結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年11月27日(金曜日)

1ドル86円・株価9100円と「総合スーパー」中間決算「減収赤字」

あっという間に週末。
今日も、最初にこのホームページのお知らせ。
[商人舎ホームページ探索紹介シリーズ第3回]  
この商人舎ホームページの右段「オススメ新着ブログ」には、
Today!金曜日恒例「林廣美の今週のお惣菜」。
「蒸したてシューマイ カニあんかけ」  
不況になってから、こってり系の惣菜の提案が続きます。

惣菜マーチャンダイジングの最高峰・林先生の持論。
「不況期には低価格のタンパク源が売れる!」  

本ホームページ右段は「オススメ新着ブログ」の下に、
「毎日更新宣言カレンダー」があります。
現在は11月のカレンダー。
その日の数字の上をクリックすると、
その日のブログに飛びます。
例えば、11月1日を押すと、
日曜日ですから「ジジとスローフード」がでてきます。

さらにその下の「毎日更新宣言月別表示」を押すと、
時系列の月別リスが現れます。
2009年11月が最新で最上段、
2005年4月が最古で最下段。
ちなみに「2005年4月5日の記事」は、
「アメリカとれたて最新情報」というタイトル。

さらにその下には「Blogカテゴリー」の項目があって、
23のカテゴリーに分かれています。

毎日の更新宣言のブログは、必ず、
どれかのカテゴリーに入るようになっています。
だからこのカテゴリーを開くと、
まとめて、連続でその内容が読めるようになっています。

その下に「最新Blogリスト」と「最新Blogコメント」。  
そして「スタッフ日記」となります。
スタッフ日記は、現在、
この10月の第4回商人舎USA小型店研修会報告最終回。

今後、第5回アメリカ研修会報告に入ります。

右段最後は、「知識商人対談」最新刊のお知らせ。

右段だけでも、たくさんのコンテンツがあります。
ときどき覗いてみてください。

「アッ」という発見や、
「ふーん」という納得があります。  

さて、昨日から、
「円高が進み1ドル86円台へ急上昇」。  
日経新聞は昨日の夕刊でも一面トップ、
今朝の朝刊でも当然ながら、一面トップ。
「14年4カ月ぶりの高値」

「円の対主要通貨実力を示す実効為替レートも約9カ月ぶりの高水準」

「にわかに円独歩高の様相」  
それが「緩やかなデフレ局面に陥った日本経済に深刻な打撃」を与える。

日本経団連の御手洗冨士夫会長は、
「がけっ縁に立っている」と発言。

東証の日経平均株価も9200円を切って、
9100円台まで下がった。

円高が進み、株価が下がる。  
それが景気の悪化を招き、賃金や雇用に影響を与える。

何よりも、消費マインドを消極的に変える。
これがいけない。

経営の感覚と消費の感覚とを、
同じに考えてはいけない。

作家・安土敏さんが、
「法人円と個人円」と表現してくれた。
法人円とは、バブルの時の会社経費で使う金。
個人円とは、その時の個人払いの金。

3倍から5倍は法人円のほうがバブリーだった。

それがデフレになる。
すると法人円の縮み方は大きい。
個人円は、法人円が「がけっ縁」のときにも、
節約志向であるものの、
落ち込みは少ない。

ここに、私たちの希望がある。

消費の感覚を経営に活かす。
それが商業であるし、
消費財産業、サービス業である。

円高が進む、株価が下がる。
しかし、どっこい消費は底堅い。  

これが日本経済全体からみると、
日本の強さでもある。

さて昨日は、
商業経営問題研究会11月例会。  
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午後1時半から、東京・芝の機械振興会館。

和田光誉さんのご報告。
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和田さんは、長らく長崎屋の広報を担当されていて、
私はもう30数年のお付き合いになる。

その和田さんの視点は、「GMS中間決算値」から見出される傾向について。

日本でGMSといわれる総合スーパー企業の今回の中間決算は、
惨憺たるものだった。

イオン・リテール、イトーヨーカ堂、ダイエー、ユニー、
イズミ、平和堂、イズミヤ、フジ、イオン九州とイオン北海道。
この10社の2009年8月中間期営業収益総計は3兆3393億円。
しかし営業利益は、ひどく落ち込んだし、
全社とも既存店は前年割れ。

2007年8月期中間決算から2008年8月期、
そして2009年8月期の中間決算を比較する。

すると、「増収増益⇒増収減益⇒減収赤字」と変化する。

これが和田光誉さんの分析。

さらに粗利益率は、10社ともに前期比マイナス。
10社平均で26.4%で、前年対比マイナス0.9ポイント。
販売費・管理費平均は28.6%で、こちらはマイナス0.1ポイント。

従って、粗利益-販売費・管理費=マイナス1.8%  

すなわち総合スーパーの店頭商売は、全社平均で赤字となる。

企業別にみると、この数字が黒字になるのは、
広島に本拠を置くイズミと松山に本部を要するフジだけ。

イズミは粗利益29.7%で、販売費・管理費22.3%。
フジは、25.0%と24.3%。  

全員での討論は、
「もうGMSはだめな業態なのか」というところに達した。
そして「この業態を蘇生するには、どんな手立てがあるか」となった。

最後に、その方法論を、
商業経営問題研究会として研究し、
何らかの提言をしようということになった。
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私は、最後に発言した。

第一に、イズミとフジ、さらに沖縄のサンエーを加えて、
利益を出し続けている総合スーパーの検証が必要であること。

第二に、欧米の市場とハイパーマーケットの研究が必要であること。
アメリカのウォルマート、フランス本国のカルフール、
さらにイギリスのテスコ・エクストラ(4600~9200㎡ハイパーマーケット)。
これらはみな、好調である。
その上で、日本の競争環境を考慮して、
総合スーパー業態の蘇生法を提案したい。

ただし、私の考える鉄則がある。
「衰退業態は、立地が極端に限定されてくる」  
しかしこの適正立地の店ならば、衰退業態といえども、
繁盛することができる。

もちろんマネジメント、マーケティングにおいて、
ある一定以上の条件を満たさねばならないが。

総合スーパーも百貨店も、小売業である。
従って、円高・株安の景気の影響を受けるが、
経営感覚と消費感覚は違うもの。

消費感覚のうえに成り立つビジネスである限り、
その業績低迷を、景気悪化のせいにするわけにはいかない。

<結城義晴>  

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