたからだ。
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内容は、
アメリカのデリの発展ステップや、
日本の惣菜の問題点、
そしてグロサラントの本質と実践など。

最後にグロサラントの障害となるもの。
軽減税率は当然、大きな障壁となる。

ご清聴を感謝したい。

私の後は新谷千里さんの講演。
「人手不足を解消する
実践としての省力化」CIMG1886 2

小手先のノウハウで売上げを追わない、
原理原則経営を説いた。
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いい講演だった。

さらにパナソニック産機システムズから、
阿久澤光明さん。
販売促進部部長。
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ずいぶん大胆な提案を次々に紹介した。
私にも面白かった。
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聴講に来てくれた(株)ヤマナカのお二人。
私の隣から中野雄介さんと松本伸一さん。
中野さんは営業戦略部課長。
松本さんは開発部建設担当課長で、
一級建築士。
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講演会場からの帰りに、
地下鉄吹上駅を通った。

そこにモニュメント。
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テーマは“Please Do Not Run”
ウィリアム・マクエルチュラン作。
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添え書きがある。
「そんなに早く走らないで。
人生で最もうつくしいものを
見失ってしまうから」

そしてメインはこの像。
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新谷さんが見つけた。
だから新谷さんがポーズ。
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そして結城義晴もポーズ。
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“Please Do Not Run”

しかし、結城義晴は、
「今日も一日・慌てず急げ」
だからGo! Go! Pose。
ん~、悪しからず。

名古屋駅で新谷さんと一献。
そして大切なことを真剣に話し合った。
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この講演会は次に広島で行われる。
12月7日金曜日、事前申込制。

近隣の皆さん、聴講に来てください。

さて巷のニュースは、
カルロス・ゴーン容疑者の話ばかり。

その中で日経新聞。
巻頭コラム「春秋」

「ことし導入された
司法取引の仕組みに沿い、
日産側と合意して
トップ逮捕にこぎつけた」

「司法取引」はアメリカの映画などで、
本当によく出てくる。

その意味は「裁判において、
被告人と検察官が取引をし、
被告人が罪を認めるか、
あるいは共犯者を法廷で告発する、
あるいは捜査に協力することで、
求刑の軽減、または、
いくつかの罪状の取り下げを行うこと」

日本では今年6月に導入された。
そして7月には、
三菱日立パワーシステムズの、
社員の贈賄事件で初めて適用された。

だからゴーン事件は2度目の適用となる。

この司法取引にも、
2つのパターンがある。
自己負罪型他人負罪型。

前者は、自分が多数の罪を犯していて、
一部の罪を自白するから、
他の罪は免除または軽減してほしい、
と願う取引。

アメリカでは、
司法取引の7〜8割が自己負罪型。

後者は、他人の犯罪に捜査協力するから、
自分の犯罪は処罰を軽減してほしい、
という取引。
日本で導入されたのは「他人負罪型」だけ。

ゴーン事件はこれだ。

ゴーン容疑者の罪状は、
金融商品取引法違反。
有価証券報告書への虚偽記載。

だが有価証券報告書は、
会社がつくるものだ。

その虚偽記載によって、
ゴーン容疑者が逮捕された。
ほかの取締役や経営幹部も、
有価証券報告書には責任を持つはずで、
彼らも虚偽記載では同罪のはずだ。

だとすると、他人負罪型の司法取引は、
誰の何に対して行われたのか。

ゴーン容疑者の役員報酬は、
年間約20億円で5年間。
それを10億くらいだと書いていた。

しかしこの記載にも、
多くの人がかかわっていたはずだ。
知らなかったはずはない。

司法取引で摘発に協力すれば、
君らは勘弁するよ、という話だ。

日経新聞「春秋」のコラムニスト。
「検察に協力した役員たちの、
なんだか正義の味方みたいな物言いには
辟易(へきえき)する」

その通りだ。
よく書いた。

そしてコラムニスト。
「いま当局は
めっぽう強力な法律を手にした。
うんと有効に、そして慎重に
用いてほしいものだ」

怖いところもある。
だからちょっと脅し。
「カリスマ経営者の闇を暴いて
注目は集まるが、世にはまだまだ、
この武器の使いどころがある」

私はいま、
カルロス・ゴーンの生の声を、
聴いてみたい。

この事件の真相はまだ、
明らかにされていない。

事件解決のためには、
“Please Do Not Run”であろうか。
それとも「慌てず急げ」だろうか。

〈結城義晴〉


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