結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2019年12月12日(木曜日)

「データマーケター養成講座」と企業統合の「近代化と現代化」

今日は㈱True Dataの皆さんが、
横浜商人舎オフィスを訪ねてくれた。DSCN95819
右から米倉裕之さん(代表取締役社長)
越尾由紀さん(執行役員)
外山敬晃さん(データマーケティング部)
宮岡麻耶さん(アナリティックス・ソリューション部)

昨日は東京の品川で、
Dreamの2019年度会員交流会。
一般社団法人ビッグデータマーケティング教育推進協会。

私は基調講演をして、
会員のみなさんと交流した。DSCN98699

米倉さんは協会の専務理事として、
全体を仕切り、将来展望を語った。

越尾さんは新しいプロジェクトの、
実行部隊の責任者として活躍した。

今日はそのDreamの新事業、
「データマーケター養成講座」に関する、
様々な意見交換。

事業としての意義や展開のビジョンから、
カリキュラムや講座内容の監修まで、
結城義晴と商人舎が協力する。

ビッグデータとは、
「典型的なデータベースソフトウェアが
把握し、蓄積し、運用し、分析できる
能力を超えたサイズのデータ」である。

超巨大であり、日々、膨張している。

さらにそれがコネクトされる。
つまり掛け合わされて、
連動しつつ、さらに拡大する。

このビッグデータを、
的確にマーケティングできる人材が、
データマーケターである。

そのマーケターとしての、
精神と技術を教授し、
実務に役立つスキルを提供する。

私は、昨日の基調講演でも主張した。
「ビッグデータマーケティングが
日本を救う」

日本の消費市場を活性化させ、
第4次産業を構築し、
GDPを引き上げることにさえ貢献する。
そんな人材を次々に輩出する。

素晴らしい。

全員で意気込みを示しつつポーズ。DSCN95859
よろしくお願いします。

さて、消費増税後、
M&Aが相次ぐ。

私の予測通り。

別に予言するつもりはない。
モニタリングして、考察すれば、
すでに起こった未来が見えてくる。

イオンの経営統合は、
発表された通りの構想を、
粛々と遂行していく。

商人舎流通スーパーニュース。
イオンnews|
東北の食品事業2020年3月1日統合、イオン東北誕生

マックスバリュ東北(株)と、
イオンリテール(株)東北カンパニーは、
2020年3月に経営統合する。

佐々木智佳子マックスバリュ東北社長。
mvtohoku_goaisatu_18057

東証2部上場のマックスバリュ東北を、
イオンの完全子会社化したうえで、
東北カンパニーのスーパーマーケット事業を、
その子会社に移管し、
社名をイオン東北(株)に変更する。

これによって、
2000億円のスーパーマーケットが誕生。
東北地方のスーパーマーケットとしては、
㈱ヨークベニマルに次ぐ2位となる。

さらに今日の流通スーパーニュースは、
ヤマダ電機news|
大塚家具と資本提携/51.74%出資で子会社化

今年末の12月30日、
第三者割り当て増資の払い込みによって、
大塚家具の普通株式3000万株を取得。
出資比率51.74%で子会社する。

同社の山田昇代表取締役会長は意気軒高。
山田昇

大塚家具の大塚久美子代表取締役社長も
ケロリとしたもの。
main-pic

そういう時代に入ったということだ。

ヤマダ電機はすでに、
㈱ベスト電器、㈱マツヤデンキ、
さらに㈱星電社などを子会社化して、
家電業界でトップを疾走しているものの、
2018年度決算は微増収減益。

現在、伸び続けているのは、
コスモス・ベリーズ㈱だ。

全国の家電店などを組織して今や、
1万1683店舗(11月末時点)。
ボランタリーチェーンである。
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月刊商人舎12月号の特集は、
2020年代流通の投影図
201912_coverpage
本号の中の、
[徹底議論]流通の未来と現代化
石原靖曠×結城義晴
この第3部の結城義晴の発言。
「ボランタリーチェーンに参加する家電店は、ヤマダ電機の大型店に発注をかけて、大型店を倉庫代わりに使うのです。ヤマダ電機の研修センターは、その家電店のオーナーたちの新製品を勉強する場になります。家電店オーナーたちは在庫を一個も持たず、しかしお客さまを持ち、お客さまから注文が来たらヤマダ電機に発注して直接届ける。その後、ヤマダ電機からお客さまのもとへ商品が届くと、その場に行って対応します」

近代化によって大チェーンとなったヤマダ。
近代化以前の家電店の群れ。
それらが融合して、
新しいボランタリーチェーンとなった。

ここに私は「現代化」を見たのだが、
この12月号で改めて、
それを強調してみた。

大塚家具の子会社化も、
同じ意味を持っているのだと思う。

日々、発生する現象が、
私の考えた「理論」に沿って、
現実化してくる。

ちょっと心地よいものです。

ありがたい。

〈結城義晴〉

2019年12月11日(水曜日)

DREAMでの基調講演とUSP研究所望年会で「情報一色」の一日

今朝の朝日新聞一面トップ。
「セブン 残業未払い3万人」
この事件があったことは事実だし、
メディアにはそのメディアの考え方がある。

しかしこの記事が一面トップというのは、
いかがなものかと思う。

毎日新聞は一面上段左に、
「セブン 残業代一部未払い」

日経新聞は、一面左段ダイジェスト欄3番目に、
短く、「セブン、残業代未払い」
そして15面にかなり正確に記事を書く。

扱い方は日経が妥当だと思う。

昨日の商人舎流通スーパーニュースも、
セブン‐イレブンnews|
残業手当一部未払い4.9億円、70年代から発生か?!

[結城義晴の述懐]を書いておいた。

加盟店の営業時間問題、
セブンペイの不正利用問題、
おでん具材の無断発注問題。

すべて「事件は現場で起こっている」が、
「マネジメントの根幹にかかわる問題である」

マネジメントそのものに原因がある。
そこから再出発しなければならない。

さて今日は、午後から東京品川。
TKP品川カンファレンスセンター。
2019年度Dream会員交流会。

“Dream”は、
Data driven Regional Education Association for Marketingの略。
一般社団法人ビッグデータマーケティング教育推進協会。

この協会は、
全国の専門学校などと協力体制を構築し、
「データマーケティング人材」の
スキル体系の整備、
育成カリキュラム開発、
教育の実施を通して、
全国各地で活躍できる人材を育てる
基盤整備の実現に貢献する。

さらに、
より実践的な教育を実施するために、
教育教材として
生きたビッグデータをつかって
実習できる仕組みを構築する。

「データマーケティング人材」を、
「データマーケター」と呼ぶ。

今日は協会の会員が参集して、
勉強し、交流する。DSCN98499

冒頭に理事長の山下泉さんが開会挨拶。DSCN98519

基調講演は結城義晴。
DSCN98699
タイトルは
「ビッグデータマーケティングが、
日本を救う」

初めに[Message of October]
ビッグデータマーケティングしよう!

Marketをingする。
市場を現在進行形で、
揺さぶる、動かす。
それがMarketingだ。

マーケットをリサーチし、
マーケットをセグメントし、
ターゲティングし、
ポジショニングする。

製品のプロダクト、
価格のプライス、
流通のプレース、
販売促進のプロモーション。

カスタマーソリューション、
カスタマーコスト、
コンビニエンス、
コミュニケーション。

4つのP、
4つのC。
それぞれ相対的に呼応する。
それがマーケティングミックスされる。

生産・製品主導のマーケティング1.0、
顧客中心のマーケティング2.0、
人間と価値中心のマーケティング3.0。
そしてデジタル世界のマーケティング4.0。

売り手良し、
買い手良し、
世間良し。
三方良し。

モノやサービスがひとつ売れる。
ひとりのお客に売れる。
その一行の記録がデータである。
一行が無限に近づいてビッグデータとなる。

そして膨大になればなるほど、
ビッグデータはまた、
新しいマーケティングと結びつく。
新しい顧客満足と新しい顧客創造を繰り返す。

ビッグデータマーケティングは、
最も大事なノンカスタマーを明らかにする。
外の情報を組織内に教えてくれる。
そして翻ってひとりのお客を喜ばせる。

ビッグデータのマーケティングは、
ひとりのお客を、裸にするものではない。

ひとりのお客に、
ひとりの自分を見つけ出させ、
ひとりのお客を、
「お奨めする人」に変えていくのである。DSCN98679

経済産業省は2017年の春、
「新産業構造部会」を開催した。
keisan

そのうえで、
「新産業構造ビジョン」を打ち出した。

コンセプトは、
コネクテッド・インダストリーズ。
つまり連結していく産業。

そのための第4次産業革命である。
私もこの点に関しては同感だ。

そのために必要なことの一つが、
人材の育成・活用システムの構築である。

とりわけて、ITリテラシーをもった、
データ・マーケティングできる人材が求められる。DSCN98799

Dreamが目指す「データマーケター」の育成は、
時代の要請なのである。

後半はそのために必須の知見、
まずマーケティングが、
1.0から4.0まで進化してきたこと。

それからビッグデータと、
そのデータ・コネクト。

これが第4次新産業構築のベースとなる。

そして産業の中の企業は、
データドリブン経営に邁進する。DSCN98969
そのデータドリブンマネジメントに、
立ちはだかる4つの壁。
その壁を乗り越えるために必須の条件。

60分ぴったり、
一気呵成に語り切った。

これまで日本で最も、
データドリブンの経営をしていたのは、
セブン‐イレブンである。

そのセブンに問題が頻発している。
マネジメントこそ、
データドリブンに、
優先されるものなのである。
いやデータドリブン経営は、
組織風土改革を促すものである。

最後に拍手をいただいて、
心から感謝。
DSCN99069

私の次は、
Dream専務理事の米倉裕之さん。
そう、㈱True Data社長。

協会の活動報告と、
今後の展開をわかりやすく説明した。DSCN99129

そして具体的な進捗状況は、
越尾由紀さん。
True Data執行役。

データマーケターは、
越尾さんを目指せばいい。
DSCN99189

さらに会員プレゼンテーション。
まず、㈱デジタルガレージのお二人。
CRMストラテジー本部長の川崎浩充さん。DSCN99309

そしてグループマネジャーの馬場亮充さん。DSCN99369

次にアカデミック会員から、
学校法人穴吹学園常務理事の伊藤伸二郎さん。DSCN99399

最後は協会理事の伊藤久美さんが、
見事なファシリテーターとなって、
全員で意見交換。
DSCN99469
伊藤さんは4U Lifecare㈱社長で、
True Data取締役、つまり私の同僚。

すべてのスケジュールが終わって、
協会役員の皆さんと記念写真。
DSCN99509
私の左が山下泉理事長、
右は浦山哲郎副理事長(学校法人浦山学園理事長)
後ろは左から、
柴田健二理事(麻生教育サービス㈱取締役)
米倉裕之専務理事
伊藤久美理事
米澤豊理事・事務局長(㈱ビーアライブ代表取締役)

講演会のあとは隣室で懇親会。
乾杯の音頭は浦山副理事長。
DSCN99569

山下理事長と写真。
DSCN99629

伊藤さんが加わって再度、写真。
DSCN99679

越尾さん。
DSCN99699

最後は米倉さん。
DSCN99729
実に意義のある活動だ。
頑張ってほしいものだ。

交流会を中座して、
築地へ。

毎年恒例の望年会。
IMG_32819

明治時代に創業されたふぐの銘店。IMG_32839

天竹。
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この1階から3階までを借り切りで、
USP研究所望年会。
全館借り切りは横綱北の湖以来。IMG_32859

USPは「Universal Shell Programming」の略。

会社の趣旨は、
「システムとコンピュータ(道具)の
基本的な関係に立ち返り、
UNIX思想の原点に基づき、
人間の協働活動を力強く支え、
より身近に利用できる
コンピュータ技術を実現する」

USPの「ユニケージ」は、
日本人の知恵を活かした日本発の仕組みだ。

代表取締役所長の當仲寛哲さんは、
私に言わせれば「天才當仲」。
各階を回って、長い挨拶。
DSCN99739

ミャンマーから帰国したばかり。
今年はモンゴルに子会社を設立した。
これによってカナダ、ポルトガルに続いて、
3カ国目の子会社。

来年は人材の養成に専念するとのこと。
偶然、Dreamと同じ趣旨のことを、
當仲さんは語った。DSCN99829

私は和田光誉さん、山口紀生さんと、
ふぐ料理と鰭酒を堪能。
DSCN99939

最後に當仲さんと固い握手。
来年は長い対談をしましょう。
一緒に仕事しましょう。
DSCN99959
當仲さんの持論。
「小売業にとってデータは宝物。
今日のデータを見れば、
明日の商売が見える」

「大切なのはデータであり、
プログラムではない。
プログラムは書き直すことができる。
データは消えたら復旧できない。
あなたの会社の情報システムは、
どこまで遡って
データを蓄積できているか?」

そのデータは、
①いつ
②どこで
③だれが
④なにを
⑤いくらで
⑥どうしたか

この組み合わせで、
業務はすべて表現できる。

そのためのシステムは、
安くて、
早くて、
柔らかいこと。

考えてみると今日は、
情報一色の一日だった。
ありがとう。

〈結城義晴〉

2019年12月10日(火曜日)

“You Must Change!”と”Change! or Die!”の変われ! 祈れ!

月刊商人舎12月号!
本日発刊!!201912_coverpage

[Cover Message]
「投影図」とは立体をある方向から見て平面に表した図のことだ。投影図のなかでとくに、立体を真正面から見た図を立面図と言い、立体を真上から見た図を平面図と言う。2020年代の流通小売業を投影した図面を描こうというのが、この特集の趣旨である。したがって、2020年代流通業の立面図と平面図が必要となる。今号の立面図は2020年代に活躍する、3名のスーパーマーケット経営者による「パネルディスカッション」である。ライフコーポレーション岩崎高治、ヤオコー川野澄人、エコス平邦雄が、それぞれの企業を立体的な側面から語り合う。そして平面図は「石原靖曠×結城義晴」の対談である。過去・現在・未来の小売流通業を俯瞰しつつ、その「波の下の潮流」を見透す。かくて今後の10年間が少しだけ明らかになる。10年の変化のスピードはわれわれの想像をはるかに超えるだろう。しかし、間違いないことは、近代化から現代化への転換が完全に進むことである。近代化のままの企業や、近代以前に戻ろうとする店は、姿を消すだろう。

そこで特集タイトルは、
2020年代流通の投影図
During the Next Decade, You Must Change!

主張したいのはサブタイトルの内容です。
「次の10年、変わらねばならない!」

目次。
201912_contents

この特集を発想したきっかけは、
パネルディスカッションだった。

日本スーパーマーケット協会20周年。
その記念式典の最後に、
今、旬の経営者3人の皆さんによる、
討論会が開かれた。

私がコーディネーターを担当した。
このブログでも紹介した。

1000人の業界人が参集したこの式典で、
3人の経営者が必死で語ってくれた。

それが過去・現在・未来を物語っていた。
商業の現代化を示していた。

そして石原靖曠先生と、
ロングロング対談をした。

10年後はどんな社会なのだろうか。
どんな産業になっているのだろうか。
どんな会社が生まれているのだろうか。

どう、変わっているのだろうか。

そこで[Message of December]
変わろう! 祈ろう!2019120501
変わるものを
変えられる勇気を、
変わらぬものを
受けいれる心の静けさを、
それらを見わける英知を、
お与えください。

世界中に広がった短い言葉。
ラインホールド・ニーバーの「祈り」。
朝に、夕に、人々は祈る。
変える勇気を振り絞った挙句、
変わらぬものを悟ったあとで、
しずかに自分に言い聞かせる。

2020年からの10年。
ため息が出るほどのNext Decade。
予想もつかない展開。
驚くほどのスピード。
途方もない変化。
それらへの恐怖。

しかし、自ら変わるしか、
ほかに道はない。
自分が変わらねば仲間は変わらない。
自分が変わらねば職場は変わらない。
自分が変わらねば店は変わらない。
自分が変わらねば会社は変わらない。

朝に、夕に、
しずかに祈ろう。
勇気を振り絞って、
変わる努力をしたうえで、
変わらぬものを受けいれる。
その英知が与えられるまで。

変わるものを
変えられる勇気を、
変わらぬものを
受けいれる心の静けさを、
それらを見わける英知を、
お与えください。
〈結城義晴〉

ご熟読をお願いします。

さて今日は大阪から帰って、
千葉県千葉市の海浜幕張。
イオンタワーアネックス。
この後ろにイオンタワーがある。IMG_32789

今日はこのお二人と話し合った。
イオン㈱の津末浩治さんと上田奈穂子さん。DSCN98049
津末さんは総務部長兼法務部長、
イオンタワー館長。
上田さんは総務部BCMグループマネージャー兼イオン小牧危機管理センター長。

良い話だった。

その後、全員で写真。DSCN95699
津末さんの隣は、山﨑浩史さん。
(コーポレート・コミュニケーション部広報グループ)
左は取材に随行してくれた常盤勝美さん。
(㈱True Dataリテールマーケティング部流通気象コンサルタント)

ありがとうございました。
10年後のイオンは、
どう変わっているのでしょう。

社長の岡田元也さんは言うけれど。
aeon
「もし変われなくなったら、
それは終わりだ」

同感です。
Change! or Die!

すべての会社が。

〈結城義晴〉

2019年12月09日(月曜日)

大阪駅の”Kitchen & Market”の「今」と12月商戦本格化の「鍵」

Everybody! Good Monday!
[2019vol49]

2019年第50週、12月第2週。
平成で始まり、
令和で終わる。

2019年も残すところ3週間あまり。

1月1日の週を第1週と数えると、
端数の日があるから毎年53週となる。

Good Monday!は、
その第1週の次の週の頭の挨拶だから、
その連番の「vol」は一つ少ない。
第1週の月曜日が1月元旦のときだけ、
vol〇が第〇週と合うことになる。

やや面倒だけれどこのブログでは、
こうして1年を勘定している。

さて、第49回目のGood Mondayの今日、
私は朝から大阪へ向かった。

今日の横浜は曇り空。
丹沢山系を横目で見ながら、
富士の姿を楽しみにしていると、
三島を過ぎてからようやく現れた。DSCN95299

ただし、雪を被った頂のあたりだけ、
雲に隠れて見えない。DSCN95319

残念な気もするが、
かえってその雄大さを実感した。DSCN95379

富士川を渡るときも、
頂上は見えず。
DSCN9543

最後にわずかに青空が出てきた。DSCN95459

静岡から浜松に入ると快晴。
浜名湖も小春日和。
DSCN95489

名古屋を過ぎ、
滋賀県の伊吹山はくっきり。DSCN95529

例年よりも遅いけれど、
車窓から紅葉が見える。DSCN95539

新大阪に着いて、
今日は大阪梅田へ。DSCN95549

JR大阪駅を3階から見下ろす。DSCN95569

この大屋根がとてもいい。DSCN95579

JR大阪駅に隣接するLUCUA1100。
「ルクア・イーレ」と読む。DSCN95589

2015年4月1日までは、
㈱JR西日本伊勢丹が運営する店だった。
そう、百貨店の「旧JR大阪三越伊勢丹」。

現在はJR西日本が運営するファッションビルだ。
その地下2階にルクア フードホール。
昨2018年4月に阪急オアシスが開発した。
Kitchen&Market。DSCN95599

隣接してスターバックス。
DSCN95609

月刊商人舎2018年4月号で取材した。
[特別企画]KITCHEN & MARKETの革命DSCN95619
折りにつけ、この店を訪れる。

今日はちょうど、
アイドルタイムに当たってしまったが、
よく売場を維持している。

さすが阪急オアシス。

土曜日曜や祭日には、
大繁盛しているだろうが、
ウィークデーのアイドルタイムが問題だ。

グロサラントのレストランの部分は、
今日も集客していた。

だんだん「食べる機能」が、
広がっていくに違いない。

それでいい。

商売は顧客の望む方向に合わせるものだ。

今日はこのお二人と仕事。
ナレッジ・マーチャントワークス㈱。
略してKMW。
その染谷剛史さん(中)と柳沼克彰さん(左)。IMG_32759
染谷さんが代表取締役社長で、
柳沼さんはユニットマネジャー。

染谷さんが2017年3月1日に創業して、
もう2年半が経過した会社。

小売業サービス業に特化した、
人材マネジメントのベンチャー企業。
私の「知識商人」の養成にも共感して、
社名にKnowledge Merchantsを入れてくれた。

将来有望な会社です。

ヒューマンリソースマネジメントは、
染谷さんのKMW、
ビッグデータ・マーケティングは、
米倉裕之さんらの㈱True Data。

私のできないことを、
どんどんやってくれる。
ありがたい同志たちだ。

さて、商人舎Webコンテンツ。
月曜朝一の2週間販促企画。

商人舎がお薦めしているのは、
ウィークリーマネジメント。
巨匠・鈴木哲男の52週MDは、
まさしくWeekly Managementそのもの。

しかし1週間ずつが細切れではいけない。
だから実務的には2週間を単位にして、
重ね合わせながらManagementする。

プロモーションに関しては、
2週間販促企画。
ウェザーマーチャンダイジングは、
常盤勝美の2週間ウェザーMD予報。

その2週間販促企画が強調する今週。
明日10日(火)は官公庁のボーナス支給日。
これに合わせて多くの民間企業も、
冬のボーナスを支給する。

12月商戦はまず、
そのボーナス需要を狙って、
本格化する。

一番の早仕掛けはネット通販。

楽天は先週水曜日の12月4日20時から、
今週金曜日の12月11日1時59分まで、
「楽天スーパーセール」を展開。

アマゾンは12月6日(金)9時から、
今日9日(月)23時59分まで、
「Cyber Mondayセール」を開催中。

リアル店舗の年末年始商戦も、
今週から本格化する。

月刊商人舎10月号で、
「2019年末スケジュール見込み」を掲載。
紀文食品年末商戦戦略委員会制作。
201910_kibun_08
今年の年末年始休暇は9連休。
12月28日(土)から1月5日(日)まで。
これは「最高の曜日回り」だ。

2013年と同じ曜日回り。

クリスマス商戦は、
21日(土)から25日(水)まで。
昨年までの天皇誕生日23日は月曜日で、
平日となった。

2013年は23日も祝日だった。

今年は消費増税後、
ますます節約志向が強まっている。

9月には駆け込み需要があった。
その反動の影響は、
11月、12月と続いている。

低価格消耗戦は続くだろう。
会社の姿勢として、
そのレッドオーシャンをリードするのか、
反対にブルーオーシャンを志向するのか。
またはそれらに巻き込まれてしまうのか。

いまさら、戦略転換は難しいし、
目先の転換はしないほうがいい。

自分らしく。
それを貫く。

最後に再び商人舎11月号から。
「特集のあとがき」
atogaki
一筆啓上 社長殿

いま、一番いけないこと。
迷うこと。
ブレること。
揺らぐこと。
二兎を追うこと。
逃げること。

さらにいけないこと。
自分を失うこと。
他者を意識しすぎること。
孤立すること。
愚痴を言うこと。
信念をなくすこと。
全軍がバラバラであること。
ビジョンを描けないこと。
ポジショニングが不明であること。

いま、必要なこと。
自分の顧客を信じること。
自分の会社を信じること。
部下を信じること。
良いコミュニケーション。
現場、現物、現実。
着眼大局、着手小局。
波の下の潮流。
身に着いたマーケティング。
小さく始めるイノベーション。

さらに必要なこと。
仕事を楽しむこと。
そして自分自身を信じること。

敬具。

では皆さん、今週も、
仕事を楽しむ、
そして自分自身を信じる。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2019年12月08日(日曜日)

「回遊魚女子」と「タレスの落とし穴」と「人間のちょぼちょぼ」

久しぶりに土日を家で過ごす。

月刊誌の締め切りや、
海外出張があると、
土日も何もなくなる。

そんな1年を過ごしてきて、
もう師走。

あっという間に1日の夕方。
DSCN95029

上弦の月。
DSCN95129

昨日の「大雪」(たいせつ)には、
文字通り横浜で雪が降った。

ゴルフに行く予定もなかった。

しかし、こんな時には、
何かをやりたくなる。

商人舎オフィスのメンバーからは、
「先生はマグロです」
と言われる。

マグロは「回遊魚」だ。
回遊魚はコトバンクで、
「定まった季節または時期に、
広い範囲のほぼ一定の経路を移動する魚」

サンマ・イワシ・サバ・アジ・サケ、
そしてマグロ・カツオなど。

このうちマグロやカツオは、
「眠っている間も泳ぎ続ける」

泳いでいないと息ができないからだ。
動きを止めたらエラ呼吸ができない。

最近はそんな「回遊魚女子」がいるという。

男は昔から、
回遊魚のように仕事し、
遊びまくる者が多い。

しかし女子にそれが出てきたらしい。
毎日息をつく暇もなく、
アクティブに飛び回っている女性。

その実態は、守備範囲が広いこと。
ゴルフ、テニスから、登山やサーフィン、
ダンスやフィットネスなどの体育会系から
フェスやアートなど文化系のイベントまで
何かとイベントに積極参加するらしい。

「誘われたらとりあえず行く」
「来るもの拒まず」

しかしひとつの趣味に
のめり込むことは少ない。
交際範囲が広くて人付き合いもマメ。

そんな女子だそうです。

私も昨日今日、
何度目か、何十度目かの決意で、
スクワットを始めた。

さて中日新聞と東京新聞。
巻頭コラムが同じ日がある。
「中日春秋」と「筆洗」

私は結構、好きだ。
昨日のそのコラム。

「古代ギリシャの賢人で、
哲学の祖ともされるタレスに、
失敗談がある」
71m+OSfm73L._AC_UY436_QL65_ML3_
「空を見上げて、
星の運行を考えている最中に
穴に落ちた」

召使いが失笑した。
「あなたさまは熱心に
天のことを知ろうとなさいますが、
ご自分の面前のことや足元のことには
お気づきにならないのですね」

「高みにある理想を見上げるのはいいが、
身近で現実的な問題が
おろそかであれば危うい」

ソクラテスは、
「知を追い求める人への戒めのように、
この挿話を語る」

それを弟子のプラトンが、
著作に書き残した。

タレスも面白いが、
ソクラテスもプラトンも面白い。

私はそんな哲人ではないが、
タレスとおんなじだ。

日常生活に関しては、
「事務処理能力なし」と、
これも商人舎スタッフに、
決めつけられている。

実際、トイレの電気は消し忘れる。
しょっちゅう、モノを忘れる。
新しいことに対応できない。

まあ、アルツハイマーの気(け)が、
混じっているかもしれないが、
すこしは年も取った。

しかし「仕事」に関してはいまでも、
事実も数字も全部、
一度聞けば頭に入る。

偏りがあるのだろう。

「ほぼ日」の糸井重里さん。
「今日のダーリン」で書く。
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「そんなに”たいした人”とか
いないです」

「立派な人、たいした人、
大物、偉人、すごい人に、
思わせたいという人は、
けっこうたくさんいますよ」

「あと、そういう”たいした人”を中心に据えて、
そのありがたみで、
金や権力を集めようという人もいる」

「でも、ほんとに”たいした人”が
いるわけじゃない」

「語源は知りませんが、
昔のおやじとかがよく言う
“人間、みんなちょぼちょぼ”
という考え(思想)は、
見事だなぁと、ぼくは思います」

同感だ。

だから私もいつも言う。
「自分で考えろ」
「グライダー商人になるな」

糸井さん。
「ぼく自身にも、大好きな人、
尊敬する人はいますが、
“たいした人”と祭りあげるに
相応しい人はいません」

「たいしたことをしちゃったり、
すごいなぁという考えを
持っていたりはしたとしても、
“ちょぼちょぼ”の範囲の人に
ちがいないと思うのです」

「そういう範囲を超えてるかのように
振る舞うとしたら、それは、
そうするべき動機や事情が
あるんだろうなぁ」

「だれか、人のことを、
尊敬するまではいいけれど、
それを”たいした人”だと
思わないほうがいいよ、と。
なんとなく若い人には、
伝えておいたほうがいいな」

同感だなあ。

「いろんな意味で、
“畏怖(おそれ)”につながることは、
ないほうがいいと思うんです」

「どれだけすごそうな人を見ても、
“ちょぼちょぼ”から、
ここまで歩んできたのか、
と感じるほうがいいですよね」

ソクラテスもプラトンも、
もちろんタレスも。

安倍さんもトランプさんも、
習さんも金さんも、
ほんとうは、
「ちょぼちょぼ」なんでしょう。
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アフガンの中村哲さんも、
「ちょぼちょぼ」の医者が、
あそこまでやった。

だからわたしたちも、
自分なりに中村哲の遺志を継げるし、
自分らしく継がなければいけない。
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もちろん回遊魚おじさんも、
回遊魚おじいさんも、
回遊魚女子も、
「ちょぼちょぼ」です。

ちょぼちょぼだから、
時には休んだほうがいい。

ありがとう。

〈結城義晴〉

2019年12月07日(土曜日)

アフガン中村哲医師のメッセージと谷川俊太郎の「平和」

横浜に初雪。

「初雪」と言う言葉は、
ふたつの意味を持つ。

第1は「その冬に初めて降る雪」。
だから今日は横浜の初雪。

第2は「新年になってから初めて降る雪」。

日本語はボキャブラリーが豊富だから、
異なる表現があってもいいところだが、
「初雪」はひとつでいい。

美しい言葉だ。

初雪や水仙の葉のたわむまで
〈松尾芭蕉〉

貞享3年(1966年)、43歳の句。
芭蕉はこのころ文京区関口に住んでいた。
のちに「芭蕉庵」と呼んだ。
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その芭蕉庵に暮らしていた旧暦12月8日。
待ちに待った初雪が降ってきた。

この初雪は第1の意味。

雪の重みにたわむように、
水仙の葉が折れ曲がっている。

「初雪」と「水仙」。
ふたつの季語が使われているが、
細かで正確な観察が、
初雪の嬉しさを静かに表している。

秀句。

中日新聞と東京新聞の巻頭コラム。
一昨日の「中日春秋」と「筆洗」

谷川俊太郎さんの詩「うそとほんと」を引用。

うそはほんとによく似てる
ほんとはうそによく似てる
うそとほんとは
双生児
うそはほんととよくまざる
ほんとはうそとよくまざる
うそとほんとは
化合物

うその中にうそを探すな
ほんとの中にうそを探せ
ほんとの中にほんとを探すな
うその中にほんとを探せ

五十年以上前の作品。
「情報社会の金言に思える一節もある」

ほんとの中にうそを探せ
うその中にほんとを探せ

本当のなかの嘘を見抜け。
嘘のなかの本当を見出せ。

これも正鵠を射た観察だ。
素晴らしい。

谷川俊太郎の詩集、
「地球へのピクニック」。
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この中にいい詩がある。

平和

平和
それは空気のように
あたりまえなものだ
それを願う必要はない
ただそれを呼吸していればいい

平和
それは今日のように
退屈なものだ
それを歌う必要はない
ただそれに耐えればいい

平和
それは散文のように
素っ気ないものだ
それを祈ることはできない
祈るべき神がいないから

平和
それは花ではなく
花を育てる土
平和
それは歌ではなく
生きた唇

平和
それは旗ではなく
汚れた下着
平和
それは絵ではなく
古い額縁

平和を踏んずけ
平和を使いこなし
手に入れねばならない希望がある
平和と戦い
平和にうち勝って
手に入れねばならなぬ喜びがある――

アフガニスタンで、
中村哲さんが亡くなった。

西日本新聞は、
中村さんの活動を支援し続けた。
定期的に連載で中村さんの文章を掲載した。
中村さんが福岡生まれだったことも、
もちろんある。

一昨日のその西日本新聞の社説。

「中村哲氏死去 
その志は暴力に屈しない」

「あまりに突然で痛ましい知らせに、
悲憤と悔しさがこみ上げて仕方がない。
その活動は、世界にも類例のない
草の根の国際貢献だった」

「戦火と干ばつによって荒廃した
アフガニスタンの大地で、
人々の暮らしを支え続けた
福岡市の非政府組織”ペシャワール会”
現地代表、中村哲医師がきのう、
現地で凶弾に倒れた」
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「車で移動中に武装した男らに襲われ、
中村さんを含む計6人が死亡した。
事件が起きたのは
イスラム過激派組織などが活動し、
治安が悪化している
東部のナンガルハル州である」

心から哀悼の意を表したい。

「困っている人を見捨てられない。
“義”と”情”に突き動かされた活動だった。
かつて北九州・若松で
港湾荷役を取り仕切った
玉井金五郎を祖父に持つ人らしい、
気概であろう」

中村哲は九州男児だった。
川筋気質の福岡県人だった。

「1984年、アフガン国境に近い
パキスタンのペシャワルを拠点に
ハンセン病患者らの治療活動を始めた。
そこで知ったアフガン難民の窮状が、
地域を再建していく壮大な支援へと
中村さんを駆り立てた」

「ペシャワール会の支援で、
アフガンの無医地区に
診療所を開設する一方、
干ばつに苦しみ、
水の確保もままならない人々のために
自ら井戸を掘り、農作物の作り方を教え、
現地の人々と手を携えて、
幾多の水路を完成させた」

中村さんは、
江戸時代に福岡の筑後川で構築された、
山田堰(やまだぜき)の技術を復活させて、
アフガニスタンに水をもたらした。
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「すると、
大干ばつで無人となった村々に
住民が戻り始めた。
赤茶けた荒れ地が
緑の農地としてよみがえった」

「政治的な背景を伴いがちな
国際社会のアフガン支援とは距離を取り、
独立独歩を貫いた」

「国家に頼らない。
あくまで人と人の
“泥くさい義理人情や素朴な共感”」

この義理人情や共感に支えられて、
中村哲はアフガンの大地に立ってきた。

「その志を30年以上にわたり持続した」

「中村さんが最初に現地に入ったのは、
旧ソ連の介入で深刻化した
アフガニスタン紛争のまっただ中だった」

「2001年に米中枢同時テロが起きると、
米軍はアフガンの首都カブールへの
空爆を開始した」

「長期にわたる政情不安の始まりだった」

「中村さんの活動は、
戦争や内戦がもたらす恐怖と悲惨の
すぐ傍らで続けられてきた。
文字通り命懸けの
“丸腰の途上国支援”だった」

「アフガニスタンの人々は
日本に親密な感情を抱いている。
“戦争をしない平和な国”のイメージが、
友好関係の下地にある」

「それだけに、
安倍晋三首相による
安全保障政策の転換には
強い懸念を示してきた」

「中村さんは、武力や軍事力で
自分を守ることができるという考えを
“迷信だ”と一蹴していた」

「暴力に対して
暴力で報復するのではなく、
人が餓死するような状態を
解消しなければテロは根絶できない」
中村
「平和の維持には戦争より
勇気と忍耐がいる」

「非業の死を前に、
私たちは中村さんから託された、
このメッセージを決して
手放してはならない」

ふたたび谷川俊太郎。

平和を踏んずけ
平和を使いこなし
手に入れねばならない希望がある
平和と戦い
平和にうち勝って
手に入れねばならなぬ喜びがある――

合掌。

〈結城義晴〉

2019年12月06日(金曜日)

米国Holiday Seasonに異変! Black Fridayのon-line激増現象

アメリカはいま、
ホリデーシーズン。
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サンクスギビングデーから、
クリスマスまでの1カ月間。

一年で一番の書き入れ時。
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宝石店や玩具店、
ステータスブランドも、
観光客の購買を除けば、
ホリデーシーズンで利益を出している。

そのホリデーシーズンに、
大異変が起こっている。

商人舎流通スーパーニュース。

ブラックフライデーnews|
米国オンライン販売が前年比43%増の74億ドル

もちろん「ブラックフライデー」は、
サンクスギビングデーの翌日の金曜日。
11月第4木曜日の「1年で一番売れる日」
今年は11月29日だった。

その今年のブラックフライデーで、
オンライン販売が激増した。

前年比43%増の74億ドル。
1ドル100円換算で7400億円。

1日のオンライン販売額として、
これまでの過去最高は、
昨年のサイバーマンデーだった。

サンクスギビング週間の翌日の月曜日。
1年で一番、オンライン販売が多い日。

昨年は79億ドル(7900億円)。

今年のブラックフライデーのeコマースは、
昨年のサイバーマンデーに次ぐ規模だった。

しかもeコマースの39%が、
スマートフォンでの買物だった。

アドビ・アナリティックス社の予測では、
今年のサイバーマンデーは、
94億ドル(9400億円)に達する。

つまりアメリカでは、
オンライン販売自体が激増する。

リアル店舗での最高販売日まで、
オンラインが増えている。

流通スーパーニュースは言い切る。
「アメリカではますます、
人々が店にやってこなくなる」

一方、
全米小売業協会news|
感謝祭の週末に1億8960万人が買物/平均361.9ドル

感謝祭当日からサイバーマンデーまでの5日間、
ショッピング客数は1億8960万人。
昨年の1億6580万人から14%増。

その平均客単価は361.90ドル(3万6190円)。
昨年比で16%増。

この5日間の購買客数順位。
面白い。

⑴ブラックフライデーで、
購買客数8420万人。

⑵スモールビジネスサタデーの5990万人。
ブラックフライデーの翌日の土曜日。

⑶サンクスギビングデー(感謝祭当日)3780万人。

⑷感謝祭の週の日曜日の2920万人

⑸サイバーマンデーの2180万人。

そして問題のオンライン販売。
⑴ブラックフライデーの購買客9320人。
⑵サイバーマンデーは8330万人。

初めて、ブラックフライデーが、
サイバーマンデーを超えた。

⑶スモールビジネスサタデー5820万人
⑷感謝祭当日4970万人
⑸日曜日4310万人

このオンラインの購入動機。
当然と言えば当然だが、
49%の顧客が「無料配達」を、
その理由として挙げている。

オンライン注文&店舗受け取りは20%。
ウォルマートのサイト・ツー・ストア型は、
昨年比で15%増。
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平均すると、消費者はこの5日間で、
ホリデーシーズンの買物の52%をする。

クリスマスよりも、
圧倒的にサンクスギビング週間の方が多い。
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この傾向は高まる。

そしてオンライン販売も激増を続ける。
店舗販売はその分、減っていく。

中国や韓国も同じ傾向にある。
日本はどうか。

ここでよく考えなくてはいけない。

ピーター・ドラッカーは言った。
予測や予言はしてはならない。
真実を見誤ることがある。

そのかわりにモニタリングせよ。
つまり継続的に観察せよ。
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そうすれば「すでに起こった未来」がわかる。

新しいものに飛びついてはならない。
しかもアメリカで起こったことが、
そのまますぐに日本で起こるとは限らない。
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月刊商人舎11月号特集。
「波の下にある潮流」
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「波は短期的に動揺と混乱を引き起こすが、
長期的には波の下にある潮流のほうが
ずっと重要である――」
アル・ライズ&ジャック・トラウト。

毎日のように書いているし、
語っている。

このフレーズは気に入った。
何を見ても、何を読んでも、
「波の下」を考える。

「すぐ役立つことはすぐに役立たなくなる」
(橋本武先生の言葉)
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これも頭に残ってはなれなくなったが、
同じ現象が私のなかで起こっている。

波の上の動揺や混乱を、
云々かんぬんする輩がいるが、
それを聞いてはならない。

わかる人にはわかるだろうが。

テレビを見ても、
本や新聞や雑誌を読んでも、
ネットの発言を覗いても、
波の下の潮流を見透す心構えをもちたい。

さて日本で、
オンライン販売は増えるのか。

よく観察し、
深く考察すれば、
間違いなく増える。

しかしアメリカでは、
アマゾンもウォルマートも、
他の有力小売業も、
オンライン販売のシステムや、
その「無料化」に、
大きな投資をしてきた。
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それがベースにあって、
現象が起こっている。

すなわち因果関係がある。
だから伸びている。

さて日本では、
どこがどう投資をしているのか。
それが問題だ。

その意味で、
イオンのオカドとの提携を、
軽く見てはいけない。

〈結城義晴〉

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