結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2017年03月28日(火曜日)

イオンスタイル碑文谷内覧会と那須雪崩事故の「ビーコンの話」

東日本を襲った寒さ。
昨日の真冬のような気候が、
今年最後の寒さとなるのか。

今日は打って変わって、暖かい。

横浜駅のそばを流れる新田間川でも、
桜の芽がほころび始めた。
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もうちょっとです。
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今日は朝から、
東急東横線で学芸大学駅へ。

イオンスタイル碑文谷。
昨年12月16日に、
1階から4階までがソフトオープン。

そして今週木曜日の30日に、
5階から7階までが完成し、
グランドオープンする。

その全館オープンの直前に、
マスコミ向けの内覧会が行われた。
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5階の南側に未来屋書店が入る。
その一角にあるのが、
「MIRAIYA  Bookmark Lounge Cafe」
未来屋書店とイオン直営のカフェ。
コラボレーションが素晴らしい。

ここで記者会見。
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まず、大前一也さん。
イオンリテール㈱南関東カンパニー、
東京山梨事業部長。
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フロアコンセプトづくりから、
具体的な売場づくりまでを、
ていねいに説明してくれた。

そして店長の町野弘幸さん。
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「昨年12月16日から今まで、
お客様からたくさんのお褒めの言葉を、
いただきました。ただし、
7フロア全部が揃わないままの店で、
いわば片肺飛行でしたので、
お叱りの声もお受けしました」

「しかし、それが、
ご期待の表れだととらえています」

だから全館オープンは、
本当にうれしそうだ。

町野さんの案内で、
5階から7階までをツアー。DSCN9597-1
様々なユニットに工夫がこらされていて、
現時点の総合スーパーとして、
実に先鋭的な出来栄え。

未来屋書店の本の品揃えにも、
感心した。
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5階のメンズフロアは充実している。
このセミオーダースーツは、
私、購入します。
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明日29日は、全館休業。
イオンスタイル碑文谷は、
全館開業に向けて、
最後の仕上げに入る。

そして明後日の30日、
グランドオープンを迎える。

大前さん、町野さん、
2人を慰労しつつ、
成功を祈念して写真。
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お二人とも、アメリカ研修にご一緒した。

月刊商人舎で取り上げたいものだ。

碑文谷から学芸大学駅までの住宅地に、
めでたい紅白の花が咲いていた。
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ここでも春を告げていた。

横浜商人舎オフィスに戻ると、
夕方に、(株)マルトの皆さん来社。

社長の安島浩さんと奥様。
そして2月25日に結婚披露した、
次男の英城さん・千知さんご夫妻。
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披露宴への参列のお礼に、
わざわざやって来てくれた。

英城さんも、千知さんも、
三菱食品の社員として、
共働きで頑張っている。

実に仲のいいファミリーだ。

あの日のブログでも書いたが、
アランの「幸福論」

「幸福たらんと欲しなければ、
絶対に幸福にはなれぬ。
幸福である人以外には、
愛される人はいない」

「さあ、雨降りのときこそ、
晴ればれとした顔が見たいものだ。
だから、
悪い天気の日には、

良い顔をすること」

今日はいい天気の日だったけれど。

さて、
[今日のDaily商人舎]

全農ニュース|
元イトーヨーカ堂社長戸井和久氏が
全農改革チーフオフィサー就任

イズミニュース|
超大型商業集積LECT・245億円投資で4月28日開設

イオンニュース|
カンボジアにマックスバリュ・エクスプレス1号店開設

ローソンニュース|
熊本・大分食材使用の弁当・パン・冷麺開発で被災地支援

2月外食産業統計|
恵方巻・肉の日・プレミアムフライデーで売上高1.8%増

米国専門店ニュース|
4400店の靴専門店ペイレスシュー、倒産申請か

元イトーヨーカ堂社長、
戸井和久さんが全農改革。
私は、やると思う。

あの辞め方をした怒りを、
全力で改革に向ければ、
為せば為る。

期待しよう。

それからイズミのLECT。
245億円の投資で、すごいモール。
創業者・山西義政会長、
最後の大仕事だ。

これも期待しよう。

それから米国ペイレス・シュー、
倒産申請に至る理由。

それは明白だ。

今日の最後に、
「ビーコン」の話。
英語で「Beacon」

英語の元の意味は、「狼煙」や「篝火」
つまり位置と情報を伴う伝達手段。

現在は「無線標識」のこと。

特に「雪崩ビーコン」と呼ばれる。
英語では「アバランチトランシーバー」とも。

雪崩に遭遇する危険のある場合に、
必ず携行しなければならない小型機器。
電波の発信及び受信が可能。

万一、雪崩に巻き込まれて、
雪の中に埋まってしまった場合に、
ビーコンから発信される電波を、
救助者のビーコンで受信して、
埋没した人の位置を探索する。

今年最後の寒さに見舞われた昨日、
栃木県那須町のスキー場で雪崩が発生。

登山講習会に参加していた高校生48人。
悪天候に、教師たちが判断した。
予定していた登山を中止し、
ラッセル訓練を実施することを。
これは雪を踏み固めて進む訓練。

そこに不幸なことに雪崩が起こった。

巻き込まれた高校生たちのうち、
教師1人を含む8人が死亡した。

しかし、この48人全員が、
ビーコンを装着していなかった。

悔やんでも悔やみきれない。

先週金曜日のブログで、
「マキアヴェッリ語録」を紹介した。
塩野七生の著作。

「誰だって
誤りを犯したいと望んで
誤りを犯すわけではない
ただ、晴天の日に
翌日は雨が降るとは
考えないだけである」

私は書いた。
「リーダーの心構えでもある」

問題はあなたの人生のビーコンは、
そしてあなたの仕事のビーコンは、
何かということだ。

商人舎は、
知識商人の仕事のビーコンに、
なろうと思う。

〈結城義晴〉

2017年03月27日(月曜日)

稀勢の里の強行出場優勝と「やりたいことをやっておこうよ」

Everybody! Good Monday!
[2017vol13]

2017年第13週にして、
3月第5週と4月第1週。

一月往ぬる、
二月逃げる。
三月去る。

今週土曜日から、もう四月。

ティーンエイジャーのころの、
昔々のガールフレンドが、
4月4日生まれだったな。

だからというわけではないけれど、
4月は大好きです。

Weekly商人舎の日替り連載。
月曜朝一-2週間販促企画。

4月7日前後が入学式や新学期。
私も横浜市立白幡小学校から、
入学式に参列するよう要請が来た。
元PTA会長には、
しつこいくらいに丁寧に、
招待状が届く。

2週間販促企画は、
米国の「Back to School」のごとく、
真剣に取り組めと提案する。

それから花見シーズンは、
4月上旬がメーン。

「みどりの月間」は、
4月15日(土)から5月14日(日)まで。

そして4月16日(日)は、
イースター。復活祭。

イオンがすでに、
イースター・ホームパティ―を、
提案している。

そんなことを考えると、
もうゴールデンウィークは、
すぐやって来る。

さて、昨日の日曜日。
すごいことが次々に起こった。

まず、春のセンバツ甲子園大会。
史上初の2試合が延長15回で引き分け。

その試合を見ていたわけではないが、
福岡大大濠高校と滋賀学園は、
1対1の投手戦。
一人で投げ切った福岡の三浦銀二投手、
素晴らしかった。

対する滋賀学園、
1回戦も14回延長、
この2回戦も15回延長。
粘り強さに近江商人の血を感じた。

高崎健康福祉大高崎と福井工大福井は、
7対7の打撃戦で、やはり引き分け。

選手たちの体が心配だったが、
引き分け再試合は1日置いた28日になる。

大会本部の判断が良かった。

もうひとつのすごいことは、
大相撲の横綱稀勢の里。

13日目の横綱日馬富士戦で、
左肩を負傷して、救急車で運ばれた。
もう相撲が取れる状態ではなかった。

14日目に強行出場。
しかしこれもモンゴル人横綱鶴竜に、
まさになすすべなく敗れて2敗。

私は2001年夏場所の、
横綱貴乃花の強行出場と、
最後の優勝を思い出した。

稀勢の里はしかし、
千秋楽の本割で、
大関・照ノ富士を破って、
優勝決定戦へ。
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立ち合いにもろ差しを許す。IMG_6047.JPG-7

それでも土俵際で、
逆転の右小手投げ。IMG_6048.JPG-6

勝負が決してからも、
両者呆然。
写真の観客の喜びようを、
見てほしい。
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そのあとの表彰式。
国歌斉唱で、
君が代を歌っていた稀勢の里が、
途中から男泣き。

横綱になるまで、
ふがいない所ばかり見せていた。

才能や能力は十分なのに、
稽古が足りない、精神面がもろい。

散々言われた。
しかも横綱昇進も、
ご祝儀相場のように評された。

その悔しさ、そして怪我の辛さ。
そんなものを乗り越えた。

私も、もらい泣きした。

名草の芽言はれてみればさうかとも
〈朝日俳壇より 相模原市 石田わたる〉

(前畑汀子選評)
ものの芽の出始めは何か分からぬが、
言われて知る名草の芽。

稀勢の里こそ名草だった。

陽炎の中に人あり地球あり
〈朝日俳壇より 霧島市 秋野三歩〉

(長谷川櫂選評)陽炎(かぎろ)える人。
そこから地球も陽炎(かげろう)になる。
この飛躍が痛快。

稀勢の里も燃える人だった。

1月並みの寒さだったが、
良い日曜日だった。

さて、今日のDaily商人舎

ヤオコーニュース|
川越南古谷店がグロサラント機能を
追究して改装オープン。
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これは見ものだ。

エイチツーオーニュース|
阪急オアシス姫島店(300坪)が
阪神電鉄高架下にオープン

これも石屋川店の再現なるか。
面白い。
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イオンニュース|
ミニストップ藤本明裕常務が社長昇格。
ミニストップのプロパー社長誕生。

セブン&アイニュース|
セブン-イレブンと群馬県が
地域見守り活動の協定締結。

セブン&アイニュース|
イトーヨーカ堂が
スーパー大麦入り新商品4品発売。

高島屋ニュース|
日本酒応援団(株)とともに
日本酒造りに参画

ローソンニュース|
デイリー商品部新設と
成城石井との人事交流発表

2月SC統計|
前年同月比▲3.2%だが、
一部プレミアムフライデー効果

このニュースは日々、
もっと増えていきます。
ウィークデーニュースですが、
毎日、選り取りで、
チェックしてください。

無料公開です。

さてさて今週の私のスケジュール。
月刊商人舎4月号を入稿しながら、
明日は、
イオンスタイル碑文谷。
全館リニューアル内覧会。

私も行きます。

明後日はCCLの取締役会。
カスタマー・コミュニケーションズ㈱。

木曜日31日は、
第一屋製パン㈱の株主総会。
一部上場企業の総会なので、
様々な意見や要望が出る。

そしてこの日、
碑文谷店のグランドオープン。

楽しみです。

忙しいけれど、
「忙中閑あり」の心持ち、
忘れたくない。

今日もまたぶらんこ人を待つごとし
〈同 国分寺市 田辺龍郎〉

さて、最後に、
先週の「ほぼ日」から。

「人生は一度だけだ。
やりたいことをやれ」

よく人は言うもの。

「人生は短いぞ。
やりたいことをやっておけ」
これもよく言われる。

糸井重里の皮肉。
「このへんの励ましだか
説教だかというものって、
だいたいは、ただ言ってるだけ
のことも多いと思います。
でも、たまに、
口で言ってるだけじゃなくて、
心からほんとに、
そういうふうに思ってる人もいます」

「命がひとつしかないということや、
人生があんまり
長いものじゃないということを、つくづく
感じているときというのがあって、
そういうときには、本気で、
『やりたいことをやって生きよう』と、
じぶんにも言い聞かせたくなるのです」

肉親や友人の死のとき。
東日本大震災の時。
ひどく感動した時。

「多くの似たような他人と比べて、
横ばかり見ている。
じぶんはまちがってないのか、
たしかめてばかりいる。
人になにか言われそうなことは、
しないようにしている。
失敗の可能性のあることは、
避けている。
目立ってはいけないと感じて、
静かにしている。
空気を変えるのが怖くて、
じっとがまんをしている」

「・・・・そういうこと、
だれでもがしていると思います」

「ただ、これから生きる時間に
限りがあるとしたら、
『やりたいことをやらない』で
いるというのは、
ものすごくもったいないことを
してると思いませんか」

できるだけ、
説教臭くならないように、
糸井は言葉を選んで語る。

「人間は何度もくりかえして
生きたりはできません。
そして、何世紀にもわたって
生きることもありません。
それほどたくさんの時間を
配られちゃいないのです」

「ぼくは、じぶんに
そのことを言い聞かせます。
そして、ぼくのともだちにも、
そう伝えたいです」

「やりたいことを
やっておこうよ」

そして最後に。
「仕事のなかに
やりたいことが

見つかる人は、
幸せ者ですね」

同感だ。

稀勢の里の相撲を見ていて、
貴乃花の強行出場を思い出して、
「やりたいことをやろう」
そう思った。

では、皆さんも、
やりたいことを。
今週も、Good Monday!

〈結城義晴〉

2017年03月26日(日曜日)

【日曜版・猫の目博物誌 その36】菜の花

猫の目で見る博物誌――。
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猫の目は色を見分けることが苦手だ。
それでも猫の感覚は季節をとらえる。
鮮やかな黄色は、もう一つの春の色です。

菜の花畠に、入日薄れ、
見わたす山の端、霞ふかし。
春風そよふく、空を見れば、
夕月かかりて、にほひ淡し。

里わの火影も、森の色も、
田中の小路をたどる人も、
蛙のなくねも、かねの音も、
さながら霞める 朧月夜。

高野辰之作詞、岡野貞一作曲 『朧月夜』

「菜の花」は、
アブラナ科アブラナ属の花の総称。
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なかなか、難しい植物だ。

アブラナ属(Brassica)に所属する種は、
30種にも上る。

このアブラナ属の植物は、
多くが自家受粉しない。
つまり他家受粉。

自家受粉は、花粉が、
同じ個体にあるめしべの柱頭につくこと。

他家受粉は花粉が、
他の花の柱頭につくこと。

つまりアブラナ属は、
自家受粉に向かない性質、
「自家不和合性」を持つ虫媒花である。

そのため種の間に、
交雑(異種交配)が生じやすい。
属の間にも交雑が起こる。

だから多数の品種や変種が存在している。

逆に農業や園芸の場合、
この交雑性を活用して、
多様な栽培品種がつくられる。

その結果、野菜売場にも、
多彩な品種が並ぶことになる。

葉や茎は野菜として、
根は香辛料として、
種子は植物油の原料として、
無駄なく活用される。

もちろん花は観賞用に供される。

日本在来のアブラナは「油菜」と書いて、
アブラナ科アブラナ属の二年生植物。
学名はBrassica rapa var. nippo-oleifera。

弥生時代から、
一つは野菜として栽培され、
これが「ナノハナ(菜の花)」と呼ばれた。
古事記では「吉備の菘菜(あおな)」、
万葉集では「佐野の茎立(くくたち)」。

また江戸時代から油として使われたが、
その油を採るため栽培された作物は、
「ナタネ(菜種)」といった。
油は菜種油。

在来種のアブラナは現在、
野菜として生産される。
したがって開花前に収穫されてしまう。

菜の花として見ることは少ない。

世界的に栽培されているのは、
セイヨウアブラナ(西洋油菜)である。
英語でrapeseed、
略してrape。
学名はBrassica napus。
アブラナ科アブラナ属の二年生植物。

原産地は北ヨーロッパからシベリア。
その海岸地帯に生息した。

セイヨウアブラナは、
日本には明治時代初期に入ってきた。
種子が植物油として活用される。

北海道滝川市の菜の花畑。
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札幌と旭川の中間地点より、
やや旭川寄りに位置する。4src

春には「たきかわ菜の花まつり」開催。3src

写真はたきかわ観光協会が提供している。2src
美しい。

そのほかの「菜の花」の仲間の、
学名を並べておこう。
ミズナはB. rapa var. nipposinica
欧州系カブはB. rapa var. rapa
アジア系カブはB. rapa var. glabra
ハクサイはB. rapa var. pekinensis
ノザワナはB. rapa var. hakabura
コマツナはB. rapa var. perviridis
パクチョイやチンゲンサイは、
B. rapa var. chinensis
ターサイはB. rapa var. narinosa。
(B.はBrassicaの略)

河川敷で開花した菜の花は、
カラシナ、Brassica juncea。
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与謝蕪村には菜の花の句が多い。
よほど春が好きだったのだろう。
蕪村が見ていたのはもちろん、
日本在来種のアブラナだった。

もっとも有名な句。
菜の花や月は東に日は西に

兵庫県六甲山地の摩耶山(まやさん)の句。
菜の花や摩耶を下れば日の暮るる

クジラ漁の村。
菜の花や鯨もよらず海暮ぬ

そして、春の彼岸。
菜の花を墓に手向けん金福寺 20130505182757.jpg

最後に、小学校低学年の教科書にある。

「あいうえおであそぼう」

あやとりいすとり あいうえお
かきのみくわのみ かきくけこ
さんかくしかく さしすせそ
たいことつりいと たちつてと
なのはなののはな なにぬねの
はるのひふゆのひ はひふへほ
まつむしみのむし まみむめも
やかんようかん やいゆえよ
らんらんるんるん らりるれろ
わくわくわいわい わいうえお
ん  

菜の花は美しい。
けれど生命力が強い。
だから交雑種が、世界を覆う。
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それでも、この日本の歌が一番いい。
なのはな のの はな なにぬねの」

(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)

2017年03月25日(土曜日)

「陳列と販促の教科書」と日本の「エンゲル係数と大企業の関係」

我が盟友・鈴木國朗さんから、
本をいただいた。
「陳列と演出ハンドブック」
私の古巣(株)商業界から発刊された。
不思議な気分。

この分野の第一人者の最新刊。
是非、勉強してください。

その最新版を右手に、
元祖ともいうべき雑誌別冊号を左手に、
スマイル。
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左手の元祖本は、
「陳列と販促の教科書」

月刊食品商業別冊号。
鈴木國朗著、1995年発刊。

私が編集長として刊行した。

自分で言うのも何だが、
これはいい別冊号だった。
実によく売れた。

当時、(株)万代では、
現副会長の山下和孝さんが、
この別冊号を何度も何度も読んで、
書き込みをし、マーカーを引いて、
自分で徹底的に勉強した。
その後で、全社員を教育した。
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それが万代の陳列と販促の基盤となった。
その万代は2016年2月期決算で、
年商3135億円、146店舗。
関西ダントツを目指す企業に成長した。
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私も鈴木さんの原稿に、
手を入れさせていただいて、
自分の本のようにして作ったので、
感慨深い。
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鈴木さんにとっては、
デビュー作のような、
自分のテクノロジーを集大成した一冊。

その後、2004年には、
「販促と演出の教科書」、
さらに2005年には、
新書版「陳列技術入門」。
次々と鈴木著作は発刊されていった。

これらも私は社長兼編集統括として、
管掌し、監修した。

この鈴木さんの「教科書」に先立って、
「惣菜の教科書」が、
発刊されていた。
もちろん著者は林廣美先生。
こちらの発刊は1994年。
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食品商業別冊「教科書」シリーズは、
この2冊によって高い評価を得て、
さらに部数も爆発して、
その後、次々に発刊されていった。

「青果の教科書」
「鮮魚の教科書」
「精肉の教科書」
「日配の教科書」
「グロサリーの教科書」
「店長の教科書」
「チーフの教科書」
「パートタイマーの教科書」

さらにその新版教科書群。

1996年に映画「スーパーの女」が、
伊丹十三監督によって製作されて、
私もちょっとだけ協力した。
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東京・布田の日活調布撮影所には、
伊丹組の事務所があった。
バラックのような建物の2階に上がると、
棚に食品商業の別冊をはじめとして、
「教科書」シリーズが並んでいた。

1996年だから、
「惣菜の教科書」と「陳列と販促の教科書」
その次くらいの「教科書」だったと思う。

伊丹さんをはじめとして、
映画製作スタッフがこの雑誌を読んで、
売場をつくり、映画をつくった。

私は人生で一度だけ、
映画のプログラムに原稿を書いた。

スーパーマーケットは、
「泣ける仕事」だという話。

その鈴木國朗の最新刊。
手に取ってみてください。

さて、日経新聞ニューヨーク特派員。
滝口朋史さんがコラムを書いた。
タイトルは、
「トランプ・スランプ」に身構える市場

医療保険制度改革法。
通称「オバマケア」

「その代替法案採決を巡り、
与党共和党内の議論が紛糾。
トランプ米大統領が掲げる公約の実現性に
不透明感が意識され始めた」

「入国禁止令に続き看板政策が
またもや暗礁に乗り上げたトランプ政権」

「期待先行で上昇を続けた株式相場が
現実に直面した途端に
スランプに陥るのではないか――」

「トランプ・スランプ」の、
ごろ合わせが面白かったので、
ちょっとだけ紹介。

それよりも、東洋経済オンライン。
こちらはリチャード・カッツ特約記者。
やはりニューヨーク在住。

「日本の大手企業と
エンゲル係数の
意外な関係」
サブタイトルは、
「庶民が飢えても大手企業は儲かる?」

週刊東洋経済3月25日号に掲載された。
鋭い指摘だ。

まず「エンゲルの法則」の説明。

「ある国が豊かになれば、
家計に占める飲食費の割合は低下する」

この割合を「エンゲル係数」という。

「農業と食品加工における
生産性の向上によって、
食品価格が大幅に低下するからだ」

「エンゲル係数の低下に伴い、
人々は収入を食費でなく、
住宅や車、電化製品、休暇、服装や宝飾品
といった他のものに回すことができる。
それこそが豊かさの象徴といえる」

日本も終戦直後、
食料不足や困窮に見舞われ、
一般家庭のエンゲル係数は、
6割程度だった。

その後、低下傾向を続けてきた。

しかし、この流れは、
2005年前後に止まった。

総務省統計、
2人以上の世帯のエンゲル係数。
2005年は22.9%、
2013年には23.6%、
2015年には25.0%。

これはバブル期以降の過去30年間で、
最高の水準だ。

逆転の理由の第1は、
「消費増税に伴う食品価格の上昇」
第2の理由は、
「円安による輸入品価格の上昇」

日本の食品の多くは輸入品である。

だから円安は、「日本の消費者から
海外生産者への所得移転」ともいえる。

第2次安倍晋三内閣発足後の4年間で、
食品価格は、
11%上昇した。

対照的に、
物価上昇率は、

3%にとどまっている。

この物価上昇率からは、
食料やエネルギーが除かれている。

これは奇妙なことではない。

なぜか。

「エンゲル係数が、
減少傾向にあった時分でさえ、
日本は農産物や食料品に対して
保護主義的な政策を取り、
国内の消費者は他国よりも
多額の所得を食費に回すよう
強いられていた」

OECD(経済協力開発機構)の統計。
この数字には各種調整が加えられている。
だから総務省統計とは異なっている。

2012年の時点では、
消費税率引き上げと
円安進行の前の段階。
この時点で、日本人は、
家計の13.7%を飲食費に費やした。
英国は9.3%、
米国は6.3%だった。

カッツ記者の主張。

「安倍政権が日本人の生活水準を上げ、
経済成長や消費支出増を
実現したいならば、
米国が撤退したとはいえ、
TPP協議で約束した
輸入関税引き下げに踏み切るべきだ」

「そして、JA(農業協同組合)を
独占禁止法の適用外とする規定も
撤廃すべきだろう」

「以上のいずれの措置にも
及び腰である事実は、
安倍政権の優先事項が
どこにあるのかを示している」

この論調は、
米国食品産業を有利にさせる。
しかし日本の消費者の
食生活には貢献する。

食料価格が上昇すれば
企業の利益も増える。

「企業の経常利益の対GDP比は
過去最高の6%に
達している」

いま、日本の大企業は好調だ。

この企業群の「経常利益」には、
海外関係会社の収益が含まれる。
そしてそれは円安になれば、
自動的に増える。

日本の最大手5000社の
直近の収益状況を見ると、
国内での収益を反映する営業利益が、
金融危機前の2007年比で
5%近く減っている。

その一方、経常利益は、
2007年より約15%増えている。

「この差の要因は、
海外での利益拡大である」

カッツ記者の表現。
「“日本株式会社”は、
国内が飢餓状態になっても
巨額の利益を上げる方法を学んでいる」

「アベノミクスは、
日本株式会社を救済した。
しかし、主婦やサラリーマンは、
救済の対象ではなかったようだ」

この指摘には、
耳を傾けておかねばならない。

〈結城義晴〉

2017年03月24日(金曜日)

籠池劇場後の「公人・私人」と「翌日は雨が降る」

侍ジャパン準決勝敗退。
World Baseball Classic。
と思っていたら、今度は、
サムライブルーがUAEに快勝。
こちらはFIFA World Cupアジア最終予選。

1点目は前半に、久保裕也が決めた。
ベルギーのヘントで活躍中。
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そして後半には2点目を、
代役の今野泰幸が入れた。
こちらはガンバ大阪のベテラン。
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ベースボールもフットボールも、
日本はなんにでも参加して、
楽しめる国ですね。

国技の大相撲では、
新横綱の稀勢の里が無傷の12連勝。
しかし、13日目に落とし穴。

一方、
春のセンバツ高校野球。
清宮幸太郎主将の早稲田実業が、
明徳義塾高校に延長10回の勝利。

スターの存在する甲子園は、
これも楽しめる。

ウィンタースポーツが終わりに近づいて、
春の種目がスタートする。

プロ野球ペナントレース、
ゴルフのトーナメント、
テニスは錦織圭。

見るだけではいけません。

高血圧の人も、
中性脂肪の多い人も、
尿酸値が高い人も、
自ら体を動かして、
有酸素運動に励みましょう。
そして基礎代謝を促進させましょう。

そのうえで、プロの技術と気力を、
観戦で楽しむ。

それが応援する対象と、
「共に闘う」ことの意味です。

さて、今日のDaily商人舎。
Japan  news。

イズミニュース|
Tポイント・ジャパンと提携、島根・広島の7店でスタート

サツドラニュース|
新事業「北海道くらしの百貨店」6月開始

セブン&アイニュース|
「女性活躍推進」に優れた企業
「なでしこ銘柄2017」に選定

セブン&アイニュース|
ヨークマート ハレノテラス東大宮店、
4月12日(水)開業

セブン&アイニュース|
八王子市とセブン‐イレブン、
イトーヨーカ堂が連携協定

そしてStats News。
2月主要4小売業態まとめ|
昨年のうるう年の反動で各業態すべてマイナス

ちなみに「stats」は「統計」の意。

World News。
ダラーゼネラルニュース|
2016年度決算で年商220億ドルの増収増益

西日本の雄イズミ、
いよいよTポイントを始めます。

サツドラは新フォーマット開始。
「北海道くらしの百貨店」
意欲的です。

そしてセブン&アイ・ホールディングス。
初めて「なでしこ銘柄2017」に選ばれた。
目出度い。

それにしても籠池劇場の余韻。
すごいものがある。

今朝の日経新聞総合欄。
「トップのあるべき振る舞い」
大石格編集委員が指弾する。

「100万円の寄付があったのかどうかは
当事者同士の言い分が食い違うので、
どこまでいっても水掛け論である」

その通り。

だから、「不正の有無は
捜査当局の手に委ねるしかない」

大石さんが考えるのは、
騒動を巡る政治的・道義的責任。

「安倍晋三首相は
行政府のトップである。
公人には重い責任があり、
ものごとを判断する際、
私心が働いたと疑われるような言動は
厳に慎んでもらわねば
政治の信頼は保てない」

指弾しているようで、
これは安倍総理に対する、
激励のことばだ。

そして、「昭恵夫人も同じだ」

「政府は『私人である』と
閣議決定までしたが、
『居酒屋経営もする主婦』以上の
存在であることを自任しているから、
全国を飛び回っているのだろう。
騒動後も講演などを
自粛する気配がないのは
どうしたことか」

安倍昭恵氏は今日も、
北九州市小倉北区で講演した。
九州賢人会議所の主催。

自身の生い立ち、
首相の妻としての活動、
約1時間の講演。

「ここに来られてよかった」と、
涙ぐんだという。

やっぱり能天気だ。
だから付け込まれる。

「トップの妻としての
自覚はないのだろうか」

大石さんも、こちらには厳しい。

日経電子版3月15日「経営者ブログ」
丹羽宇一郎さんが、やはり手厳しかった。
「森友学園の『真実』はどこに」

元伊藤忠商事社長・会長、
そして初の民間出身中国大使。

「公人」か「私人」か――。

「伊藤忠商事の社長時代に
向き合った問題の一つです」

「大企業の社長だった当時の私は
公人だと自分自身に
言い聞かせていました」

「当時の私も妻も
公人としての振る舞いには
非常に気を使いました」

「肝心なのは安倍晋三首相や昭恵夫人が
どのように関わっていたかという疑惑が
出ていることではないでしょうか」

「この問題の本質は本人がどう思うか
ということではないのです」

「相手がどうとらえるか
の方が重要です」

これも、その通り。

「森友学園側は無名の主婦を
名誉校長にしたのではなく、
総理大臣の夫人として
選んだと思われます」

籠池泰典側は、
首相夫人と接触し、
夫人がそれに応じた。

政府の側からメール公開などして、
これは明らかになってしまった。

「あちこちで邪推が生まれないように、
安倍首相には実際に森友学園と
関わることに至った
経緯を国民に分かりやすく
説明してもらいたいものです」

「早く事実関係を明らかにして、
一刻も早く誤解を解いた方が賢明です」

「時間がたてばたつほど
事態は悪化します」

国会籠池劇場の前に、
丹羽さんは指摘していた。

「悲しいかな、権力が
ウソをつくのは歴史の常です」

一方で、
「天網恢々疎にして漏らさず」
天の張る網は広くて一見、
目が粗いようであるが、
悪人を網の目から漏らすことはない。

丹羽さん、本当に手厳しい。

「こうした疑惑が
持ち上がってしまった段階で、
国民の目線としては、
そこにおごりがなかったか、
権力の悪用はなかったかと
疑ってしまいます」

「公人か私人か」という話ではない。
「『自分は公人だ』と戒める態度が
常に求められている」

最後に、
「マキアヴェッリ語録」
もちろん塩野七生著から。
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「誰だって
誤りを犯したいと望んで

誤りを犯すわけではない
ただ、晴天の日に
翌日は雨が降るとは
考えないだけである」

これは、
リーダーの心構えでもある。

最悪を覚悟して、
最善を尽くせ。

そして、
ブレーズ・パスカル。
「パンセ抄」(鹿島茂編訳)より。
②index
「あなたは人から
よく思われたいと
願っているのだろうか?
なら、自分から
そう言ってはいけない」

〈結城義晴〉

2017年03月23日(木曜日)

国会籠池劇場の「すぐれた知性と豊かな感情」の用い方

日本国国会籠池劇場。
籠池〈NHKより〉

学校法人森友学園の籠池泰典理事長。
国会の証人喚問での答えぶり。

驚いた。

「事実は小説よりも奇なりであります。
私が申しあげていることが、
正しゅうございます」

思わず、笑った。

が、ある種の知性も感じさせられた。
私も籠池泰典への見方をちょっと変えた。

安倍晋三首相夫人との接触とやり取りを、
籠池なりに詳細に証言した。

安倍昭恵氏との見解は正反対で、
どちらかが嘘をついていることになる。

その安倍夫人は、
フェイスブック上で弁明しているが、
実際の発言を聞かなければわからない。

これは首相夫人の国会証人喚問となるか。

参議院予算委員会の福山哲郎議員、
衆議院予算委員会の枝野幸男議員。
ともに民進党としては久しぶりに、
てきぱきとした質問で、
野党側から問題の本質に迫った。

政権与党は想定外の展開に、
焦燥感を強めているに違いない。

もしかしたら、もしかしたら、
安倍晋三首相退陣、
という局面が現出するかもしれない。

あるいは籠池泰典の偽証罪となるか。

もちろん私は、
籠池の思想には与しない。

さてDaily商人舎
今日も9本の記事を掲載。

World Newsは、
シアーズニュース
2016年度決算赤字22億ドル、
負債132億ドルで「経営破綻」宣言?

Japan News。
ヨークベニマルニュース|
フクシマ原発事故で休業中の
「新富岡店」再オープン

セブン&アイニュース|
イトーヨーカ堂「2018年新作ランドセル」
1週間早く発売開始

イオンニュース|
トップバリュ機能性表示食品
”初”のパン3種を発売

三越伊勢丹ニュース|
新宿サザンテラスに新プロモ・カフェ
「SHINJUKU BOX」オープン

エイチツーオーニュース|
阪急オアシス千野和利代表取締役会長、
社長兼務、新組織人事体制

2月百貨店統計|
前年うるう年の反動で▲1.7%、
H2Oだけ好調

2月総合スーパー統計|
既存店昨対▲3.3%、
農産物と家具・インテリアだけはプラス

2月スーパーマーケット統計|
うるう年反動で既存店昨対▲2.5%、
青果以外すべてマイナス

よりどりでご覧ください。

それにしても、
シアーズ・ホールディングス。
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1990年までずっとずっと、
世界小売業王者のシアーズ・ローバック、
ディスカウントストアのトップKマート。

アメリカ視察に訪れると、毎日、
シアーズ! シアーズ! シアーズ!
Kマート! Kマート! Kマート!
そしてアルバートソン! アルバートソン!
アルバートソン!

そのシアーズとKマートが、
2005年に統合して、
持株会社の傘下に。

挙句の果てにいま、
2016年決算発表で、
経営破綻を示唆。

いまだ年商は221億3800万ドル、
1ドル100円換算で2兆2138億円、
前年比マイナス7.4%。
純損失が22億2100万ドル、
負債総額は132億ドル。
店舗数は1430店にまで激減。

恐ろしい。

そして、
ヨークベニマル富岡店。

東日本大震災のときの、
フクシマ原発事故で町内全域に、
避難指示が出されていた富岡町。

その避難指示の解除で初めて、
商業施設「さくらモールとみおか」が、
町営で開設される。

その核店舗として再オープン。

ほんとうに、おめでたい。
頑張ってほしい。

最後に朝日新聞『折々のことば』
鷲田清一さん編著の第703回。

よい精神を
もつというだけでは

十分ではないのであって
たいせつなことは
精神をよく用いることだ
(ルネ・デカルト「方法序説」野田又夫訳より)

デカンショデカンショで
半年暮らす
アヨイヨイ♪

あとの半年ねて暮らす 
ヨーオイ ヨーオイ 
デッカンショ♬ 

野坂昭如のCMで有名な、
デカンショ節。

一説に、
デカンショの「デカ」はデカルト、
「カン」はカント、
「ショ」はショーペンハウエル、
といわれる。

ルネ・デカルトは、
1596年~1650年の人。
フランスの哲学者、数学者。
近代合理主義哲学の始祖。
「われ思う。ゆえにわれあり」
K0002367

ブレーズ・パスカルの、
「人間は考える葦である」とともに、
最も需要な命題。

イマヌエル・カントは、
1724年~1804年の人。
プロイセン、現ドイツの哲学者。
『純粋理性批判』『実践理性批判』、
そして『判断力批判』。
三批判書の発表によって、
思想界に「コペルニクス的転回」をもたらした。

アルトゥル・ショーペンハウエル。
1788年~1860年のドイツの哲学者。
インド哲学の精髄を解き明かした思想家。

そのデカルト。
「優れた知性は、
人を正しく導きもすれば、
謀略や詐欺に役立ちもする」

「豊かな感情は、
人を鼓舞しもすれば、
嫉妬で狂わせもする」

「問題はそれらを
いかに『よく』用いるかだ」

籠池泰典のある種の知性は、
謀略や詐欺に役立っているのか、
あるいは彼を正しく導いているのか。

「刑事訴追」を受ける可能性を、
生み出している事実はなくならない。

ルネ・デカルト。
「が、その『よく』がどういうことか、
誰にもすぐには見えない」

「むしろそれを問い続けるなかに
人生の意味がある」

安倍晋三と籠池泰典。
偶然にも、ともに1954年生まれ。

すぐれた知性と豊かな感情は、
この二人にも必要なものだが、問題は、
それらをいかに「よく」用いるかだ。

〈結城義晴〉

2017年03月22日(水曜日)

トランプ批判と「詩のことば・社会のことば」の「人間だもの」

夜の田打桜、美しい。
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そして、World Baseball Classic。
準決勝はロサンゼルス。
ドジャースタジアム。
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日本代表「侍ジャパン」敗退。

相手はアメリカ代表。
大リーグ・オールスターチームの陣容。

2対1での惜敗だが、
全体によくやったと思う。

そのアメリカの小売業。
今日のDaily商人舎のなかから、
米国eコマースニュース|
ネットスーパーは宅配か
顧客のピックアップか

リフト(Lyft)とウーバー(Uber)は、
配車アプリサービス業者。
シップト(Shipt)、インスタカート(instacart)は、
買物代行・宅配サービス業者。
それからアマゾン・フレッシュ、
グーグル・エクスプレス、
フレッシュダイレクト、
ピーポッドなどの専門業者。

小売業は彼らと提携してサービスを行う。

一方、ピックアップストアは、
アマゾンフレッシュ・ピックアップ、
ウォルマートのピックアップ・トゥデイ、
クローガーのクイックリスト。

詳細はDaily商人舎をご覧いただこう。

さて、日経新聞「大機小機」
コラムニストは隅田川さん。
「トランプ氏を批判する前に」

これがなかなか鋭い。

「トランプ大統領の主張は多くの点で、
経済学的に見て誤りだ。
しかし、大統領だけを批判できない」

多分、経済学者のコラムニストは、
日本でも同じような3つのことが、
言われていると指摘する。

第1は、輸入を抑制して、
国内の雇用を守るという考え。

環太平洋経済連携協定(TPP)交渉では、
農産物の輸入を制限して、
農業を守れという主張があった。

「トランプ氏の保護主義と
似たようなものだ」

第2は、
経常収支や貿易収支の赤字は、

望ましくないという考え。

「これも経済学的には誤りである」

経常収支や貿易収支が
赤字だからといって、
国民福祉は損なわれない。

「これらを政策的に
コントロールする意味は
ほとんどない」

日本は東日本大震災の後に、
貿易収支が黒字から赤字に転じた。
その時に、「日本の多くの人々は
貿易収支の赤字は望ましくない」と見た。

トランプと同次元だ。

第3は、「国境を越える人の
移動に対する閉鎖的な姿勢」

「この点でも、日本は大きな顔はできない」

日本の外国人労働者比率は、
他の先進国よりも断然低い。
「人の流入という点では
閉鎖的な国だからだ」

「トランプ氏を批判するのなら、
日本自らの政策姿勢についても
振り返ってみるべきだろう」

なるほど。

これをトランプと日本や日本人と、
考えるだけではいけない。

石原慎太郎や浜渦武生とわが社のトップ、
あるいは都議会議員とわが社の人々、
森友学園理事長夫妻とあの業界人夫妻、
など見直してみると、ぞっとしたりする。

つまり社会に起こって、
喧伝されるニュースと、
論理的には同一のものが、
自分の周りにあると、
見えなくなってしまう。

トランプの「脅し」のごとき表現が、
なんとセミナーの募集文言に、
使われていたりする。

それを見分けねばいけない。

そして今日の「ほぼ日」
糸井重里は、手放しで評価できる。
すばらしい。

「たとえば、である。
『昨日、とうちゃんが死んだ。
1年前にシロが死んだときのほうが
悲しかった。』
と書いてあったとしたら、
それは『詩のことば』である」

「これが、
『社会のことば』であったとしたら、
とうちゃんが亡くなったことを、
悲しくないように言っては
いけないのである。
しかも、それを、
犬だか猫だかの死とくらべているのは、
ますますいけないことであろう」

分かりやすいたとえだ。
秀逸。

そして糸井は実に鋭いことをいう。
「世の中には、『詩のことば』と
『社会のことば』がある」

詩のことば、
社会のことば。

いい。

「アクション映画で、
悪いやつがタバコを吸っていて、
その吸い殻をそこらへんに
投げ捨てる」

「それは『詩のことば』で
描かれたものである」

「そして、クルマに乗って
走り去るのだけれど、
もちろんシートベルトはしない。
この行為も『詩のことば』で
語られているのだ」

「でも、悪いやつだからといって、
映画だからといって、
シートベルトをしないで
運転するのはいけないからと、
その悪い男がシートベルトをするなら、
それは、『社会のことば』で
語られたものになる」

このたとえも、
恐ろしく的確。

「『詩のことば』は、
自由なのである」

「『ぼくらは自由だ』というのは、
『詩のことば』だ。
『ぼくらは自由だ』という
『社会のことば』もある」

ここが難しい。

「『あいつを傷つけたい』という
『詩のことば』もあるし、
『あいつを傷つけたい』という
『社会のことば』もある」

「泣きながら語られる
『社会のことば』もあったりする」

「冷静に、鬼のように語る
『詩のことば』もある」

このあたりも、
天才コピーライターの面目躍如。

そして糸井の結論。
「世界から、どんどん減っているのは
『詩のことば』だ」

「すべてが『社会のことば』であっても、
世界は成立する」

「だけれど『詩のことば』が
なくなっていくと、
それは、ただ『世界』では
あるのだろうけれど、
『人間の世界』じゃ
なくなるようにも思う」

「それはいやだな、
人間だものな」

今日は、参った。
完全、脱帽。

いや、今日も、か。

商売やビジネスの中にも、
詩のことばと社会のことばが、
混じっている。

コンプライアンスは、
社会のことばだ。
ストアコンセプトや販促コピーは、
詩のことばだろう。

Marketingは詩のことばか、
Managementは社会のことばか。

いや、そう簡単に、
割り切れるものではない。

ピーター・ドラッカーは、
詩のことばと社会のことばを、
実に上手く使った哲人だ。

ドナルド・トランプには、
詩のことばのひとかけらも感じられない。
社会のことばも欠けているが。

小売業は人間産業。
だから小売業から、
詩のことばは減らせない。
断じて。

〈結城義晴〉

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