結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年01月07日(土曜日)

「粥有十利」とマックの期間限定品と「来てる」もの不要論

1月7日土曜日は、
人日の節句。
七草粥を食す。
もちろん春の七草。
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そして正月明けの3連休初日。

日経新聞巻頭コラム『春秋』

「正月七日、雪のない所から菜を摘む」
清少納言の「枕草子」から。

7種の菜を吸い物にする習わしがあった。
おかゆになったのは、室町時代。

「かゆには十の利益あり」
福井県永平寺の修行僧は、
食事の前に経文を唱える。

「粥有十利」という。
「しゅうゆうじり」と読む。
仏教用語。

第1は色。
体の色つやが良くなる。
第2は力。気力が増す。
第3は寿。長命となる。
第4は楽。
食べすぎず、体が安楽になる。
第5は詞清辯。
言葉が清くさわやかになる。
第6は宿食除
前に食べた物が残らず胸やけもしない。
第7は風除、風邪もひかない。
第8は飢消。
消化よく栄養となって飢えを消す。
第9は渇消。喉の渇きを止める。
そして、
第10は大小便調適。
便通がよくなる。

いいことばかりの粗食の七草粥。

是非とも食べたい、
お勧めしたい。
売り込みたい。
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さて、日本マクドナルド。
これも日経新聞『企業・消費』欄。
2016年の年間既存店売上高は、
前年比20.0%増。

既存店の増収は2011年以来5年ぶり。
2014年7月に発生したのが、
使用期限切れ鶏肉問題。

中国の上海福喜食品が火元。
製造し卸売りした食肉が、
消費期限切れだった。
7月21日には、チキンマックナゲットに、
この期限切れ鶏肉が
含まれている恐れありとして、
販売中止。

さらに2015年1月には、
異物混入問題が発生。

以来、急落し続けたマックの人気。

今、回復基調。

CEOは2013年8月から、
サラ・カサノバ。
原田泳幸前CEOと交代した途端、
問題が噴出した。

私はサラをずっと暖かく見てきたが、
成果が出てきてうれしい限り。

年間客数は9.1%増、
客単価は10.0%増。

理由の第1は商品政策。
昨年4月販売の「グランドビッグマック」
520円が想定の2倍近い売れ行き。
「高単価な期間限定商品」が好調。

第2は、500店規模で実施した改装。

そして第3は「ポケモンGO」関連の施策。

12月のマーチャンダイジング、
プロモーションがすごい。

12月7日(水)からの期間限定。
チキンマックナゲット人気ソース再登場。
クリーミーチーズソースと、
フルーツカレーソース。
さらにナゲット15ピース特別価格390円。

12月14日(水)からの期間限定販売。
冬の風物詩「グラコロ」、
23年ぶりのリニューアル。
超グラコロと超デミチーズグラコロ。
シャカシャカポテト トマトクリームも。

12月16日(金)からの期間限定販売。
仕掛け付きのおもちゃ8種類。
ハッピーセット妖怪ウォッチ。

12月23日(金)~25日(日)の3日間限定。
クリスマスパーティー向けのセット、
チキンマックナゲット クリスマスキャンペーン。
ナゲット30ピース特別価格750円。

さらに年明けして、
2017年1月6日(金)からの期間限定販売。
ハッピーセット「スーパーマリオ」
ゲーム・キャラクターの玩具が12種類。

そして2017年1月6日(金)投票スタート。
第1回マクドナルド総選挙開催。
日本一のバーガーを決める。
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この連続的なプロモーションと、
それに連動したマーチャンダイジング。
Plan Do Check Act。

計画⇒実行⇒検証⇒再実行。

その底辺に流れているのは、
「非定番」の考え方。
つまり期間限定。

英語では定番を「ステープル」(Staple)、
非定番を「シーゾナル」(Seasonal)という。
季節品は「シーズナブル」(Seasonable)。
それではなく、期間限定の非定番商品。

このシーゾナルのPDCAを回す。

マクドナルドがそれを示している。
これによってマックは、
2年をかけて客数と売上げを取り戻した。

さて糸井重里の「ほぼ日」
「今日のダーリン」は糸井の巻頭エッセイ。

「プロ野球の人気に
影が差してきたとか言われて、
サッカーのJリーグがスタートしたとき、
『やっぱり、おれの目をつけていた
サッカーが来たろ?』
とか自慢そうに胸を張っていた人、
いたと思うんだよね」

こんなたとえを連発。
「いわゆる銀塩カメラが
ふつうに『カメラ』だった時代に、
これからは『デジタルカメラが
来るんだよ』と、
だれよりも先に、
デジタルカメラを買った人、
いたよね」

「これからはインターネットが
来るんだと言って、
『ほら、やっぱり
言ったとおりになったぜ』と、
得意になっている人も、もちろんいた」

「必ずIoT来るから、
いま知っとかないと大変だよ」
「もうじき絶対、
Blu-rayが来るから」

そこで糸井。
「来てる」とか「来る」とか
言いたがる人は、
いつの時代にも
必ずいるものだよ。

なにが目的で、
「来る」とか「来てる」とか言うのか、
言ってる本人にも、
よくわからない。

「来てる」「来る」に賭けて
大成功したという人も、
いないわけじゃないとは思うのだけれど、
そういう人は、ほんのひと握りだろう。

「どんな『来てる』も『来る』も、
ずいぶん遅くなってから
知ったり使ったりしても、
ぜんぜん不自由も不便もしないものだ」

「なんにも先取りしない人が
ハイブリッドカーに乗ってて、
そんなつもりのなかった人が
スマートフォン使ってて、
情報に疎いという人たちが
新しい街で食事をしている』

そして結論。
「来てる」とか
「来る」とかに関して、

まったく興味を
持ってなくても、

なんの不都合もない。

いま、そういう考え方が
「来てる」んじゃないか…?

かつて荒井伸也さんが言っていた。
もちろんサミット㈱元社長、会長、
オール日本スーパーマーケット協会、
元会長、現名誉会長。

「スーパーマーケットは、
新幹線を開発する必要はない。
私鉄でいいんです」

私鉄沿線の自分のお客様を、
十二分に満足させればいい。

蛇足のような、
しかし糸井の極め言葉。
「早めに知っておくと、
いいことありそうに
思えるんだよね」

自分の顧客を知って、
PDCAサイクルを回す。

それが「粥有十利」のような、
不変の効用をもたらしてくれる。

〈結城義晴〉

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