結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年03月19日(日曜日)

藤井聡太六冠達成の「学而時習之、不亦説乎」

昨年末から、
毎日欠かさず、
勉強をしていることがある。

3か月が経過して、
わかったことがある。

ドラッカーの薦めるフィードバック分析だ。

孔子も同じことを薦めている。

子曰、
「学而時習之、不亦説乎」

子曰く、
「学びて時に之(これ)を習ふ、
(また)(よろこ)ばしからずや」

「習ふ」は一般には、
「反復練習する」と解釈されている。

しかし「身につくこと」と理解するのがいい。

学んでいると、
それが身についてくる。

なんとうれしいことだろう。

フィードバックする。
すると自分の「強み」がわかる。

なんとうれしいことだろう。

その私の強みとは、
「競争の中に身を置くことだ」

年をとってからも、
それが強くなっている。

ならば自分がやりたいと思う領域で、
どんどん競争の中に入っていこう。
そうすればまだまだ、
学ぶ意欲がわいてくる。

「学而時習之、不亦説乎」

その通りだ。

歴史的なことが次々に起こっている。

悪いこと、
良いこと。

良いことの中に、
藤井聡太の出現がある。

将棋の竜王。

その藤井がまた記録をつくった。

将棋の棋王戦。
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渡辺明棋王とタイトル戦を闘っていた。
5番勝負でここまで2勝1敗。

4局目が1日かけて戦われた。
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最後まで難解で何度も逆転が起こった。
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それでも最後の詰みは見事だった。
勝利して、タイトルを奪取した。
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これで六冠となった。

竜王、棋王、王位、王将、棋聖、叡王。
史上最年少にして史上二人目。

もちろん一人目は羽生善治。

同じ日曜日のテレビNHK杯。
これも決勝戦だった。

藤井聡太竜王と佐々木勇気八段。
佐々木(28歳)は藤井が15歳のとき、
デビュー以来29連勝の新記録を成し遂げて、
そのあと30連勝に挑んだとき、
それを阻んだ若手の天才だ。

このNHK会決勝では、
9三角や7七との妙手を放って、
藤井が勝ち切った。IMG_19113

これで藤井は初のNHK杯選手権者となった。IMG_19133
プロの将棋界には八大タイトルがある。
竜王戦
名人戦
王位戦
叡王戦
王座戦
棋王戦
王将戦
棋聖戦

これ以外に4大一般棋戦がある。
持ち時間が短い棋戦だ。
全プロ棋士や女流棋士、
ときにはアマチュア強豪も、
参加することができる。

朝日杯将棋オープン戦
銀河戦
NHK杯戦
将棋日本シリーズ

藤井聡太は2022年度に、
こちらの4大棋戦で、
いずれも優勝してしまった。

八大タイトルは、
名人位と王座位が残っている。

名人位は渡辺明が保持していて、
王座のタイトルは永瀬拓也が持っている。

そのうちの名人戦は、
藤井聡太が挑戦者に決まって、
4月から7番勝負が実施される。

これに勝ったら、七冠。

羽生善治に次ぐ2人目で、
それも20歳で成し遂げてしまう。

しかし藤井の将来はどうなるのか。
逆に心配になる。

このまま圧倒的な強さを誇りながら、
三十代、四十代を過ごすのか。

意外に衰えが早くて、
三十くらいになると負け始めるのか。

それでも藤井も孔子に学んでいると思う。
「学而時習之、不亦説乎」

学んでいると、
それが身についてくる。

なんと嬉しいことだろう。

もっともっと高いレベルに自分をおく。
高みを目指す。
そしてそのために競争する。

そうすると、
さらに学んで、
それが身につく。

なんとうれしいことだろう。

大谷翔平も同じだ。
だから大リーグに挑戦した。
WBCにも真剣に取り組む。
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世界最高の環境に身をおく。
「学而時習之、不亦説乎」

私は彼らに遠く及ばないが、
だれでも自分を、
逆境におくのがいいと思う。

それが人生だ。

〈結城義晴〉

2023年03月18日(土曜日)

ICCによるプーチンの「戦争犯罪逮捕状」の「正義と勇気」

春の彼岸の入り。
横浜は氷雨。

来週火曜日の3月21日が、
彼岸の中日で春分の日の祝日。
そして金曜日の24日が彼岸の明け。

つまり今日から彼岸の1週間。

国際刑事裁判所は、
ICCと通称される。
International Criminal Court。

個人の国際犯罪を裁く国際裁判所。
考えてみるとすごい機関だ。

1998年7月17日、
国際連合全権外交使節会議で、
ローマ規程が採択された。
この規定に基づいて2003年3月11日に、
オランダのハーグに設置された。

世界123か国が締約している。
日本は2007年10月1日に加盟した。

しかし肝心なことだが、
3つの国が未加盟だ。

アメリカ合衆国、
中華人民共和国、
ロシア連邦。

しかもいずれも国連安保理常任理事国。

そのICCから逮捕状を出されたのが、
ウラジーミル・プーチン。
ロシア大統領。
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容疑はウクライナからの子供たちの拉致。
これに関与した疑い。
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ICCの声明。
「ウクライナの子どもの
ロシアへの連れ去りといった戦争犯罪について、
大統領が刑事責任を負っていると信じる
合理的な根拠がある」

ロシア大統領府の大統領全権代表にも、
同じ容疑で逮捕状が出された。
マリヤ・リボワベロワ全権代表。
子どもの権利擁護の担当代表だ。

2009年、スーダンのバシル大統領(当時)に、
ICCから逮捕状が出された。
容疑は同国ダルフール地方で起こった虐殺。

2011年にはリビアのカダフィ大佐にも出された。
殺人と迫害を含む人道に対する罪の容疑。

国家元首に対しては3例目だ。
常任理事国では初の逮捕状。

戦争犯罪などの証拠集めや容疑者特定には、
多くの時間が必要とされる。

捜査開始から逮捕状を出すまで、
数年かかることが普通だ。

今回は異例の早さである。
まだウクライナ戦争は続いている。

ICCのホフマンスキ所長。
「逮捕状の発出がさらなる戦争犯罪の抑止につながる」

その通りだ。

ICCの規程締結国の123カ国には、
プーチンが自国の領土に入った際、
拘束してICC本部へ移送することが求められる。
そのうえ容疑者は公判にかけられる。

ただし実際に実行するか否かは、
各国政府の判断に委ねられる。

国家元首を逮捕すれば、
その逮捕をした国との間に、
戦争が起こる可能性がある。
ハードルは極めて高い。

だから実際の有効性は薄い。

しかしICCの締結国は先進国だけではない。
「グローバルサウス」の多くも含まれる。
南半球を中心とする途上国だ。

ロシアは主要7カ国(G7)と対立している。
だからグローバルサウスにアプローチしてきた。

この逮捕状の発出が、
これらの国々のプーチン訪問受け入れに、
影響を与えるに違いない。
国際的な非難を招きかねないからだ。

中国の習近平主席が、
ロシア訪問を予定しているが、
それにも少しは打撃を与えるだろう。

もちろん両国とも、
ICC関連規程の非締結国だ。

「蛙の面にションベン」だろう。
上品に「蛙の面に水」とも言われる。

ロシアのペスコフ大統領報道官。
「この種の決定は、
ロシアの法的観点からみて無効だ」

ウォロジン下院議長。
「ロシア大統領に対するあらゆる攻撃は
我が国に対する侵略行為とみなす」

一方、
ウクライナのゼレンスキー大統領。
「歴史的な決定だ」
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「テロ国家の元首と役人が、
戦争犯罪の容疑者として
正式に認められた」

ジョー・バイデン米大統領。
「明らかに戦争犯罪に及んでいる。
ICCの決定は正当だ」

EUのボレル外交安全保障上級代表。
「説明責任のプロセスの始まりだ。
ICCの仕事を高く評価し、支持する」

来日しているドイツのショルツ首相。
「非常に大きな意味をもつ。
サポートしたい」
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そしてわが岸田文雄首相。
「捜査の進展を重大な関心をもって注視したい」

あ~あ。

「わが国に入国することがあったら、
即刻逮捕する」

二人揃って、
そのくらい言ってくれたら、
人気も上がる。

ロシア国内に対して、
この国際犯罪と逮捕状発出のことは、
広く、しつこく情宣されるべきだろう。

そして何よりも、
ウクライナの人たちには、
勇気を与えるだろう。

正義こそ、
勇気の原動力だからである。

〈結城義晴〉

2023年03月17日(金曜日)

家系総本山吉村家「閉店」と井上恵次著「食堂業 店長の仕事」

東京・自由が丘。
2カ月ぶりだ。
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花屋モンソーフルール。IMG_18703

朝10時、商品の入荷。IMG_18713

今日の花、今日の商品。IMG_18693

花屋、パン屋、そして豆腐屋。
その「朝の仕事」は、
見ているだけでうれしくなる。IMG_18723

横浜駅には福井の桜の写真。
北陸新幹線が福井まで開通。
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商人舎オフィスの裏の遊歩道にも桜。IMG_18863

岡野町まで歩いてランチ。

驚いた。
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大繁盛店の家系総本山吉村家が閉店。IMG_18813

いつもいつも大盛況だった。IMG_60901-448x362

店内は壊されている。
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なじみ客が何人も訪れて、
店内をのぞき込んでいる。IMG_18833
しかし来週には、
近隣に新店としてお目見えする。

スクラップ&ビルドである。

吉村家の創業は1974年、横浜新杉田。
店主は吉村実。

一軒の小さなラーメン店だった。

とんこつと鶏ガラベースの、
コクの深いスープに、特製醤油ダレ。
極太麺にそのスープが絡む。

この一品が評判に評判を呼んで、
「家系」と呼ばれる日本ラーメン店の頂点となった。

今では直弟子、孫弟子を含めて、
全国に300人。

吉村は徹底して自分の味にこだわる。
毎朝5時からラーメンを仕込む。

ラーメン屋も朝の仕事なのだ。

新装開店、楽しみだ。

一日中、横浜商人舎で仕事。
のんびりした感じもいいもんだ。

さて日経新聞「私の履歴書」
今月は唐池(からいけ)恒二さん。
JR九州の社長、会長を歴任し、
いま相談役。

私よりも一つ年下だ。

国鉄の民営化を体験し、
そのプロセスでJR九州を建て直した。

その立て直しの1987年に、
丸井に出向して、
小売業の基礎を学んだ。

国鉄と丸井は正反対だった。

さらに1993年には、
流通事業本部の外食事業部を改革する。

「外食事業部 夢を語り3年で黒字化」

自慢話ではあるけれど、
とてもいい。

「1993年3月に外食事業部次長を拝命した。
事実上の部門トップだ」

売上高の25億円に対して、
営業赤字8億円だった。

ここである本をお手本にする。
井上恵次著『食堂業 店長の仕事』41W5B0PB6CL._SX297_BO1,204,203,200_
懐かしい。

1993年、柴田書店から発刊された。
「食堂業」という言葉は、
いまや死語に近いけれど。

唐池さん。
「これだという本に出合ったら
徹底的に読み込み、信じるのが
私のやり方だ」

これはとてもいい本の使い方だ。

「2カ月間猛勉強し再建計画をまとめ、
JR九州の幹部に宣言した」

「3年で黒字にします」

「店長に月次決算を作らせ
コストを把握すると改善点が分かる」

「食材の一括仕入れなど基本を徹底した」

「年1回だった店長会議は毎月4時間」

そのまえの外食事業部がひどすぎた。

それでも95年度、外食事業部は、
見事黒字に転換した。

96年、JR九州フードサービスが誕生し、
唐池さんは新会社の社長を務めた。

井上恵次さんの本が役に立った。
素晴らしい。

井上恵次さんは、
柴田書店の『月刊食堂』編集長から、
編集部長になった。

柴田の「顔」だった。

商業界で言えば、
故緒方知行さんのような存在。

ともに故渥美俊一先生から評価を受けていた。

井上さんは、
1939年、福岡県生まれ。
緒方さんも同年、大分県生まれ。

その後、井上さんは、
1978年にロイヤルに入社。

編集者から実務家への転身である。

緒方さんがイトーヨーカ堂に入社するような話だ。
ありそうな話だが、それはなかった。

1986年にはロイヤル副社長。
在任中にベッカーズを創設して、社長に就任。

あまりうまくはいかなかったが、
業界では話題になった。

90年にはベッカーズ社長を退任して、
井上フードビジネスコンサルタンツを主宰。

商業界では「飲食店経営」の執筆者となり、
『外食経営用語事典』を発刊した。

こういった本が経営改革に活かされる。
実に誇らしいことだ。

久しぶりに井上恵次さんを思い出して、
ちょっとうれしくなった。

吉村家の新店オープンも待ち遠しい。

商売の「朝の仕事」は、
とてもいい。

〈結城義晴〉

2023年03月16日(木曜日)

「持続可能な食品物流構築に向けた取り組み宣言」発せられる!

東京の日比谷。
開発が進む。
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尹錫悦大韓民国大統領が、
帝国ホテルに宿泊。

そこで物々しい警戒。

そのなかで宴会棟2階。
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日本スーパーマーケット協会の、
正副会長会議。
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その隣の部屋で記者発表会。
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タイトルは長い。
「持続可能な食品物流構築に向けた取り組みに関する記者発表会」

4社のトップが勢揃い。
右から岩崎高治さん、川野澄人さん、
本間正治さん、服部哲也さん。

全員が脂ののった年代の代表取締役社長。
㈱ライフコーポレーション、
㈱ヤオコー、
㈱マルエツ、
サミット㈱。

本間さんは3月1日付で就任したばかり。
コーネル大学RMPジャパン実行の三期生。

ちなみに服部さんは伝説の一期生。

商人舎流通SuperNews。
首都圏SM物流研究会news|
ライフ・ヤオコー・サミット・マルエツ4社で発足

この4社が発足させたのが、
「首都圏SM物流研究会」だ。

日本スーパーマーケット協会の、
首都圏正副会長企業。

昨2022年8月から、
「4社物流協議会」が立ち上げられて、
物流課題の解決に向けた議論が進められた。

そして合意に至った点を整理し、
さらに前に進めるために「研究会」を発足。

今日、宣言をした。
「持続可能な食品物流構築に向けた取り組み宣言」

それぞれの売上高は、
ライフが7683億円、
ヤオコーが5360億円、
マルエツが3885億円、
サミットが3109億円。

足し算すると、
2兆0037億円。

宣言内容は4項目。

⑴加工食品における定番商品の発注時間の見直し
店舗発注時間を前倒しすることで、
取引先の夜間作業の削減と、
調整作業時間の確保を実現する。
具体的には、メーカー・卸売業間の
リードタイムを 1日延長し、
小売業の定番発注時間を午前中に前倒しする。

⑵特売品・新商品における発注・納品リードタイムの確保
特売品と新商品の計画発注化を進める。
確定した発注データをもとに、
商品や車両の手配ができる環境を整える。

4社は各社の専用センターにおいて、
6営業日以上のリードタイムを確保することに合意。

⑶納品期限の緩和(1/2 ルールの採用)
加工食品の180日以上の賞味期間の商品は、
「1/2 ルール」を採用する。

ヤオコーとライフコーポレーションはすでに、
1/2 ルールを採用している。
マルエツは今年3 月、
サミットは4月から順次採用する。

⑷流通BMSによる業務効率化
卸売業と小売業間の受発注方式に、
流通BMSを導入する。

すでに4社ともに導入済みだ。

物流分野を「競争領域」ではなく、
「協力領域」と捉える。

「三方良し」で、
加工食品の物流を、
卸売業と製造業、小売業の、
全体最適にもっていく。

素晴らしい。

全貌は月刊商人舎4月号で明らかにし、
その評価もしよう。

画期的な取り組みであることは間違いない。

第1回研究会は4月12日に開催される予定だ。

記者会見と質疑応答が終わると、
写真撮影。
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4社トップの揃い踏み。
これまでこんなことはなかった。

歴史的な第一歩だ。

私は実戦部隊の皆さんの写真を撮った。
左から協会の江口法生専務理事。
神戸 達也ヤオコー執行役員(ロジスティクス推進部長兼CSO)
武田哲志サミット物流部マネジャー、
池田慎一マルエツ商品本部ロジスティクス部部長、
渋谷剛ライフコーポレーション首都圏物流部長 。
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この人たちも高く評価されるべきだ。
そしてこれからさらに、
研究と実践を進めてほしい。

(江口さん、頑張ったねぇ。苦労が報われたねぇ)

関西圏でも中京圏でも、
九州、中四国でも北海道、東北でも、
こういった研究会発足が望まれる。

もちろんイオンもセブン&アイも、
それ以外の企業も、
物流に関しては「競争より協力」である。
「三方良し」である。

全体最適によって、
日本全体の消費産業の、
生産性を上げてほしい。

お願いします。
世のため、人のため、です。

〈結城義晴〉

2023年03月15日(水曜日)

浅野秀二氏の来社とヤオコー×イタリア大使館のGDOproject

横浜商人舎オフィスの窓の外。
遊歩道の一番桜。
咲きました。
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その商人舎に、
浅野秀二先生。
商人舎Specialメンバー。
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先週の3月11日、
サンフランシスコから日本に帰国。
今回は5月まで滞在するとか。

熱海にコンドミニアムを持っていて、
そこを拠点に日本中を旅する。

講演をしたり、
企業を訪問したり、
奥様と二人の旅。

1月と2月のサンフランシスコでは、
たいへんにお世話になった。
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丁度出来上がっていた商人舎3月号。
23US Retail大写真集
ポストコロナの店舗アルバム In San Francisco
商人舎3月号表紙
差し上げたらとても喜んでくださった。

トレーダー・ジョーやナゲットの店長にも、
渡してくれるとか。

あちらでも喜んでいただければ嬉しい。

ランチは商人舎オフィスのすぐ近くへ。IMG_18003

九つ井。
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手打ちそば の店。
懐石料理 や炭焼ステーキ、しゃぶしゃぶも。
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落ち着いた店内。
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そばの手打ちをデモンストレーション。IMG_17923

かき揚げとそばを堪能。
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満足しました。
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ありがとうございました。

さて山本恭広商人舎編集長。
ヤオコー川越南古谷店に取材に行った。
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2003年3月オープン。
ヤオコーの旗艦店。

2017年3月30日に、
新装オープンした。

今やヤオコーの顔のひとつ。

この店で「イタリアフェア」の記者会見。

商人舎流通SuperNews。
ヤオコーnews|
伊大使館と協働で「イタリアフェア」/1.5倍売上げ目指す

川野澄人社長。
そしてエリカ・ディ ジョヴァンカルロさん。
イタリア大使館貿易促進部部長。
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イタリア大使館貿易促進部×ヤオコーの企画。
GDOプロジェクト。

GDOはGrande Distribuzione Organizzata、
大型小売流通組織。

このGDOプロジェクトは、
日本では3回目の実施となった。

第1回目が2019年の、
日本スーパーマーケット協会との企画。
第2回目は2022年のセコマの企画。

今回が第3回で過去最大規模。
この3月から来年の3月まで1年通しで行う。

当該カテゴリーの取扱量は今年は1.5倍を目指す。

エリカさんのコメント。
「日本は本物のイタリア料理が食べられる、
数少ない国です。
イタリアは日本にとって重要な輸出先です。
2022年の統計でもイタリアから日本へは、
約20%の増加となりました」

「フーデックスに3000㎡で出展しました。
出展国中で最大規模で展開できました。
今回のヤオコーのイベントには、
イタリアから25社50品目が導入されます」
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アイランド陳列も美しい。aisle1 (2)

会見の後は試食会が行われた。
クッキングサポートで調理してくれたのが、
「さつま黒豚のピザ焼職人風、フォカッチャ」

川野社長は「ワインはないの?」とジョーク。
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試食メニューは記者にも配られた。sample

イタリアメニューの提案は、
ヤオコーの文化になりつつある。

川野さんもそれを意識していると思う。

塩野七生さん。
「経済的行為とは、
ひたすらカネをもうけることであり、
政治的行為とは、
もうけたカネをうまく使うことであり、
文化的行為とは、
うまくであろうが何であろうが、
ただひたすらカネを使うことである」
(『再び男たちへ』)
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儲けることと金を使うことが、
このGDOプロジェクトでは、
同時に行われる。

いい企業文化にしてほしいものだ。

〈結城義晴〉

2023年03月14日(火曜日)

商人舎3月号/’23US Retail大写真集を紹介します。よろしく。

朝から東京・小平。

第一屋製パン㈱の本社と工場。IMG_17893

写真左の桜の木は毎年、凄い花を咲かせる。
満開まではまだまだ。
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敷地内に小さな稲荷神社がある。
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今日は毎月の取締役会。
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私は「タグボート」の話をした。

細貝正統社長、
小山一郎副社長、
頑張ろう。

横浜商人舎オフィスに戻って、
依頼されている原稿を書き上げた。

もう50回も書いている連載。
コロナ禍で発行頻度は減った。

それでも継続することには意味がある。

きっちり書き上げて、
タクシーで六角橋に向かった。

白幡クラブの懇親会。
私は会計監査の役目を担っている。

なんとか地元とのつながりは、
断ちたくないと考えている。
だからこのお役を引き受けているが、
楽しいひと時だった。

久しぶりに二次会に行った。
心地良い酒だった。

さて、月刊商人舎3月号。
発行が遅れました。

本当に申し訳ありません。

特集は、
23US Retail大写真集
ポストコロナの店舗アルバム In San Francisco
商人舎3月号表紙
先日、ある会合でアメリカの話になった。
ある人が言った。
「もう5年も行ってないな」
別の人も呟いた。
「私など10年も行ってない」

お二人ともかなりの地位にある人たちだ。

私は思った。
「ああ、そうか」

「そういう人たちがほとんどなんだ」

このブログでも原稿でも、
ウォルマートのことなど、
当たり前のことのように書いているが、
その店が今、どんなものなのかを、
お知らせするのが先だ。

ならば大写真集で、
見てもらおう。

まだアメリカに行ったことがない人。
行ったことがあるけれど、
それはプライベート旅行で、
チェーンストアや小売業を、
本格的に見たことがない人。
それから5年、10年と、
ブランクがある人。

よく米国を訪れるトップや幹部の人たちでも、
3年間はご無沙汰しているだろう。

ならば大写真集にしよう。

そこで今月号となりました。
楽しんでください。

デザインの七海真理さんには、
何度もやり直しをしてもらった。
その結果、通常号よりも、
8ページ増えた。

目次。
商人舎3月号目次
ウォルマートからターゲット、
コストコとアマゾン。
そしてセーフウェイ。

巨大チェーンは、
さらに巨大化を目指す。

ポジショニング型チェーンは、
そのユニークさに磨きをかける。

ホールフーズ、トレーダー・ジョー、
スプラウツ・ファーマーズマーケット。
ウィンコフーズ、
バークレーボウル、
ナゲットマーケット。
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どれも素晴らしい。

ダラーツリーは、
1ドルストアが1.25ドルストアに変わった。
歴史的な転換の瞬間があった。
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それからベッド・バス&ビヨンドは、
ここまで店が停滞した。
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会社が駄目になると、
店が駄目になる。

いや、店が駄目になったから、
会社が駄目になったのか。

[Message of March]
コロナ後の自ら変われ!

変わるには準備がいる。
変わるにはきっかけがいる。
変わるには決断がいる。

ウォルマートは2018年に社名を変えた。
Wal-Mart StoresからWalmartへ。
「ストア」を削り取った。

そしてCOVID-19パンデミック。
ウォルマートは3年間で業容を変えた。
オムニチャネル・リテーラーへ。

変わるには準備がいる。
変わるにはきっかけがいる。
変わるには決断がいる。

ホールフーズは2017年に、
アマゾン傘下に入った。
今、創業者マッケイがハッピーリタイア。

アマゾンのシステムを、
制約を受けることなく、
自在に活用する境地に至った。

ターゲットが変わった。
コストコも変わった。
トレーダー・ジョーもスプラウツも。

1ドルストアは、
インフレとキャッシュレスのなかで、
1.25ドルストアに変わった。

歴史的な値上げを果たした。
それでも客数は増え続ける。
5セントストアの144年後の蛻変。

セーフウェイは買収される。
ベッド・バス&ビヨンドは倒産寸前。
変わらない者は衰え、滅びる。

変わるには準備がいる。
変わるにはきっかけがいる。
変わるには決断がいる。

コロナ禍の後こそ、
準備ときっかけと決断で、
自ら、変われ。
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今月号の特別企画は、
宇都宮駅前の陣
ヤオコートナリエ宇都宮店
[対]ヨークベニマル宇都宮テラス店

こちらも強力な写真構成。

ヤオコートナリエ宇都宮店
スーパーマーケットの未来は「惣菜屋」だと主張する店だ!00-2IMG_1259

ヨークベニマル宇都宮テラス店
ドミナントに「王手」をかける都市型モデルへの挑戦
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いい特別企画です。

雑誌を見ているだけで、
宇都宮に行った気になる。

ご愛読のほどを。

今月号は単品販売もしている。
この公式ホームページの巻頭で、
そのお知らせをしている。
おしらせ 

そういえば故伊藤雅俊さんも、
アメリカが好きだったし、
こういった写真も大好きだったなぁ。

伊藤さんにこの雑誌を、
届けることができなかった。
本当に残念だ。

ご冥福を祈りつつ、合掌。

〈結城義晴〉

2023年03月13日(月曜日)

訃報/伊藤雅俊さん、98歳の「基本の徹底と変化への対応」

Everybody! Good Monday!
[2023vol⑪]
2023年第11週。
3月第2週。
3月10日、伊藤雅俊さん、ご逝去。

哀悼の意を表しつつ、合掌。

イトーヨーカ堂創業者にして、
セブン&アイ・ホールディングス名誉会長。
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今や日本最大のコングロマーチャントを、
一からつくった起業家。

その本質は「才覚と算盤」。
これは直接、お聞きした哲学だ。

「基本の徹底と変化への対応」も、
伊藤イズムである。

インタビューをお願いして訪れると、
まず伊藤さんから質問攻め。

一言一言を丁寧にメモにする。
すぐさま、目の前で、
メモをホッチキスでとめて、
次々に整理していく。

その上でこちらの質問に答えてくださる。

その意味で伊藤さんは、
事実を大切にする経営者だ。
データを重視しつつ、
物事を判断する商人である。

ピーター・ドラッカー先生とも、
昵懇の間柄だった。
「真摯」という言葉を好む。

ドラッカー教授の父上が、
オーストリア皇帝から授けられた表彰状。
DSCN2347-2
現物をドラッカー教授からプレゼントされた。

「お客さんに支持されることだけを考えて
商売する」

「お客さんに売ることを、
楽しみにしていればいいんじゃないかな」

「大きくなると、
大きな顔をするようになる。
小さい人に対して大きな顔をする。
僕は、小さい人にも大きい人にも、
変わらないでしょ」

そう、小さな店にも、
学べるところがある。

伊藤さんはそういった店を、
こまめに訪問する。

しかし、
「小さい人ほど、
ちょっと大きくなると、
大きな顔をする」

伊藤さんは、
「オーナーシップ経営こそ最強である」と考える。

その伊藤さんが、
「潮目が変わった」と言った。
2008年のこと。

「自分の力では、
どうにもならないことが起こる」

次々に事件が起こった。

チェーンストア協会50周年のとき。
2018年1月19日。

伊藤さん、岡田卓也さん、右が清水信次さん。
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ツーショットの写真を撮った。IMG_4650-13
これが直接お会いした最後となった。

今、セブン&アイは、
コンビニ一本足打法となる。
イトーヨーカ堂は衣料から撤退し、
首都圏に集中する。

次男の伊藤順朗さんが、
代表取締役となって、
その任を負う。

巡り合わせだろうか。
はたまた意図されたことだろうか。
順朗さんには頑張ってもらいたい。

応援もしよう。

1979年、伊藤雅俊さんが、
チェーンストア協会会長のとき、
私はチェーンストアフェアを取材し、
一冊丸ごと「別冊号」をつくった。

そのときからお世話になってきた。

長いながい時間が経過して、
伊藤さんとイトーヨーカ堂、
セブン-イレブンと、
セブン&アイ・ホールディングスを、
私は見てきた。

それらの基礎はすべて、
伊藤雅俊イズムで出来上がっている。

誇らしいことだ。

それを失ったら、
セブン&アイは駄目になる。

「あげまん」は伊丹十三の映画だ。
愛した男にツキをもたらす芸者上がりナヨコ。
ナヨコから離れるとツキが去っていき、
ナヨコとくっつくとツキがやってくる。
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伊藤イズムとセブン&アイは、
この「あげまん」の関係にある。

心からご冥福を祈りたい。

今日は大江健三郎さんの訃報ももたらされた。
こちらは88歳。

伊丹さんの義理の弟。

短編「飼育」は衝撃だった。
この作品で23歳で芥川賞。

その後の精力的な執筆活動は、
語りつくせない。

1994年、ノーベル文学賞受賞。

ご冥福を祈りたい。

さて今日は月刊商人舎3月号発刊。
IMG_E17783
遅れました。
申し訳ありません。

特集は、
’23US Retail大写真集
ポストコロナの店舗アルバム In San Francisco
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[Cover Message]
きっちり3年ぶりのアメリカ。サンフランシスコとシリコンバレー、そしてベイエリア。米国人の消費生活はCOVID-19パンデミックによって大変化を遂げていた。それに寄り添うように小売業も大きく変わった。リテールDXは進捗していた。超巨大チェーンは、さらに巨大さを増し、コロナはM&Aを早めた。ウォルマートは「人々が主導しつつ、テクノロジーを活用するオムニチャネル・リテーラー」へと変貌を遂げていた。[とんがり★こだわり]のコンテスト競争型チェーンはその個性を磨き続けていた。インフレはダラーストアを1.25ドルストアに変えた。変わるものは変わった。変わらぬものは変わらなかった。そのなかで「ポジショニング」なき者は活躍の場を喪失していた。その変化と不変の様さまを大写真集でお届けしよう。「百聞は一見に如かず」。ビジュアルによる追体験には「五十聞」の価値がある。

この雑誌は必ず、
Webサイトでも見てください。
写真の画像が全然違います。
鮮明です。

詳細は明日、解説しましょう。

では、みなさん、今週も、
基本の徹底と変化への対応を。
Good Monday!

〈結城義晴〉

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