結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2008年02月06日(水曜日)

福井県スーパーマーケット駆け足店舗クリニックと「青い海」戦略

2月4日、5日。
福井県の店舗駆け足クリニック。
スーパーマーケットを中心に。

クリニックの間に、講演や懇親会、
そして誕生パーティ。

まず、PLANT‐2の第1号店坂井店。
地元では、顧客に馴染んで、いまだ繁盛店という評価。
プラント1
ウォルマートのスーパーセンターとは違うけれど、
この店があって初めて、日本にスーパーセンターが誕生。
その意味では歴史的な店舗。
今では小ぶりで、ウナギの寝床のように横長の店。
スーパーセンターというより、最初のデパートメントストア。
そう、馬屋を改装したパリのボンマルシェをイメージさせる。
品揃えが、よく吟味、改良されて、
顧客に馴染んでいる。
この地では。

PLANT‐3清水店。
2006年10月オープンの最新店。
青果部門から日配部門をワンウェイコントールで引っ張る。
PLANT2

私は、この店のこのスタイル、良いと思う。
ロングタイムショッピングの業態フォーマット。
顧客も最初から、わかっている。
それを承知で、品目ごとの仕切りを明確にして、
一方通行で顧客を引っ張る。
アメリカのスチューレオナードが、
このワンウェイコントロール方式を採用している。
HEバットのアップスケール・フォーマットの
セントラルマーケットも同様。
しかし、これらには意味がある。
第1はロングタイムショッピングを前提としていること。
第2に顧客を引っ張る商品力があること。
長々とした演技を見せるには、役者の演技力が不可欠だ。
日本でも様々な企業がチャレンジしたが、
ほとんどが失敗した。
かすかに福岡のハローディが、挑戦し、成功させているのみ。

さらにPLANTはこの最新店で、
鮮魚、精肉、惣菜など、グレードを上げてきている。

(株)PLANT(三ツ田勝規代表取締役社長)は、
ジョイフルストア、ホームセンター、スーパーセンターの、
3つの業態を展開。
特にスーパーセンターPLANTは、同社の主力業態。
衣食住にまたがる生活必需品20万アイテムを品揃えする。
現在、12店舗を展開。
社名までPLANTとしたところにその意思がうかがえる。

PLANTは広大な店舗、20万品目の中に、とびきりの安値を出す。
たとえば豆腐のプライベートブランド常時28円。
PLANT3
うどん常時28円。
これ、コモディティグッズの典型。
代表的な必需品、購買頻度の高い消耗品を、
毎日安値で売る。
ウォルマートのエブリデーロープライスと同じ。
プラント4 

これらが福井のスタンダードの一極を形成する。

対する協同組合ハニー。
8社のスーパーマーケットの協業体。
福井県内に47店舗のドミナントを築き、
370億円の年商を積み上げる。
県内ナンバー1シェアを誇る。
今のところ、良いポジションを得ている。

その代表店舗、ハニー新鮮館灯明寺店。
ハニーのなかのオーソドックスな店舗。ハニー1

レジ部門はご覧のように開放的。
ハニー2

壁面の鮮魚部門から精肉へ。
床はピカピカ。
ハニー3

クランデール二の宮店。
ハニーグループの、
食品スーパーマーケットと非食品部門のコンビネーションストア。
ハニー 4

ややアップスケールの店舗。
この地では生鮮食品の品ぞろえ、鮮度で、一番店を志向。
ハニー5
加工食品は、CGCジャパンに加盟して、
そのバイイングパワーを活用。
ハニー本部集中率が、370億円の中で250億円と高い。

青果部門の強いハニー、
入口で地場野菜を訴求している。
ハニー6

一方、2006年10月オープンしたユースの最新店桜町店。
ユース
2005年に、バローのグループになってから最初の店。
ユースは現在、福井県を中心に
28店舗のスーパーマーケットを展開する。
バローの安さとユースの地域密着を合わせる戦略。

富山から進出したアルビスの福井2号店の稲寄店。
およそ800坪だろうか、売り場を十分に使いきっていない印象。
アルビス
これからの店だが、
福井に馴染む時間がほしいところ。

福井県内どこに行っても元気なドラッグストア「ゲンキー」。
こちらは独壇場のドミナント政策。
北陸を中心にドラッグストア、スーパードラッグストアを47店展開。
様々なスーパーマーケット企業と、
近隣型のショッピングセンターを形成している。
ゲンキー

さて、この福井。
PLANTの価格政策が一つの基準をつくっている。
その中で、オーソドックスなスーパーマーケットは、
いかにブルーオーシャン戦略を築くか。

理屈を述べる。

まずは、わが社の基本政策を確認する必要がある。
大きく分けると、
わが社は「コモディティ重点型企業」なのか。
それとも「ノンコモディティ重点型」なのか。

ここで、戦略は大きく分かれる。

後者のノンコモディティ重点型ならば、
スーパーセンターの低価格は無視する。
品質を強く強くアピールする。
それを、流行ワードでいえば徹底して「見える化」する。
これがブルーオーシャン戦略となる。
しかしこの場合にも、顧客は安さを求めるのだから、
計画的に、「特売」を組んで、ここでは、ご奉仕価格を出す。
さらに考えると、
アメリカのウェグマンズが、「コンシステンシー・プライス」に
チャレンジしたことは教訓的だ。

コモディティ重点型スーパーマーケットならば、
これは買い物カート一杯分の、
あるいはバスケット一杯分の安さ提供を、
実行する。

単品での安さではなく、
買い物トータルの、
暮らしトータルの安さを必死になって、提供し続ける。

その時の原資はどこから持ってくるか。

だからドミナントを形成するのである。
ローカルチェーンストアを目指すのである。

商品ごとにマージンミックスをする。
店舗ごとに、計画営業利益をミックスする。
当然のことだが、これしかない。

PLANTが下限の基準となると、
市場はそれを基準にしたがる。
消費者も、「あの店は安いから」
ということになる。

バロー傘下に入ったユースも、
進出してきたアルビスも、
豆腐やうどん・そばといったアイテムの中の、
プライベートブランドは当初、28円に合わせた。
現在は、豆腐は10円上げて一丁38円。

これもひとつの戦い方ではある。

最後は、いつもの五つの原則。
これも理屈。

利は元にあり。
利は売りにあり。
利は内にあり。
利はこの品にあり。
利は他の品にあり。

この五つの方法のミックスしかない。
それを実践し続けるか否か、それしかない。
スーパーマーケットをやり続ける限りは。

ただし2010年まで。
それまで頑張れば、先が見えてくる。
私はそう思う。
頑張れ。
<結城義晴>

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