結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年04月21日(水曜日)

イオン岡田元也社長「PBなくしては立ち行かなくなる」発言の真意

サクラの季節が過ぎ、
ツツジのシーズンに入った。
しかし、今、この花もいい。

菜の花。 

多摩川の菜の花。

菜の花畑に入日薄れ
見渡す山の端霞深し

「朧月夜」

いい季節です。

私は、とても、充実しています。
原稿やレジュメ、テキストづくりに、
毎日毎日、追われてはいても、
朝一番でブログを書いて、
それからその日の仕事に勤しむ。

仕事は私を待っている。
仕事は私をせきたてる。
そして仕事は向こうからやってくる。  

そして、
朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝。  

まだまだ勉強しなければならないこと、
調べねばならないこと、
整理しなければならないこと、
行かねばならないところ、
見なければならないものなどが、
列をなしている。
山積している。

それは、気持ちが外に向かって、
解放されているからだ。

皆さんも、どうぞ。
自分の気持ちを解放する。
外に向かって。

しかしそのためには、
内なる問題を解決しておかねばならない。

外に向かって、解放する。
内なる問題を、解決する。  

両立させなければならないわけですね。

それが実はストレスをためないことになる。

「内憂外患」の正反対の環境をつくる。  
自ら意志をもって。

これは地位の高い人や偉い人に限ったことではない。
みんな、それなりに、「内憂外患」の種をもっている。

それを、内なる問題を解決して、
自分を外に向かって解放する。

それが「幸せ」というものです。

さて、今日の日経MJのコラム。
「消費見所カン所」  
イオンの岡田元也社長がコメントしている。

イオンの決算会見で、岡田さんは、
プライベートブランドの推移グラフを示した。

2009年度のPB売上高は4400億円。  
これまでの経緯は、以下。
2003年度 1,632億円 前年比124.70%
2004年度 2,037億円 124.80%
2005年度 2,040億円 100.10%
2006年度 2,201億円 107.90%
2007年度 2,647億円 120.30%
2008年度 3,687億円 139.30%  

それが4400億円に、前年比119.34%。  

岡田さんは、言う。
「ナショナルブランドの攻勢が始まる」  

まあ、当たり前。

記事には、
「メーカーの技術革新などでNBの品質が高まり、
価格も小売業のPBに近づいてきた」とある。  

これは、明らかに、
コモディティ化現象の発生を示している。  

品質が安定し、向上しているのに、
価格が下がる。

そうなると、商品の同質化が進み、
コモディティ・アイテムが増える。

だからイオンは、
「本物のPBをつくらねばいけない」となる。  

本物のPBは、大きく4つに分類できる。
これは私の分類。

(1)[エコノミー・ブランド]  
トレードオフによって、
ナショナルブランドに比較して低価格を狙う。
イオンでは「トップバリュ」  
     
(2)[クオリティ・ブランド]  
品質の向上を狙う。
イオンには「トップバリュセレクト」がある。

(3)[ライフスタイル・ブランド]   
新しいライフスタイルを提案するもので、
これは多様化する。
イオンには、数種類あって、今後も増えていく。
「トップバリュレディミール」
「トップバリュ共環宣言」
「トップバリュグリーンアイ」
「トップバリュヘルシーアイ」

(4)[コンペティティブ・ブランド]  
「ファイター・ブランド」とも呼ばれる。
すべてのブランドに対して競争的低価格を狙う。
イオンの場合、「ベストプライスbyTOPVALU」

岡田さんの言う「本物のPB」とは、
このラインアップのそれぞれを充実させることだ。

このコラムで最後に語っている。
「NBを安売りする消耗戦を避けるには、
PBが切り札となる」  

これもNBのほとんどがコモディティ化してくると、
そのNBの「安売り大会」や「消耗戦」となることを示している。

コモディティ化した品種分野では、
①ブランド価値は下がる。
②代替品でもよくなる。
③価格にこそ価値が生まれる。

そこにエコノミー・ブランドが入り込み、
さらに消耗戦が進むと、
ファイター・ブランドが投入される。

イオンの「ベストプライスbyTOPVALU」に対して、
セブン&アイ・ホールディングスには「ザ・プライス」ブランドがある。

もちろん、クオリティ・ブランドもライフスタイル・ブランドも、
「本物のPB」のラインナップの中で、
重要な役目を果たす。

だから岡田さんは言う。
「PBがなければビジネスが立ち行かなくなる」  

これはあくまで、イオンのポリシー。
だから他者がイオンのポリシーを云々する意味はない。

「わが社にはPBは必要ない」という会社や経営者がいても、
もちろんよろしい。

しかし、規模における日本の双璧のイオンのトップが、
PB無しには「立ち行かなくなる」と発言している。

これは、重い。

アメリカやヨーロッパを見ていると、
この岡田さんの実感はよく理解できる。

だがここは日本。

日本のメーカーや産地、卸売業が、
PBの問題をいかに整理し、
自らのポリシーとするか。

「内憂外患」と捉えるか。

「内なる問題を解決し、
外に向かって解放する」  

それができるか。

ポリシーは長期にわたって変えてはならない。

すなわち長期的な展望のもとに組み立てられる。

岡田元也は、信念をもってPBに取り組み、
信念のもとにPB問題に対して発言している。

他者にも、やはり、
「信念」は不可欠である。

正念場に辿り着きつつあることは、
確かなようだ。

<結城義晴>  

[追伸]
二宮護氏の「物流業界の基礎知識」ブログ
アップされています。
今週は「物流の機能」についてを考察。
ぜひ、読んでください。

さらに、杉山先生の「流通仙人日記」にも、
today!と新着ブログがあります。
人気連載も40回を超え、いよいよ佳境。
SMの競争力強化の視点 vol.41

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