結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年05月14日(日曜日)

Las Vegas5日目は商品調査・分析プレゼン大会/勝者は?

アメリカにやって来て5日目。
今回はよく寝ている。

COVID-19の前は、
大抵、3時間くらいの睡眠時間で、
朝の講義とバスの中での講義、
夜の懇親と深夜のブログ執筆をやっていた。

しかし今回は夜になると、
いつの間にか眠ってしまう。

そして朝までぐっすりと眠る。
だから体調は比較的いい。

商人舎BasicコースLas Vegas。
5日目は商品調査のプレゼンテーション大会。IMG_47923

各班が2日間にわたって、
主要な9店舗の商品調査をした。
ウォルマートスーパーセンターから、
トレーダージョー、コストコまで。
作成したPFグラフをもとに、
各社の商品政策と価格政策を読み解いて、
発表する。
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調査そのものも大事だが、
その解釈や分析が重要だ。

調査カテゴリーは7部門。
プロデュース(青果)、ミート、デアリー(乳製品)、
ベイクドグッズ、デリ、加工食品、ノンフード。

プレゼンテーション形式は自由だ。
一人が説明してもいいし、
全員がリレー形式で発表してもいい。

真っ先に手を挙げたのがE班。
デリカテゴリー担当。
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シュレッドタイプのモッツアレラチーズを調査した。IMG_47903

発表が終わると、質問タイム。
真っ先に手を上げて質問したのは、
㈱高山の日髙雄一郎さん。
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ひとつのプレゼンと質疑応答が終わると、
結城義晴がまとめと評価。IMG_47973
調査の方法の是非、作表の間違いの訂正、
そして米国チェーンストアの戦略の違い。
ポジショニング戦略の本質。

この発表と質疑と結城の講評を順番に行う。

2番目の発表はF班。
ベイクドグッズ担当。IMG_48023

全粒粉の食パンを調査した。
これは調査が大変だった。

そしてF班はパワポでプレゼン。

PFグラフは各社の政策が表れたものだから、
どのカテゴリーでも企業ごとに同じ形になる。IMG_48033

発表の持ち時間は10分。
皆、語りたいことが多くて、
時間をオーバーする。IMG_48043

質問は商品内容から調査の仕方、
あるいは日本との相違点まで、
多岐にわたって投げかけられる。IMG_48053

3番目のA班は加工食品を担当。
ケチャップを調査。IMG_48063

プレゼンテーションのスタイルも、
独自性が求められる。

4番目のC班は青果を担当。
調査したのはアボカド。IMG_48123

田子重から参加したのが、
学生アルバイトの杉山海哉君。IMG_48133
大谷翔平の兜姿で発表した。
調査内容を杉山君自身がスマホを使って、
ビジュアルに仕上げた。

すばらしい。
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聞いている人たちも感心した様子。IMG_48213

5番目のG班はデアリー。
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バターを調査した。IMG_48233

こちらもパワポを駆使した資料作成だ。
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6番目のD班は精肉。
初めに全員が揃って丁寧に挨拶。
これもオリジナリティあるプレゼンだ。IMG_48253

牛・豚・鶏の主要アイテムを調べて、
発表してくれた。
牛肉のストリップとリブアイ、
豚肉のバックスと鶏の胸肉。
調査も大変だったが、
たとえば牛肉ならプライムとチョイスに絞った。
これが良い判断だった。
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調査報告を聞いて、
私からも質問する。IMG_48313

最後にB班はノンフード担当。
洗濯洗剤を調べた。
これも大変だった。IMG_48323

発表は田子重の学生アルバイト、
望月駿磨くん。
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田子重のふたりの大学生は、
とても優秀で誠実で、
実にいい味を出していた。
田子重に入社して、
活躍してくれることを願うものだ。

望月君をフォローするのは、
関西スーパーの許斐高志さん。IMG_48343
良い分析だった。

すべての発表が終わって休憩。
その間に私と事務局で審査をした。

優勝チームから3位までを表彰する。
意見は一致した。

ジャジャジャ~ン。

3位の銅メダルは、
ノンフードで洗剤を調査したB班。
品目も多くて、調査しにくい商品にトライした。
内容も充実していたが、
そのチャレンジ精神が良かった。
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この分野はP&Gのガリバー状態に、
各社のプライベートブランドが挑戦している。
そのなかでもSDGs対応アイテムが増えていた。

3位の賞品は、
トレーダー・ジョーのサンケア商品。
人気のアイテムだ。IMG_48383

2位は、
ミートカテゴリーを調べたD班。
各社の商品政策だけでなく、
日米の消費の違いも発表してくれた。IMG_48403
分析の際には日本のロピアの品揃えを加えて、
それを比較した。

D班のメンバーに、
ロピアの精肉チーフが入っていたから、
こんなことも可能になった。

2位の賞品はトレーダー・ジョーのPB。
日焼け止めスプレーとスキンクリーム。
これもロングセラーの人気商品。IMG_48463

進行役は亀谷しづえ。
商人舎ゼネラルマネジャー。

いよいよ第1位の発表。IMG_48473

じゃじゃじゃ~ん!!

第1位はベイクドグッズのF班。
パワポで作成したPFグラフは、
アニメーション機能で1社ごとに示された。
最終的にすべての企業をまとめ上げ、
実に見やすく仕上げた。

そのプレゼンテーションがすばらしかった。
さらにモーニングブレッドという、
ベイクドグッズの本命商品に挑戦した。
ウォルマートの政策、
コストコの戦略、
スミスとボンズの違い、
トレーダー・ジョーとホールフーズの差異。
良く表現されていた。
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1本指を立てて笑顔の表情。
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賞品はキッズ用の首枕。
動物の形をしている。
日本人の大人も使えるサイズだが、
もちろんお土産にもなる。

そして最後に、
理解度テストの優秀者を発表。
4日目の朝に、理解度テストを実施した。
昨夜、事務局が回答を精査して、
優秀者が決定した。
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㈱マツモトから4名、
㈱関西スーパーマーケットから2名、
そしてレンゴー㈱から1名。
計7名が表彰された。
そのうち3人は100点満点だった。
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賞品は月刊『商人舎』の年間購読。
一人ひとりに申し込み用紙を手渡す。
さらに精進してほしい。IMG_48663

7名の優秀者と記念写真。
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表彰式のあとは、
結城義晴の総括講義。

事前テキストとメインテキスト。
371ページをほぼ完全に説明する。

プライス・フェーシンググラフは、
ストアコンパリゾンだけではなく、
自社の店舗の状態を分析するときにも、
大いに活用できる。

初めにその際の注意点を講義した。IMG_48743
それからプライベートブランドの知識、
オーガニックの日本の問題点などなど。
まだまだ話したいこと、伝いたいことが、
山ほどあるけれど、
きっかり11時45分に終わらせた。

すべての講義を終えて最後に、
JTBの佐藤公彦さんが
翌日の帰国に際しての注意事項を説明。IMG_48783

無事、全体研修が終わって、
団長の松本隆文さんと、握手。IMG_48813
「こんなに練り込まれたセミナーは、
ほかにないんとちゃいますか」

松本さんはそう評価してくださった。
ありがとうございます。

12時からは自由研修になる。
観光するもよし。
店舗視察もよし。
カジノで遊ぶもよし。
ショーを楽しむもよし。
アメリカンディナーを満喫するもよし。

全員が残りの16時間を楽しんだ。

気がつくと日本では母の日だった。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2023年05月13日(土曜日)

Las Vegas4日目の理解度テストと新タイプSC3カ所の視察研修

疲れ切っている。
3年のブランクか、
古稀を超えたためか。

それでもBasicコースの濃密なスケジュールを、
十二分にこなしつつ、
よく寝て、よく食べて、
体調を回復させる。

そのためブログの執筆と公開が遅れている。
お許しください。

商人舎Basicコース4日目。

ホテル1階の会議室。
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SHONINSHA BASIC LASは、
パレス3の部屋だ。
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4日目の朝は、理解度テスト。IMG_45973

8時から8時半までの30分間。
最重要テーマの3問に、
記述式で答えを記入する。IMG_45993

3問と言っても、
1問ごとに複数回答を求めているから、
全問に回答するのは簡単ではない。IMG_46013

理解度テストはあくまでも
自分がどの程度、
講義内容を理解したかを明らかにするもの。

Las Vegasの旅の間に、
講義を受け、復習してもらうためだ。

そこでテストのあとの講義では、
冒頭で回答を示して、
さらに付け加えて理解を促す。IMG_46053

その後の結城義晴の講義は、
ぐんとレベルが高くなる。IMG_46073

小売業のポジショニング戦略の中の、
エクスパンディング。

寡占・鼎占・複占の理論。

規模の経済と範囲の経済。

そしてマーケットの4つの競争者のセオリー。IMG_46193

重要なことばかりで、
丁寧に説明しようとすると、
手振り身振りが入ってくる。IMG_46253

それらの重要な理論は、
社会や産業が変化しているときに、
凄く効力を発揮してくる。

ショッピングセンターも同じだ。
アメリカでは古典的な4つの商業集積が、
新しい4つのショッピングセンターに、
どんどん変貌している。IMG_46283

古典的なのが、
ネイバーフッドセンター、
コミュニティセンター、
リージョナルセンター、
スーパーリージョナルセンター。
いわばその規模による4分類。

新しいのは、
パワーセンター、
ライフスタイルセンター、
アウトレットセンター、
テーマ・フェスティバルセンター。

それぞれのショッピングセンターの中で、
自分の店がどのような立ち位置となるか。

これも重大な問題である。IMG_46343

講義の後は1時間半ほどをとって、
商品調査のまとめをし、
プレゼンテーション資料を作成する。
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7班に分かれている。
異なる企業のメンバーと一つの組になる。
それがとてもいい。

それぞれに分かれて、
調査内容を議論し、PFグラフを仕上げる。
Pはプライス、Fはフェーシング。
PFグラフを作成することで、
調査対象店の価格政策、商品政策を分析する。
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今年はパソコンを持ち込んで、
パワーポイントで、
プレゼン資料を作成する班が多かった。IMG_46423

2日間の調査で交流も進んだ。
さらに議論し合って、
コミュニケーションは深まる。IMG_46433

もちろん事務局が用意した
方眼用紙に作図する班もいる。
それもよし。
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製造業、卸売業、小売業。
さらに異なるチェーンの人と、
ひとつのテーマでディスカッションする。
これもBasicコースの良さだ。IMG_46473

松本隆文さんも資料の整理をしている。
㈱マツモト会長で今回の団長。
団長は調査班には入らず、
独自の調査をしている。IMG_46493

12時に専用バスに乗り込み、
4日目の視察を開始。IMG_46543

4日目の視察は、
ショッピングセンター巡り。
ダウンタウン・サマリン。

新しいショッピングセンターの中の、
ライフスタイルセンターとパワーセンターが、
融合した商業施設だ。

昼食はシェイクシャック。IMG_46573

ライフスタイルセンターの一角にある。IMG_46583

注文は各自が行う。
対面でのオーダーと、
端末を使ったオーダーがある。IMG_46613

端末が置かれた壁にメニュー表が掲げられる。
肉を使わないハンバーガーの「ベジーシャック」。
牛乳不使用の「ノンデアリーチョコレートシャック」。
ベジタリアン向けのアイテムが増えている。IMG_46653

店づくりは、
スケルトンの天井とウッディな内装。
快適な空間だ。
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マツモトの皆さん。IMG_46673

松本団長を囲んで、
ロピアと大阪屋ショップの皆さん。IMG_46683

田子重の若いメンバー。IMG_46713

最終日の視察は、
このシェイクシャックから
アルコールを解禁する。IMG_46733

商品調査でチームを組んだメンバーと、
高級ハンバーガー・ランチを楽しむ。IMG_46753

まだまだVサインは健在。IMG_46763

理解度テストも終わって、
みんな解放された顔をしている。IMG_46783

親指を立てて、おいしさを表現。IMG_46793

カジュアルな服装でくつろぐロピアのメンバー。
研修会だからと言って堅いことは言わない。
アメリカ人のようになりきって、
買物や飲食を楽しむ。IMG_46813

かぶりついておどけるメンバー。IMG_46823

みんないい顔をしている。IMG_46853

ラスベガスの強い日差しを受けて、
ライフスタイルセンターを満喫する。IMG_46863

私がオーダーしたのは肉の代わりに
大ぶりのマッシュルームをフライしたバーガー。
「シュルームバーガー」と呼ぶ。IMG_37723

事務局メンバーと写真。
手前からカリスマ佐藤、
奥がキューティ上松。
まだ愛称が決まっていないけれど、
「ドンタコス森川」となりそうな森川泰弘さん。
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ライフスタイルセンターの核になるのは、
公園や噴水や憩いの施設だ。
店舗の中で核となるのは、
メイシーズとディラードの百貨店。
それ以外にブランドショップが揃って、
街のような商業エリアが構成される。IMG_47013

一方のパワーセンターは、
ディスカウント業態が揃う。

その南端にあるのが、
トレーダー・ジョー。IMG_38273

マザーズデーを控えて
花を求める顧客で大にぎわいだ。IMG_38153

サマリン地区の景色を描いた、
壁のペインティング。IMG_38233

ここでは2班に分かれて、
店内ツアーを実施。IMG_38143

デモンストレーションブースで、
新商品のチョコレートトリュフの試食。IMG_38303

我々にも振舞ってくれた。IMG_38343

案内と解説はスティンさん。
ラスベガス地区の5店舗で勤務したベテラン。
60歳で19年間トレーダー・ジョーにいる。IMG_47053
「世間ではトレーダー・ジョーの競争相手は、
ホールフーズやスプラウツだと言われるが、
そんなことはないです。
我々がリーダーで、我々には競争はない」

右はエイドリアン君。
この店で16歳からアルバイト勤務して、
今は23歳。

お土産を渡して感謝。IMG_47483

店の出口に「寄付金額」が示されている。

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昨年は122万8515ドルの商品を、
ローカルフードバンクにドネートした。
1ドル130円換算すると1億6000万円になる。

店の前で全員で記念写真。IMG_47563
ありがとうございました。

最後に向かったのはアウトレットセンター。
Las Vegas North Premium Outlet。IMG_47793

ラスベガスには南北に、
2つのアウトレットセンターがある。
ノースの方が大きい。IMG_47623

結城義晴御用達のecco。
ラスベガスに来たら必ず寄る。
わたしの靴はこの店で購入したものばかり。IMG_38593
2つのショッピングセンターを回って、
ホテルにも戻ると、
ストリップに夕闇が迫る。

この街の本番はこれからだ。IMG_47863

夕食は、このメンバー。
レンゴー㈱と日穀製紛㈱の皆さん。
レンゴーの佐久間亘さん(左)と山本麻依子さん。
日穀製粉の立岩晃一さん(右)と外山雄大さん。IMG_E39103
日穀製粉社長の小山紀雄さんも、
商人舎のヨーロッパ視察に参加してくれた。
その私との出会いの話が出た。

レンゴーの石田重親前副社長は、
3人の社員をヨーロッパに3カ月派遣して、
段ボールカットの研究をさせた。

そんな話も出た。

外山さんが、
「人生のポジショニング戦略」を察知していて、
お見事。

Las Vegasの4日目は、
充実して過ぎていった。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2023年05月12日(金曜日)

Las Vegas3日目の講義と視察と調査と考察

商人舎US研修会Basicコース。
毎年1回ずつ重ねて、
コロナ禍の3年間、
中断して、今年再開。

第11回を数える。

そのLas Vegas3日目。

宿泊は新装なったホースシューホテル。
その1階の会議室。
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朝8時から2回目のセミナー。
Basicコースでは毎朝、
2時間半から4時間のセミナーを実施する。IMG_43153

今日の結城義晴の講義は、
この研修のメインテーマとなる。IMG_43163

なぜならば明日の朝、
理解度判定テストを行うからだ。

テストには、
最も重要なテーマを出題する。

すべてが重要だが、
もっとも重要なテーマだ。
だから講義にも力が入る。IMG_43183

休憩もとらず、
一気呵成の2時間半。

米国チェーンストアに、
共通する理念。

61兆円のウォルマートから、
たった2店舗のインディペンデントまで、
不思議なことに理念は共通する。

その第1は、
Take Care of Customers and Associates.
お客様と従業員に配慮せよ。

そして第2は、
Think small.
小さく考えよ。
Retail is Detail.
小売りの神は細部に宿る。

つまり小さく、狭く、濃く、深く。IMG_43263

それから、
チェーンストア経営理論と、
結城義晴のフォーマット戦略、
ポジショニング戦略。IMG_43313
ご清聴を感謝したい。

講義を終えるとすぐに視察と調査に出かける。

まずはターゲット。
ウォルマートと同じ業態を展開する。
そしてウォルマートに負けない、
ポジショニングを確立する。IMG_34743

アパレルが強い。
ウォルマートよりファッショナブル。
それでいて安い。
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しかもこんなサイズ展開をする。IMG_34573

レディスは太めのマネキンを使うが、
メンズにはそれがない。IMG_34583

なぜか。

皆さんも考えてみてください。
明日、解答を書こう。

キッズは最近、特に力を入れている。IMG_4357-1

本当にかわいい。
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自転車のプレゼンテーションは、
2段になっている。
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ターゲットの食品売場は狭い。
スーパーターゲットが、
食品を充実させてデリまで扱う。IMG_4346-1

その狭い食品売場を調査する。
狭いけれどユニークな品揃えだ。
プライベートブランドにも強い支持がある。IMG_4347-1

ベーカリー部門の調査チームから、
相談を受けてアドバイスする。IMG_4349-1

ノンフード部門調査チームは、
アイテム数も陳列数も多いので苦労している。IMG_4352-1

ターゲットは一時期、
客離れが激しかったが、
それを持ち直した。
私もうれしい。
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次にネイバーフッドマーケット。
ウォルマートのスーパーマーケット。IMG_4368-1

㈱田子重から参加した杉山海哉君。IMG_4375-1

調査は全員で、全店を行う。IMG_4379-1

実地棚卸と同じ手法。
つまり数量を調べる係と記入する係。IMG_4381-1

売場で㈱大阪屋ショップのお二人から、
ネットスーパーについて相談を受けた。IMG_4387-1

ネイバーフッドマーケットも、
大きく変化している。

フォーマット・カラーが、
スーパーセンターと同じになった。
レジはすべてセルフとなった。
ネット販売が増大した。

フォーマット・カラー問題は、
このネットの強化と関連している。

その理由は月刊商人舎誌上で明らかにする。

スミス・マーケットプレース。IMG_4391-1

今年1月にオープンした最新店。
実にいい店だ。

すべては月刊商人舎で紹介しよう。
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天井は高く、売場は広く、
品揃えも豊富で、価格は安い。
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デリ部門からミート部門へ。
今はまだ客数が少ないが、
絶対にドル箱店舗になる。
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シーフードとミートの対面売場。IMG_4427-1

乳製品売場はリーチインケースを多用する。IMG_4438-1

主通路上のプレゼンテーションも凝っている。
それでもクローガーの全体の経費率は16.9%だ。IMG_4447-1

クローガーは必ず、
ファーマシーを併設する。
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アパレルも実験中だ。
そのブランドはdip。
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このスミスでランチ。
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そして駐車場に集合。
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ここでも元気を出して、
全員写真。
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ボンズ。
アルバートソンがこの地区で展開しているバナー。
もともとはセーフウェイが運営していた。
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しかし2014年3月、セーフウェイは、
アルバートソンを傘下にもつ
投資会社のサーベラス社に買収される。
そして、2015年1月、
アルバートソンに吸収合併された。

セーフウェイ時代から得意としていた、
フラワー売場。

マザーズデーを前に力が入る。
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一丁目一番地の平ケースで、
カットフルーツを展開。

「Buy1Get1 Free」のプロモーション。
1個買えば1個もらえるという販促。
最近もこの情けない販促が増えている。IMG_4517-1

青果売場のバルーン。
売場を華やかに演出しても、
顧客がいない売場は閑散としている。IMG_4518-1

奥主通路にも人の姿は見えない。
現場は一所懸命にプロモーションしているが。IMG_4520-1

ミート&シーフード売場の対面コーナー。
従業員同士が会話しているだけ。
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顧客かと思えば、
調査チームの姿。
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ファーマシーは奥主通路にあって、
マグネットの役割を担う。

ピックアップコーナーにお客の姿がある。
処方薬を定期的に求める顧客だけは、
ボンズを利用する。
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ベーカリーとデリカテッセン。
顧客の姿のない店ほど、
無残なものはない。

その中で従業員は頑張っている。
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果たしてクローガーとの合併で、
アルバートソンやボンズは復活するのか。

ウィンコフーズ。
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2023年1月期は年商89億2000万ドル、
100円換算で8920億円。
134店舗でこの売上げを誇る。
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倉庫型ディスカウントスーパーマーケット。
店舗面積は7500㎡。
ノンフリルの低投資型店舗で、
ローコストオペレーションに徹する。
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価格は地域一番を目指して、
圧倒的に安い。
調査でそれが明らかになる。
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特徴的なバルク売場。
バルクで販売できるものは、
なんでも揃える。
その数600品目。
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対面のデリとミート・シーフードの売場。IMG_4566-1

広大な売場で、
パレット陳列やラック陳列を多用する。
そして単品量販する。
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視察の最後は
ホールフーズ。
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ライフスタイルセンターの一角を占める。

入口を入ると、オーガニックの青果売場。
しかし、以前よりも売場は狭くなった。
その分、雑貨売場のスペースが増えている。IMG_4579-1

シーフードの対面売場。
ホールフーズは鮮魚を部門化している。
アメリカでは極めて珍しい。

大抵、シーフードは、
はミート部門の一カテゴリーである。
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婉曲するように
ミートの対面売場が続く。
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奥主通路を突き当たった
第3コーナーにはワイン売場がある。
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最終コーナーは、
フードサービスデリとベーカリー売場。IMG_4589-1
フレッシュな商品が減り、
加工食品や雑貨が増えた。

インフレ下で、
割高な価格政策のホールフーズは、
以前のような元気がない。

しかし売場に顧客が少ないのは、
その分をアマゾン・プライム会員が、
Netで購買しているからでもある。

視察を終えて、
一仕事してから夕食。
ホテルに隣接するイタリアンレストラン。
Giordano’s。
ディープ・ディッシュ・ピザが有名だ。
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窓辺のテーブルから、
ベラージオの噴水ショーが見える。IMG_373233

15分おきに繰り広げられる水のショー。
イタリア料理とビールを堪能しながら、
ショーを楽しんだ。
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今日もいい1日だった。
ありがとう。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2023年05月11日(木曜日)

Las Vegas2日目のホールフーズからイータリーまでの「進化」

Las Vegas。
最初の朝。

ホースシューの自室から見える景色。
今日もいい天気になりそうだ。
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朝8時から10時半まで講義。
Basicコースでは毎日、
2時間半の講義をする。IMG_4177-1

事前テキストのMessageから、
はじめの言葉へ。

アメリカの小売業が大切にしているのが、
コンシューマードクトリン。
1962年のジョン・F・ケネディの言葉。
第1に、安全である権利、
第2に、知らされる権利、
第3に、選択できる権利、
第4に、意見を聞き遂げられる権利。

それから米国小売業の最新動向。
デジタル・シフトの話。
ミール・ソリューションの基本。
さらにインディペンデントカンパニーの優位性。IMG_4180-1

アメリカのデータ。
ラスベガスのチェーン別占拠率の説明。
そして初日に訪れた企業の解説。
時間はあっという間に過ぎていく。IMG_4187-1

2日目と3日目には、
7つの班に分かれて、
商品の価格とフェース数の調査を行う。

それをもとにPFグラフをつくって、
各社の戦略を分析する。

講義の最後にそのガイダンスをした。IMG_4188-1

講義が終わると専用バスで、
ホールフーズへ。IMG_3263-1

ザ・タウンスクエアの核店舗。
この商業集積は、
「ライフスタイルセンター」。
街を再現したショッピングセンターだ。
物販だけでなく、飲食店やシネマがあり、
噴水や公園などの憩いの場もある。IMG_3276-1

ホールフーズでは、
店内売場ツアーをしてくれた。
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各部門のチームリーダーが、
説明してくれる。
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さらに試食と試飲も提供してくれた。

プロデュース部門では、
オーガニックオレンジの、
絞り立てジュースが供された。IMG_4197-1

次はシーフード部門。
ホールフーズはこの部門を独立させている。
これは日本と同じだが、
米国では唯一のスーパーマーケットだ。
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ここではエビのカクテル。
超美味だった。
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そしてミート部門。
グラスフェッド(牧草飼育)牛の、
ブリスケットを試食させてくれた。
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これも超美味。

Dairy(乳製品)部門。
ここでは説明の後に、
サンプルをいただいた。IMG_4209-1

通訳は現地在住の上松磨代さん。
愛称はキューティ上松。IMG_4210-1

ベーカリー部門のチームリーダー。
2種類の焼き菓子の試食。IMG_4213-1

ホールフーズのフードサービス部門。
IMG_3314-1

解説してもらってから、
豆サラダの試食。
IMG_4214-1

そしてHBC部門。
石鹸などのサンプルをいただいた。IMG_3258-1

ホールフーズはアマゾン傘下に入り、
取材アポもアマゾンの許可がなければ、
できなくなった。

しかし商人舎は毎年のように訪問していた。
それもあって許可が下りた。

そのうえ店の全部門で歓迎してくれた。
ありがたい。

ランチはホールフーズのデリ。IMG_3318-1

店全体から歓待を受けて、
大いに満足した。

トレーダー・ジョー。
コロナ下でオンライン販売が加速した。
しかしここだけはリアル店舗販売にこだわる。 IMG_3341-1

ここでも班ごとに商品調査を開始。IMG_4257-1

7つのカテゴリーを7班が調査する。
カテゴリーの中から、
商品を選んで、
価格と在庫、フェーシング数を調べる。
IMG_4263-1

加工食品チームはアイテムが多いから、
何を、どう調べるかが焦点となる。IMG_4260-1

オーガニックスーパーマーケットは、
アメリカで定着している。

そのなかで、
オーガニック御三家ができ上がった。
ホールフーズとトレーダー・ジョー。
そして、
スプラウツファーマーズマーケット。IMG_3357-1

広大な青果部門を店の奥中央に配置し、
バルク売場をその前面に品揃えする。

独特のレイアウト。
まさに「大型の八百屋」。IMG_3344-1

価格と店頭在庫を調べたうえで、
ディスカッションをする。IMG_3351-1

デアリー担当チーム。IMG_4269-1

ミート担当チーム。IMG_4271-1

私はスプラウツの隣の店へ。
トータルワイン。IMG_3363-1

大型の酒専門店チェーン。
27の州に229店舗を展開する。IMG_3359-1

トータルワインに行くと必ず、
これを確認する。
カルトワインの最高峰、
「スクリーミングイーグル」

1本1399ドルと1259ドル。IMG_3358-1
凄い。

そして再び、
ウォルマート・スーパーセンター。
調査のために2度目の2店目の訪問。
IMG_3398-1

青果売場の1丁目1番地は、
ウォーターメロン。
柵で囲ったプレゼンテーションが面白い。
IMG_3370-1

ウォルマートは内装を白と青に変えて、
明るくカジュアルなイメージになった。
IMG_3374-1

メモリアルデーのプロモーションコーナー。IMG_3394-1
ウォルマートはこの4年間、
店舗数を減らしつつ、
9兆円の売上げ増を果たした。

オンライン販売による。

しかしリアル売場は依然以上に活性化された。
それがすごいところだ。

2日目の視察の最後は、
コストコ。
IMG_4307-1

レイアウトから品揃えの考え方まで、
日本のコストコと全く変わらない。

これぞチェーンストアのお手本。
しかしアメリカのコストコを見ると、
その本質がよく理解できる。

不思議だ。

3ポンドのバナナが1.29ドル。
青いバナナは買ってからも日持ちがする。
そのバナナの長いながい陳列線。
そしてよく売れている。IMG_3408-1

ロティサリーチキンの売場。
焼き立てを提供する。IMG_3409-1

もちろん、コストコでも、
団員は調査をする。IMG_4302-1

全員での視察を終了し、
いったんホテルに戻る。
買物の荷物などを部屋に置いてから、
さらに希望者だけバスでイータリーへ。

ストリップ(大通り)のホテル、
パークMGMの1階に出店している。IMG_3447-1

ラスベガス店は2018年末にオープンした。
そしてパンデミックがやって来た。IMG_3435-1

市場と食堂と学校がひとつになった店。
しかしコロナ禍を抜けてから、
食堂の要素が強くなった。
市場の要素が減った。IMG_3430-1

ラスベガスの店はやや狭い。
それに観光客が圧倒的に多い。
だからレストラン機能が充実した。IMG_3425-1

イータリーを視察していると、
まったく偶然に㈱USEIの幹部と出会った。
社長の朝川康誠さん(左から2人目)と、
常務の嶋内仁さん(右から2人目)。
お二人は商人舎Webコンテンツに連載を執筆。
商人舎客員研究員だ。

朝川さんは立教大学大学院マスターで、
結城ゼミ3期生。
その隣の大津さんも立教大学院修了生。IMG_3443-1
パチンコホールのUSEIは、
定期的にラスベガスの研究をしている。
会社全体が「学ぶ組織」だ。

その一行と出くわした。

恐ろしい偶然。

何かいいことがありそうだ。

今日も1日、お疲れ様。

進化しない企業も店も、
時代に置いていかれる。

業種業態を問わない。

恐ろしいことであると同時に、
変わろうという意欲を持つ企業や店には、
大いなるチャンスが生まれる。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2023年05月10日(水曜日)

Las Vegas到着と初日のウォルマート・クローガー&ビヨンド

月刊商人舎5月号、
発刊しました。
202305_cover
特集は、
前橋が熱い!!
ジョイホンパーク吉岡とユニクロ・ロゴ・ストア登場の意義
202305_contents

ご愛読のほど、お願いします。

さて商人舎US研修Basicコース。
羽田国際空港を飛び立って9時間半。
IMG_31112

アメリカ西海岸の
ロサンゼルスに着いた。IMG_31123

入国審査を終えて、
バゲッジクレームに集合。IMG_39933

JTB添乗員の佐藤公彦さん。
このあとの行動と、
ラスベガスまでの旅程を説明してくれた。IMG_39923

私と松本隆文さんは、
一足早く審査を終えて、みんなを待っていた。
松本さんは㈱マツモトの会長。

今回、マツモトからは幹部の皆さん11名が参加。
IMG_39973

ラスベガス便の離陸まで、
1時間半ほどある。
IMG_31153
空港ターミナルは華やかだ。
免税店も充実している。
散策して、お茶を飲んで、楽しむ。

ロサンゼルスは曇り空。
IMG_39983

飛び立つと雲海。
それから山肌が見えてくる。
IMG_31243

50分ほどでラスベガス峡谷。IMG_31273

中心部と空港が見える。IMG_31323

中心部の通称「ストリップ」。 IMG_31303

ハリー・リード国際空港。
昨年12月14日に
マッカラン国際空港から名称が変わった。

到着ゲートで来訪者を迎えるように、
スロットマシーンが並ぶ。
IMG_31423

専用バスに乗り込むと、
すぐに視察のガイダンスを始める。IMG_39993
専用バスは46名の参加者で、
ほぼ満席状態。

一番前はいつも勉強熱心な松本さん。IMG_40013

最初に向かったのは、
インアウトバーガー。IMG_40033

一人ひとり、注文をしてもらう。
IMG_40083

事務局を入れて50名が注文しても、
まったく混乱のないオペレーションだ。 IMG_31433

ハンバーガーは3種類。
ハンバーガーとチーズバーガーと、
ダブルバーガー。
それにドリンクとポテトフライのセット。

関西スーパーのグループ。IMG_40093

ロピアチームは、 ダブルバーガー?IMG_40103

フライドポテトは
生のジャガイモを店内でカットして、
揚げたてを提供する。

これがうまい。
セブンスターのふたり。
IMG_40113

思いっきりかみついてくれた、
うれしそうな顔。
IMG_40123

統率のとれたマツモトチーム。IMG_40133

私はいつものように、
裏メニューのプロテインバーガー。
バンズの変わりにレタスで巻かれている。IMG_40143

ランチを食べてから、
本格的な視察。

まずはアローヨ地区のパワーセンター。
ここには全米トップチェーンが揃っている。

その核店舗は、
ウォルマートスーパーセンター。

世界ナンバー1、米国ナンバー1の小売業、
ウォルマートの最強のフォーマット。
同社は世界最大の企業でもある。IMG_40963

全員で記念写真。
IMG_40263

到着すると、
事前にアプリからオンライン注文していた、
商品が届く。

その様子を見学。
IMG_40203

ウォルマートのスタッフが、
ピックアップエリアの指定場所に運んでくれる。
ぞれをバスに積み込んでもらう。IMG_40193

オンライン注文品を車まで届けて、
積み込むサービスは
「カーブサイド・ピックアップ」と呼ばれる。

プライム+会員向けの配達用のバン。IMG_40983

店に入ると、
メモリアルデーのためのプロモーション。
メモリアルデーは5月最終月曜日。
戦没将兵を追悼する記念日だ。IMG_40903

島陳列で、
ロールバックしている。
エブリデーロープライスから、
さらにディスカウントする作戦。

この島陳列は星条旗の腰巻で覆う。IMG_40893

店内では、
ピッキングカートを引いて
スタッフが走り回る。
IMG_40513

ウォルマートはいまや、
「オムニチャネルリテーラー」である。IMG_40483

スーパーセンターの隣に、
サムズクラブ。
IMG_41001

コストコと競合する、
メンバーシップ・ホールセールクラブ。
ウォルマートの第2業態。

入口の1丁目1番地には超お買い得の家電。
コストコのゾーニングを完コピする。IMG_41021

青果物の冷蔵ルームが新設されたが、
これもコストコのコピー。
IMG_41051

世界最大のウォルマートでも、
徹底的にコストコを真似る。
創意を尊びつつ良いことは真似ろ。

それでもコストコにはかなわない。IMG_41171

さらに全米第1の家電チェーン、
ベストバイ。
IMG_41271

「ギークスクワッド」と呼ばれるコーナー。
コンサルティングセールスとアフタケアで、
ウォルマートにない専門性を打ち出す。IMG_41231

ウォルマートの対面のエリアには、
ホームセンターナンバー1の、
ホームデポ。
IMG_41431

Basicコースでは、
アメリカの主要業態を理解するために、
非食品小売業もたくさん視察する。IMG_41311

参加者の多くはスーパーマーケットや、
食品関係の卸、メーカーだが、
広大な売場を駆け足で見て回る。IMG_41341

オフプライスストア(OPS)の、
マーシャルズ。

百貨店などで商品が売れ残る。
その売れ残りブランド品を集めて
低価格で販売する。
それがオフプライスストアだ。

OPS全米1位のTJマックスが運営。IMG_31781

全米2位のロスも、
並んで出店している。
IMG_41441

ふたつのOPSの間にあるのが、
ベッド・バス&ビヨンド。
チャプター11を申請して倒産した。IMG_31741

ガラス越しに覗くとご覧のあり様。
あの輝いていたベッド・バスが、
コロナパンデミックの間に、
ここまで来てしまった。
IMG_31771

その半面、新顔が登場している。
アメリカで人気のダイソー。
オープン日には行列ができたほどだ。IMG_41541

米国ダイソーとすれば中型の店だ。IMG_31871

日本で100円で販売している商品を、
そのままこちらに持ってきて1.5ドルで売っていた。
それがコロナの間に1.75ドルに変わった。
それ以外の商品も少しずつ売価を上げた。
インフレは進んでいる。
IMG_31921

アローヨ地区から、
スミスへ。
全米ナンバー1のスーパーマーケット、
クローガーの傘下にある。
IMG_32161

花売場が迎えてくれる。
IMG_32123

マザーズデーのバルーンプロモーション。
IMG_32151

ニューヨーク発祥のチーズ専門店マレーズ。
ショップで導入していたが、
マレーズの企業そのものを買収して、
傘下に入れた。
IMG_31941

デリカテッセンはベアーズヘッドを導入。
その著名ブランドにクローガーのPBをぶつける。
「プライベートセレクション」
IMG_31951

レジでも風船プロモーション。
この店は物件そのものは古いけれど、
メンテナンスをしっかりして、
顧客をつかんでいる。
IMG_32091

長いながい旅を終えて、
そのうえで初日の視察。
その疲れを癒してくれるのは、
ロウリーズ。
IMG_32181

松本さんに団長をお願いした。
その松本さんが乾杯の挨拶。
「虫の目、鳥の目、魚の目」で、
スピーチをしてくれた。
IMG_32241

カンパーイ。
IMG_32301
名物のスピニングホールサラダ。
氷の入ったボールでサラダを和える。
このパフォーマンスが人気だ。
IMG_32361

みんな携帯をかざして撮影した。
IMG_32381

メインはプライムリブのローストビーフ。IMG_32401

厚切りのローストビーフは、
ジューシーでおいしい。
IMG_32421
スーパーマーケットでも、
このジューシーなローストビーフが売れないか。

団員に研究をお願いした。

ローストビーフとマッシュポテト。
それにビールと赤ワイン。
美味しくいただきました。
IMG_32433
長いながい1日だった。

それでも最初にウォルマートとクローガー。
ホームデポとベストバイ。
オフフライスストアのトップ2。

非食品の店を見て、
その競争のセオリーを説明すると、
食品を商う人たちには、
わかりやすくなる。

食事はインアウトバーガーとロウリーズ。

最高の初日だった。
でも本当にお疲れ様。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2023年05月09日(火曜日)

鈴木秀夫さんの「黄綬褒章」と商人舎US Basicコースの「出発」

お目出度いニュース。

商人舎流通SuperNews。
サンベルクスnews|
鈴木秀夫社長が黄綬褒章を受章

鈴木秀夫さん、
黄綬褒章受章。

おめでとうございます。
belx_photo鈴木社長

黄綬褒章は、
「業務ニ精励シ衆民ノ模範タルベキ者」に授与される。
鈴木さんにぴったりだ。

「農業、商業、工業等の業務に精励し、
他の模範となるような技術や事績を有する」

㈱サンベルクスは、
1968年に足立区保木間に青果店として創業。
1979年に、青果卸売事業に参入、
1983年にスーパーマーケットへ業態転換。
1995年から「スーパーベルクス」として、
チェーン展開を始めた。

現時点で東京・埼玉・千葉に46店舗。

鈴木さんは凄い勉強家で、
そのうえ会社全体がいつも一体となっている。

本当におめでとうございます。

私は朝8時に東京・羽田空港に着いた。
ちょっと渋滞したので、
家から車で40分ほど。
空いていれば30分もかからない。

第3ターミナルの国際線。IMG_30763

商人舎US研修会。
BasicコースIn Las Vegas。
第11回。

4年ぶりの再開です。

商人舎を設立したのが2008年2月。
初年度は商人舎のアメリカ研修として、
全力を挙げて一番ホットなスポットへ行った。
コースも何もなかった。

2年目から基本的に2つのコースを設けた。
Basicコースと、
Specialコース。

2019年に第10回を開催して、
そのあとコロナパンデミックとなり、
中断してしまった。

今回は新しい第1回と見立てて、
春のBasicコースをスタートした。

秋にはSpecialコースが控えている。
今のところ10月10日から16日の予定。

そのBasicコースは、
募集を始めるとすぐに満員御礼となった。

ありがとうございます。

9時を目途に集まって、
それぞれに旅券を手に入れると、
特別室に集合。

亀谷しづえ商人舎GMが、
渡航のための注意点を説明し、
参加者を紹介した。

そのあと、
結城義晴の最初のレクチャー。IMG_39713

2巡目の新しい第1回だから、
今回からテキストを2分冊にした。

ひとつは事前テキスト。
こちらはすでに全員に送ってあって、
予習のような形で学ぶことができる。

基本的なデータと、
訪問企業の資料、
そして結城義晴の2つの文章。
第1は、
米国チェーンストア産業を「鳥の目」で見る
第2は、
ベーシック店舗視察の考え方を知る
ストアコンパリゾンを経営戦略にせよ!

合わせて28ページ。

その事前テキストから、
なぜLas Vegasに行くのかを話した。IMG_39783

ラスベガスの変容の歴史を、
ネバダ大学のライト教授は、
両手の指を使って表現する。

「1930年代にはラスベガスは
親指1本の街だった。
つまり男一人が、
カジノを楽しむためにやってきた。
ギャンブリングの時代である」

次に親指と人差し指の2本の時代に入る。
マフィアが一掃され、
カップルでやってくる街に変わった。
このころはゲーミングの時代となった。

そして1990年代以降は、
小指を除いた4本指の時代。
つまりファミリーで楽しむ街になった。
エンターテインメントの時代である、

この時代にはそれぞれのホテルごとに、
エンターテインメントのアトラクションを設えた。
その最高峰が今も残っている。
ベラージオの噴水ショーだ。

そして最後は両手の指10本の時代。
会議や展示会を目的に
多数の団体客がラスベガスにやってくる。
コンベンションの時代だ。

大事なことは、
ギャンブリング、ゲーミング、
エンターテインメント、
コンベンションと、
機能が付け加えられつつ、
それらの要素が融合してきたことだ。

次々に機能が変わってきたわけではない。
この融合こそが、
ラスベガスという街を象徴している。

その結果、人口が増え、
郊外の開発が進み、
小売業やサービス業が発展する。

10分も走れば郊外に出るし、
30分も走れば砂漠や周辺の山に至る。
ラスベガスは意外にコンパクトな街で、
車で動きやすい。

アメリカ小売業の主だった企業を学ぶには、
最適の地なのだ。
IMG_39733

ポストコロナの時代に向けて、
参加した人たちも、
その会社も、
大きく変わる転機にしたい。
その決意である。
IMG_39773

私のレクチャーのあとは、
添乗の佐藤公彦さんが旅行の注意点を説明。
実に簡潔で的確だった。

私はJTB第一の「カリスマ佐藤」と呼んでいる。
JTBの添乗員スクールの講師をしている。

レクチャーが終わると、
全員で写真。
IMG_E39893

学び、楽しみ、成長して、
帰ってきます。

それぞれにチェックインしてから、
私は桜ラウンジへ。

いつものように、
JALカレーとサラダ。
今回はスープも付け加えてくれた。IMG_30793

そしてゲートへ。
IMG_30813

羽田空港第3ターミナルの149ゲート。IMG_30823

外は日本の5月の快晴。IMG_30843

離陸は11時40分に早まった。

すべて順調、最先は良し。IMG_30833

では、行ってきます。

必ず全員を成長させて帰ってきます。
再スタートなのだから。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2023年05月08日(月曜日)

コロナ「5類」移行で日本の消費社会の天窓を開け放とう。

Everybody! Good Monday!
[2023vol⑲]

2023年第19週。
黄金週間が終わって、
日常に戻る。
5月第2週。

明日から、
3年ぶりの商人舎米国視察研修。
Basicコース In Las Vegas。
flyer1
満員御礼。

京都の㈱マツモトの皆さんは、
すでに京都駅を出発して羽田に前泊。
その写真が届けられた。IMG_3068
会社全体が「学ぶ組織」。
今回は幹部が勢ぞろい。

楽しみです。

そして今日から新型コロナウイルスは、
第5類感染症に分類移行される。

1類感染症はエボラ出血熱やペストなど、
2類はジフテリアやSARSコロナウイルスなど。
3類はコレラ、細菌性赤痢、腸チフスなど、
4類はE型肝炎、A型肝炎、狂犬病など。
そして5類感染症は、
インフルエンザ、ウイルス性肝炎などなど。

COVID-19は、
日本の感染症法で、
2類相当から5類となる。

厚生労働省から通達が出ている。
【新型コロナウイルス感染症の
感染症法上の位置づけの変更について】
5rui hennkou

月刊商人舎5月号の巻頭言。
[Message of May]

消費の天窓を開け放て!

コロナ禍が明ける。
5月8日に新型コロナは、
「5類」に移行された。
明けることはめでたい。

必ずしもマスクをする必要はなくなる。
感染療養期間中の外出は個人の判断となる。
医療費などは個人負担になる。
ワクチン接種は毎年の恒例となる。

けれど不安が完全になくなるわけではない。
現在も新しいXBB系統のコロナが流行している。
手洗いと換気の励行、三密の回避は無意識にも続く。
コロナによって変わった生活はそのままだ。

ここには不可逆性の原理が働く。
コーヒーとミルクを混ぜることは易しい。
だがそれを元に戻すことは難しい。
変わること、変わらぬことを見きわめねばならぬ。

ほとんどの店はマスク着用で接客する。
店舗入口の消毒液はしばらく設置される。
アクリル板などのパーテーションも外されない。
効果やコストを踏まえてそれぞれが決める。

だが生活の制約は少なくなる。
それは人々にとって朗報である。
自由であることが生活意欲を高める。
消費を活気づかせる。

コロナ禍が明ける。
明けることはめでたい。
ここは消費社会の天窓を開け放って、
さわやかな空気を吹き込もう。

それが小売業の役割である。
サービス業の使命である。
日本の消費社会の天窓を開け放って、
さわやかな空気を吹き込もう。
〈結城義晴〉
(注) 1919年、芥川龍之介は「あの頃の自分の事」のなかで、武者小路実篤や志賀直哉の白樺派の運動を「文壇の天窓を開け放つて爽やかな空気を入れた」と記した。
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セブン-イレブンは、
マスク装着に関しては、
顧客も従業員も任意。
アクリル板の設置、撤去も任意。
消毒液は引き続いて用意する。
トイレのエアークリーナーは使用再開し、
顧客の利用は任意になる。

厚生労働省の指導の通りだが、
ほとんどが「任意」だ。

その上で、
日本の消費社会の天窓を開け放って、
さわやかな空気を吹き込もう。

さて今日は午後から、
サミット㈱の決算発表会。
東京・西永福のサミット本社。
IMG_3073
山本恭広編集長が取材した。

サミットnews|
23年3月期3228億円0.3%減・経常50億円/減収減益

2023年3月期決算の営業収益は、
3228億円、前期比0.3%減。
営業利益は50億5900万円(44.7%減)、
経常利益は50億7600万円(46.4%減)。
純利益が39億2100万円(35.3%減)。

今回の決算は例外なく、
電気料金高騰が利益を圧迫した。吸

商品別の数字も公表される。
とてもいい。

そのなかで伸びたのが、
総菜306億6700万円の2.7%増、
ベーカリー66億3800万円の8.6%増。

まだまだこの領域は成長する。
しかも粗利益率は44.1%。

ありがたい商品群だ。
IMG_3071
服部哲也社長。
「今回の決算だけでは一喜一憂しない」

中期計画の最終年度は今年だ。
「全社で皆でやるべきこと、
やり方もはっきりして、
心ひとつに取り組んでいる」

自信満々なのがいい。
みんなに安心感を与える。

「コロナ禍の3年間は、組織風土、
いわば土壌改良に取り組んできた」

「これからのMD強化では他社が、
簡単に真似できないぐらいのものになる」

模倣困難性を実現するとの、
強い意志が感じられた。
IMG_3072

そう、このポストコロナのとき、
何よりも経営者の強い意志が大切だ。

そうして消費の天窓を開け放とう。
日本のスーパーマーケットを楽しくしよう。

では、みなさん、今週も、
消費の天窓を、
その手で開け放とう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

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コロナは時間を早める

結城義晴・著


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鈴木哲男・著

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