結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2022年09月06日(火曜日)

リズ・トラス英国新首相誕生とFSSFの講演の脱線

イギリスの新首相。
リズ・トラス外相が就任する。

マーガレット・サッチャー第71代首相、
テリーザ・メイ第76代首相に次ぐ、
3人目の女性首相。
47歳。
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保守党の党員投票による党首選で、
多数票を獲得。

エリザベス女王から組閣の要請を受けて、
イギリスの第78代首相に就任する。

イギリスの正式名称は、
United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland。
UKと略される。

オックスフォード大学出身。
エネルギーのシェル社、
電気通信のケーブル&ワイヤレスに属し、
シンクタンク・リフォームの副所長から、
2010年の総選挙で下院議員に当選。

環境相、国際貿易相、外相を歴任。

サッチャー元首相を尊敬し、
「鉄の女2.0」と呼ばれる。

期待しよう。

世界中の国の大統領や首相が、
全部女性になったら、
戦争は激減するだろう。

私はそう思う。

さて今日は、
月刊商人舎9月号の責了日。
最後の原稿を書きまくった。

2本の特集のまえがき、
Cover Message、
Message of September。

朝、出社すると、
セルコレポート9月号が届いていた。IMG_E53862

私の連載は、
「艱難は商人を鍛える」
今回はジェームズ・J・ペニーの巻。
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最後の原稿を書き終わると校正。IMG_E53902

そして8時前にタクシーで新横浜へ。
20時07分発ののぞみ。IMG_E54482

乗り込んで新大阪へ。IMG_54502
車中でもネット画面で校正。
大阪に到着して、
ギリギリの責了。

またタクシーでホテルへ。
クインテッサホテル大阪ベイ。IMG_54532

ここで2泊。
お世話になります。IMG_54542
ホテルの目の前は、
インテックス大阪。

明日、明後日は、
フードストアソリューションズフェア。

セミナー企画を商人舎が担当した。
私は明日も明後日も、
コーディネーター役で講演会に出る。
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明日の私の出番は12時半から。
「コロナ後の店づくりの潮流と
売り方の変貌」
㈱プログレスデザイン代表取締役の、
西川隆さんと事例を出し合って、
議論します。

おいでください。
まだまだ席は空いていると思う。

ただし事前登録は必要です。

展示会を見る人、
12時半からです。

ちょっと寄ってみてください。
お願いします。

朝日新聞「折々のことば」
第2490回。

語りというものはいつも、
「そういえば」……
「話は変わるけど」
「関係ないけど」
このようにして始まるものが、
いちばん面白い。
(岸政彦『東京の生活史』のあとがきから)
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「ほんの切れ端であっても、
生活の小さな語りからはよく、
予想もしない言葉が飛び出してくる」

「その豊穣(ほうじょう)さにふれるには、
何かを期待しつつ聞くのでなく、
ひたすら”積極的に受動的”になることが肝要だ」

岸政彦さんは1967年生まれの社会学者。
立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。

明日の対談も、
「そういえば」
「話は変わるけど」
「関係ないけど」を、
増やそうか。

私の講演や講義のときにも、
「脱線が面白い」とよく言われる。

一つのストーリーの中で、
ふっと思いついたり、
思い出したりしたことが、
とても役に立つ。

それもある。

是非、おいでください。
ご期待ください。

〈結城義晴〉

2022年09月05日(月曜日)

「働けど物価高」の「物価の安定」と「野越え山越えの精神」

Everybody! Good Monday!
[2022vol㊱]

2022年は第36週、
9月も第2週に入った。

台風11号が九州に接近。

日本列島は、
地震列島であり、
台風列島である。

いつも最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

それがリスクマネジメントだ。

北海道新聞の巻頭コラム「卓上四季」
タイトルは「働けど物価高」

詩人・木下夕爾(ゆうじ)の詩「東京行」から。
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「縄ない機械を踏む速度では
とても物価に追いつけない

ないあげた縄の長さは
北海道にも達するだろう」

「縄ない」は、
刈り取った稲わらを撚(よ)って縄にする仕事。
農家の収入源だった。

詩人は東京に行きたくなって、
旅費稼ぎに縄ないを始めた。

ところが、お金がまとまりかけると、
汽車賃が上がる。

戦後すぐの超インフレ期の話。

詩人が苦しんだインフレを止めたのは、
「ドッジライン」だった。

ドッジラインは、
1949年に実施された財政金融引き締め政策。
GHQ経済顧問のジョゼフ・ドッジが、
立案、勧告した。
デトロイト銀行頭取でもあった。
当時の大蔵大臣は池田勇人だった。
池田勇人

また、1970年代の「狂乱物価」の際には
当時の福田赳夫蔵相が、
「物価安定世直し予算」を組んだ。
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田中角栄首相の日本列島改造論によって、
公共投資が膨らんで狂乱物価が起こった。
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今回の政府の予算は、
来年度概算要求で110兆円を超える。
膨らむ一方。

物価の番人たる日銀は、
大規模金融緩和に固執する。

今の財務大臣、
何をしているか。

どこかおかしい。

アラン・グリーンスパンFRB元議長。
物価を長期に安定させ、
「マエストロ(巨匠)」と称された。
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そのマエストロの「物価の安定」の定義。

「企業や家計が
物価動向をほとんど気にせずに
行動できる状態」

コラム。
「目指すべき所はそこである」

同感だ。

商人舎流通スーパーニュース。
ヨークベニマルnews|
食料品・日用品の「厳選600品緊急値下げ」を年内継続

5月31日(火)から8月30日(火)まで、
3カ月限定で値下げ販売をしてきた。
対象は食料品・日用品の約600品。

この値下げ販売の期間を、
9月5日(月)から12月31日(土)まで、
延長する。

「商品や価格を見直すことで、
くらしを応援していく」
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これも「物価の安定」に貢献する。

家計が物価動向を気にせずに、
行動できることに貢献するからだ。

値下げ商品は毎月5日に入れ替える。
特売やセール時には、
さらに値引きして提供する。

このブログで何度も書いている。
同社元社長の故大高善二郎さん。

「去年の今月と今年の今月、
同じ商品を同じ量、買っていただくとする。
それらの商品で1カ月に1万円分、
われわれがコストダウンできて、
それをお客様に還元できたとしたら、
この地域のお客様全員に、
1万円のベースアップをしたことになる」
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値上げの時代のベースアップ。

「物価安定」のために、
小売業ができる方策である。

では、みなさん、今週も、
「野越え山越え」の精神で、
「一人のお客さまに誠実を尽くせ」

Good Monday!

〈結城義晴〉

2022年09月04日(日曜日)

伯母の葬儀の伯父の「ナマンダブ」

羽田空港。
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朝8時の便で福岡へ。
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飛び上がると雲の間から東京湾が見えた。IMG_53922

そして巨大な東京の街。
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東シナ海に台風11号があって、
日本列島も雲に覆われている。IMG_53952

1時間半で玄界灘。
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そして博多湾。
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志賀島(しかのしま)と海の中道。
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砂州によって本土と陸続きになった陸繋島。
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博多港。
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高速道路と幹線鉄道路。
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福岡も巨大な街になった。
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福岡空港に降り立つ。
私の生まれ故郷。
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空港で「やりうどん」。
長いごぼうの天ぷらが、
槍に見立てられている。
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うまい。

結城ヱミ子伯母の葬儀。
9月2日、私の誕生日に亡くなった。
93歳だった。
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子どものころから、
たいへんに世話になった。

福岡に帰るたびに、
早良の家に泊めてもらって、
手料理でもてなされた。

葬儀は粛々と進み、
浄土真宗の「南無阿弥陀仏」の読経のなか、
焼香して合掌した。

それから火葬場で見送った。

結城信行伯父。
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かつて町会議員を務めた、
博識の97歳。

いまやただ一人生き残った、
結城家の長老。

驚くほどの記憶力で、
一族のことを語り続けた。
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私の父結城義登は年子の弟。
2014年11月4日に逝った。
米寿だった。

「義ちゃん、義ちゃん」と呼んで、
父のことを自慢げに話してくれた。IMG_54382

大戦が終わって、
伯父はシベリアに抑留された。

その厳しい抑留が終わるころ、
本当に珍しいことに、
缶詰が支給された。

若い兵士が、
その缶詰を開けようとした。

しかし手がぶるぶる震えて、
開けられない。

寒さと喜びと緊張が、
缶切りで缶詰を開ける行為さえ、
阻んでしまったのだ。

伯父が代わって、
「ナマンダブ、ナマンダブ」と唱えながら、
缶切りを動かすと、
すんなりと缶詰が開いた。

「ナマンダブ」は万能だ。
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伯母との最後のお別れのときにも、
「ナマンダブ、ナマンダブ」と唱えた。

最後に拙著を渡すと、
大切そうに鞄に入れた。
『コロナは時間を早める』

ありがとうございます。

帰りは18時の便。
飛び上がると陽が沈んだ。
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私は月刊誌の最終段階を迎えている。
行きも帰りも、機中で原稿を手直しした。

そして貴重な原稿が出来上がった。
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「ナマンダブは万能だ」

93歳の伯母の逝去。
大往生だと思う。

そして、
97歳の伯父の「南無阿弥陀仏」。

万能のナマンダブに、
合掌。

〈結城義晴〉

2022年09月03日(土曜日)

「いくつまでできるか」「やれるだけやる」

9月最初の土曜日だが、
商人舎オフィスに出て、
月刊商人舎9月号の入稿。

月末と月初めはいつも原稿書き。
月刊誌を編集する仕事だから、
この短期集中の執筆は避けられない。

いくつまでできるか。
わからない。

けれど、やれるだけやる。
そう、思っている。

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講演や講義も、
いくつまでできるか。
わからない。

熱を込めて語ることができなくなったら、
止めよう。

けれど、やれるだけやる。
そう、思っている。

その前に、
店を巡ること、
人の話を聞くこと。
現場取材をすること。
考え抜くこと。
閃(ひらめ)くこと。

フローするだけでなく、
ストックすること。

これもいくつまでできるか。
わからない。

けれど、やれるだけやる。
そう、思っている。

日経新聞「大機小機」
「ソニー井深氏が説いた”人的資本”」

ソニーの創業者、井深大(まさる)氏。
1966年6月13日の日本経済新聞。
朝刊1面の「私の意見」。
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「私はデュポン社の人から
“当社の5年後の売上げの60%は
いま存在しない商品であろう”と聞かされた」

「井深氏が強調したのは、
一人ひとりが”意思”をもって
独創性を発揮することだ」

「技術開発はつまるところ、
ほんとうの人間づくりであり、
いわば人間開発である」

小売業で言えば、
商品づくりはもとより、
販売技術も店づくりも、
人間づくりであり、
人間開発ということになる。

「人的資本」が、
いまはやりのキーワードだ。
英語にすると、
「Human Capital」

私が説くのは、
ストラテジック・ヒューマンリソースマネジメント。

「次はもっといいんじゃないの」
――新製品が生まれてもすぐに、
新たな目標に向かって進めと、
ハッパをかけたのが井深氏だった。

一時苦しんだソニーの復活をみると、
事業を果敢に入れ替える精神が生きている。

同感だ。

市場では言葉が飛び交っている。
グレートモデレーションの時代は終わり、
グレートボラティリティの時代が来た。

前者は「超安定化」、
後者は「超不安定化」。

先の見えない不安定な時代には、
デュポンの言葉を借りれば、
いま存在しない商品やサービス、
いま存在しない店舗フォーマット、
いま存在しない販売技術などを、
生み出し続ける企業でなければ、
次の時代の担い手とはなれない。

そのために、
「独創性をもって
技術革新を生む意思をもつ人を、
育んでいく組織にできるか」

これにも同感したい。

私の立場で言えば、
いま存在しない考え方や論理、
いま存在しない発想やキーワード、
いま存在しないモノの見方を、
生み出すことができなければ、
やめるしかない。

その覚悟はできている。

朝日新聞「折々のことば」
第2487回。

ボディってのは、
過去だよ。
(田村隆一『言葉なんかおぼえるんじゃなかった』)
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詩人は言う。
「教養は、多彩な書物から引用できる
という知識の受け売りではなく、
痛いこと、面白いこと、
要は身に染みたことを”素直に”
次世代に伝えることだ」

「カメラもクルマも、
精密技術はすぐに模倣できても
ボディの設(しつら」えは無理。
“過去から積み重ねた知恵”が
土台となっているから」

過去から積み重ねた知恵をもとに、
痛いこと、面白いこと、
身に染みたことを、
素直に次世代に伝えたい。

いくつまでできるか。
やれるだけやる。

〈結城義晴〉

2022年09月02日(金曜日)

離島振興地方創生協会3周年と「無事と無碍の境地」

9月2日。

70回目の誕生日。

何ごともなかったかのように、
淡々と過ごしたい。

そう思っていた。

メールやフェイスブックで、
多くの方々から、
お祝いの言葉をいただいた。

心から感謝したい。

今日は東京へ。
新橋からゆりかもめ。
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外は雨。
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レインボーブリッジが、
雨に煙る。
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台場のホテルグランドニッコー東京。
そのパレロワイヤル。

一般社団法人、
離島振興地方創生協会。
略して「離創協」
創立3周年記念の懇親会。

2020年4月、
コロナ禍の真っ只中に発足し、
感染症パンデミックの間に、
驚くべき活動を展開し、
確かな成果を上げてきた。

まず理事の面々が登壇。
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理事長は千野和利さん。
ご存知、元阪急オアシス会長。IMG_53652

長崎県の平田修三副知事が、
来賓の挨拶。
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乾杯の音頭は川野幸夫さん。
日本スーパーマーケット協会会長にして、
㈱ヤオコー会長。
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川野さんのスピーチ。
「サプライチェーンは、
川上と川下のコミュニケーションが、
取りにくいのが通常のこと。
離創協はその難しい役目を、
見事に果たしている」

「千野さんの情熱があるからこそ、
この活動が可能となる」

堂々としていて、
とてもいいスピーチだった。
私、感動した。

そのあと、全員で乾杯。

そして懇親。

㈱サンシャインチェーン本部の、
川崎博道会長。
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離創協理事の中野勘治さん。
元三菱食品会長。
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そして千野理事長。
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千野さんには来週、
フードストアソリューションズフェアで、
総括講演をしていただく。

そこに白鳥和生さんが加わった。
日本経済新聞調査部次長。
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最後の最後、
中締めは佐々木 淳一さん。
㈱日本アクセス社長。
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朝日新聞「折々のことば」
昨日の第2485回。

究竟(きゅうきょう)なものを
「無限」なものとか
「絶対」のものとか
「不二」なるものとかいうが、
「無」も「絶」も「不」も
(すべ)て否定語である。
(柳宗悦の評論「寂の美」から)

「有無や生死、自他や愛憎などへの執心を離れ、
こうした”二元”の対立から脱してはじめて、
人は何にも囚(とら)われぬ、
“無事”と”無碍(むげ)”の境地に立てる」

「無事」とは、
危険・不幸・大過などが起こらない状態。
あるいは、健康でいること。
「無碍」とは、
とどこおらせる障害がないこと。
邪魔するもののないさま。

それを自然にできること。
無理せずその世界にいること。

柳宗悦は、
武者小路実篤や志賀直哉らと、
同人誌『白樺』を創刊した。
いわゆる白樺派だ。

しかし小説など書かず、
美術評論や宗教哲学論などを物した。

そして日本の民藝運動を主導した。

編著者の鷲田清一さん。
「自由は何かの否定を伴うということか」

ブレーズ・パスカル。
『パンセ抄』から。
あまりに自由なのは、
良いことではない。
必要なものを、
全部持っているのは、
良いことではない。

柳宗悦が教える、
二元の対立から脱する。
無事と無碍の境地に至る。

そういった心の世界に足を踏み入れるのが、
私のこれからなのだと思う。

ここまで生かしてもらった。
ありがたい。

〈結城義晴〉

2022年09月01日(木曜日)

1ドル140円の「円安」と紀文正月フォーラム2日目の「楽観性」

2022年の9月に入った。

愛でたい。

しかしニューヨーク外国為替市場。
1ドル140円台に下落。

140円台は1998年8月以来、
24年ぶりの「円安」。

今年に入ってから25円も下がった。

日米の金利差の拡大が、
円売り・ドル買いにつながった。

さらに商品価格は高騰するばかり。
日本は資源を輸入に頼っているから、
貿易赤字が拡大して、
円安が進む。

どこまで行くのだろう。

複合危機は続く。

商人舎流通SuperNews。
イオンリテールnews |
清水商事を吸収合併/新潟のドミナント強化

清水商事は、
清水フードセンターを15店展開する。
2023年3月1日を効力発生日として、
合併する。

コロナは経営統合を早める。

それからおせちの予約販売が、
9月1日にスタートした。

イトーヨーカ堂news|
「2023年イトーヨーカドーのおせち」9/1予約受注開始

京・料亭わらびの里 和洋料亭おせち二段重。
(本体価格1万7500円)
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イオンリテールnews|
9/1おせち受注開始/前年比1割増の160品目

「享楽円」アイテムばかりだ。

私は今日も、東銀座。
9月だというのに、真夏の日差し。

左の建物が東劇、正面が新橋演舞場。
そして右側の白いビルが時事通信ビル。IMG_5302-1

その2階の時事通信ホールで、
2022紀文正月フォーラム開催。

昨日に続いて、フォーラム2日目。
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2階に上ると、受付が待つ。
「こころにも、からだにも、
おいしい幸せを。
未来へ。世界へ。」
紀文のメッセージ・パネルが、
参加者をお迎えする。
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フォーラムは1時半にスタート。
初めに堤裕㈱紀文食品社長のご挨拶。IMG_5305-1

そして三井忠彦常務取締役、
常務執行役員仕入本部長。

スケソウダラの市場の激変を丁寧に説明。
NHKでも「蒲鉾が直面する危機」と題して、
グローバルな需要の拡大で、
すり身の高騰を報じている。IMG_5312-1

基調講演は㈱クレオの関智美さん。
マーケティング本部研究主任。
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若者の消費スタイルの変化分析は、
新しい視点を提示してくれる。
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紀文食品からの提案は、
堀内慎也さん。
年末商戦戦略委員会商品担当。
正月商品の開発を担っている。

堀内さんは、
2022年末年始商戦への取り組みの具体策を、
さまざまな分析をもとに提案してくれた。IMG_5321-1

最後は結城義晴。
「2022年末商戦の営業と商売」
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フォーラムは2日間にわたって、
同じプログラムで開催される。

全国から参集してくれる受講者は、
各社トップや幹部、バイヤーたちだ。

その受講者が変わる。

だから同じテーマ、同じ内容を、
2日間、講演する。

それでも2日目には、
1日目よりもより良い講演をしようと、
力がこもる。
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今日は途中から上着を脱いで、
力が入ってきた。
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今、小売業複合危機の最中にある。

コロナ禍はオミクロン株のBA.5となって
爆発的に拡散し、
ロシアによるウクライナ戦争は
終わるどころか泥沼化し、
新たに中国による
台湾の恫喝にまで飛び火する。

商品値上げラッシュは、
2022年末までとどまる気配はないし、
エネルギーコストをはじめとする
諸経費増の要因も解消される見込みはない。

その複合危機の中の2022年末商戦。IMG_5330-1

私の提案は、
「複合危機だからこそ、
シンプルに商売しよう!!」

世の中が変わっているときこそ、
商売はやりやすい。

ハレの正月商戦こそ、
お客を楽しませよう。
「享楽円」消費を引き出そう。
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拍手をいただいた。
ご清聴に感謝したい。IMG_5338-1

一番前の席で聞いてくれたのが、
㈱ラルズ社長の猫宮一久さん。
コーネル大学ジャパン「伝説の1期生」。IMG_5339-1

登壇者全員で写真。
皆さん、お疲れさまでした。IMG_5342.-1JPG

今日は紀文食品の弓削渉副社長と写真。
海外事業を担当していて、
その経過などを聞かせてくれた。IMG_5347-1

最後は正月フォーラム事務局と、
地域営業担当の皆さん。IMG_5349-1

仕切るのはフォーラムの運営責任者、
高柳謙一郎営業企画部部長。IMG_5352-1
紀文正月フォーラムは無事終了した。
これから紀文食品の「営業」が始まる。

高柳さんの檄が飛んだ。

今日の講演の最後に、
三つの引用をした。

マイケル・オークショット。
「変化の時代に選びうるのは、
確実な損失か、不確実な利益かの、
いずれかである」

ピーター・ドラッカー。
「経済活動とは、
現在の資源を未来に、
すなわち不確実な期待に
賭けることである」

「経済活動の本質とは、
リスクを冒すことである」

怖がってはいけない。
勇気を出さねばならない。

失敗してもいい。

松下幸之助。
「雨が降ったら
傘をさせばいいんです。」

事業や仕事に対するシンプルな楽観性。
それが松下さんの真骨頂だ。

正しく見倣いつつ、
秋へ。

〈結城義晴〉

2022年08月31日(水曜日)

ゴルバチョフの訃報と「紀文正月フォーラム」の「商売しよう!」

訃報が続く。
ミハイル・セルゲービッチ・ゴルバチョフ。
ソビエト連邦初代大統領。
91歳だった。
〈ウィリアム・トーブマン 著〉
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現在のロシアでは、
人々から恨まれるほど評価が低いが、
西側からは歴史を変えた政治家として、
ノーベル平和賞まで授与された。

ペレストロイカ(政治改革)を推進し、
グラスノスチ(情報公開)を断行した。

それによって冷戦を終結させ、
中距離核戦力全廃条約を成立させた。

「ゴルバチョフは自身について、
体制の”産物”であると同時に、
“抗体”でもあった、と語った。」
トーブマンが書いている。
この書でピューツァー賞を受賞した。

稲盛和夫さんの永眠といい、
ゴルバチョフの逝去といい、
20世紀がとうとう、
本当の終わりを迎えた。

それは本当の21世紀の始まりを意味する。
私たちには、その覚悟が必要だ。

今日は東銀座。
ここには歌舞伎座がある。IMG_52970-1

そこから1分ほどのところに、
時事通信ホールがある。
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2022紀文正月フォーラム。
この時期、毎年開催される、
業界の風物詩のようなイベント。

コロナ禍もあって、3年ぶりの開催。
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会場に着くとすぐに、
講演のための事前のチェック。IMG_5227

講演会場の前のホワイエには、
「紀文と大相撲」のパネルが飾られている。
そして呼び出しの装束。
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紀文正月フォーラムは、
今日と明日の2日間行われる。

全国から経営トップや商品部幹部が参集する。
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今年のテーマは
「正月の消費者マインドと消費者行動・価値観の変化」

初めに紀文食品㈱の堤裕社長が登壇。
開会のあいさつ。
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次いで、三井忠彦常務取締役、
常務執行役員仕入本部長。IMG_5240-1
三井さんは20年間シアトルに駐在した。

その知見をもとに、
スケソウダラのサスティナブル調達を講義。
世界の漁獲動向を整理し、
紀文食品の取り組みを話してくれた。
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今日は70名を超える参加者だった。
後列では紀文食品の幹部や営業担当が聴講。IMG_5258-1

基調講演は㈱クレオの関智美さん。
マーケティング本部研究主任。IMG_5252-1

2つのフェーズで講演してくれた。
「2023年の生活潮流を読み解く」

消費者行動と価値観の変化を、
具体的な調査・研究をもとに整理した。IMG_5254-1
Think Global! Act Local!
同じように見立てれば、
Think Macro! Act Micro!

関さんの講演はThink Macroだった。

そして紀文からの年末商戦提案。IMG_5260

プレゼンテーターは堀内慎也さん。
年末商戦戦略委員会商品担当。
「逆風を乗り切る! 正月商戦は”ハレの日”商戦」
IMG_5267
堀内さんは日本一の正月商戦スぺシャリスト。
その提案は必ず役に立つ。

最後に総括講演は結城義晴。
テーマは「2022年末商戦の営業と商売」IMG_5278-1
「コロナは時間を早めた」
だから成長と膨張が同時に起こった。
トレード・オンの考え方が必要になった。

さらに現在の小売業複合危機のなか、
年末商戦をどう考え、どう闘うか。

「シンプルに商売しよう!!」
それが私の提案だ。IMG_5284-1

持論の「禁欲円と享楽円」も解説した。
正月というハレの商戦は、
享楽円マーチャンダイジングのときだ。
そのための条件は4つある。
IMG_5287-1
最後の言葉は松下幸之助さん。
「雨が降ったら傘をさせばいいんです」

商売を楽しんでほしい。
商売とは楽しむものだ。

講演を聞いてくれた加藤勝正さん。
㈱セイミヤ社長。
IMG_5289-1
久しぶりにお会いした。

最後は堤社長、堀内さんと写真。IMG_5295-1
ありがとうございました。
明日も頑張りましょう。

ペレストロイカは、
現在の日本の食品産業にも求められている。

合掌。

〈結城義晴〉

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