結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2021年07月17日(土曜日)

春・梅雨・夏・秋・冬の「五季」と「厚い沈黙」で支援する「五輪」

近畿と東海地方で梅雨明け。
関東甲信よりも1日遅れた。

近畿・東海は5月16日に梅雨入りして、
7月17日に梅雨明け。
62日間で統計開始以来最長記録。

なんと2カ月以上も梅雨だった。

不思議なことに四国だけ残って、
あとの地域は梅雨が終わった。

その四国の梅雨入りは5月15日で、
まだ明けないから2カ月を完全に超える。

こうなると日本の四季は変わってくる。

はる・つゆ・なつ・あき・ふゆ。
春・梅雨・夏・秋・冬。

つまり「五季」となる。

[極端気象]であることは間違いない。
極端気象

そして新型コロナウイルス感染。
今日確認された新規感染者数は、
東京都が1410人、神奈川県も539人。
大阪府380人、埼玉県318人。
そして千葉県が244人。

全国で3886人。

1都1府3県で全国の74.4%。

重点的にこれらの地域に、
ワクチン接種はできないのか。

素人発想だが、そう思う。

作家の村上春樹さん。
ラジオ番組「村上RADIO」で発言した。
昨年末のこと。
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「コロナは突発的な疫病なんですけど、
グローバル化、気候の温暖化、SNSの普及、
ポピュリズムの台頭、貧富の差の拡大という
世界の全体的な潮流の一部みたいな
気がしてならないんです」

このブログでも紹介したし、
拙著『コロナは時間を早める』でも引用した。
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私は「その通りだ」と書いた。
「コロナはすべての事象に関連していて、
そのなかで突出した人類の弱みに、
つけ込んできた」

「旧約聖書の”バベルの塔”のごとき
パラドックスをはらんでいる」
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異常変化の梅雨とその後の酷暑。
世界中の極端気象。
そしてCOVID-19パンデミック。

何か大きな力が働いて、
人間の自己過信や奢り・高ぶりを、
抑え込もうとしている。

そう考えるのは、
あまりに運命論者的であるか。
文学者的過ぎるか。

近代オリンピックも、
人間の自己過信や奢り・高ぶりを、
実は内包してきてしていると思う。

ピエール・ド・クーベルタンによって提唱され、
1896年にアテネで第1回が開催された。
8競技43種目で14カ国・地域の参加。
男子だけの大会だった。

基本はアマチュアリズム。
目的は古代ギリシャの平和の祭典の復興。

しかし、二度の世界大戦でそれぞれ中断され、
1972年のミュンヘンオリンピックでは、
「黒い九月」によるテロ事件が起こった。

1980年のモスクワ五輪には、
ソ連のアフガン侵攻に西側諸国が、
参加ををボイコットした。

政治によってオリンピックは、
その本質をゆがめられた。

次に、やってきたのは利益主義である。
1984年のロサンゼルス五輪で、
ピーター・ユベロス大会組織委員長が、
完全なショービジネス化を成し遂げて、
2億1500万ドルの利益を生んだ。

それ以来、五輪=儲けの構造が出来上がり、
「商業主義」が追求された。

こんなところで「商業」と言う言葉は、
使ってもらいたくはないが。

さらに1974年、ウィーンでのIOC総会で、
憲法ともいえるオリンピック憲章から、
アマチュア条項が削除された。

プロ選手の参加は、
各競技の国際競技連盟に任されている。

だから例えばサッカーでは、
男子で出場できるのは24歳以下の選手で、
特別に3人のオーバーエイジ枠がある。
一方、女子には年齢制限がない。

バスケットボールは、
国籍以外の制約条件はない。
だから1992年のバルセロナ五輪では、
米国NBA選手の「ドリームチーム」が結成され、
マイケル・ジョーダンやマジック・ジョンソンが参加した。

アマチュアリズムはもう存在しない。
それでも「平和の祭典」の意義だけは、
まだまだ燦然と輝き続けている。

そしてコロナ禍の五輪が、
どこまで平和の祭典であり続けられるか。

それは変異株の感染拡大や、
巨大なクラスター発生が、
防御されることだ。

それを祈りたい。

朝日新聞「折々のことば」
一昨日の第2084回。

優しくしすぎない。
同情しすぎない。
気休めを言わない。
(村上信夫『嬉しいことばが自分を変える』から)
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「相手が
“自分自身で自分を助ける力を引っ張り出す”
まで、余計な励ましなどせずに
傍らでじっと待つこと」

「人を支えるというのは
そういう厚い沈黙のこと」

NHKの元エグゼクティブアナウンサー。
2012年9月に商人舎オフィスに来てくださった。
村上信夫
「”相手の絶望に完全に寄り添うのは難しい”
と思い知る人から、
“お気持ちはわかります”といった
生半可な言葉など出てくるはずはない」

さあ、平和のためのオリンピック。
アスリートたちを応援する。

本人が成果を出しても出せなくても、
優しくしすぎない。
同情しすぎない。
気休めを言わない。

コロナ下のオリンピックだ。

厚い沈黙によって、
とくに敗者たちを支えたい。

〈結城義晴〉

2021年07月16日(金曜日)

夏秋商戦を切り拓くのは「アニマルスピリット」だ!

梅雨明けした。
気象庁の発表は、
「関東甲信と東北で梅雨明けしたとみられる」

なんとも自信なさげだ。

梅雨明けしたら、
Aloha!
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谷川俊太郎「地球へのピクニック」から。
梅雨

雨に
林と空と私が塗りつぶされる

密雲に
燐光がある

庭に
苺の赤が耐えている

時間に
雲が乗らない

物音に
湿度がある

雨に
私と空と林が濡れる
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密雲「みつうん」は重く重なった雲。燐光「りんこう」は物質が光を発すること。苺は「いちご」。

その梅雨が明けた。

夏だ。

今日の東京都新規感染者は、
3日連続1000人超の1271人。

3日連続1000人超は、
今年の年明けの第3波以来。

7日間平均は946.3人。
こちらは4月・5月の第4波のピークを、
上回ってしまった。

東京でもデルタ株(インド型)が急増して、
「半分近くがデルタ株」と言う医者もいる。

その感染の速さが第5波の特徴であろうか。

感染症のセオリーは、
伝染力の強いものは弱毒性、
伝染力が弱いものが強毒性。

COVID-19に関しては、
どうもそうではないらしい。

さて、商人舎流通スーパーニュース。
ファーストリテイリングnews|
第3Q売上収益1.7兆円10%増とも計画届かず 柳井正Ⅱ

ファーストリテイリングの決算期は8月だ。
その第3四半期累計売上収益は、
1兆6981億円で前年同期比9.9%増。
このコロナ禍「キャズム」のときに1割近い伸び。

営業利益が2279億円で72.1%増。

イオンの2021年2月期の営業利益は1506億円、
セブン&アイ・ホールディングスは3663億円。
どちらも4四半期、つまり1年を通しての実績。

ファストリは3四半期でイオンを抜き、
1年通せばセブン&アイに次ぐ成績だ。

営業利益率は13.4%。

イオンが1.8%、セブン&アイが6.4%。

それでも通期業績予想は減額修正。
売上収益は600億円減、営業利益は100億円減。
売上収益2兆1500億円で前期比7.0%増、
営業利益2450億円で64.0%増。

6月・7月・8月に対して厳しい見方をしている。
とくに国内ユニクロ事業が黄信号。

衣料品に関してはもはや、
ファーストリテイリングが、
イオンやセブン&アイを圧倒する。

その夏の実績予想がよくないということは、
日本全体の衣料品販売は相当弱含みとなる。

最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

夏の商戦は、衣料品に関してはそうなる。
それ以外の食品、住関連も楽観はできない。

日経新聞コラム「大機小機」
コラムニストは唯識さん。
「経済成長、計画より創造力で」

「新型コロナウイルスの後には、
これまでの低成長に終止符が打たれる
という議論がある」

そうではないとコラムニストは説く。

緊急事態宣言下でも、
「池田勇人内閣の所得倍増計画のようなものを、
政府が打ち出せばいいということだろう」

しかしながら、ここには大きな誤解がある。
「高度成長は、所得倍増”計画”で
実現したものではなかったからだ」

伝説のエコノミスト下村治。
(1910年~1989年)
大蔵官僚で「所得倍増計画」のプランナー。
その後、高度経済成長を理論づけた。
著作は『日本経済成長論』
日本経済成長論
下村の発言。
「私の興味は計画にあるのではなくて、
可能性の探求にある」

何が経済成長を推進するのか。
「これは要するに人間だということです。
人間の創造力だということです」

コラムニスト。
「ケインズが述べていたことと同じだ」

「ケインズ経済学は
不況からの回復の経済学であって、
経済成長の経済学ではない」

ケインズ自信が明言していた。

では何が経済成長をもたらすのか。
ケインズの答えは、
「アニマルスピリット」

つまりは動物的衝動や野心的意欲だ。

コラムニストは、
「要するに、人間の創造力」

池田内閣の官房長官大平正芳が指摘した。
「日本は自由主義の国なので、
“計画”という言葉は不適当ではないか」。

池田勇人首相の反論。
「何を言うか。
“計画”とうたうから
国民はついてくるんだ」

「人々の創造力を引き出すためには、
人々をその気にさせなければならない」

池田は「所得倍増計画」という、
政治的なスローガンを
人々に”計画”と思い込ませ、
それが大成功した。

今日も言われることは、
「改革を怠り競争力の低下を招いた」

コラムニストの考え。
「改革を怠った政府の責任」と、
人々が受けとめているようでは、
「人々の創造力の発揮にはつながるまい」

しかし現政権には、
人々を「その気にさせる力」はない。

人の動き方さえコントロールできず、
若者はワクチン接種ですら敬遠する。

ならば企業トップがそれをするしかない。

人々を「その気にさせる」。
人々の創造力を発揮させる。
アニマルスピリットを引き出す。

夏の商戦、秋の商戦、
政府・行政に頼らず、
アニマルスピリットを発揮したい。

〈結城義晴〉

2021年07月15日(木曜日)

コロナ対策の「区別・差別」と「若返れ!」

毎日毎日で恐縮。

新型コロナウイルス感染。
東京都の新規感染者は1308人。
1300人を超えたのは1月21日以来だ。

つまり第3波のピークのときに迫りつつある。

我が神奈川県も403人、
埼玉県が348人、大阪府は324人、
千葉県が253人。

この5都府県以外に3桁の道府県はない。
しかし全国で3418人。

マスクはまだまだ必須だ。

一昨日の日経新聞「大機小機」
コラムニストは横ヤリさん。
「コロナ対策 区別と差別は違う」

同感することばかり。

「区別とは物事の客観的な違いを
認識することである。
差別とは、その違いに
合理性のない価値観を持ち込み、
一方を不当に扱うことである」

新型コロナウイルス禍。
混迷の大きな原因の一つが、
この区別と差別の混同にある。

「目に見えないウイルスとどう闘うか。
見えざる敵を見える敵にすることが
一丁目一番地だろう」

その通り。

「感染者と非感染者をしゅん別する、
区別することが対策の基本である」

「誰もが感染するリスクを避けられない中、
感染者をおとしめる差別は
無論あってはならない。
しかし感染者がどこにいるか分からないまま、
やみくもに対策をとるのも愚かだ」

東京・歌舞伎町の実験。
東京都医師会と地元飲食店の連携で
従業員や来店客に抗原検査を
頻繁に実施。

双方の陰性を確認して
営業するという試み。

「入国者に対する水際作戦も
陽性者の発見、検疫がカギとなる。
ワクチンの接種者と非接種者の区別、
ワクチンパスポートも力を発揮する」

「欧州連合(EU)ではこのほど、
電子版ワクチンパスポートの運用を始めた」

「陰性証明やワクチン接種証明は
日本国内のイベントや飲食、
旅行などにも活用したらよい」

いよいよオリンピックが始まる。
会場の外も含めて、
「検査とワクチン」がカギを握る。

同感だ。

「”区別”にも
不合理な価値観が入る危険は常にある。
“差別”との境界は実は曖昧だ」

「だが区別に伴う面倒を避けて
易きに流れる危うさを忘れてはならない」

検査とワクチン。

そして「区別」をする。

故井上ひさしは、
「”差別語”をめぐる自分の中の原則」を挙げた。

「その人にはどうにもならないことを
批判の基準にしてはいけない」

感染者を差別してはならない。
しかし区別しなければ防御はできない。

さて今日は午前中にお台場へ。
梅雨のなかで緑が深まる。
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ビッグサイトはもう梅雨明けの天候だ。IMG_49511

TFTビルのブルーチップ㈱本社を訪問。
宮本洋一社長はじめ、
中野茂、土橋和人両常務らが揃ってくれた。
㈱True Dataも米倉裕之社長はじめ、
越尾由紀執行役と外山敬晃さん。
商人舎からは亀谷しづえGMと私。

全員揃って、ディスカッション。

収穫は大きかった。

そのあとTFTビルの2階フードコートへ。IMG_49551

ブルーチップが始めた、
ファストフードレストラン。IMG_49571

「アジアンスターキッチン」IMG_49531
タイカレーとベトナムのフォーなど。

みんなで並んで注文。IMG_49591

これがタイカレーとフォーのセット。IMG_49691

こちらはフォーのセット。IMG_49661
10円コーヒーが特徴のひとつ。

ランチの後も宮本社長に、
いくつかの相談をした。
快く意見を言ってくれた。

心から感謝。

そのあと、ゆりかもめに乗車。IMG_49711

有明海底トンネルへ。IMG_49811

フジテレビ本社とお台場。IMG_49861

東京湾も美しい。
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レインボーブリッジの下をくぐる。IMG_49913

新橋から大門へ。
芝大神宮。
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愛宕ヒルズ。
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たどり着いたのがTrue Dataオフィス。
再び越尾さんと烏谷正彦さん。
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こちらも新しいアイデアの相談。

今日はあちこちに相談をかけた。
心新たに革新が始まる。

今年一年の商人舎標語は、
若返れ!

時代と時代の節目のとき。
「断絶」を乗り切る武器は若い力である。
若さによってしか「時代の溝」は凌げない。
だから組織は若返るべきだ。

まず商人一人ひとりが自分を若返らせる。
さらにその商人の集団を若返らせる。
すると組織が若返る、会社が若返る。
産業全体が若返る。

コロナ禍によって生まれる「キャズム」は、
この2021年も継続する。
早ければ東京五輪までに片がつくか。
だが遅ければ2022年も続く。

その間に自らを刷新する。
「キャズム」を凌ぐ作業そのものが、
若返りにつながるような態勢をつくる。
若返りを前提にすべての経営戦略を策定する。

人を若返らせる。
店を若返らせる。
売場を若返らせる。
商品を若返らせる。

若さが「キャズム」を乗り越える
早さの鍵を握る。
若さが「キャズム」を凌ぐ
柔らかさの源である。

若さが「キャズム」をバネにする
強さの礎である。
そして若さが
企業の生命線である。

コロナ禍による時代の節目のとき。
この「断絶」を乗り切る武器は若い力である。
失敗を恐れぬ力によってしか
「キャズム」は凌げない。

だから私たちは若返らねばならない。
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〈結城義晴〉

2021年07月14日(水曜日)

商人舎7月号特集「コロナは出店を遅らせたか?」の「希望の店」

思った通り。
東京都の新規感染者は1149人。
もちろんCOVID-19。

神奈川県361人、
大阪府349人。

埼玉県243人、
千葉県209人。

全国で3194人。3000人を超えた。

緊急事態宣言解除とリバウンド。
東京都はそれを繰り返してきた。
今回の第4回目は1000人到達が、
最速だった。

デルタ株の影響も大きい。

どんな変異種が登場するか、わからない。

ワクチン接種が進めば、
それらも毎年のインフルエンザのように、
なっていくのだろうか。

7月の4連休とオリンピック。
そのあとの夏休みとお盆。

政府分科会会長の尾身茂さん。
「どれだけ社会全体で
感染抑止できるかにかかっている」

全国の小売業・サービス業は、
そのことを十分認知したうえで、
万全の態勢をもって迎えたい。

今年の夏も、
売上げを狙うよりも、
感染防止を前提にして、
店舗運営をしてほしい。

それが結局、売上げにつながる。

さて、月刊商人舎7月号。
紹介が遅れた。

特集は、
コロナは出店を遅らせたか?
2019・2020・2021(上期)日本店舗開発総覧
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[Cover Message]
2020年1月16日。
日本で最初のCOVID-19感染者が確認された。
それ以来、1年半。
エッセンシャルワーカーの奮闘努力。
日本中の店が
ソーシャルディスタンシングに努め、
あるいは営業の自粛や時間短縮をした。
そんな環境のなかで
新店開発と店舗改装・改造は
どう進んだのか。

コロナの脅威に立ち尽くしてしまったのか。
はたまた積極的な出店意欲を示したのか。
あなたの企業はどうだったのか。

しかし、そんななかで突如、
驚くほどの新店が登場したことは確かだ。
とくにスーパーマーケット業態において。
ロピア寝屋川島忠ホームズ店、
ツルヤ前橋南店・みどり店。
そしてヤオコー府中フォーリス店。
最新テクノロジーを導入して
リニューアルした
サミットストア五反野店と
マックスバリュおゆみ野店。

コロナは出店を遅らせたのか、
あるいはイノベーションを促したのか。
コロナ下の出店の意義と成果を検証する。
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特集の前半は、
「大資料」

商人舎流通スーパーニュースは、
ウィークデーの毎日、
流通業の上場企業や有力企業、
ニュースリリースを定期的に
発信している企業の情報を提供する。

本特集はこの流通スーパーニュースから、
2019年と2020年のそれぞれ1年間、
および2021年の直近7月までのデータを
「出店総覧」として整理した。
Excel版も掲載した。

2019年出店総覧は、
新型コロナウイルス感染前の出店状況、
2020年総覧は「キャズム期間」の出店状況、
そして2021年は、
継続されるキャズムのなかで、
ワクチン接種が始まり、
東京五輪を控えた時期までの出店状況である。

果たして2019年から2020年へ、
そして2021年上期に、
出店スピードはどう変わったか。

総覧にはすべての事例が記されている。
そしてその1店ずつの記事は、
「商人舎流通スーパーニュース・店舗欄」に、
詳細に示されている。

ぜひご覧いただきたい。

ちなみにこの流通スーパーニュースの、
ページ最上段右側に、
検索欄がある。
「サイト内を検索」と書かれている。

ここに調べたい企業や、
わかっているならば店舗名を入れる。

そうすれば記事に飛ぶことができる。
ぜひ、閲覧してほしい。

この特集には2つの特別企画がある。
特別企画Ⅰは、
「ツルヤ群馬みどり市の陣」

群馬2号店が素晴らしい。
鮮魚の寿司売場を新設して、
明らかな意図をもって新店がつくられた。
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鈴木國朗さんと対談して分析。

特別企画Ⅱは、
「ヤオコーの標準店と未来店」

「オリンピックの三段跳びではないが、
2021年度に入って4月、5月と
ヤオコーの出店が加速した。
ヤオコーは2019年に5店舗、
2020年に7店舗、
そして2021年上期に5店舗と、
コロナ禍でも着実な店舗開発を継続している」

「その3年目上半期の
ホップ・ステップ・ジャンプである。
ここでホップとステップは
“あっさり型”の標準店であり、
今回のジャーンプは、
“こってり型”の上をいく旗艦店だ」

それが、
ヤオコー府中フォーリス店。
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「この3年間の新規開発店舗群のなかでも、
この店は群を抜いている」

記事を読んで、
ツルヤみどり店と、
ヤオコー府中フォーリス店。

是非、勉強してみてほしい。

最後に[Message of July]?????

希望の店をつくろう。

店には店長がいて、店員がいる。
店に商品が入ってくる。
その店にお客さまが来てくださる。
選んでくださる、買ってくださる。

店は商売の源である。
店は人々の暮らしを支える。
店は交流の場である。
店は働く人の職場である。

店は社会のよりどころである。
店は企業に利益をもたらす。
店は技術の宝庫である。
店は投資の対象である。

店をつくろう。
店をふやそう。
店を育てよう。
店を輝かせよう。

コロナ危機が起こる前も、
それが蔓延したときも、
そのあとのポストコロナ時代も。
今世紀を、いや三千年紀を通しても。

店は社会の公器である。
店は国家の礎である。
店は人類の財産である。
店は私たちの希望である。

そんな店をつくろう。
そんな店をふやそう。
店を育てよう。
店を輝かせよう。

〈結城義晴〉

2021年07月13日(火曜日)

竹林舎「マーケティング」講義のマーケティング

毎日、数字を確認しては、
ため息をつく。

東京都の新型コロナ新規感染者、
今日の火曜日は820人。
先週から237人増。

この分なら水曜、木曜で、
1000人越えしそうだ。

神奈川県も308人、大阪府225人、
千葉県180人、埼玉県179人。
こちらも急に増え始めた。

またため息。

オリンピックも10日後に迫ってきた。

それでもメジャーリーグ。
オールスター戦は1日だけだが、
前日にホームランダービーが行われる。

大谷翔平が日本人初の選出で、
8人のトーナメントに出場。
大谷ホームランダービー
しかもその大谷の現在の記録は、
ホームラン33本でトップ。

何ということだろう。

パワーが売り物のメジャーリーグで、
そのパワーの象徴のような本塁打部門で、
投手兼任のショーヘイが首位。

信じられないような夢物語だ。
亡くなった父が生きていたら、
どれだけ喜んだか。

さて大阪から帰って、
かなり疲れていた。

しかし今日は夕方4時半ごろ、
埼京線北与野駅へ。
飯能信用金庫さいたま中央支店。IMG_49151

飯能信用金庫と立教大学がコラボした経営塾。
「竹林舎さいたま」
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立教大学大学院ビジネスデザイン研究科の、
現役やOBの教授陣が毎月登場して講義する。

私はマーケティングの担当。IMG_49191

コロナ禍で昨年は休校となった。
しかし今年は復活。

30名の受講生が参加して、
活発な講義と聴講が展開されている。

今日の講義はグループワークをする。
だからグループごとに席を配置した。IMG_49211

初めの90分は講義。
マーケティングの本質とエッセンス。IMG_49261

中小企業にとって、
マーケティングほど大事なものはない。

独立企業の優位性など整理しつつ、
その上でのマーケティング展開を説明する。IMG_49291

マーケットリーダー、
マーケットチャレンジャー、
マーケットフォロワー。
そしてマーケットニッチャー。

中小企業はマーケットニッチャーを志向する。
マーケットゲリラであってはならない。

しかしニッチャーを目指すのは面白い。
そして成長の芽が見えたら、
マーケットチャレンジャーを狙える。
さらに市場が拡大したら、
その領域のマーケットリーダーにさえなれる。

アメリカのホールフーズは、
1980年の創業当初は、
マーケットニッチャーだった。

それでも特異なマーケットニッチャーで、
オーガニック経営の仲間たちを、
経営統合の形で集めた。
大同団結した。

そうしたらマーケットが急拡大して、
オーガニック市場において、
マーケットリーダーとなってしまった。
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マーケットシェアも最大となった。

しかし現在はクローガーに追い抜かれて、
市場占拠率はリーダーの座を奪われた。

クローガーは全米第一のスーパーマーケットだ。

しかしマーケットシェアは、
トップの座を奪われたが、
マインドシェアは依然、断トツの企業だ。

ニッチャーにもそういった成長軌道はある。

そして世界を制覇するほどの革新技術は、
マーケットニッチャーから起こることも多い。IMG_49311

講義の最後に、
SWOT分析とPPM分析の手法を説明して、
今日の講義をベースに、
グループワークをしてもらう。IMG_49341

グループの誰か一人の会社や事業を、
一つのケーススタディにして、
ディスカッションし、分析を試みる。IMG_49351

それをホワイトボードに書き出して、
一定程度の結論を出す。IMG_49331

そしてグループごとに発表。IMG_49361

このチームは、
おしぼりサービス事業の発表。
とてもいい分析だったし、
コロナ禍によって、
チャンスが広がっていることもわかった。IMG_49371

こちらは関東で1社しかない刃物の製造業。IMG_49381

私は典型的なニッチャー企業になれる、
と分析しアドバイスした。IMG_49401
発表が終わって、
最後のまとめはホッケースティックの関係。

これだけはしっかり実践してほしい。
からなず成果が上がる。

ご清聴を感謝したい。

最後の最後に事務局の皆さんと写真。IMG_E49411
私の左が竹野宇一郎支店長、
小川宏之営業推進部推進役、
右は増渕勝人経営アドバイザー。

ありがとうございました。

竹林舎の経営塾そのものが、
飯能信金にとって「事業所サービス業」であり、
マーケティング視点に立ったものだ。

厚生労働省も、
マーケティング視点をもたねばならないし、
ワクチン接種に関しては、
サプライチェーンマネジメントを、
国民のために実践しなければならない。

〈結城義晴〉

2021年07月12日(月曜日)

万代大学2日目の中小阪店クリニックとコトラーの言葉

Everybody! Good Monday!
[2021vol㉘]

2021年第28週。
7月第3週。

東京都は今日から緊急事態宣言。
8月22日まで継続される。

沖縄県も8月22日まで継続される。

大阪府と神奈川県・埼玉県・千葉県は、
まん延防止等重点措置が8月22日まで。

その間に7月23日から、
東京オリンピックが始まる。

しかし東京都の新型コロナ新規感染者は、
今日の月曜日で502人。
前週から160人増。

第五波へのルートを歩んでいるようだ。

神奈川県が280人で二番目に多い。
続いて千葉県114人、埼玉県110人。

大阪府は1日で105人まで減っているが、
それでも前週より27人増。

今日もその大阪府東大阪市。
㈱万代の会議棟大ホール。

万代知識商人大学6期、
5回目の講義。

テーマはマーケティング・マネジメント。

昨日と今日の2日間、
朝9時から夕方6時まで、
1日8時間、計16時間の講義。IMG_4810-1

人事部マネジャーの津田睦さん。

進行役だけでなく、
講義の前に、後に、
受講生32名に対して、
人事部として、先輩として、
的確な指摘とアドバイスをする。
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その話を聞きながら、
講義の準備。
??????????

第1講義は結城義晴が2時間。
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昨日に続いてマーケティング概論。
まずサブテキストの解説。
「ストアコンパリゾンを基幹経営戦略にせよ」IMG_4815-1

昨日の講義に受講生から質問が出た。
それにも答える。
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PFグラフの活用について。
PはPrice、FはFacing。

商品価格には企業の戦略が表れる。
プライスポイントをどこに置くのか
プライスラインはいくつ設定するのか。
プライスゾーンとプライスレンジ。

それらについて、
改めて事例を挙げなながら説明した。

これも知らない人や、
曖昧にしている企業が意外に多い。IMG_4824-1

第2講義は足達康之店長。

万代のフラッグショップ塚口店の店長。
店長の中でも、部長店長と呼ばれる腕利き。IMG_4827-1

ロピア尼崎島忠ホームズ店が、
昨年10月27日に出店した。

塚口店はこのロピアと競争している。

だからその競争店対策を、
具体的に話してくれた。

若い店長や店長候補のチーフにとっては、
すごく参考になる話だった。

質問タイムも設けた。
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先輩店長に対して率直に、
アドバイスを求める6期生たち。
次々に質問が飛んだ。

山本勇樹さん。
商品本部デイリー部バイヤー。IMG_4833-1

曾谷典彦さん。
八尾店惣菜部チーフ。
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山本明洋さんは農産SV。
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森雅人さんは松原上田店店長。
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そして村上龍さんは金岡店店長。
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丁寧に答えてくれた足達店長に感謝。
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ランチの後は、
圓石一治さんの店舗運営論。
取締役店舗運営担当。
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地域ダントツを目指すために、
店舗が取り組むべきことは何か。
実に具体的にわかりやすく、
丁寧に講義してくれた。
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芝純常務も私の横で聴講。
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圓石さんは、
受講生一人ひとりの名前を呼んで、
指名しながら回答を引き出して、
講義を進行していく。

スライドに映し出された文章を読むのは、
フロントエンドチーフの柏木夏紀さん。IMG_4866-1

講義が終わるとやはり、
質問タイム。
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それを正面から聞いて、正面から答える。
それが店舗運営の最高責任者の在り方だ。IMG_4872.-1

いい講義だった。
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今日は、このあと、
万代中小阪店をクリニックした。IMG_48811

競争が激しくなる中、
中小阪店の課題と対策を、
全員が見つけ出す。

その直前に、
クリニックの注意点をレクチャー。IMG_48831

そして万代中小阪店。
売場面積550坪で、
少し前の旗艦店モデル。
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店に入ると早速、PF調査。??????????

そして議論。??????????

売場を丁寧に見て回る。??????????

目的をもって、素早く調査する。IMG_4892-1
2時間ほどのクリニックを終えて、
再び大ホールに戻る。

結城義晴の総括講義。
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最後にマーケティング3.0と4.0。
最新のマーケティングの方向性も、
知っておかねばならない。

最後の最後は、
サービスマーケティングのエッセンス。
ホッケースティックの関係は、
全員よく覚えておくように。
そしてこの考え方を使うように。??????????

2日間の講義を終えて、
私は横浜に帰る。

全員が礼。
IMG_49061
「皆がマイナス思考に陥っているときに、
違う視点から市場を見つめ、
大胆に行動することこそが、
マーケティングの真骨頂なのだ」
〈フィリップ・コトラー〉

いま、日本中に求められていることだ。

では、皆さん、今週も。
違う視点から市場を見つめ、
大胆に行動しよう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2021年07月11日(日曜日)

万代大学「マーケティング」講義と鈴木哲男・大越鉄夫両講師

日曜日は、シェラトンの朝カレー。IMG_E46781

もちろん新鮮なサラダとともに。
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大阪は好天。
もうすぐ梅雨明けだ。

東大阪市の渋川、
㈱万代本社。
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その一角にある会議棟。
隣のゴルフ練習場が見える。
朝からカーン、カーンと打ち込む音。
うらやましい限りだ。

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会議棟の1階の大ホール。

今日・明日の2日間、
万代知識商人大学第6期の
マーケティング講義。

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司会進行はいつもの津田睦さん。
人事部マネジャー。
??????????

第1講座が結城義晴の
マーケティング概論。

級長の号令で「起立・礼!」
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マーケティング概論はもちろん、
フィリップ・コトラーをベースにする。

マネジメントはピーター・ドラッカー。

ドラッカーは「マネジメントの父」、
コトラーは「マーケティングの父」。
??????????

「マーケティングは一日あれば学べる。
しかし、使いこなすには一生かかる」

だから、2日間かけて学ぶことは、
マーケティングの基本中の基本に過ぎない。

概論ではマーケティングの定義、
コトラーのマーケティング・マネジメントの、
コンセプトと体系を講義する。
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第2・第3講義は、
外部講師の鈴木哲男さん。
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テーマはもちろん「52週MD」。
そして「ストアコンパリゾン」。

前日、大阪市鶴見区の万代と、
その周囲の店舗をリサーチしてくれた。
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現場の観察と実際の数値を交えながら、
ストアコンパリゾンの
具体的な調査方法を伝授。

調査目的を明確にして、
焦点を絞り、短時間で行う。

そして継続する。

明日は競合の激しい、
万代中小阪店の調査実習を行う。

皆、真剣に聞いている。
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私も大事な点はメモを取る。
そして講義で補足する。
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鈴木さんの講義中に、
自著『コロナは時間を早める』にサイン。
もちろん、鈴木さんに進呈する。
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2時間半の講義を終えた鈴木さんと、
一瞬マスクを外して、写真。IMG_E47161
ありがとうございました。

ここでランチ。

本部の下の万代渋川店。
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いつも、必ず、
一番いい顔を見せる一丁目一番地。
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キュウリとパプリカのカラーコントロール。
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水産売場は夏模様。IMG_47211

この鮮度が特徴だ。
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激辛カレーパンの売場。IMG_47311

そして絞り込んでいるけれど、
充実の惣菜・弁当売場。IMG_47321
いつも新メニューの弁当と惣菜を購入して、
昼食とする。

午後は、再び結城義晴。
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鈴木さんの講義のポイントを整理しつつ、
マーケティングリサーチの要点を解説。
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そしてフィリップコトラーの競争戦略と、
マーケティングのSTP 。
??????????

さらにコトラーの「4P」と、
ラウターボーンの「4C」。
??????????

今回は「すき焼のメニュー提供」を例に、
4Pと4Cを説明した。
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午後の外部講師は、
てっちゃんこと、大越鉄夫さん。
5月に㈱かましんを定年退職、
6月に㈱てっちゃん塾を立ち上げ、
コンサルタントとしてデビュー。
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6期生のほかに、
店舗運営部長と商品部部長が聴講。
壁面に並んで座る。
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大越さんは、
てっちゃん塾で指導する、
5ステップ・マネジメントを、
1時間10分ほど講義。
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売場づくりのスライドなどを交えながら、
かましんでの取り組みも紹介。
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最後に司会して、てっちゃんに質問。
そして講義の要点をまとめた。

緊張したと言いながらも、
堂々としたものだった。IMG_E47841
お疲れさま。

しかしまだまだ、
これからです。

初日の最後の総括講義は、
みたび、結城義晴。
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マーケティングの基本。
MRとSTPと4Pと4C。
この体系の知覚が必須だ。

最後の最後は、
PFグラフのつくり方、読み方、
活用の仕方を丁寧にガイダンスした。
初歩中の初歩だが、
活用の仕方については、
意外に知らない人が多い。
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そしていつも最後は、
受講生が後ろを振り返って、
1日の感謝の礼をしてくれる。
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梅雨の間の日曜日の講義。
明日はリサーチ実習だ。

すべての人に、ありがとう。

〈結城義晴〉

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