結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年10月26日(月曜日)

長期政権が目的化してTPPにも軽減税率にも官僚化の兆候

Everybody! Good Monday!
[2015vol43]

2015年、第44週。
10月最終週にして、
今週の日曜日から11月。
DSCN0870-4

だから土曜日はハロウィン・サタデー。
weekly商人舎の日替わり連載。
月曜朝一・2週間販促企画。

そのあたり、しっかり書いてある。

それから、Daily商人舎では、
小売り4業態の9月度実績総括
総合スーパーがプラス2.9%、
スーパーマーケットがプラス2.3%、
百貨店がプラス1.8%、
コンビニエンスストアがプラス1.3%。

面白い。

さて、政治と商業の関するテーマ二題。
まず環太平洋戦略的経済連携協定。
Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement
略してTPP。

私は日本の商業や商売にとって、
大きな転換点だし、
大いなるチャンスだと思うが、
それでも残念ながら、手放しで喜べないし、
額面通りには受け止められない。

政府や行政が、
自分に都合のいい内容を裏に込めていて、
それが少しずつ明らかになってくる。

しかしそれでも、
大きな転換点と絶好の機会が、
やってきていることは変わらない。

先週末の日経新聞。
「焼き肉・ワイン、TPPで安く」の記事。

「値下がりが期待できる代表格は牛肉」
タンやハラミなどの関税は、
協定発効と同時に12.8%から6.4%に半減し、
11~13年目になくなる。

ワインは現在、
15%もしくは1リットルあたり125円のうちで、
安い方の関税がかかる。
それが8年目に撤廃。

価格に占める関税の割合が高いのが、
1000円以下のワイン。

1000円ワインならば、関税撤廃で875円。
1割強のダウン。

水産物ではめんたいこの材料になるタラの卵。
国内流通量の3割程度が米国産。
現在は関税10%。

発効時から段階的に下がり、11年目に撤廃。

一方、価格への影響が読みづらい品目。
例えば豚肉の関税。
肉の価格帯によって三つの仕組みがある。
安い肉と高い肉は関税が下がる。
しかし「差額関税制度」は維持され、
これは仕組みが複雑。

これなど行政の作戦。

スーパーマーケットの店頭価格は不透明。
ただし高価格の豚肉は関税が下がって、
大いに期待できる。

私がたびたび強調するのが、
「バリュー・エンジニアリング」の考え方。

TPPによって、このコンセプトは、
ますます重要になる。

そして顧客やマーケットのマインドは、
「関税撤廃」⇒「安くなる」一色。

このマインドコントロールには、
応えなければいけない。

もう一つは、軽減税率問題。

自民党の宮沢洋一税制調査会長が明言。
「2017年4月に消費税率を10%に引き上げる。
その際に軽減税率を導入する」

軽減税率の対象品目に関して、
公明党は「酒を除 く飲食料品」と主張。
宮沢税調会長は「それは困難」との認識。

11月中旬までに、
自民党軽減税率案がまとめられる。

ここでも政府と行政のご都合主義が、
出てくるに違いない。

経済10団体は、
「軽減税率」反対を表明している。
経団連や日本商工会議所、
それに生団連、日本チェーンストア協会、
日本スーパーマーケット協会など。

特に日本スーパーマーケット協会は、
ご丁寧にも、低所得者対策として、
「給付付き税額控除」導入を提案している。

経済団体の反対理由の一つは、
軽減税率導入に伴う経理事務負担。

これも「アベノミクス三本の矢」の成長戦略に反する。

日 本経済新聞社とテレビ東京の最新世論調査。
軽減税率導入「必要」が74%、
「必要でない」は17%。

こうして、有権者のいる991世帯の回答から、
世論がつくられていく。

ちなみに、「新三本の矢」に関しても、
正当な批判がある。

日経新聞『大機小機』
コラムニスト隅田川氏が指摘する。

「強い経済」で名目国内総生産600兆円、
「子育て支援」で出生率1.8、
「安心につながる社会保障」で介護離職ゼロ。

「かなり疑問点が多い」

その第一の根拠。
「これまでの3本の矢の評価がない」

三本の矢は「大胆な金融緩和」「財政出動」
そして「成長戦略」。

これは「デフレ脱却」の目標実現のための、
政策パッケージだった。

しかし2%の物価上昇率目標は、
遠のくばかり。
「賃金上昇→消費増大」のメカニズムも、
前々、機能せず。

「成長戦略」など、
まったくこれからのこと。
「金融政策の出口」である、
財政赤字の処理も手付かず。

「これまでの3本の矢は、
思い切った政策手段の採用を訴えて
経済の沈滞ムードを払拭するのに
一定の役割を果たした。
しかし、新3本の矢は、
政策的裏付けのない
望ましいゴールを示しただけ」

軽減税率導入も、
成長戦略に反する。

低所得者対策を、
軽減税率導入で行うというのは、
全くずれてしまっている。

ヨーロッパの軽減税率も、
20世紀の考え方で、
いまや大きな改革が迫られている。

要は、安倍政権の目先の人気取り。

私は基本として、日本にとって、
長期政権が必須であると考えている。

しかし長期政権が見えてきたら、
本質的で抜本的な改革を続ける。
それが目的だ。

必要のない政策で人気を稼ぎ、
長期政権が目的化することは、
日本の社会にとって好ましくないし、
本末転倒だ。

少し、憤慨しつつ、
今週も、Good Monday!

〈結城義晴〉

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