結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年08月17日(月曜日)

「ベンサムの金言」の「1人1人」と知識商人の「教養」

Everybody! Good Monday!
[2020vol㉝]

2020年第34週。
8月第4週。

各地で40℃を超える猛暑。
残暑、お見舞い申し上げたい。

今日の12時10分、静岡県浜松市中区で、
41.1℃が観測された。
国内史上最高気温に並ぶ記録。

夕方の雲も異様だ。
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これも[極端気象]
202001_coverpage-448x634

木本昌弘東京大学教授が、
渾身の警告を発している。202001_kimoto-600x450
地球温暖化によって、
酷暑、猛暑はもう当たり前となった。

さらに気象というピンボールの台が、
温暖化で傾いてしまった。
202001_kimotoslide2
だから全体として、
雨量はそれほど変わらなくとも、
局地的に豪雨が発生する。 202001_kimotoslide10
月刊商人舎1月号はまだ在庫がある。

そのあたりしっかり勉強したい方は、
1冊でも販売する。
注文は以下。
商人舎事務局(担当:鈴木・倉内)
FAX045-313-1261
E-mail magazine@shoninsha.co.jp

もう一つお知らせ。
9月8日・9日・10日に予定していた、
商人舎ミドルマネジメント研修会。
第18回を数え、修了生は1000人以上。
無題
しかしCOVID-19感染が止まらないため、
やむなく中止を決定した。

お申込みいただいたみなさんには、
大変申し訳ないこととなった。

事務局から電話連絡をしている。

来年は開催できることを祈念して、
今回も見送ることにした。

さて、お盆を過ぎて、
例年は一区切りだが、
今年は小学校や中学校、高校などが、
もう新しい学期を迎えた。
子どもたちが学校に戻る。

そうすると家庭の食生活は変わる。
人々のライフサイクルが変わり、
ライフスタイルも変更される。

これも例年通りではない。

コロナウイルスと猛暑。
人々の暮らしに対して、
あくまで安全で、
それでいて一服の清涼剤のような店。

そんな店舗にしたいものだ。

商人舎は朝、10時から、
毎週のZOOM会議。

そして今週もテレワーク。
私は車で横浜商人舎オフィスへ。

通常通りの仕事に戻る。

さて朝日新聞「折々のことば」。
毎日、琴線に響くフレーズばかり。
編著者の鷲田清一さんは1949年生まれ、
元大阪大学総長・名誉教授。
本当に素晴らしい。
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同紙の看板コラム「天声人語」を凌ぐ。
今日は朝刊が休刊なので、
一昨日の第1906回。

everybody to count for one,
nobody for more than one
(「ベンサムの金言」)

「だれでも一人として数え、
だれも一人以上に数えてはならない」

英国の思想家ジョン・スチュアート・ミル。
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伊原吉之助訳『功利主義論』からの引用。
この翻訳書は1967年に、
中央公論社から発刊されていて、
かなり古い文献だ。

だからこれは、
鷲田さんの頭の中に残っていた言葉だ。

ミルの父親ジェームス・ミルも哲学者で、
ジェレミー・ベンサムとは親友だった。
ミルはそのベンサムの言葉を修正して、
「ベンサムの金言」として著書に書いた。
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高校の倫理社会の上田先生。
当時は小難しい講義だと感じたが、
ミルやベンサム、トマス・ホッブスなども、
丁寧に教えてくれた。

鷲田さんの訳。
「一人一人は、
社会の単位にすぎないのでなく、
どの”一”も同じ重さを持つということ」

「公平と平等の大切さを説くこの言葉、
クールで簡潔な表現だけに
よけい強く心に響く」

コロナウイルス感染で、
多くの人が亡くなった。
そのどの命も同じ重さをもつ。

小売業はどの従業員も、どの顧客も、
同じ「一」の重さで考えなくてはいけない。

続いて昨日の第1907回の「折々のことば」。
教養って、
行き詰まっているときに
どこか思わぬ方角から
光が差し込んでくる、
その光の源だと思う。
(内藤正典)

編著者の鷲田清一さん。
「日々の手料理の技に惹(ひ)かれ、
このイスラム地域研究者の
ツイッターを時々見るが、
8月5日にこの言葉を見つけた」

内藤さんは1956年生まれの、
一橋大学名誉教授。
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「教養のこの定義、
知識を蓄えるとか
視野を拡げるとかいった効用を説かず、
思わぬ時に自分が助けられるという
恵みとして捉えているところが
清々(すがすが)しい」

全面的に同感だ。

「そうした教養を彼の調理にも感じる。
さりげなくも華やいでいる」

知識商人の「教養」も、
一見、無駄に見えるような、
それでいて体系的な知識や知恵のこと。
高尚なものだけではない。

それが行き詰っているときに、
光を与えてくれる。

ピーター・ドラッカーの言葉も、
困っているときにふと思い出す。
倉本長治の数々の言葉も商売十訓も、
困難なときにこそ支えになってくれる。

夏休みが終わって、
子どもたちが学校に戻る。

暑い中で、
そういった本当の知識や知恵を学ぶ。

日本の未来は明るい。

では、みなさん、
今週も、仕事の中から学ぼう。
知識商人の教養を。

Good Monday!

〈結城義晴〉


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