結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2014年04月22日(火曜日)

はんしんビジネスカレッジ『竹林舎』講義と「小型店は難しい」

今日も雨。

春の長雨?

指折り数えてみると、
2週間ぶりの我がオフィス。
横浜の商人舎へ。

自分のデスクに座ると、
きれいに片付いていて、
気分が落ち着く。

ありがたい。

そして午後2時半頃、
そのオフィスを発って、
埼玉県飯能へ。

2時間の旅。

飯能は、
故杉山昭次郎先生の住処。
通称「飯能の流通仙人」。
商人舎最高顧問。

『マス・カスタマイゼ―ション』が、
絶筆となった。
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発刊は㈱商人舎。

いい本です。
私の現在の主張と、
完全に同期しています。

その飯能信用金庫研修所で講義。
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はんしんビジネスカレッジ『竹林舎』。

飯能信用金庫と、
立教大学ビジネスデザイン研究科の、
コラボレーション講座で、
今年で第8期となる。

まず、木﨑幾久さんの挨拶。
竹林舎コーディネーター。
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それから猪股信吾講師。
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8月の講座を担当するが、
今日はその事前質疑。

猪股さんは、ご存知、
結城ゼミ第2期生のWebコンサルタント。
商人舎Web会議でもいつも、
鋭い提案をしてくれるが、
竹林舎でも重要な役割を果たしている。

そして今日の講師は、結城義晴。
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テーマは、
コモディティと脱コモディティのマーケティング。
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私が最近専門にしているテーマ。

Prologueは、
「店は客のためにある」。

そして『商売十訓』。
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その『十訓』のスライドを背負って講義。

最近はほぼ必ずと言ってよいほど、
「商業界精神」の伝道者を演じている。

写真撮影は猪股さん。
上手だ。

午後5時過ぎから8時過ぎまで、
10分の休憩をはさんで、
約3時間。

最新の情報を込めて、
一気に語った。
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結論の一つは、
「変化に慎重であれ」
憶えておいてほしい。

そして最後に、
ひとりずつに課題レポートを課す。

講義をしっかりと聞いて、
その後、自分でしっかりと考える。
その時間こそ、経営者にとって、
何よりも大事だ。

議論することは、
極めて有効だ。

しかし最後は自分の頭で、
自ら考えなくてはならない。

考えるためには何より、
書くことが良い。

講義と夕食が終ってから、
事務局のお二人と写真。
立教大学准教授の青淵正幸さんと木﨑さん。
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ありがとうございました。

そしてレッドアロー号で池袋まで。
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西武鉄道池袋線の特急。

3時間立ちっぱなしの講義は、
ちょっと疲れたが、
心地よい疲労だった。

さて、講義のなかでも語ったが、
今日の日経新聞一面トップ記事。
「スーパー、出店の4割小型店に」

この記事が一面トップを飾ること自体、
私にとってちょっとうれしい。

「スーパーが都市部で、
小型店の出店を増やす」。

しかし日経の「スーパー」という言い回し。
いつも気になる。

業態概念では、
「総合スーパー」と「食品スーパー」は、
明らかに異なるからだ。

欧米では、鮮明に分類する。
総合スーパーはハイパーマーケット、
食品スーパーはスーパーマーケット。

前者は「ハイパー」と略され、
後者は「スーパー」と略される。

そしてこの記事に見る限り、
固有名詞で登場したのは、
「ハイパー」の事例ばかりだった。

しかし「小型店問題」は、
2007年に㈱商業界を退社して以来、
私の主張の基調を成しているテーマだ。

2007年の11月、
偶然にも私は、
米国ロサンゼルスで、
フレッシュ&イージーのオープンに、
立ち会った。

その時に強く感じたのが、
今後、都市部の小型店開発が、
急速に広がること。

英国テスコが、
満を持して米国進出。

その先兵となったのが、
新フォーマットのフレッシュ&イージー。

このインパクトを受けて、
ウォルマートがマーケットサイド、
セーフウェイがザ・マーケットを、
それぞれ出店した。

いずれも新しいフォーマットだった。

しかし、この小型店は難しい。
これも一貫した私の主張。

フレッシュ&イージーは米国撤退、
マーケットサイドはプロジェクト変更で、
ウォルマート・エクスプレスへ転換、
ザ・マーケットは2店だけで、
止めてしまった。

アメリカで成功させているのは、
ドイツのアルディ、
そしてトレーダー・ジョー、
ホールフーズ・ミニ。

テスコはイギリス本国で、
テスコ・エクスプレスを、
大成功させている。

テーマ資源としては、
実に大きな市場が潜んでいる。
しかし実行して成果を上げるには、
これまた実に大きな課題がある。

その「ダウンサイジング」。

日経記事は、指摘する。
主要小売業22社の2014年度の出店数は
合計195店。
このうち84店、
「全体の43%が、
標準より小さい店舗となる」。

「小型店の定義は各社で異なるが、
売り場が1000平方メートル以下の場合が多い」。

イトーヨーカ堂。
食品中心の店舗を最大12店。
大型標準店はたった1店。
13年度は全体で9店、
小型が6店、大型が3店だった。

ダイエー。
小型ディスカウント店ビッグ・エーを、
20店出店予定。

これは13年度比2倍超。

ドイツのアルディの日本版で、
このビッグ・エーが、
最初に日本に登場した時にも、
私は『食品商業』誌上で、
レポートし、分析した。

ユニー。
出店44店のうち、「ミニピアゴ」が38店。
13年度の出店実績の3倍になる。

記事は小型店出店加速の理由を二つ挙げる。
第一が人口問題。
総務省の人口推計では、
人口増加率トップは東京都の0.53%。
これは12年10月から13年9月までの推計。

さらに高齢化が進む。

国立社会保障・ 人口問題研究所の推計。
2010年、東京都の65歳以上の高齢者数は、
20.4%だった。
それが2025年に25.2%に上昇する。

第二は建築コスト問題。
小売業六重苦などといわれる。
その一つの建築コストの高騰。

2014年度の新規出店設備投資額。
それを公開した10社の総額は753億円。
前年度実績比プラス5%に過ぎない。

高騰しているのに微増。
それは小型店計画が多いから。

記事でも指摘されているが、
コンビニの側は逆に大型化。
標準型よりも面積が広い店をつくる。
ローソン・マートがそれだし、
セブン‐イレブン登戸店実験がそれだ。

こちらは大型化。

かくて、300㎡から1000㎡、
300坪未満の小型スーパーマーケットが、
大流行することになる。

私はこれらを、
コンビニエンスストアに対して、
エクスプレスストアと名づけている。

これらの現象は、
業態からフォーマットへ、
大変化してきた証しでもある。

しかし再びみたび、
声を大にして言っておこう。
「小型店は難しい」

大いに可能性がある、
魅力的なテーマは、
それ以上に大いに、
困難な課題を有している。

〈結城義晴〉

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