結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年06月23日(土曜日)

宮谷小学校同窓会と「雨の日に物を考える」

「梅雨」は三分される。
第1は、梅雨入り後の序盤、
第2は、梅雨の中盤、
第3は、梅雨明けの前の終盤。
関東ならば6月8日ごろから、
7月20日ごろまで。

だから今は梅雨の中盤。

第1の序盤はしとしととした長雨。
第2の中盤は「梅雨の中休み」でもあって、
ときには晴れ間が出る。
第3の終盤には集中豪雨や雷雨が発生する。

しかし中盤の今日は、
朝からずっと雨模様。

銀杏の緑が深い。
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花壇の花も雨に濡れて、
生き生きとしている。
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朝日新聞「折々のことば」
鷲田清一さん編著。
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今日は第1147回。

雨の日は、
しんみり物を考えるには
もってこい。
人間には
そんな日が必要なのだ。
(アルムおんじ〈ハイジのおじいさん〉)
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「1歳で父母を亡くし
叔母に育てられたハイジは、
故あって祖父に預けられる」

「村人に煙たがられる彼も、ハイジには、
摘んだ花が萎(しお)れる理由や
鷹(たか)の叫びの意味、
風との対話や夕焼けの美しさについて、
いつも易しく、深く語る」

「足りないものを補いあう
人と自然の交わりを
ハイジは彼の下で学んでゆく」
(「アルプスの少女ハイジ」から)

雨の日にしんみり物を考える。
人間にそれが必要だとすると、
梅雨はもってこいの考える時だから、
人間に梅雨は必要だ。

今日の雨の土曜日は、
横浜市立宮谷(みやがや)小学校同窓会。
その総会と懇親会。IMG_5321.JPG8

110年の歴史を持つ小学校で、
横浜では名門の誉れが高い。IMG_5352.JPG8

総会が終わると記念撮影。IMG_5322.JPG8

110年の歴史を背景に、
集まった卒業生たち。
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この中で最高齢は、
昭和16年卒業の金子五久雄さん。IMG_5325.JPG8

私は得意のGo! Go! ポーズ。
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も一度! 若い!!
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そして同級生と同じテーブルで懇親。

右が藤代喜美子さん。
旧姓は仲谷喜美子さん、
54年前はマドンナだった。
左が若松寛さん。
中が4年先輩の舩橋光子さん。
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私たちが子どものころも、
人と自然の交わりがあった。
それが足りないものを補い合っていた。

雨の日の同窓会。
物を考えながら、
そんなことも話し合った。

最後に全員で校歌斉唱。  IMG_5336.JPG8

卒業生の高木東六作曲、高田敏子作詞。IMG_5348.JPG8

壇上には第24代校長の中川智子さん。IMG_5337.JPG8
昭和15年にできた旧校歌も歌った。

物を思いだしながら、
考えながら、
歌った。

朝日新聞DIGITALの連載は、
「福岡伸一の動的平衡」
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一昨日の掲載は、
「夜生まれ、朝消えるもの」

「昨夜、寝る前に思いついた
すばらしいアイデア。
一晩明けて、朝、
もう一度考えてみると、
それはつまらない、
取るに足らない思いつきに過ぎなかった。
そんなことがよくある」

あるある。

「まるでお祭りの夜店に
ならんでいたお面や駄菓子、
あるいは光るリングが
あれほど魅惑的に見えたのに、
次の日になるとその輝きは
すっかりくすんでいるのと似ている」

福岡さんは「光るリング」のメカニズムを、
科学者らしく解明する。

「プラスチックチューブの中にもう一層、
薄いガラス製のアンプルが封入されている。
アンプルの中に溶液A、
アンプルとプラスチックチューブの間に、
溶液Bが入っている。
チューブを曲げると、ガラスが割れ、
溶液A(励起剤)とB(色素剤)がまざり、
蛍光反応が起きるという仕掛けだ」

だから光るリングは時間とともに、
実際に化学反応が減衰してしまう。

「そういえば最近は記憶力自体が減衰し、
寝る前にすばらしいアイデアを
思いついたことまでは覚えているのに、
朝になるとそれがなんだったか
思い出せないことがある。情けない」

同感だ。

福岡さんが言うのだが、
政治家の座右の銘にあるそうだ。
「朝は希望に起き、
昼は勤勉に働き、
夜は感謝に眠る」

調べてみたら麻生太郎副総理だった。

私が使う言葉と同じだ。
「朝に希望・昼に努力・夕に感謝」

福岡さんは一言。
「健全すぎる」

う~む。
麻生太郎さんが使うのなら、
それもあるかも。

私は商人の日々の生き方として、
とてもいいと思っているのだが。

最後に福岡さんの好みの謎かけ。
「夜ごとに生まれ、朝死ぬものは?」

「その答えもまた希望である」

雨もまた、私たちに、
希望を与えてくれる。

〈結城義晴〉

2018年06月22日(金曜日)

「ヒエラルキーが解体する日」と「そうなるに決まってる」こと

夏至の次の日でも、
昼が長い。

ずいぶん得をした気分だ。
損得よりも善悪を先に考えよう。
しかしそれでも、
昼の時間が長いことで、
得した気分。

横浜商人舎オフィスに、
ビデオクルーがやってきて、
今日は撮影。

曽根修さんとカメラマンの秋田耕平さん。
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曽根さんは㈱万代総務部付
業務サポートチームシニアリーダー。
秋田さんは㈱CNインターボイス所属。

来週水曜日の6月27日、
大阪で万代ドライデイリー会総会開催。

私はいつも記念講演をしているが、
今回は出講できない。

そこで講演の代わりに、
ビデオメッセージを送ることになった。

それでも講演並みの内容を用意して、
パワーポイントを見てもらいながら、
メッセージを語ることにした。

いろいろと盛り込んだら、
30分ほどになってしまった。
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あとは編集の腕利きにお任せ。
よろしくお願いします。

最後はamazon goのGo! Go!ポーズ。
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さて日経電子版の経営者ブログ。
私の好きな鈴木幸一さん。
(株)IIJ会長で、
日本のインターネットの生みの親。
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いつも火曜日の朝、
連載を発表してくれる。

今週はミドルマネジメント研修会で、
とても忙しかったので、
鈴木さんのブログを、
問題にする時間もスペースもなかった。

タイトルは、
「すべてのヒエラルキーが解体する日」

鈴木さんの若いころの話。
ずいぶんと触発された。

「私の関心は、終始、50年近く前の、
この技術が確立されたら、
あらゆるツリー構造の仕組みが
壊れるのではないかという衝撃であった」

この技術とはインターネット。

そのインターネット以前。
「国の公益事業者であり、
通信全般を担い、
膨大なインフラ網を
構築、運営してきたのは
電話会社である」

「交換機を基本とした電話という技術は、
今更なのだが、その構造は、
中央集権的なヒエラルキーを守り、
設計から運用、サービスまで、
すべてを担ってきたのである」

鈴木さんはIIJという会社を設立して、
インタ-ネットサービスの事業を、
スタートさせようとした。

しかし「長いこと役所ともめた」

その根幹にあったのは、
インターネットの特性である。

「最終的にだれが
管理・監視するのか明確でなく、
中央集権的なヒエラルキーを持たない、
アナーキーな仕組みそのものに
あったのではないかと思う」

役人や電信電話業界の人々。

「従来の中央集権的なヒエラルキーの上で、
成り立っていた仕組みを、
根幹から揺るがすことに対する、
漠然とした恐怖感があったのかもしれない」

小泉純一郎元首相の「郵政民営化」も、
このヒエラルキーとの闘いだった。

「当時は、インターネットの持つ
破壊的な本質を
理解していたわけではなく、
100年以上も続いた
通信=電話といった基盤が揺るぐとは、
想定もしていなかったと思う」

「通信事業におけるヒエラルキーの
頂点にある国の行政機関としては、
違和感と漠然とした不安を
感じとったのではないか」

鈴木さんのインターネットだけではない。
ヤマト運輸の小倉昌男さんは、
「クロネコヤマトの宅急便」のために、
運輸行政のヒエラルキーと闘った。

そして流通革命の中内功さんをはじめ、
伊藤雅俊さんや岡田卓也さんは、
川上から川下へのヒエラルキーと闘った。

何かと闘っているときには、
鬱屈したものがあるのは事実だが、
勝利してしまうと、
あとは安穏とした世界に埋没しやすい。

流通革命も次の段階に入った。
宅急便も踊り場を迎えた。

インターネットをベースにした、
amazonやFacebook、Googleが、
かつてのヒエラルキーとの闘争者から、
マーケットを奪っていく。

「ほぼ日」の糸井重里さんも、
昨日の「今日のダーリン」で書いている。
hoboniti

糸井さんは20年前、インターネットが、
「そうなるに決まってる」と考えた。
そしてweb siteの「ほぼ日」を始めた。

「少なくとも何十年は
続きそうなことについて、
“そうなるに決まってる”と、
言えなくては意味がない。
だって、なにをするにも
ほんとうに取り組むには、
時間がかかるものだから」

私は「商業の現代化」を、
「そうなるに決まってる」と思っている。
知識商人の時代の到来も、
「そうなるに決まってる」
業態からフォーマットへの転換も、
「そうなるに決まってる」
「ポジショニング戦略」だって、
「そうなるに決まってる」と考えている。

そして、糸井さんが今、
「これなんじゃないかと思ったのが、
“こころの時代”という、
言い古されたテーマだった」

「食べることで腹を満たすように、
食べることのようにこころを満たす」

「言い換えただけじゃないか、
古いじゃないか?
そう、ずっと
言われていることなのだけれど、
ほんとうにそれが、
生きるための必須の栄養であると、
みんながふつうに
考えるようになると思うのだ」

なるほど。

「いま、あえて
“そうなるに決まってる”ことを探すなら、
“こころを満たす”が、
食事のようになるということ」

賛成だ。

ただし、そうなるためには、
ヒエラルキーとの闘いがある。

「こころを満たす」が、
「食べること」のようになるとき、
闘うべき相手は誰だ?
超えるべきものは何だ?

〈結城義晴〉

2018年06月21日(木曜日)

夏至の商人舎MMS「悔いなく暮れてゆきにけむ」

夏至の日や湯どころの湯に身を浴す
〈2001年8月 村越化石「濱」より〉

2018年の夏至です。

昨日から降り続いた雨で、
ホテルの前の千歳川は濁流。 IMG_5450-1

2日前には釣り人。
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今朝は釣り人の影も見えず。
川中の石も水流に隠れた。IMG_5454-1

商人舎ミドルマネジメント研修会。
略して商人舎MMS。

3日目の朝8時15分から、
第2回理解度テスト。
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昨夜も遅くまで、
復習に余念がなかった受講生たち。
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計数問題は電卓を叩く。DSCN3912-1

さらに電卓を叩く。
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5問で30分。
計算したり、記述したり、
自分の意見を考察したり。

結構ハードな試験だ。DSCN3919-1

終わると笑顔。
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一気に場が和んだ。

お疲れさま。
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3日目の第1・2講義は、
高野保男さん。
タクト企画代表。
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もちろん作業システムの第一人者。
レイバースケジューリングプログラム。
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講義の最後には、
受講生からの質問を受けてくれた。DSCN3937-1

積極的に質問したのは、
(株)静鉄ストアの井出弘之さん。
店舗運営部スーパーバイザー。
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高野先生は問題を整理して、
経験法則をもとに、
実践的なサジェスチョン。
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㈱マツモトの松本純さん。
開発総務部マネジャー。
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そして蔵谷剛さん。
㈱関西スーパーマーケットの
青木店グロサリーチーフ。
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高野さんに感謝して写真。DSCN3962-1

そして最後の2時間半の講義は、
結城義晴。

今朝の第2回理解度テストの解答と解説。
さらに財務問題の要点を確認。
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それからチームワークの手法。
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ウェグマンズとホールフーズの、
それぞれのチームマネジメントを、
スライドで紹介しながら、
ケン・ブランチャードのチームワーク、
ドラッカーのマネジメント。
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昼食をはさんで総括講義。

業態とフォーマットについて講義し、
さらにミドルマネジメントに必須の、
経営戦略論を駆け足で解説。DSCN3995-1

最後の最後は、
サービスとイノベーション。
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そしてメッセージは、
「自ら変われ!」DSCN3987-1

3日間にわたるご清聴に感謝。DSCN3593-1

大きな拍手をもらって、
すべての講義を終了。DSCN4023-1

講義が終わると、
受講生たちは全国に帰る。
南は九州、北は青森。

熱海駅組のバスを見送る。
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バスが見えなくなるまで、
手を振って見送る。DSCN3596-1

続いて湯河原駅組。DSCN3599-1

第13回ミドルマネジメント研修会。
2泊3日は充実して閉会。
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帰りの相模湾。
初島が見えた。
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夏至の海は静かだった。IMG_5300.JPG8

そして夕日。
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濃厚にあらざる夏至の夕日見し
〈相生垣瓜人「負暄」より〉
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最後に、今日の「折々のことば」
第1145回。

考えてみると、私1人で、
最初から作れる物など、
身の回りに1つもないのだ。
〈分子古生物学者・更科功〉

更科さんの著書『絶滅の人類史』から。

「みなで”力を合わせられる”ことが
人類の特徴だ」

「ネアンデルタール人はじめ
人類は20種以上いたが、
生き残ったのは
私たちホモ・サピエンスだけ」

「保育を助けあうことで
より多くの子を産んできた」

「言語を使い、食物を分配し、
モノを製作するという
相互協力の生活を
高度に発展させることで、
苛酷な環境に対処してきた」

知恵と力を合わせて働け

倉本長治の「商売十訓」第6訓を思う。

教育や学習こそ、
言語をもったホモ・サピエンスの、
最大の特徴だった。

晴れし夏至悔い無く暮れてゆきにけむ
〈再び、相生垣瓜人「負暄」より〉

〈結城義晴〉

2018年06月20日(水曜日)

サッカー日本代表の快挙と商人舎MMSのドラッカーの言葉

やってくれた。
FIFAワールドカップロシア大会。
日本対コロンビア戦。

香川真司のペナルティーゴール。kagawa.png8

そして大迫勇也のヘディングシュート。oosako.png8
俄然、期待が持てる展開になってきた。

先週のこのブログで、
「西野ジャパン」に対して私は書いた。
「まずはちょっとだけ、夢が広がった」

その夢がさらに広がった。

頑張ってほしい。

いつも、
最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

それがわたしたち日本人の心持ちです。

さて、第13回商人舎ミドルマネジメント研修会。
略してMMS。

知識商人を養成して、
商業の現代化を果たす。

場所は湯河原のニューウェルシティ。DSCN3833.JPG8

ホテルの前に橋があって、
その橋のアスファルトに書いてある。
神奈川県と静岡県の境目の線。DSCN3830.JPG8

橋の欄干にも記されている。
駿河の国静岡と、
相模の国神奈川。
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朝の8時15分から、
第1回理解度テスト。DSCN3674.JPG8
緊張感の中で、
エンピツのカサカサという音だけが響く。

第1日目に学んだことから、
設問が5題、出される。DSCN3677.JPG8

それに対して、自分の言葉で答える。DSCN3681.JPG8
自分のための理解度テスト。

30分の試験時間が終わると、
急に空気が和む。
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理解度テストが終わると、
第1講義は結城義晴。DSCN3684.JPG8

テストの回答を解説しつつ、
その内容を補足する。DSCN3688.JPG8

そして「悪い企業の兆候」DSCN3704.JPG8
その兆候からいかに、脱するか。
それが今日の私のテーマ。

第2講座から第4講座までは、
白部和孝先生。DSCN3706.JPG8

小売業の計数の基礎と応用。DSCN3709.JPG8

実際の数字の事例を使って、
演習方式を取り入れた講義。DSCN3713.JPG8

全員が電卓で計算をする。DSCN3714.JPG8

白部先生が計数管理の意味を解説する。DSCN3722.JPG8

設問に対して受講生が答える。DSCN3730.JPG8

また解説。
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あっという間に昼を迎えて、
昼食タイム。
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ランチが終わると、
休む間もなく、
高度な演習に入っていく。DSCN3763.JPG8
白部先生の講義は、
実践的ですぐに役立つ。

今年も最高水準の計数講座だった。

白部先生のあとは、
上田惇生先生がビデオで登場。DSCN3765.JPG8
商人舎ミドルマネジメント研修会は、
ピーター・ドラッカーをベースにしている。
だからドラッカーの分身・上田惇生先生に、
第1回からずっと登壇していただいた。

しかし上田先生が癌になって、
今、治療・療養中。

そこでビデオ出演。

その上田先生が信頼する講師が、
井坂康志さん。
ドラッカー学会事務局長、
ものつくり大学特別客員教授。DSCN3768.JPG8

ドラッカー・マネジメントの基本から、
フィードバック分析まで。DSCN3772.JPG8
ドラッカー研究者の一人として
一番大切なポイントについて、
実にわかりやすい講義。

今回は、「自らの強み」について、
突っ込んだ講義だった。

その「強み」の知り方を、
ドラッカーが教えてくれる。

「聞く」ときに理解するか?
「読む)ときに理解するか?

いい講義だった。

最後は受講生からのQ&A。

㈱フジの高橋慶浩さん。
フジグラン川之江店長兼食品課長。
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それに丁寧に答えてくれる。DSCN3817.JPG8

さらに質問。

㈱関西スーパーマーケットの蔵谷剛さん。
青木店グロサリーチーフ。
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井坂さんはわからないことには、
示唆を与えて自分で考えさせる。DSCN3823.JPG8
それがまた、ドラッカーらしい。

感謝の握手。
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そして今日の最後の3時間は、
ノンストップの結城義晴。DSCN3857.JPG8

マネジメントの体系を語り、
ミドルマネジメントの方法論を整理する。DSCN3844.JPG8

ほとんどがピーター・ドラッカー。
その前のアンリ・ファヨールから、
ヘンリー・ミンツバーグ、
そしてケン・ブランチャードまで。
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一気呵成に語って、
最後は受講生の質問に、
受講生が答えを考えるというスタイル。
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代表者のそれぞれの回答は、
まさに「それぞれのドラッカー」だった。

真っ先に手を挙げて
発言したのは、
㈱静鉄ストアの井出弘之さん。
店舗運営部スーパーバイザー。DSCN3891.JPG8

関西スーパーマーケットの瀬合康史さん。
奈良三条店グロサリー担当。
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フジの吉岡淳也さん。
フジグラン宇部店長。DSCN3897.JPG8

そして最後のまとめ。DSCN3900.JPG8
朝の8時に集合して、
夜の8時に終了。

夕食をとって、
また各自自習。
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明日の朝の第2回理解度テストに挑む。DSCN3905.JPG8
いつも思う。
学ぶ姿は美しい。

最後に朝日新聞「折々のことば」
第1143回。
この人でなければ
絶対ダメだと
思える人の下で
働かなければ
モチベーションを
保ち続けられない。
〈フレンチシェフ岸田周三〉

「自分が心からおいしいと思う店」
で修業せよ。
岸田シェフは言う。

「人を駆るのは、
あんなふうになりたいという憧れ。
心を激しく揺さぶられたからこそ
憧れるのだが、
あんなふうにということ以外は
実は知らない」

「だから、技術以上に
その人の表情や身のこなしを
一つ一つ食い入るように見る」

ピーター・ドラッカーも言う。
「彼の下で自分の子供を
働かせたいと思うか」

⑴そうであるならなぜか
⑵そうでないならなぜか

岸田シェフとドラッカーは、
本当に同じことを言う。
それこそ真理である。

〈結城義晴〉

2018年06月19日(火曜日)

商人舎ミドルマネジメント研修会の「文明人であることの拒否」

大阪北部地震への支援が始まった。
商人舎流通SuperNews。

イオンnews|
大阪北部地震の被災地に支援物資配送
カインズnews|
大阪北部地震に緊急支援物資ブルーシート1000枚供出

どんどん支援しよう。
ありがたいことだ。

日経新聞巻頭コラム「春秋」

「文明が進むほど
天災による損害の程度も
累進する傾向がある……」

地球物理学者の寺田寅彦の一節を引用。
1934年の随想「天災と国防」
51us2nZC+PL._SY346_
今回、死者が出たのは、
倒れたブロック塀、本棚の下敷き。

通勤電車や新幹線も長い時間、
運転を見合わせた。
水道やガス、電気などにも影響が及んだ。

寺田寅彦の忠告。
やが上にも
災害を大きくするように
努力しているものは
たれあろう文明人そのもの……」

皮肉な指摘だ。

天声人語も嘆く。
「さらに難題なのは、
天災の被害を忘れ去りがちなのも
人間ということだ」

そして再び寺田寅彦の「津浪と人間」
「地震や津浪(つなみ)は
新思想の流行などには委細かまわず、
頑固に、保守的に執念深く
やって来るのである」

「列島に宿命づけられた災害と向き合い、
恐れず油断せず、減災に知恵を集めて、
実践へと移したいものだ」

小売流通業やチェーンストアは、
頑固に保守的に執念深く、
ライフラインの役目を果たしたい。

さて今日の19日から21日まで、
商人舎ミドルマネジメント研修会。

朝、新横浜から新幹線。
丹沢がことのほか美しい。IMG_5276.JPG78

小田原で富士の頂が、
ちょっとだけ見えた。IMG_5280.JPG8

そして新装なった熱海駅。IMG_5284.JPG8

シンボルの小型機関車。IMG_5283.JPG8

駅前の仲見世通り商店街。
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今日も元気にGo! Go!ポーズ。IMG_5290

研修会の会場は湯河原。
熱海から海沿いに湯河原へ向かう。DSCN3485 (2)-1

梅雨の晴れ間。
海が空の青を映している。DSCN3495 (2)-1

湯河原の駅に立ち寄る。DSCN3505 (2)-1

ロータリーの改装が終わって、
そこには足湯ならぬ、手湯。DSCN3509 (2)-1

そびえ立つ土肥実平夫妻の銅像。
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平安末期から鎌倉初期にかけての武将。
相模土肥氏の祖で、
小早川氏の祖とされる。

そして研修会の定宿へ。
ニューウェルシティ湯河原。
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鮎釣りの季節でもあって、
ホテル前の千歳川の清流に釣り人。IMG_5444-1

野生の猿がわれわれをお出迎え。IMG_5447-1

13時から研修会がスタート。DSCN3518 (2)-1
毎回のことだが
初めの2講座は結城義晴。

第1講座では、
商業の現代化と基幹産業化のミッション。
倉本長治の「商売十訓」と、
ドラッカーが最重視した3つのコンセプト。

さらに小売業のイノベーションの歴史。
福岡伸一さんの言葉。
「科学を学ぶ代わりに、
科学史を勉強すればいい」
大賛成。

小売業の革新史こそが、
イノベーションの本質を教えてくれる。DSCN3530 (2)-1

今回は大阪北部地震の影響で、
直前に参加できなくなった人も出た。DSCN3487-1

近畿圏からの参加者も多く、
大変な状況を乗り越えて参集してくれた。
感謝したい。
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第2講義の冒頭に、
amazon goのブログを掲示して、
その店づくりやシステムの先進性を紹介。

それから顧客満足と従業員満足、
「働きがいのある企業ランキング」、
さらに知識商人の在り方。
あっという間に2時間が終わってしまった。DSCN3573-1

鈴木哲男講師が合流してくれた。DSCN3622-1

その鈴木講師の講義は、
52週MDとストアコンパリゾン。
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52週MDの誤解を正しつつ、
マーチャンダイジングの本質と、
プロモーションのあり方を、
鈴木節で講義。

実践的ですぐに役立つ豊富な資料と、
論理的に整理された解説は秀逸だ。DSCN3638-1

大事なことは、
わかりやすい言葉で、
3回続けて語る。

そして理解を深める。
それが鈴木流の講義だ。DSCN3657-1
3時間半に及ぶ講義には、
いつも感謝している。

今日の最終講座が終わったのが8時。
明日の講師の白部和孝先生が合流して、
3人で写真。
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この宿の夕食は素晴らしい。
温泉も素晴らしい。

しかし研修生たちは、
明日の朝の「理解度テスト」のために、
今日の講義の復習に余念がない。DSCN3672-11

大阪北部地震もものともせず、
FIFAワールドカップ日本代表の、
コロンビア戦も何のその。
勉強に勤しむ。

丹沢や富士や相模湾よりも、
学ぶ姿は美しい。
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それにしても寺田寅彦。
災害を大きくするように
努力しているものは
たれあろう文明人そのもの。

ならばわれわれ商業は、
文明人であることを拒否しよう。

ミドルマネジメント研修が、
本当に志向するのは、
志高き知識商人である。

〈結城義晴〉

2018年06月18日(月曜日)

大阪北部地震と衣笠祥雄の「3つのフルスイング」

Everybody! Good Monday!
[2018vol25]

2018年第25週の月曜日。
6月第4週の初めの日。

午前7時58分ごろ、
大阪府北部地震。
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震度6弱、マグニチュード6.1。
震源の深さは13キロ。
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広い範囲で被害が派生した。
火事も起こった。
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9歳の女子児童が亡くなった。
80歳の登下校を見守る男性が亡くなった。
85歳の本好きな男性も亡くなった。

ご冥福を祈りたい。

通勤、通学の時間帯で、
数えきれない人が足止めされた。

瞬間的に思い浮かべるのが、
1995年1月17日の阪神淡路大震災。
あの時は震度7だった。
あれからもう23年半。

昨日の父の日の日曜日には、
午後3時27分ごろに、
群馬県南部で震度5弱の地震。

さらに一昨日の土曜日には、
午前11時9分ごろ、
千葉県南部を震源とする震度4の地震。

日本列島は地震列島だ。
どう考えても、
この事実から逃れることはできない。

最悪を覚悟して、
最善を尽くす。

これしかない。

睡蓮の水をたいらにして咲けり
〈朝日俳壇 東かがわ市・桑島正樹〉

(大串章選評)
「水を平らにして」と言ったところがうまい。
睡蓮の咲く光景がありありと目に浮かぶ。

亡くなった人たちも、
水連に囲まれた世界にいくのだろうか。

Weekly商人舎。
月曜朝一・2週間販促企画。

「耐震対応と防災対応」を呼びかける。

地震の話をすると、
どうしても暗い気持ち、
不安な気分になってしまう。

しかしそれを乗り越える心持ちこそ、
われわれ日本人の特性だ。

そしてこの心持ちになるとき、
目の前の儲けをどうつくるかだとか、
こんなビジネスアイデアが受けるだとか、
そんなことは二の次になる。

昨日のブログで書いたけれど、
200年以上の長寿企業の3つの特性。
⑴家訓やビジョンがあること
⑵社会貢献にコミットすること
⑶社員・従業員を大事にすること

さて今週の私のスケジュール。
今日は夕方から、
白幡文化スポーツ事業団の会計監査。

明日から3日間は、
商人舎ミドルマネジメント研修会。
もう13回を数える。

今朝の大阪地震の影響があって、
今回は欠席する人、
秋の参加に振り替える人、
ちょっと遅れて参加する人。

安心してください。
すべて対応します。

そして金曜日は、
万代ドライデイリー会のビデオ撮影。

土曜日は宮谷小学校同窓会。

こうして予定が入っていれば、
辛いことも忘れて、
一心に仕事ができる。

私の一生はそういうものです。
おこがましいかもしれないけれど、
そうなんです。

朝日新聞「折々のことば」
6月10日の第1135回。
1球目はファンのために
2球目は自分のために
3球目は西本君のために
〈衣笠祥雄〉

編著者の鷲田清一さん。
「1979年夏。
対巨人戦で西本聖投手から死球を受け、
肩胛骨が折れたその次の試合でも、
元広島カープの内野手は代打で登場した」

そして有名な「フルスイングの三振」

肩胛骨骨折の体で、
1球目のフルスイングはファンのため、
2球目のフルスイングは自分のため、
3球目のフルスイングは相手のため。

「ファンに心配させない、
ファンの期待を裏切るまい、
との思いもあったが、
連続試合出場のかかる選手に
深手を負わせた投手の心情を
思いやることも忘れなかった」

「そういうフルスイングだった」

私も衣笠祥雄のように生きたい。
みなさんも、そうあってほしい。

今日は特にそう思う。

では、みなさん、
今週も、笑顔で。
Good Monday!

〈結城義晴〉

2018年06月17日(日曜日)

[日曜漫歩]大木ヘルスケアホールディングス360周年記念式典

神は一日目に、
昼と夜をつくり、
二日目には、
天をつくった。
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三日目に海と地をつくって、
植物を茂らせた。

四日目には太陽と月と星をつくった。

五日目に、魚と鳥をつくり、
六日目に、動物をつくった。
この日、神は自分に似せて、
男と女を創造した。
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そして、七日目。
神は、休んだ。
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だから日曜日は休むが、
今日は2018年の父の日。

東京・目白の椿山荘。IMG_5232.JPG8

素晴らしい庭園。
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結婚式日和。
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ロビーのシャンデリア。
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大木ヘルスケアホールディングス(株)。
創業360年記念式典。IMG_5193.JPG8

金屏風と挨拶の行列。IMG_5194.JPG88

はじめに記念式典の挨拶。IMG_5196.JPG8

会長兼社長の松井秀夫さん。IMG_5198.JPG8
万治元年(1658年)6月17日、
江戸両国広小路に、
大木五臓圓本舗として創業。

それから360年。

松井さんが入社した1971年には、
年商90億円の会社だった。
それが今、2295億円の上場企業になった。

途中で落語家の雷門小助六師匠登場。
「両国八景」の一席を3分に縮めて披露。IMG_5202.JPG8

両国広小路を舞台にした落語の話の中で、
万能薬「五臓圓」が重要な役割を果たす。IMG_5205.JPG8
すごい歴史を持った会社だ。

松井さんは老子を引いて、挨拶を締めた。
「道の道とすべきは、常の道に非ず」
これが「道」だと言えるような道は、
不朽の道ではない。
無欲な心をもって事に当たれば、
深遠なる道を究めることができる。

松井さんの心境だ。

つづいて来賓の挨拶。

まず太田美明さん、
(株)太田胃散社長。
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それから園潔さんは、
三菱UFJフィナンシャルグループ会長。IMG_5208.JPG8
200年を超える歴史を持つ企業は、
世界に5586社ある。
日本は3100社で世界最高、
2位はドイツで840社、
アメリカは14社で中国は9社。

その長寿企業の特徴は三つ。
⑴家訓がある
⑵社会貢献にコミットする
⑶社員を大事にする

大木ヘルスケアはそれだ。

そして青木桂生さん。
日本チェーンドラッグストア協会会長、
㈱クスリのアオキホールディングス会長。IMG_5211.JPG7
「局」というのは、
地域に対して責任を持つ存在だ。
薬局と医局は力を合わせて、
社会に奉仕しなければならない。
大木ヘルスケアもそれを助けてほしい。

スピーチが終わると鏡開き。IMG_5214.JPG8
酒樽が12個も並んで、
盛大な鏡開き。

私も法被を着て、木槌をもつ。
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せーの、よいしょ、よいしょ、
よいしょ―っ!
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乾杯の音頭は、山田邦雄さん。
ロート製薬㈱会長。
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私も升酒で乾杯。
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そして椿山荘の食事。IMG_5236.JPG8

食事が終わるころ、ショーが始まった。
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松崎しげるさん。
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松井会長に花束。
司会は東ちづるさん。IMG_5243.JPG8
松井さんとは親しい間柄で、
360周年のお祝いを語った。

それから坂本九の「上を向いて歩こう」11111111

そして自身のヒット曲、
「愛のメモリー」を熱唱。IMG_5253.JPG8
迫力あるステージだった。

最後は松井秀正副社長。
6月29日の株主総会で、
社長就任が決まっている。IMG_5258.JPG8

全員で一本締め。
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お目出度い。

私はずっと玉生弘昌さんとご一緒。
㈱プラネット会長。
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そして最後の最後に、
三人で写真。
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360年なんて、途方もない時間だ。
その時間を一つの会社として、
存続し続けた。

そしてこれからも。

360周年を記念した冊子「大木のしおり」
私も寄稿した。

「21世紀の人類の共通目標は、
何をおいてもヘルスケアである。
その使命を達成すべく、
360年の蓄積を生かして、
未来へ邁進してほしい。
流通革命論が登場するずっと前から
躍動してきた会社なのだから」

おめでとう。

〈結城義晴〉

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