結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年08月10日(月曜日)

甲子園高校野球交流戦の「一戦主義」と「痴呆百貨店」閉鎖に物申す

Everybody! Good Monday!
[2020vol㉜]

2020年第33週。
8月第3週。

今日は祝日、山の日。
7月23日が海の日だった。

コロナ禍でテレワークなどやっていると、
休む方は祝日のありがたみが薄くなる。

本来ならば、
海の日の翌日が東京五輪開会式で、
山の日の前日がその閉会式。

祝日がうまくオリンピックに絡まっていた。
楽しかっただろうな。
うれしかっただろうな。

アスリートの活躍を話題にして、
歓談し、食事し、酒を飲んだりする。
消費も盛り上がる。

しかしどちらも開催されず、
来年に持ち越された。

そして本来ならば、
夏の甲子園高校野球の1回戦が、
華々しく繰り広げられていた。

残念なことにCOVID-19パンデミックで、
世界中の歯車が狂ってしまった。

かわりに今日から、
高校野球交流戦が開催される。
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コロナ禍で春の選抜大会は中止された。
そのセンバツに出場予定だった32校が、
一試合ずつ戦う。

優勝はないし、準優勝もない。
ただ一戦のみ。

全校応援もない。

それでも甲子園球場でプレーする。
その喜びや感動は残る。

商売では祝日はありがたい。
顧客に時間があって、
その時間を買物に使ってくれたら、
売上げは上がる。

今週木曜日の13日が盆の入り、
14日金曜日が中日。
そして16日の日曜日が盆の明け。

15日は終戦記念日。

日本人にとっては、
スケジュールが目白押し。

しかし先週土曜日から始まった3連休に、
今週のお盆を重ねてずっと休暇にすれば、
最大9連休となる。

何度も言うけれど、
緊急事態宣言など受けているから、
9連休もありがたみは薄い。

遠出はできない。
外出も制限される。

そこでこのお盆商戦には、
交流戦の高校球児の心持ちで臨みたい。

一戦に全力を投入する気概だ。
「一戦主義」である。

昨日のMessageに書いた。

いつもいつも凡事徹底、
ほんの一瞬の有事活躍。
そして日々新た。

あなたはそれが好きですか?
C

さて今日の日経新聞の記事。
「地方百貨店 相次ぐ閉鎖」 

「地方での百貨店閉鎖が止まらない」

「百貨店の撤退は都市中心部に
巨大な空き家・空き地を生み、
街のにぎわいを損なう」

「跡地利用が決まらなければ
都市の衰退が加速するだけに、
地域の悩みは深い」

日経の記事は都市の空洞化を問題とする。

JR福島駅前の中合。
福島店は8月31日、
146年の歴史に幕を下ろす。
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福島店の2019年度の売上高は約60億円。
ピーク時の3分の1に満たない。

20年度も新型コロナウイルスの影響で、
4~5月に21日間の休業。

コロナは時間を早める。
その典型的な事例だ。

神奈川県を地盤とするさいか屋。
横須賀店を来年2月に閉鎖する。
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横須賀は同社が1872年に創業した街。
しかし今後は藤沢店に経営資源を集中する。

これもコロナが時間軸を短縮する事例。

21年9月に閉鎖する松坂屋豊田店。
愛知県豊田市。

名古屋鉄道豊田市駅前の再開発ビルの核店舗。
具体策は未定。

すでに閉鎖した百貨店。
昨2019年1月末に閉鎖した棒二森屋。
北海道函館市。
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26年3月をめどに、
高さ約85メートルの高層ビル2棟を建てて、
ホテルなどの複合施設を開業する。

事業費190億円。
市と国の支援分は各25億円程度と想定。

19年9月に閉鎖した山交百貨店。
甲府市。

ヨドバシカメラがJR甲府駅前の建物を、
そのまま利用して来年21年春ごろ開業予定。

伊勢丹府中店は昨19年9月に閉鎖。
こちらは賃貸借契約を巡って、
地元のビル運営会社が百貨店を提訴、
すでに和解したが問題は山積。

私は福岡の生まれで、
天神の岩田屋は、
子どものころのあこがれだった。

地方百貨店の魅力を何とか、
取り戻せないかと思う。

しかし客観的に見て、
それは極めて困難だ。

椎名誠さんは、
「ストアーズレポート」誌の編集長時代に、
「痴呆百貨店」と切って捨てた。
もちろんこのネーミングには、
椎名さんの愛とユーモアが込められている。
もう40年も前のことだ。

その時代から地方百貨店は、
残念ながら巨大な資産の上に胡坐をかいて、
経営理論や組織体質、財務体質も、
崩壊に向かっていたに違いない。

アメリカでは、
全米のほとんどの百貨店が、
メイシーズに買収されてしまった。

残ったのが、
ノードストロームとディラード。
ニーマンマーカスも、
このコロナ禍で倒産した。

メイシーズ自体も経営は危うい。

しかしこれだけは、
強調しておかねばならない。
地方の県や中心都市で、
百貨店が果たしてきた機能と役割は、
「永久に不滅です」

もちろんその機能や役割は、
時代とともに大きく変化する。
期待も膨らむ。

その新しい機能や新しい文化を取り込んで、
この県、この街にしかない超大型施設を、
1店だけつくる。

テーマパークでもいい。
イータリーの誘致でもいい。

つまり百貨店の新フォーマット化である。

既存の百貨店企業ができなければ、
コングロマーチャントやサードパーティが、
この難問に取り組む。

面白くは、ないかい?

でもブランドはどこかに残してほしいな。

と、今日は勝手なことを書いた。

では、みなさん、今週も、
お盆商戦は高校球児の「一戦主義」で。
Good Monday!

〈結城義晴〉


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