結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2016年02月18日(木曜日)

ラスベガス怒涛の視察研修でコンテスト型競争を学ぶ

日経夕刊の『ウォール街ラウンドアップ』
ニューヨーク特派員の佐藤大和記者が書く。
「ウォルマートとヒラリー氏の因縁」

アメリカ上場小売業の1月期決算発表。
真っ先はウォルマート・ストアーズ。
「エブリディ・ロー・プライス」を実現して、
世界最大の小売業、
さらに世界最大の企業に成長した同社。

「株価もEDLP」と皮肉る。

「2015年通年で28%下落し、
ダウ平均採用銘柄で30番目の不振」

ダグ・マクミランCEOが、
「アソシエ―ツの士気を高めて
顧客サービスを改善する」と、
時給1ドルアップの賃上げを断行。

全米120万人の従業員を対象に、
「社内最低賃金」を10ドルに引き上げる。
昨年4月の9ドルへの引き上げに続く第2弾。

このブログでも
Daily商人舎でも報道した。

しかしそれが利益を圧迫する

それが他社に影響を与えて、
賃上げの流れが広がる。

それは今秋の大統領選挙で、
与党・民主党には有利。

つまりヒラリー・クリントン候補には、
追い風のはず。

しかしさかのぼれば、1986年から6年間、
クリントン女史は
ウォルマートの取締役だった。

「有能な弁護士としての手腕も買われ、
同社初の女性役員に抜てきされた」

しかしそのウォルマートは昔も今も、
「反労働組合」の急先鋒。

日本の連合もウォルマートを敵対視する。

クリントン女史は、
バーニー・サンダース上院議員に、
激しく追い上げられていて、
その意味では「労組の固定票」がほしい。

だから表立って、
ウォルマートとの関係を主張すると、
クリントンの労組票が逃げていく。

ウォルマートが大統領選に絡む。
おもしろい。

さてラスベガスの二日目
砂漠の街に朝日が昇る。DSCN8038-6

ストリップのホテルがオレンジ色に染まる。DSCN8039-6

朝8時集合で、ホテル前の全員写真。DSCN8041-6
「やるぞ」という気合が出てくる。

その後、第1回講義。
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第3回目のマルトの研修会。
基本的に同じストーリーで語る。DSCN8045-6

それによって、、マルトの幹部から、
店長、チーフまで、
一貫した考え方となる。
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それでも、みな、選ばれたメンバー。
実に真摯に聞いてくれた。DSCN8051-6

講義が終わると、
ウォルマートのネイバーフッドマーケットへ。DSCN8052-6

同社が今、最も力を入れているフォーマット。DSCN8063-5

1100坪の食品スーパーマーケット。
星条旗が下がっている。DSCN8064-6

入口右手はデリ売場。
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そしてピカピカの床の青果部門。DSCN8067
エブリデーロープライスが基本。

ネット販売の「ピック・アップ」カウンター。DSCN8069-6
amazon対策にも怠りはない。

レギュラーレジとセルフレジの併用。
このあたりはオーソドックス。DSCN8073-6
株価の状況が悪いのはいつものこと。
しかし店頭が悪いのは絶対に許されない。

一応のレベルではある。

次にトレーダー・ジョーDSCN8074-6

待ちに待った訪店。
入口を入ると、
トレーダー・ジョーのあの雰囲気。
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いいねえ。
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ワイン売場は整理され、
アップグレードアイテムが増えた。DSCN8096-6

レジは相変わらず込んでいて、
それでもフレンドリー。
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もう1店、トレーダー・ジョー。DSCN8283-6

こちらも個店対応ではあるが、
標準化が行き届いている。DSCN8280-6

ワイン売場も同じように、
脱チャールズショー戦略。DSCN8282-6

キャプテン・ブランドンにインタビュー。DSCN8273-6

グッドクェッション連発で、
キャプテンも満足そうだった。

マルト社長の安島浩さんと握手。
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私も握手。
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いまやホールフーズの天敵の観があるのが、
スプラウツファーマーズマーケットDSCN8286-6

ここでもバックヤードで、
トッド店長にインタビュー。DSCN8287-6

ボンズから8年前に転職してきたが、
この会社の成長ぶりに、
大いに満足して、
リーダーシップを発揮している。DSCN8289-6

ランチはシェイク・シャック
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メニューはニューヨークと変わらず。DSCN8112-6

注文を受けてから、
製造に入る。
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店内はシック。
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このハンディターミナルがなると、
商品を受け取りに行く。
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そして私はシェイク・スタック。
チーズバーガーとシュルームバーガーの、
マッチングアイテム。
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全員満足でした。

午後は、ラスベガスの単独店へ。
グレイザーズ
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米国東部で、
スーパーマーケットを経営していたのが、
グレイザーさん。
引退してラスベガスに住んだが、
やはり血が騒いで、
1店舗だけ店を出した。

だからニューヨーク・デリが売り物。DSCN8243-6

単独店だが、1500坪の大型店。DSCN8247-6

売り物は生鮮食品。
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そしてサービスデリの対面売場が並ぶ。
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単独店でも、
違いを出すことで、
堂々と競争する。

それがコンテスト型競争。

今日はスーパーマーケットの、
コンテスト型競争と、
ポジショニングを学ぶ日

最後はウィンコフーズDSCN8292-6

なぜか店頭には半旗。
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それでも店は相変わらず、
安くてきれい、
安くてフレンドリー、
安くて良い。

入り口のウォールオブバリュー。DSCN8310-6
お買い得品の壁。

そして青果部門。
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7900㎡の広大な売場。DSCN8297-6

倉庫型スーパーマーケット。
スーパーウェアハウスストアと呼ぶ。DSCN8300-6

ゴンドラはレジに垂直に設置され、
右端から左端まで見通せる。DSCN8303-6

そしてレジ前の圧倒的なパン売場。DSCN8305-6

レジはサッカーサービスはしないけれど、
安さが実現されていて、
顧客は誰一人不満を言わない。DSCN8311-6

スーパーマーケットにも、
さまざまなフォーマットがある。
その違いこそが、価値を生む。

中道で凡庸な店は、
見向きもされない。

それを学んだ1日だった。

朝の講義の内容が、
店を訪問することで、
肌でわかる。

それがマルトの研修会だ。

ストリップに戻ってくると、
もう暗い。
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ディナーはベネチアンのイタリア料理。DSCN8319-6

他との差異をつくる。
それが実に気持ちいい。

自分らしさを発現させることができるからだ。

アメリカの競争がコンテスト型になって、
誰よりも顧客たちが喜んでいる。

それが消費大国アメリカを支えている。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2016年02月17日(水曜日)

ラスベガスのホールフーズ「改装前後」をちょっと比較

総務省発表の2015年家計調査。
2人以上の世帯の実質消費支出は、
前年比2.3%減。

2年連続のダウン。

一昨年2014年4月の消費増税が、
ずっと消費と購買に影響を与え続けている。

消費支出額は月平均28万7373円。
被服・履物が7.2%減で最大のマイナス、
教養娯楽が4.0%減、
食料費まで0.4%減。

来年4月の10%への消費増税、
延期しなければならないだろう条件は、
ますますそろってきた。

さて、アメリカには消費税がない。
かわりに1930年代に、
ほとんどの州で、
売上税(Sales Tax)が導入された。
つまり地方税。

例えば、
カリフォルニア州サンフランシスコでは、
売上税と使用税、
それに地域加算分が加わって、
8.75%。

ネバダ州ラスベガスは、
加算分も併せて8.10%。

日本は現在8%だから、
これはほぼアメリカ並みで、
日本国の財政状態から考えると、
消費増税に頭から反対するわけではないが、
今の、この時期での増税は、
考え直さねばならないだろう。

さて、㈱マルト商事の3度目のアメリカ研修。
ラスベガスとサンフランシスコの行程。
初めは2013年11月だった。

今回、成田空港を発ったのは、
2月16日午後5時過ぎ。
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今回は全日空で快適。

太平洋上を飛んでいる間、
夜中で真っ暗。

夜が明けて、北米大陸に近づくと、
厚い雲に覆われていた。
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そして見えてきました、
ベイエリア。
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サンフランシスコ湾を囲むエリア。DSCN7834-6

先端がサンフランシスコ市街。
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このサンフランシスコ国際空港で、
ユナイテッド航空に乗り換え。
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飛行機雲が美しい。DSCN7840-6

再び飛び立って、
シェラネバダ山脈。
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雪がかぶっているのは、
この山脈の頂のところだけ。

ラスベガス渓谷が現れた。DSCN7846-6

砂漠の中のオアシス。
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ラスベガスの中心街「ストリップ」DSCN7854-6

到着すると、すぐに、
溝口信良さんと落ち合って、
リムジンバスで出発。
溝口さんはシアトル在住のコーディネーター。

まずはスミスへ。
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スミスはクローガーのネバダ州の子会社。
もちろんスーパーマーケット・チェーンで、
全米ナンバー1。
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いつも、どの店も、花の売り場が、
入口で顧客を歓迎してくれる。DSCN7893-6

その右手は、
オーガニックを謳った青果部門。DSCN7894-6

ぐるりと回ると左翼にファーマシー。DSCN7890-5

そしてチェックスタンドは、
3人以上待たせないシステム。DSCN7892-6
そして最新年度の全社経費率は15.8%。

これがすごい。

続いてホールフーズ。 DSCN7899-6

最初のマルト研修会の2013年11月、
私たちはこの店で面白い目撃をした。
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店舗レイアウト変更のミーティングが、
現場で行われていたのだ。
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店舗デザイン・コンサルタントを中心に、
チームリーダー、チームメンバーが、
積極的に意見を交わして、
売場変更を検討していた。

今月号の月刊『商人舎』と同じ、
ストアレイアウトのリエンジニアリング。

コンサルタントはイングリッシュさん。
いろいろ情報交換をして、
安島浩さんと三人で写真を撮った。
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計画が2013年から、
大リニューアルは一昨年から半年間かけて、
昨年夏に完成。

その新青果部門がこれ。DSCN8033-6

3年前は、これ。
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壁面の色は緑から青に変えた。

入り口側にジュースバーを設け、
そこにイートインスペースを設置。DSCN7957-6

シーフード部門まで、見晴らしはよくなった。DSCN7959-6

青果の裏側のホールボディ部門も、
広々としてきた。DSCN8034-6

店舗右翼のデリ部門は、
最新のコーナーづくり。DSCN7977-6

セルフデリはホールフーズの特長。DSCN7979-6

そして右翼手前に、
バルを設けた。DSCN8030-6

カウンターに女性が入っていて、
ビールなど生を提供する。DSCN8029-6

レジ前のスペースを広くした。
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ホールボディのチームリーダー。DSCN7941-6

そしていつものように、
店内ツアーと質疑応答は、
フィールド・マーケティングのチームリーダー。
クリスティーナさん。
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安島さんと写真。

全員写真もグー。DSCN7954-6

リニューアルしたからといって、
成功するとは限らない。
しかしホールフーズは相変わらず、美しい。DSCN8035-6

夜のホールフーズは飛びきり美しい。DSCN8036-6

大いに満足して、
長いながい初日の勉強を終了した。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2016年02月16日(火曜日)

日銀マイナス金利政策と米国小売業3.1%成長予測

日本銀行の「マイナス金利政策」
今日、スタート。

日銀は日本の中央銀行で、
現在は主に二つの目的を持つ。
「物価の安定」と「金融システムの安定」

ただし物価の安定といっても、
現黒田東彦第31代総裁は、
インフレターゲット論者で、
物価2%の上昇を標榜している。

日銀の業務は、
まず日本銀行券の発行および管理。

さらに物価と国民経済を安定させる操作をする。
そのために政策金利操作、公開市場操作、
支払準備率操作等の手法を使って、
金融政策を実施し、通貨流通量を調整する。

そして今回のマイナス金利政策に関連するが、
銀行などの金融機関同士の取引の決済は、
日本銀行の当座預金が使われる。
だから銀行のための銀行という機能を持つ。

この一般金融機関が、
日銀に預ける当座預金の一部に、
今日から年0.1%のマイナス金利が課される。
つまり預けると手数料0.1%がかかる。

すると金融機関は、日銀に預ける代わりに、
融資や有価証券に資金を回すことになり、
それによって企業や個人の投資は、
活性化するはず。

それが黒田総裁の狙い。

三井住友銀行はすでに今日、
普通預金の金利を年0.02%から、
年0.001%に引き下げた。
過去最低に並ぶ金利水準。

静岡銀行も同様の引き下げに踏み切った。

個人の預金金利収入は減る。

一方、三井住友銀は、
10年固定型の最優遇金利を0.15%下げた。
過去最低の年0.9%。

他も追随の見通し。

すでにこのブログでも取り上げたが、
この動きを先取りして、
長期金利の指標となる十年物国債の利回りは
先週、初めてマイナスとなった。

予断を許さない。

そんな中、アメリカ商務省の発表では、
この1月の全米小売業売上高は、
前年同月比で3.4%増となった。

自動車とその関連部品が前月比で0.6%増、
建設資材、食品・飲料なども増加。
オンラインなどの無店舗販売は1.6%プラス。

自動車・ガソリン・外食を除く、
一般小売業の売上高は0.1%増だった。

さらに全米小売業協会は、
2016年の小売業界の売上予測を発表。
米国一般小売売上高は、
前年度比3.1%の増加。

過去10年の平均伸び率は2.7%だから、
予測値はそれを上回る。

その中で無店舗販売は、
有店舗小売業の2倍から3倍の伸び。
つまり6%から9%の成長が見込まれる。

同協会CEOのマシュー・シェイのコメント。
「賃金は上昇し、雇用も増え、
消費者の購買への自信は着実に増している。
2016年の小売業界は成長する」

力強い。

「経済回復は消費者が支えており、
政府は投資を抑制する規制などを強めず、
小売業の収入を増やし、
その社員の仕事を安定させることに、
フォーカスすべきだ」

アメリカの2016年の経済成長は、
1.9%から2.4%の伸びが予測される。

雇用は毎月19万人増加し、
年末には失業率は4.6%に下がる。

その結果、賃金上昇ではなく
雇用の増加によって、
全体の消費が伸びる。

力強いアメリカ経済は、
雇用と小売産業が支える。

私は朝、Yキャットからリムジンバス。
みなとみらいの空には、
明るい白い雲。
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横浜港とマリンタワー。
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そしてベイブリッジ。
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わが横浜が見送ってくれる。
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1時間ちょっとで成田空港第1ターミナル。
S4の待合室に集まって、
結団式。

毎年やっている㈱マルトのアメリカ研修会。

初めに各人が自己紹介。
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それから結城義晴の講義。
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なぜアメリカに勉強に行くのか。
なぜラスベガスとサンフランシスコなのか。
そして何を学ぶのか。
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虫の目・鳥の目・魚の目。
そして心の目。
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あっという間に講義が終わって、
素早く全員集合の写真。
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では2016年の第1回目の渡米研修。
行ってきます。

日本のマイナス金利の中、
年率3.1%の伸びを示すアメリカへ。
(つづきます)

〈結城義晴〉

2016年02月15日(月曜日)

GDPマイナス成長とマルエツ上田真の「労働力売り手市場」

Everybody! Good Monday!
[2016vol7]

2016年第8週。
2月第3週です。

昨日、一昨日の異常気象から一転、
2月中旬らしい陽気。
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商人舎オフィス裏の遊歩道も、
ちょっと寒々としている。
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今日、『明治マーケティングレビュー』到着。
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私の連載はもう32回目。
「小売業のスーパーマーケティング」
季刊誌で32回だから、まるまる8年。

ありがたいことです。

今回のテーマは、
「流通革命から流通3.0までの考察」

昨年12月の月刊『商人舎』の内容を、
マーケティング・サイドから書いてみた。

機会があったら、
読んでみてください。

さて、バレンタインデーが終わったら、
もう、3月3日のひな祭りが視野に入ってくる。

商人舎magazineの、
Weekly商人舎日替り連載。
月曜朝一・2週間販促企画。
「桃の節句」の「オトナ女子会」など、
取り上げている。

月曜は2週間販促企画。
火曜は2週間天気予報。

月刊『商人舎』購読者へのサービス情報で、
IDを持っている人しか読むことができないが、
悪しからず。

さて、2015年10~12月期の国内総生産(GDP)。
昨日の日曜日は夕刊がないし、
今日は朝刊が休みなので、
日経オンラインで流していたが、
2四半期ぶりのマイナス成長。

実質の季節調整値で前期比 0.4%減、
年率換算で1.4%減。
「実質」は物価変動の影響を除いた数値。

生活実感に近い名目成長率は0.3%減、
年率換算では1.2%減。

名目GDPの実額は499兆円。
安倍晋三政権はアベノミクス第2ステージで、
2020年に「GDP600兆円」を目標とするが、
はるかに遠い数値だ。

マイナス成長の要因。
GDPの6割を占める個人消費の落ち込み。
暖冬で冬物衣料が売れなかった。
テレビやパソコンなど家電も伸びなかった。

あ~あ、お天気産業よ。

一昨年の2014年4月の消費増税後、
個人消費はずっとダウントレンド。

節約志向。

実質GDPの雇用者報酬は、
10~12月期で前期比0.2%増。
女性や高齢者の稼働率が高まり、
全体の報酬は増加傾向。

ただし1人当たり実質賃金は、
10~12月期で前年比横ばい、
2015年暦年では0.9%減。

「2015年」の実質成長率は0.4%増。
「2015年度」は昨年4月から今年3月までで、
政府はこの成長率を1.2%増と見込む。

しかしそれを実現するには、
この1~3月期に前期比2.15%増が必要。

1月年明けとともに、
株価は急速に落ち込んで、
景気悪化の印象は強い。

これでは来年4月の
「消費税10%」への増税も難しい。

日本チェーンストア協会の新年賀詞交歓会で、
清水信次会長が強く主張した、
「増税延期」も、
必要な雲行きになってきた。
もちろん「軽減税率」導入など論外だ。

それを実現させねばならないだろうし、
その動きは必ず出てくる。

危機的な状況を煽る言説も多いが、
ここはポリティカルマーチャントでありたい。

景気や消費の低迷よりも、
私が問題にしているのは、
「人」の採用と確保。

だから今年の商人舎標語は、
「人をつくる。人を残す」
会社は人が集うところ。
店は人が群がるところ。
売場も人が寄ってくるところ。

2016 年をとおして、
会社も店も売場も、
人々が好んで集まるところとなりたい。

金を残すは下なり、
事業を残すは中なり、
そして人を残すは上なり。(後藤新平)

そのために人を集め、
人を育み、
人を残す。
〈結城義晴〉

先週金曜日の日経電子版。
上田真さん登場。
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスの社長で、マルエツ社長。

上田さんは生粋のマルエツ育ち。
日本チェーンストア協会副会長。

「採用状況は2年半ほど前から厳しい」

「小売りは外食に次いでパートの採用数が多く、
人手不足感が強い」

マルエツでは時給が20円強上がって、
億単位のコスト増。

「昨今の人不足は
バブル期の後半に匹敵する」

しかし、だからこそ、
「企業はこれを機に、
今までの仕組みを一新すべきだ」

その通り。

「この20年間は自由に採用できる
買い手市場だった」

「労働力買い手市場」を前提に、
オペレーションシステムが出来上がっている。

それが一気に「労働力売り手市場」に変わった。

そこで4つの考え方が出てくる。

第1は正社員。
「マルエツの場合2016年の大卒採用を
100人規模で考えている。
今後は200~300人規模になるだろう」

そのために「リクルーター制の復活や
メンター制などをきちっとやり遂げる」

第2は「パートは人材の含み資産」

第3は「外国人」

「ただ、現在は3年間だけと、
働ける期間が定められている。
政府はこれを緩和すべきだ」

第4は「高齢者だ」。

65歳定年が一般的だが、
「カスミは67歳を70歳に、
マルエツは今年度から70歳を越えても
傘下の派遣会社に登録すれば
働けるようにした」

上田さんの狙いは、
「70歳以上の人を
採用すること自体が目的ではない」

「むしろ60歳代の人が
『自分はこれから10年間も働ける』と
思えることが魅力になる」

上田さんが注目するのが、
「雇用のミスマッチ」

2015年平均の有効求人倍率は1.2倍。
1991年以来、24年ぶりの高水準。

しかし「求人倍率が4倍の企業もあれば
1倍を切っているものもある。
全体をならして1.2倍というだけだ。
ミスマッチを解消できれば、
求職者も我々も、
ウィン-ウィンの関係になれる」

2016 年をとおして、
会社も店も売場も、
人々が好んで集まるところとなりたい。

金を残すは下なり、
事業を残すは中なり、
そして人を残すは上なり。

では、みなさん、
今週も、Good Monday!

〈結城義晴〉

2016年02月14日(日曜日)

ジジと光の春[日曜版2016vol7]

ジジ デス。DSCN8963-5
モウ 日曜日 ガ ヤッテキマシタ。

オトーサン コンニチハ。
ミナサン ゴキゲンヨウ。

オトモダチ ノ チカラ ヲ カリテ、
マタ カエッテ キマシタ。
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今日 ハ 春一番 ガ 吹イテ、
暖カイ 2月。
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イマ ノ ボク ニハ
暖カサ 寒サ
ワカリマセン。

デモ コノ 季節 ハ
「光の春」 ト イイマス。
光の春1

二月の光は
誰の目から見ても
もう確実に強まっており、
風は冷たくても
晴れた日には
キラキラと光る。

厳寒のシベリアでも
軒の氷柱から
最初の水滴の
一雫(ひとしずく)
輝きながら落ちる。

ロシア語でいう
「光の春」である。
〈倉嶋厚〉
光の春 3

「光の春」 ノ 光 ハ、
カギリナク 美シイ。
ひかりの春7

コノ 光 ノ 眩シサ。
コノ 空気 ノ 柔ラカサ。

ボク 「光の春」 好キナンデス。
ひかりの春4

生キテイル コト ヲ
実感サセテクレル。

光ノ 中デ 生キル。
イヤ 生カサレル。
光の春5

生カサレテイル コト ニ
ボク ハ 感謝シテ イマシタ。
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ソレ ヲ 思イダシマシタ。

心カラ アリガトウ。

〈『ジジの気分』(未刊)より〉

2016年02月13日(土曜日)

「Cosmopolitanの14項」とダボス会議「第4次産業革命」

♪雪が積もればクリスマス
思いが募ればバレンタイン
赤いリボンで包まれた
贈り物が待ってる
贈り物が待ってる♪〈詩・曲 山﨑眞幹〉

バレンタインデーがやってくる。
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明日は日曜日のバレンタインデー。IMG_7772-6

その日曜日にかけて、
日本列島に「春の嵐」がやってくる。

今日は幻想的な景色。
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それだけ明日の「春の嵐」の激しさが予感される。IMG_1719-6

西日本では「春一番」が吹きそうだ。

気温は4月、5月並みだとか。

異常気象は、
バレンタインデーにまで及んで、
しかし女性が男性に、
愛を告白するという趣旨からすると、
この春の嵐も好ましいのかもしれない。

ネット上でちょっと話題になっているのが、
アメリカの女性誌『Cosmopolitan』。
「男がバレンタインデーにしたい14のこと」
‟14 Things Guys Actually Want to Do
on Valentine’s Day”

その1. Have sex.
そうくるか。

その2. Just watch something on Netflix together.
ネットフリックスで、一緒に、何か見る。

Netflix
は、
アメリカのオンラインDVDレンタル会社。
映像ストリーミング配信事業もする。

その3. Go to a restaurant where there is steak.
アメリカの男はsteak大好き。

4. Have sex again.
あ~あ。

その5.Give and receive chocolate.

ここでやっと出てくるけれど、
チョコレートは5番目。

やはりこの習慣は女性的だ。

そして、その10は、
Nap.
スペイン語では、Siesta。
つまり、昼寝する。

わかる。

さて日経新聞の経済コラム『大機小機』
今日のテーマは、
「第4次産業革命」と日本

今年のダボス会議が1月下旬に開催された。
そこでも「第4次産業革命」が、
中心的なテーマに据えられた。

インターネット・オブ・シングスの導入、
人工知能やロボットの活用拡大、
クルマの自動運転の実用化、
3Dプリンターを用いたモノづくり……。

「同時並行的に進む動きは、
産業の構造、工場や物流の現場、
人の働き方を劇的に変えていくかもしれない」

このダボス会議を主宰するのは、
「世界経済フォーラム」という組織で、
会長はクラウス・シュワブさん。
スイスの経済学者・実業家。

世界経済フォーラムには、
約2500名の知識人やジャーナリスト、
経営者や政治指導者など、
トップリーダーが一堂に会し、
世界が直面する重大な問題を議論する。

そのクラウス・シュワブさん。
「革命が津波のように押し寄せ、
すべてのシステムを一変させる。
だが、われわれはまだ
十分な準備ができていない」

①人工知能やロボットに工場の職を奪われ、
ホワイトカラーの管理業務の多くも
不要になる。
②情報・データの管理、分析、応用で
専門人材の奪い合いが起きる。
③失業の増加と格差の拡大につながる。
これは懸念の声。

反論の声も多い。
①創造的な分野まで人間が
機械に代替されるわけではない.
②生産性が格段に向上すれば、
世界経済の停滞打破につながる。

コラムニストはアベノミクスを取り上げる。
「政権が期待する国内の設備投資は、
なかなか盛り上がらない」

しかし、安倍晋三首相は、
「1月の施政方針演説で、
人工知能、ロボット、IoTなどの研究を支援し、
規制改革によって新しい可能性を
開花させると強調」

コラムはここで終わっている。

あなたは第4次産業革命に、
懸念派だろうか、反論派だろうか。

もちろん自分でそれを生み出す必要はないが、
第4次産業革命は凄いスピードで、
日本にも伝搬するに違いない。

2020年の東京オリンピックまで、
特に小売サービス産業では、
人材不足と人手不足は決定的なものとなる。

第4次産業革命は、
そこに何らかの変革をもたらしてくれる。

それを理解して、
積極的に取り組み、
取り込んでいけるか。

この面では、私たちも、
NapやSiestaしていてはいけない。

〈結城義晴〉

2016年02月12日(金曜日)

顧客とのエモーション共有と「グランツリー武蔵小杉」の今

月刊『商人舎』2月号。
発売以来、おかげさまで大好評。201602_coverpage
続々と問い合わせが来ているので、
今月号は1冊売りをする。
通常は年間購読だが・・・。
申込用紙はこちら→ 2016年2月号ご注文用紙

特集は「2016店舗レイアウト考現学」

Facebookにも、
実にうれしいコメントをいただいた。

竹垣吉彦さんは、
イオン北海道㈱取締役管理本部長。
本日小生にも届きました!
特に54Pからの『斬新レイアウトの実践提案』を拝見し、
何故か、子供の頃に愛読した少年雑誌のグラビアを
思い出しワクワクしました。
当時の少年雑誌には必ず
巻頭グラビヤのページがあって
そこには潜水艦や宇宙都市などの
断面図のイラストが掲載されており
小学生時代の自分はこれが大好きでした」

うんうん。

「男の子はみんな『構造』に
ワクワクするのだと思います。
昔話で恐縮です」

いい話だなあ。

「結城さん、素晴らしい特集
ありがとうございます。
改めて普通の商業誌が
『情報誌』なのに比べ
『商人舎』はエモーションを読者と
共有しようとしているのだと思い知りました」

本当にうれしい。

雑誌も、店も企業も、
いい読者、いい顧客に育てられる。

月刊『商人舎』も商人舎magazineも、
そしてこの毎日更新宣言ブログも、
知識商人とエモーションを共有するために、
発行、発信している。

しかし考えてみれば、お店こそ、
顧客とエモーションを共有するために存在する。

それが「店は客のためにある」の本質だ。

商品やサービスや情報を、
単に売場に並べればいい、
というものではない。

エモーションを顧客と共有する店だからこそ、
「店員とともに栄える」となる。

そして、今月のmessage。
「店はいつも客のためにある。」

店は客のためにあり、
店員とともに栄え、
店主とともに滅びる。〈倉本長治〉

この三行の言葉には、
すべてに「店」の文字が使われる。
それだけ「店」は抜きがたい存在である。

商人はずっと店をつくってきた。
店をつくるのが商人の仕事だった。
店をより良くするのが商人の役目だった。

そして商人は店を変えてきた。
店を変えるのが仕事だったし、
店をより良く変えるのが役目だった。

21世紀に入ってから15年。
その店のつくり方がさらに変わってきた。
レイアウトの引き方も変化を遂げた。

しかし良い店はいつもカスタマーを向いている。
良い店はずっとアソシエーツをいたわっている。
良い店はこれからもリーダーの能力を最大化させる。

アウトスタンディングなポジショニング。
とんがりとこだわり。
店づくりはフォーマット戦略の基盤である。

しかしだからこそ、そこに、
アウトスタンディングな成果が要求される。
こだわり店舗にはとんがり収益性が必須となる。

店はカスタマーを歓喜させ、
アソシエーツを成長させ、
リーダーたちを躍動させる。

店はいつも客のためにあり、
店員とともに栄える。
そして店主とともに滅びる。
〈結城義晴〉

竹垣さん、ありがとうございました。

さて今日は、東京・新小平で、
第一屋製パン㈱の決算取締役会。
無事、終了。

おめでとう。

帰りに、途中下車。
グランツリー武蔵小杉。
IMG_7751-6
東横線とJR南武線、JR横須賀線が、
クロスする駅前立地。

2014年11月22日(土)午前10時が、
グランドオープンだったから、
もう、1年3カ月になろうとする。

イトーヨーカ堂の総合スーパーを核に、
セブン&アイの専門店など160店舗を入居させた、
話題のショッピングセンター。IMG_7752-6

敷地面積約2万4,900m²、
売場面積約3万7,000m²。
駐車場は地下1・2階に 823台、
駐輪場は約2,000台。

商圏人口は半径5km圏内で、
約117万人、約49万世帯と広い。

1階のイトーヨーカ堂の食品フロア。IMG_7753-6
食品はまあまあのレベル。

2階はそごう西武の百貨店。
IMG_7771-6
これが、とんだ勘違い。
百貨店は「百貨」であることがレーゾンデートル。
それが十貨店では、全く機能しない。

3階は住宅関連の「HOME & WORKS」

これも依然として、
総合ス―パーの欠点を覆す売場にはなっていない。

4階は「good day park」
子供を中心にした売場。
IMG_7765-6

イトーヨーカ堂の4フロアでは、
食品と子供用品がまあまあだが、
全体としては残念ながらまだまだ。

スタート時点ではたとえ失敗しても、
その後の修正力が抜群だったのが、
イトーヨーカ堂。

その修正能力が消えてしまった。

「店員とともに栄える」がないのか。

4階のフロアのヨーカ堂の反対側には、
グループの赤ちゃん本舗。
IMG_7761-6

それよりも、
ボーネルンドあそびのせかい」が、
すごい集客。
IMG_7759-6
子供たち、母親たちと、
エモーションを共有している。

㈱ボーネルンドは、
教育玩具、育児用具の輸入・開発・販売業。

3階フロアの一方の核店は、
これもグループのLoft。IMG_7756-6
手堅い。

そして紀伊國屋書店。IMG_7757-6

その奥に「白ヤギ珈琲店」
セブン&アイ・フードシステムズが開発。
IMG_7755-6
ロケーションは書店の奥で、
わかりにくいけれど、
午後の時間に、意外なほど、
顧客が入っていた。

1階フロアのスマイルスクエア。IMG_7762-6

そしてフードコート。IMG_7763-6
通路側はテーブルも椅子も、
一段と低くなっていて、
子供たちが座りやすい構造。

平日の午後、
全体に子供連れの顧客が多い。

1階のセンターフロアには、
バレンタインデー売場。IMG_7773-6

久しぶりに訪れたグランツリー武蔵小杉。

この店がオープンしてから今日まで、
店も店員さんたちも、頑張ってきた。

その間、2014年5月15日付で就任した、
社長兼COOの戸井和久さんが、
今年1月8日付で電撃辞任。

お客さんたちは、
そんなことを知る由もない。

しかし、
店は客のためにあり、
店員とともに栄え、
店主とともに滅びる。

顧客とエモーションを共有できなければ、
店主が「お先に」と言って、
去ることもあるのだ。

〈結城義晴〉

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