結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2022年08月09日(火曜日)

No more Nagasakiとカインズ「DIY HR®」の「遅くはない!」

長崎原爆の日。

長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典。
過去最多の83カ国が参列した。

アメリカ、イギリス、フランス。
中国、インド、イスラエル。
核保有6カ国も。

ロシアとベラルーシは、
招待されなかった。
理由は「不測の事態の回避」。

午前11時2分。

77年前の原爆投下の時刻。
参列者が1分間の黙祷をした。

長崎に投下された原爆によって、
1945年12月までに7万3884人が亡くなった。
7万4909人が負傷した。

原爆死没者の累計は、
19万2310人になった。

ヒロシマは、
33万3729人となった。

長崎や広島を過去のものにしてはいけない。

大江健三郎『ヒロシマ・ノート』
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爆心から2000mの地点で被爆した、
広島文理大学教授の文章。
「No more Hiroshimaという標語は、
今日国際状勢の上で、
最も高く揚げらるべきものである。
太田河畔平和塔の辺りに
低く淋しくただよって居るべきではない」

この文章は被爆3年後に書かれたものだ。

3年にしてもう、
「太田河畔の平和塔の辺り」に、
低く淋しくただよう気配があった。

77年経った今、
この教授の言葉をかみしめねばならない。

ロシアのウクライナ侵攻で、
核兵器の使用が威嚇に使われたからこそ、
No more Hiroshimaであり、
No more Nagasakiである。

今日の私は東京駅。

その北口の天井。
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床。
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赤レンガの駅舎。
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大手町を歩いていくと、
みずほ丸の内タワーと、
銀行会館・丸の内テラス。
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地上29階、地下4階、高さ139.945m。
延べ面積18万0988㎡。

設計は三菱地所設計・日本設計・久米設計、
施工は大林組・大成建設・清水建設JV。
2020年9月30日に竣工。

それから大手町プレイスタワー。IMG_45152

こちらは都市再生機構とNTT都市開発が、
2018年8月1日に竣工したツインビル。
このウエストタワーは、
地上35階、地下3階、高さ約178m、
延べ約20万2000㎡。
裏側にあるイーストタワーは、
地上32階、地下3階、高さ約163m、
延べ約15万2000㎡。

ウエストタワーの設計は日本設計、
施工は竹中工務店。
イーストタワーの設計・施工は大林組。

ウエストタワーの大手町プレイス内科。IMG_45142
最近は2カ月に1回、
検査と診察。

田嶼尚子先生。

今日はちょっと良くない数字が出た。
だから来月も検査する。

野菜を中心にした食事、
よく噛んで食べる。
そして運動。

励みます。

帰りにまた東京駅へ。
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正面から見ると、いい駅舎だ。IMG_45222

反対側は皇居へ。
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影は足長おじさん。
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頑張ります。

さて商人舎流通SuperNewsから。
カインズnews|
新人事戦略「DIY HR®」が「HRアワード2022」入賞

㈱カインズ(高家正行社長CEO)は、
新たな人事戦略「DIY、 HR®」を打ち出している。
それが「HRアワード2022」の企業人事部門に入賞。
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DIY HR®は2021年9月のリリース。
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この人事戦略は5つの柱をもつ。
⑴DIY Career Path®
「自分のキャリアは自分で考える」
⑵DIY Learning®
「その達成に向けて自主的に学ぶ」
⑶DIY Communication®
1on1ミーティングを
「コミュニケーションのベースとして
個に向き合う」
⑷DIY Workstyle®
「自分のライフスタイルや
ライフイベントに応じた働き方をする」
⑸DIY Well-being®
「自分や家族の健康を守り、
自己実現と社会的貢献の両方を
満たすことで充実した生き方を実現する」

正社員だけでなく、
パート・アルバイトを含めた
すべてのメンバーの
顕在的、潜在的な個の力を引き出し、
組織パフォーマンスを
最大化することを目指している。

カインズは従来、
本部に権限を集め、
店舗はオペレーションに専念する、
「チェーンストア理論」を採用してきた。

しかしこの理論は、
実情にそぐわなくなった。

私から言わせれば、
これはアンリ・ファヨールの理論であって、
ドラッカーやミンツバーグから、
激しく批判され、否定されたものだ。

カインズはそれを改める。

なにごとも、
改めるに、遅くはない。

No more Hiroshimaの考え方も、
No more Nagasakiへの想いも、
今一度、改めるに遅くはない。

〈結城義晴〉

2022年08月08日(月曜日)

全英女子オープンの渋野日向子とロピア研修会の”appreciate”

Everyone! Good Monday!
[2022vol㉜]

2022年第32週。
8月第2週。

プロゴルファー渋野日向子。

“The Women’s Open”で、
惜しくも3位。
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「シャローイング」と呼ばれる、
近年、流行のスイングに改造した。
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私もちょっとだけ試したが、
とても真似はできない。

「シャロー」(shallow)は、
「浅い」という意味。

シャローイングは、
バックスイングの切り返しから、
ダウンスイングのところで、
クラブを横に浅く寝かして降ろす。

飛距離が出る。
低い球筋が生まれる。

球聖ボビー・ジョーンズや、
史上最強のベン・ホーガンも、
このスイングだった。

渋野はそれを習得しつつある。

この大改造が実って、
風の強いミュアフィールドで、
いいゴルフができた。

最終ホールの18番で、
バーディを出せば、
トップの2人に追いつくことができたが、
残念ながらそれもならず、
9アンダーで終わった。
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トップは10アンダー。
南アフリカのアシュリー・ブハイと、
韓国のチョン・インジ。

プレーオフ4ホール目で、
ブハイが勝ち切った。

2019年に渋野がこの全英を制したときも、
同伴競技者はブハイで、
ブハイは渋野を祝福してくれた。

二人は親しい間柄となった。

今回は渋野が自分のことのように喜んだ。
ブハイの夫を見つけると優しくハグし、
両手の親指を立てた。

サムズアップの祝福。

大会公式ツイッターは、
この模様を動画で紹介した。

“Hinako Shibuno is as excited as we are!”
「ヒナコは私たちと同じくらい興奮している」

投稿から10時間が経過して、
15万人以上がそれを視聴し、
2000件を超す「いいね」が押された。

世界中のファンから、
賞賛のメッセージが寄せられた。
「彼女はいつも幸せそうだ」
「彼女は世界の宝だ」

私は朝からの講演があったので、
途中であきらめて寝てしまった。

観られなくて残念。
しかしビデオを撮ってある。

そして朝9時から、
㈱ロピアの研修会。
千葉・埼玉営業本部のチーフたちを、
3回に分けて指導する。

今回は7月21日と22日に続く3回目。
鮮魚と惣菜のチーフが50名ほど参集。

朝9時から夕方6時過ぎまで、
結城義晴のワンマン講義だ。

はじめに櫻井裕史食品事業部長があいさつ。IMG_4575-1
ロピアのチーフに必須の、
リーダーの10の資質について、
丁寧に語ってくれた。

自分の経験を交えて、
とてもいい話だった。

そして結城義晴の講義。
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「店は客のためにある」
「事業の目的は顧客の創造である」
倉本長治とドラッカーの共通する理念。

IntegrityとInnovationとMarketing。

米国「働きがいのある企業ランキング」、
そしてサム・ウォルトンの「10ルール」。
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1・あなたの仕事に献身・専心せよ
2・世間に逆流・逆行せよ
3・顧客の期待を超越せよ
4・競争相手よりもよりよく経費を管理せよ
5・自分たちの成功を祝福・賛美せよ
6・すべての人の意見を傾聴せよ
7・パートナーと意思疎通せよ
8・パートナーの意欲を向上させよ
9・アソシエーツと利益を共有せよ
10・アソシエーツのすべてを評価・感謝せよ

理由があって、
オリジナルの10ルールの順番を、
私なりに変えた。

それによって、
顧客満足と従業員満足が、
証明されることになった。
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さらにチェーンストアの原則。
これはゴドフリー・レブハー。

そして業種・業態・フォーマットと、
ロピアの成長の軌跡。
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さらに、
むつかしいことをやさしく、
やさしいことをおもしろく。
おもしろいことをよりふかく。

STPマーケティングとポジショニング。
結城義晴の持論。
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競争理論やコモディティ理論。

実務に即して、
レイアウト理論や売場づくり、
商品戦略の考え方。
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バリュー・エンジニアリングと、
アクション・マトリックス。

最後はプライス・フェーシンググラフと、
チーフのためのコミュニケーション。

むつかしいことをやさしく、
やさしいことをおもしろく、
おもしろいことをよりふかく。

それが私の講義のモットー。

講義のあとは30分間の理解度テスト。
記述式で、今日の講義の中から
肝となる4つの設問に答えてもらう。
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通路を歩いて、
皆の回答状況を見てまわる。
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出来栄えは上々だ。

それがうれしい。

サム・ウォルトンが、
10番目に使った言葉。
“appreciate”
アプリシエート。

高く評価すること、
大いに尊重すること、
そして感謝すること。
それらが入り混じった言葉。

英語独特の、いい言葉です。

渋野日向子は、
ブハイをappreciateした。
ブハイも日向子を、
appreciateした。

サムはアソシエーツを、
appreciateした。

私も受講生を、
appreciateしよう。

では、みなさん、今週も、
appreciateしよう。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2022年08月07日(日曜日)

ロピアららぽーとTOKYO-BAY店で”Go! Go! ポーズ”

“The Women’s Open”
全英女子オープンゴルフ。

スコットランドのミュアフィールド。

渋野日向子が9アンダー。
3日目を終わって2位タイにつけた。
23歳のいわゆる黄金世代。

最終日を最終組でラウンドする。
トップはアシュレイ・ブハイ、
南アフリカ共和国の33歳。

午前4時までCSテレビで応援した。
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笑顔が素晴らしい。

大舞台に強い選手でもある。
それが人気の理由でもある。

2019年にこの全英を制覇して、
初のメジャータイトルを獲得したあと、
バックスイングを小さく、
フォローを大きくした。

さらに上のレベルを目指した。

そしてアメリカツアーに挑戦。
そのスイング改造で苦悩するが、
なぜかメジャートーナメントでは、
好成績を残す。

二度目の”The Women’s Open”制覇も可能だ。

明け方から眠って、
11時ごろ自由が丘。IMG_44852

いつもの花屋。
モンソーフルール。IMG_44872

この店の前を通ると、
ついつい写真を撮ってしまう。IMG_44882

壁のイラストの母と子。
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仏花を置かないこの店。
お盆を前にした今、この時期には、
バブルボムなどを提案する。IMG_44892

ステージ陳列は観葉植物のポット。IMG_44912

長光山妙蓮寺。
この日蓮宗の寺の前に東横線の駅がある。
それが私の最寄り駅。IMG_44942

門前に掲げられた、
住職の今月の言葉。

一生は
旅の山路と思うべし
平地はすこし
峠たくさん
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夕方、支度をして、
千葉県の船橋へ。

駅前からタクシーで、
ららぽーとTOKYO BAY。

その核店舗のロピア。
ロピアで最大の売上げを誇る店だ。IMG_44962
日曜日の夕方の客数は多い。

2013年の11月。
新店としてオープンしたばかりのころ、
この店の入り口のところを、
ちょっとだけ指導したことを思い出した。

青果部門は広がった。
それは店が強くなっている証拠だ。

精肉はもちろん核売場。
顧客が主通路沿いをゆっくり歩いて、
丁寧に品ぞろえと商品を見ている。
それが楽しそうなのだ。IMG_44972

奥主通路の日配品売場も、
ファミリー客が多い。
それがロピアのターゲット顧客である。IMG_44982
一巡りして、満足。

そして本当に久しぶりに、
Go! Go! ポーズ。
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今夜は船橋に宿泊。

夜は早めに寝て、
明日に備える。
明日はまた8時間のワンマン講義。

なにごとも
旅の山路と思うべし
平地はすこし
峠たくさん

それが好きなんです。
ありがとう。

〈結城義晴〉

2022年08月06日(土曜日)

ヒロシマの日の斎藤佑樹の「始球」と大江健三郎の「ノート」

八月や六日九日十五日
詠み人知らず。

6日の広島原爆の日。
9日の長崎原爆の日。
そして15日の終戦の日。

その8月6日。
ヒロシマの日。

中国は台湾海峡を封鎖している。

ロシアは依然として、
ウクライナへの侵攻を続けている。
こちらは核兵器の使用をちらつかせながら。

そのロシア大統領。
ウラジーミル・プーチン。
8月に入ってから声明を発表した。
「核戦争に勝者はおらず、
決して戦ってはならない」

何を、ぬかす?!

8月1日、
核拡散防止条約再検討会議が、
ニューヨークの国連本部で開幕した。

正式名称は「核兵器の不拡散に関する条約」。
Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons。
略してNPT。
この条約の主たる目的は、
核兵器保有国の増加を防ぐこと、
核兵器の拡散を防ぐこと。

今回の会議の焦点は、
「核の脅威」をいかに減らすか。

ロシアが核兵器使用を脅しに使った。
だから急に脅威が現実味を帯びてきた。

核軍縮は停滞している。
非核保有国の不信は高まっている。
核保有国間でも分断が深まっている。

この条約には、
世界の191カ国・地域が加盟している。

日本政府は、
核保有国と非保有国の、
「橋渡し役」を自任している。

そして広島出身の岸田文雄首相が、
初めてこのNPTに参加して、スピーチし、
「ヒロシマ・アクション・プラン」を発表した。

国際的な運動連合体の、
「核兵器廃絶国際キャンペーン」。
略称ICAN。
International Campaign to Abolish Nuclear Weapons。
2017年にICANはノーベル平和賞を受賞。

そのベアトリス・フィン事務局長は、
岸田文雄首相の演説が、
核兵器禁止条約にふれなかったことを、
「被爆者に無礼」と批判した。
〈長崎大学核兵器廃絶センターフォトギャラリーより〉
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「ヒロシマ・アクション・プラン」の命名も、
「被爆者が望む条約批准を含まない計画に
広島の名を使った」と疑問視した。

「演説は日本人の核軍縮への強い意志を
もっと反映させるべきだった」

岸田首相の立場もわからないではない。

アメリカとの安全保障条約なしに、
日本の国を守る道はない。

しかし中国はそこを突いてくる。
ロシアも批判する。

アメリカが、
日本に、
原爆を、
落としたのだ、と。

自分たちは今、
それを脅しに使っている。

残念なことに、
ヒロシマとナガサキが、
希薄になろうとしている。

それは人類にとって不幸なことだ。
新たなヒロシマとナガサキが、
再び起こってはいけない。

私の母は、
広島県の西条に生まれた。

終戦の時、19歳だった。

西条は広島県の北部の町で、
だから被爆はしなかった。

小売業は平和産業である。

それは小売産業で働く人たちが、
ヒロシマ、ナガサキを、
忘れないことでもある。

一方、夏の甲子園が始まった。
第104回高校野球選手権大会。

1942年から1945年までの3年間。
この大会は中断された。

太平洋戦争のためだ。

そして79年後の2020年、
新型コロナ禍で三度目の中止となった。

一度目は1918年の第4回大会だった。
このときは米騒動の影響で、
出場校が出揃ったにもかかわらず、
中止となった。

この米騒動も、第一次世界大戦の影響だ。
戦争景気でコメの消費量が増大する一方、
都市部への人口移動が顕著になり、
それによってコメの生産量は減った。
さらに戦争でコメの輸入も激減して、
全国各地で騒動が起こった。

戦争や災害が高校野球を中止させる。

それでも今年は、
感染防止措置を万全にしたうえで開催。

始球式に登場したのは、
ハンカチ王子こと斎藤佑樹。

インコースに、
ストライクの直球を投げ込んで、
キャッチャーと握手。
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2006年の第88回大会で、
斎藤の早稲田実業は決勝に進み、
駒大苫小牧のエース田中将大と対戦。

投手戦は延長15回でも決着がつかず、
引き分け再試合となった。

斎藤は翌日のゲームで先発を志願した。
4連投にもかかわらず、
優勝を勝ち取った。

この大会で斎藤の投球回69、
投球数948は、
史上最多。

斎藤佑樹の始球のフォームを見ていて、
彼は甲子園で燃え尽きたのだと感じた。

野球は小売業とともに、
平和を象徴する。

不思議な感覚だ。

日本の兵庫県の甲子園では、
若者たちの野球の祭典が開催され、
そこから1800キロしか、
離れていない台湾の人々は、
軍事演習とはいえ、
中国軍の砲弾に怯えている。

『ヒロシマ・ノート』のなかに、
大江健三郎は書いている。
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「ヒロシマを生き延びつづけている
われわれ日本人の名において、
中国をふくむ、現在と将来の
核兵器保有国すべてに、
否定的シムボルとしての、
広島の原爆を提示する態度、
すなわち原爆後二十年の新しい日本人の
ナショナリズムの態度の確立を、
緊急に必要とさせるものであろう」

このノンフィクションは、
1965年に刊行された。

それから57年が経過した。

ヒロシマが、
核兵器への「否定的シムボル」であることは、
変わっていないが、
日本人のナショナリズムの態度は、
確立されたのだろうか。

〈結城義晴〉

2022年08月05日(金曜日)

蔡英文台湾総統の「民主主義」とサミット総選挙公約実現セール

中国の大規模軍事演習。

実質的な恫喝だ。

台湾の蔡英文総統は、
キリリと談話を発表。
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「演習は台湾海峡の現状を破壊し、
われわれの主権を侵すだけでなく、
インド太平洋地域に高度の緊張をもたらし、
海運と空運の安全や国際貿易に
空前の脅威となっている」

「われわれから紛争を引き起こすことはない」

「けれど主権と安全は断固守り、
民主主義と自由の防衛ラインは堅守する」

ここがいい。

「冷静さを保って軽率な動きをせず、
理性をもって挑発を避けるが、
引き下がることは絶対にない」

引き下がることは絶対にない。
ウクライナのゼレンスキーと同じだ。

「民主主義の台湾を支持し、
一方的で非理性的な軍事行動を
共同で制止するよう国際社会に呼びかける」

「台湾海峡の平和は地域のメンバーに
共通の責任がある」

「われわれは台湾海峡両岸の
現状維持に力を尽くし、
建設的な対話にも
開放的な態度をとり続けている」

蔡英文、65歳。
ロンドン大学出身の法学博士。

民主主義の理解は、
中国総書記の習近平を、
はるかに上回っている。

習は精華大学出身の69歳。

対等な立場で話し合いをさせてみたい。
そしてそれはできるはずなのだ。

朝日新聞「折々のことば」
第2459回。

我々は先祖から
土地を受け継ぐのではない。
子どもたちから
土地を借りるのだ
(アパッチの格言)

英国の思想家R・クルツナリック。
『グッド・アンセスター』から。

「私たちが”よき祖先”であったかを
最終的に評価するのは、
未来のすべての子どもたちなのだ」

「遺産とはつまり、
“残す”ものでなく、
家族や労働者、市民
みなで”育てる”ものだ」

習近平も蔡英文も、
未来のすべての子どもたちから、
正しく鋭く評価されるのだ。

今日は月刊商人舎8月号の最終責了日。

最後の原稿はいつも、
表紙とメッセージと特集のまえがき。
それらを執筆し、
すべてを責了した。

山本恭広編集長がいてくれて、
大いに助かった。

山本さんも病み上がりで、
疲れ切ったようだ。

「おいおい、山本君」IMG_45632

大丈夫です。

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亀谷しづえゼネラルマネジャー。
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今月号もいい雑誌です。
ご期待ください。

最後に商人舎流通SuperNewsから。
サミットnews|
8/3~8/8「サミット総選挙」の公約実現セールを実施

恒例の「サミット総選挙」
7月上旬、9日間にわたって行われた。

各商品担当バイヤーが、
それぞれの公約を掲げて立候補し、
顧客は店頭とWEBで投票。

投票総数は3万8553票。

3つの選挙が行われた。
「総菜総選挙」
「サミットでしか買えない商品総選挙」
「ベーカリー総選挙」

それぞれにユーモアたっぷりの候補たちが、
お買い得の公約アイテムを発表し、
当選した商品が、
「公約実現セール」として、
大展開される。
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日本のスーパーマーケットを、
楽しくする。

そのために自分たちが楽しんでいる。

そしてサミットという会社そのものが、
この総選挙で公約を果たしている。

中国にもこういった総選挙が必要だ。
未来の子どもたちはそれを望んでいる。

〈結城義晴〉

2022年08月04日(木曜日)

伊藤雅俊の「信頼・誠実」と原島一誠の「Belc Digital Lab」

山形のみなさん、
新潟のみなさん、
豪雨と河川の氾濫、
お見舞い申し上げます。

 東北・北陸の線状降水帯発生。
初めてのことだとか。

しかし極端気象の今、
これも当たり前のこと。

最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

小売業、サービス業、
そして消費産業は、
人々の暮らしを全力で支えてほしい。

お願いします。

一方、台湾海峡。

中国が「脅し」をかけている。

台湾本島を取り囲むように、
6カ所の海空域で「重要軍事演習」を強行した。

今後は台湾近海での軍事演習を、
常態化させていく腹積もりのようだ。

演習ポイントは、
台湾本島に極めて近い場所で行われ、
台湾の領海と領空の一部も含まれる。

まるでいじめっ子たちが、
ひとりのいじめられっ子を取り囲んで、
いじめているようだ。

ヤ〇〇が堅気衆を取り囲んで、
威圧をかけているごとしである。

ほんとうに情けない。
許せない。

さらに中国発射の弾道ミサイル5発が、
日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下した。

これにもきっぱりとして抗議をし、
国際世論に上手に、堂々と訴えるべきだ。

国際世論を味方にする。
それができる日本にならねばいけない。

さて私は今日も、
午前中は自宅で原稿執筆。
午後、横浜商人舎オフィスに出て、
原稿手直しや入稿。

今週はずっとアロハで失礼。
夏ですから。

「セルコレポート」8月号が届いた。
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私の連載は、
「艱難は商人を鍛える」

第4回目は、
「伊藤雅俊の信頼と誠実」
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イトーヨーカ堂創業者、
伊藤雅俊さんのことを書いた。

伊藤さんが、
「会社の歴史で一番思い出されること」

それは1948年ごろ、
その後の成長の礎となった千住店を、
お金がない中で何とか購入した時のこと。

一方、2020年5月14日、
セブン&アイは米国スピードウェイを買収した。

結城のコメント。
「私はひそかに、伊藤さん一家が
72年前の1948年に
千住店を買ったときのことを
思い浮かべていました。
あのときも途方もない資金を費やして、
その後の成長を獲得したのでした」

伊藤さんの述懐。
「商人として一番大事なことはお金ではなくて、
やはり”誠実さ”ということになるのではないかと、
つくづく身をもって体験したのです」

創業100年の変化の中で、
伊藤さんが一貫してきたものは、
「信頼と誠実」なのだ。

ご一読のほどを。

この連載は3000字ほどだが、
毎回、ずいぶん時間をかけて、
資料を掘り出して執筆している。

いずれ単行本になるかもしれない。

さて今日の商人舎流通SuperNewsから。
ベルクnews|
食品スーパーのDX加速を目指し「Belc Digital Lab」始動

㈱ベルクの原島一誠社長。
御父上とは親しかったが、
現社長もとてもポジティブだ。

「Belc Digital Lab」を始動する。
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目的はDXを加速させること。

そのために、優れた技術を持つ、
異業種・異分野の企業団体と連携して、
「オープンイノベーションを目指す」

これまでも「スマベルク」の導入など、
積極的な取り組みをしてきた。
これはセルフサービスレジである。

原島社長のコメント。
「ベルクの店舗を“実験場”として捉え、
一緒にDXに向けた実証実験をすすめ、
“Belc Digital Lab”から
新しい時代を生み出していきましょう。
どんな“化学反応”が起こるのか
今から楽しみです」

DXに関しては、
他者への丸投げは最悪だ。

かといって内製化できるものでは、
断じてない。

「オープンイノベーション」のために、
プラットフォーム機能をつくる。

それをベルクはやろうとしている。

原島一誠、44歳。

若さがこの時代を切り開く。

頑張れ。

〈結城義晴〉

2022年08月03日(水曜日)

「起き上がりやすい転び方」と関西フードマーケット四半期決算

かつてのワード資料を整理していたら、
私の「20日〆行動日誌」が大量に出てきた。

この商人舎のブログにそれを転載して、
私の行動記録の余白を埋めた。

その中から2005年のちょうど今頃の行動日誌。
ちょっと省略しつつ紹介しよう。

17年前、私は、
㈱商業界の代表取締役社長だった。

2005年7月~8月の「20日〆行動日誌」

□暑い夏です。近年、体力も弱まり、夏を越えるのが少し苦しくなってきました。ボランティアでやっていたジュニアソフトボールの監督業も一昨年から後進に譲り、仕事一筋にしてきました。それでも辛い夏です。そう言えば、いつ以来でしょう、海で泳いでいないのは。

□7月21日、午後、西端徳治氏来社。ニチイ創業者の西端行雄さんと春枝さんの御子息。

□22日、『商業界』『販売革新』の連続拡大媒体会議□25日、小社恒例の部長会、編集長会議。新製品開発会議は42回をもって発展的に解消し、本来の編集長相互による「成功事例・失敗事例」の「水平展開」を図ることとなります。夕方、販売部会議。夜は、編集長会議の流れで、編集長懇親会。こういう飲み会はついつい飲みすぎてしまいます。暑さに負けず。

□26日、台風飛来。夕方、中経出版訪問。杉本惇社長はじめ幹部の方々にお会いして、9月10日(土)に 創刊予定の総合生活実用誌『月刊 旬なテーマ』を巡っての情報交流。今後、もっともっと社員レベルでの交流を深めたいと思います。

□27日、午前中、商業界「頑張れネット店長同友会」の例会で講演。第二回目。インターネットモールの優秀店長が集まる同友会で、活気満点。その後、夕方、軽井沢の「トリマス会」へ。とりせん社長の前原章宏社長主催で、関西スーパーマーケットの井上保社長、スーパーアルプスの松本清社長、サミットの角屋毅副社長といったスーパーマーケットのトップ、正田醤油の本川保之社長、フジッコの福井正一社長、あづま食品の黒崎英機社長といった食品メーカーのトップ、それに作家でオール日本スーパーマーケット協会会長の荒井伸也さんといった面々が集まる会合。2泊3日で、充実の内容。勉強になることばかりです。

□月が変わって8月2日、第74回商業界ゼミナール企画運営委員会。全体構成とメインテーマが決まりました。メインテーマは「目指せ! 千客万来」に決定。「千人の顧客、万回の来店」――すなわちロイヤルカスタマーを一人ひとりつくって、その信奉顧客に何度も来店していただきましょう、という考え方を大テーマにしたわけです。これは「ブーメランの法則」でもあり、「特定多数のマーケティング」でもあります。私の持論。

□3日、小社役員会(取締役会)。4日、六本木と青山でアポイント。

□5日、東松山で商業界埼玉同友会の暑気払い講演。かつて埼玉には多くの同友会がありましたが、現在それらが集まって、一つの同友会となっています。すなわち同友会の合併。ネット店長同友会が出来たり、合併した埼玉同友会が結集したり、世の中の動きと同じ流れで、商業界で勉強するグループが変化していきます。これこそ重要なことです。チューターの栗原一博さんに東松山を御案内いただき、学ぶところ多し。同じくチューターの余湖秀夫さんには「転ぶにも転び方がある」という金言をいただいて、これにも感謝。会社を倒産させるにしても、手放すにしても、あるいは赤字を出すにしても、上手な「転び方」がある。起き上がりやすい「転び方」がある。余湖さんはそれを言うのです。全く同感。私の講演も、しんみりと、それでいて快調。

□8日、役員会。9日、緊急部長会。夜、荒井伸也さんのお招きで、四谷のフランス料理店「ラノー・ドール」で食事。いつものように刺激的で、楽しい会合。オーナーシェフの谷川康信さんの夏らしいすっきりとしたフランス料理を堪能。『食品商業』山本恭広編集長も同道。このラノー・ドールで、荒井さんから住商食品の塩川幸夫社長に紹介を受ける。良い出会い。翌日すぐに塩川さんから資料到着。仕事が速い。

□10日、朝、『食品商業』拡大媒体会議。午後、出版合同会議。11日午前10時、全社員に集まってもらって、中小企業退職金共済への移行説明会。出版社経営にとって、退職金は重大な問題なのです。午後、エコス専務の石塚隆正さん来社。感度の良い元銀行マン。私と同年。良い情報交換。夕方、第1回「新製品開発役員プレゼン」。新製品開発会議に代わって、商品開発のスピードアップを図る機能。上々の滑り出し。12日、役員会。

□15日、役員会。16日、宮城県を中心に東日本に大型地震。しかし長岡、新潟も心配御無用。地震には強い。18日役員会。午後、我孫子訪問。㈱商業界会館の小熊覚三郎社長訪問。19日、㈱商業界決算役員会。午後、『ファッション販売』『飲食店経営』の連続拡大媒体会議、両誌ともに好調。好調な仕事は好調な人間関係がつくり出す。

□暑い夏ながら、衆議院は解散し、9・11への選挙戦真っ只中。その瞬間は何が起こるか分からないと思いつつも、時を経て振り返ってみると、シンプルな流れの中に存在した自分に気がついて、ハッとするものです。

□「ころぶにもころび方あり夏の道」
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――会社をどんどん改革していた。
それもあって会議が多かった。

この8月期の決算は、
商業界の歴史で最高の利益を出した。

商業界の5誌の拡大媒体会議に出て、
役員会や編集長会議を連続的に主催し、
2月ゼミナールの運営委員会でテーマを決める。

暑い夏だけれどその合間を縫って、
多くの人と会っていた。

荒井伸也さんは68歳だった。
今の私はあの時の荒井さんの年を超えた。

結城義晴は53歳。
一応、元気だった。

戻りたいとは思わないが。

さて今日の商人舎流通SuperNewsから。
関西フードマーケットnews|
統合後の第1Q売上高910億円・経常利益4億円

㈱関西スーパーマーケットと、
イズミヤ㈱、㈱阪急オアシスの3社が、
昨2021年12月、株式交換により経営統合。

㈱関西フードマーケットとなった。
林克弘社長。

その2023年3月期の第1四半期決算。
収益認識に関する会計基準等を適用した。

上の「20日〆行動日誌」では、
故人となった井上保さんが、
関西スーパーの社長だった。

その四半期の連結売上高は909億9700万円。
営業利益5億1500万円、経常利益4億4100万円。

営業利益率は0.6%、経常利益率は0.5%で、
まだまだこれからだ。

イズミヤの既存店売上高前年同期比は94.4%、
阪急オアシスは90.0%。

関西スーパーは96.3%。

光熱費が高騰した。
新聞折り込みチラシを再開して、
広告宣伝費が増加した。

その一方で、消耗品費や警備費等を見直した。
結果として経費は前年実績を下回った。

広告宣伝費は再考の余地があるはず。

2023年3月期の見込みは、
売上高3840億円、営業利益80億円。

今は、この通期予想を達成することだ。
本格的な融合と改革は来年度からだ。

ころぶにもころび方あり夏の道

起き上がりやすい転び方というものが、
あるのだ。

〈結城義晴〉

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