結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2022年12月06日(火曜日)

World Cup Qatarベスト16の「和を以て貴しと為す」を考える

細貝正統さん来社。
第一屋製パン㈱代表取締役社長。IMG_E74892
報告を聞いて、意見を言った。

ますますリーダーシップを発揮して、
会社を引っ張ってほしい。

そう思った。

商人舎オフィスには、
「セルコレポート」12月号が届いた。IMG_E74962

私の連載記事は、
「艱難は商人を鍛える」

その第8回「清水信次の「100%の覚悟」IMG_E74922
ライフコーポレーション名誉会長。
故清水信次さんのことを書いた。

ご冥福を祈ります。

その後、月刊商人舎12月号の最後の原稿書き。
そして責了。

疲れ切った。

けれどいい雑誌となった。
表紙も素晴らしい出来栄え。
誌面デザインも最高の仕上がり。

デザイナーの七海真理さん、
ありがとう。

ブラボー!!

読者の皆さん、
デザインも楽しんでください。

それが月刊商人舎のポジショニングです。

さて、
FIFA World Cup Qatar2022。
終わってしまった。

日本チームにとって。
日本国民にとって。

まだまだ試合は続く。
準々決勝には、
さすがに強豪国が残った。

そして準決勝、決勝。
楽しみではある。

しかしジャパンが負けたことは、
本当に本当に残念だった。

これまではここまで来た、
よくやった、
といった感慨があった。

日本は1998年のフランス大会から、
ワールドカップに出場した。
このときは1次リーグ敗退。
中田英寿がいた。
名波浩が、小野伸二が、
そして中山雅史がいた。

2002年は日韓大会。
予選リーグを勝ち残り、
決勝トーナメント1回戦で、
トルコに1対0で惜敗した。
中田が中核で稲本潤一がいた。
宮本恒靖、森島寛晃、
三都主アレサンドロがいた。

しかしはじめてのベスト16で、
よくやったと総括した。

2006年のドイツ大会は、
1次リーグで敗退した。
最終戦でブラジルに4対1で負けた。
ロナウドに2点も入れられた。
それでも中田英寿は健在で、
中村俊輔が出てきた。

2010年は南アフリカ大会。
ベスト16に入った。
決勝トーナメントでは、
パラグアイにPK戦で負けた。
そのPK戦は、
遠藤保仁がゴールし、
長谷部誠が入れたが、
駒野友一が外した。
本田圭佑が決めたが、
パラグアイは全員がきっちり決めて、
日本は負けた。

それでも決勝トーナメントで、
120分引き分けと半歩前進した。

2014年のブラジル大会は、
1次リーグで敗退。
3回戦のコロンビアには、
ジャクソン・マルティネスと、
ハメス・ロドリゲスにやられた。
内田篤人、吉田麻也、長友佑都が守備陣、
岡崎慎司、香川真司、大久保嘉人、
そして本田圭佑が攻撃陣だった。

そして2018年のロシア大会。
決勝トーナメントに進んだが、
ベルギーに3対2で負けた。
本田圭佑が悔しがった。

今回のカタール大会は、
だからベスト8を目指した。
「新しい世界」を見ようとした。

午前零時。
私は地上波のフジテレビと、
アベマTVで同時に見た。

前半、前田大然が得点して、
勝てるかもしれないと思った。

前半が終わったとき、
アベマTVは突然、
つながらなくなった。
アクセスが集中し過ぎたからだ。
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後半、さすがにクロアチアが、
センタリング⇒ヘッドで得点。
俄然、元気を取り戻した。

延長戦に突入すると、
アベマTVは再び……
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日本中が注目して、放送が遮断された。

試合は結局、1対1のドロー。

そしてペナルティキック戦は惨敗。

前回のロシア大会で、
クロアチアはPK戦で2試合を勝利した。
そして準優勝だった。

クロアチアは延長戦とPK戦を、
経験していた。

日本はまだ足りなかった。

そのあとは、
玉虫色の解説ばかり。
その報道は見ていられない。

正しく厳しく総括し、
4年後を目指すべきだ。

試合が終わって三苫薫が号泣していた。
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プロ棋士になってからも、
惜しい将棋に負けて号泣した藤井聡太を、
私は思い出した。

艱難は人を鍛える。

三苫は成長する。
伊東純也も遠藤航も成長する。

そして4年後の大エースになる。
世界一のドリブラー、
世界一のストライカー、
世界一のミッドフィルダーになる。

それが救いだ。

一つだけ言っておきたいことがある。
「日本チームは仲良し」的な総括がある。

しかしこの、サッカーのベスト8の世界は、
そんな仲良しチームでは絶対に勝ち切れない。

和を以て貴しと為す。
これは聖徳太子の言葉で、
日本人の在り方を示す。

しかしワールド8やワールド4は、
最後の最後に「俺が俺が」の天才が切り拓くものだ。
さらに厳然たる指導者の勇敢な決断が必須だ。
それなくしては勝ち取れない世界である。

「マネジメント」は、
通常の業務において、
チームワークを最重視する。
チームマネジメントという。

しかしいざという緊急のとき、
大事故が起こったとき、
大災害や戦争が勃発したときには、
一元化された命令系統で、
迅速に一糸乱れず動かねばならない。

サッカーでは、
延長戦やPK戦などがそのときだ。

仲良しクラブ的なマインドで、
延長やPKを制することはできない。
「自分たちで決める」といった、
小中学校の学級会レベルでは勝てない。
「立候補制」などもってのほかだ。

PK戦は一人の監督が、
相手を研究し尽くして、
自軍選手の精神力・技術力・体力を完全掌握して、
作戦を練りに練って、
その上で臨むものだ。

そして何よりも、
中田英寿を、本田圭佑を、
彼らをはるかに超える、
世界一のストライカーが求められる。
それがわかった。

その意味で4年後は期待できる。

楽しませてもらった。
ありがとう。

〈結城義晴〉

2022年12月05日(月曜日)

結城義晴「矛盾だらけの写真ファイル法と情報整理法」

Everybody! Good Monday!
[2022vol㊾]

2022年第49週。
12月第2週。
20221115_tokiwa

FIFA World Cup Qatar。
これから決勝リーグの2週間。

ベスト8に残るための試合。
ワールドカップ地トーナメント表
日本は対クロアチア戦。

カタール・ドーハの時間は、
ロシア・モスクワと同じだが、
その現地時間12月5日18時、
日本時間5日24時にキックオフ。

クロアチアに勝てば、
次はブラジル対韓国の勝者が相手。

そして決勝は12月18日の24時。

優勝はブラジルか、
はたまたフランスか。

さて今週の私のスケジュールは、
今日月曜と明日の火曜が、
月刊商人舎12月号の最後の原稿執筆。

この12月号、
最新の対象に向けて、
「商人舎的比較分析」を行う。

どことどこを比較するか。
今、一番面白い比較です。

乞う! ご期待。

それから今週は、来客が続く。

アメリカからは、
浅野秀二先生がやって来てくれる。
もう3年ぶりか。
お会いするのが楽しみです。

さて毎日毎日休むことなく、
さまざまな文章に目を通す。
いろいろな情報を入手する。

気になるものは記録する。
その記録の仕方も、
パソコンやインターネットが登場して、
すごく便利になっている。

私の駆け出しのころは、
一所懸命、ノートにメモした。

あるいは新聞記事の切り抜きを、
スクラップブックに貼って記録した。
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ファッション販売の丸木伊参編集長は、
実に几帳面な人で、
記事を丁寧にハサミで切り抜いて、
スクラップブックに、
糊で貼り付けて整理していた。

交換した名刺も、
机の引き出しにずらりと並べて、
これも見事なほどに分類整理していた。

まるで他人に見せることを、
目的にしているようだった。

一方、私の直属の上司、
故緒方知行販売革新編集長は、
スクラップなどしたことがなかった。

気になる新聞記事があると、
その部分を手で破って、
ポケットやバッグに入れていた。

名刺も机の周辺に散らかりっ放し。

整理とは正反対のジャーナリストだった。

それでも緒方編集長の文章は、
商業界では群を抜いた量と質を有していた。

一方の丸木さんはその後、
㈱商業界社長になった。

一概にどちらがいいとは言えない。

私は欲張りで、
両方を志向した。

どちらかと言えば緒方派だ。

現在の情報整理は数段、
いや何百倍、何千倍、何万倍と、
便利になった。

どんどんコピペして、
パソコンにファイルしていくだけで済む。

現在は新聞や雑誌の記事ですら、
スマホで撮影してストックできる。
「写メ」と称する。

lineのシステムを使うと、
その写真の文章をテキストデータ化までできる。

写真の整理はさらに便利だ。

40年以上も前に、
1年先輩の高濱則行さんと、
写真整理の方法を何度も議論した。

まずネガをストックしておいて、
それから紙焼きの写真を、
分類に則って大量に整理する方法など考えた。

しかしそうして分類した写真は、
少し古くなると使わなくなって、
役に立たなくなる。

写真整理体系はすぐにレガシーとなった。

使う量とストックする量との、
ギャップが大き過ぎるし、
検索の方法が面倒過ぎるのだ。

現在、私は、
すべての写真をパソコンの中に、
日別にファイルしている。

2021年は1年間に、
ちょうど250個のファイルになった。
2020年は234個、2019年は224個。
今年はこれまでで221個。

1日に100回シャッターを切れば、
1個のファイルに100枚の写真が入る。

1日100枚と仮定すれば、
1年で約2万5000枚となる。

アメリカ視察などしたら、
1日に300枚撮ることもある。

かつての36枚の手巻きフィルムにすると、
8本にもなるか。

だからアメリカには30本も持って行った。
足りなくなったら向こうで、
コダックのフィルムを買った。

今、1年で考えれば、
1万枚から2万枚くらいの写真を撮るだろうか。

それがパソコンの中に日付管理されている。

これは実に便利だ。
検索も自由自在だ。

パソコンの容量が一番の問題となるが、
最後にはグーグルドライブにストックする。

情報整理は格段に便利となった。

高濱さんと二人で考え、実行した、
あのファイル法は何だったのだろう。

70歳を超えたけれど、
これらITの恩恵に浴して、
文章や記事を書く仕事を続けることができる。

本当にほんとうに、ありがたいことだ。

それでも私の机の周りは、
本や雑誌、紙の資料で、
散らかり放題に散らかっている。

見るに見かねてときどき、
亀谷しづえGMが片付けてくれる。

彼女の割り切り方が、
恐ろしいほど的確だ。

私は、何でもストックしておいて、
あとで探せばいい、という考えである。

だから自分ではなかなか、
捨てることができない。

しかし本来、それではいけない。

パソコンと人間の手助けで、
私の文章書きは一応、
つつがなく捗(はかど)る。

遅れることも少なくはないけれど。

でも、ありがたい。

感謝しています。

では、みなさん、今週も、
朝に希望、昼に努力、夕に感謝。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2022年12月04日(日曜日)

息子の結婚式の「朝に希望・昼に努力・夕に感謝」

息子の結婚式と披露宴があった。IMG_7475

一昨年、籍を入れて、
式を予定していたが、
コロナ禍で2年延期した。

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おめでとう。

美しい花嫁。
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私もモーニングを着こんで参列し、
新郎の父の挨拶をした。

最後の言葉は勿論、
朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝。
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このブログにはこれまで、
家族を登場させなった。
けれど結婚式だから、
ちょっとだけ紹介。
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朝日新聞「折々のことば」
12月1日の第2573回。

家族という小さな共同体を
うまく回転させるため、
記憶担当者と忘却担当者で
自然に役割分担をするのである。
〈星野博美『世界は五反田から始まった』から〉
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「記憶の冷凍保存が得意で、
それを面白く語れる人がいる。
一方、過去をどんどん消して、
忘却を生きる原動力とする人もいる」

「共同体には両方の種族が必要だ」

家族にも、
会社にも産業にも、
そして国家にも。

「過去にこだわってばかりだと
経済活動が停滞するし、
忘れてばかりだと
知恵や技術が蓄積されないから」

こだわりつつ忘れる。
忘れつつこだわる。

オクシモロンであるし、
トレードオンだ。

今日はここまで。

幸せになってほしい。

〈結城義晴〉

2022年12月03日(土曜日)

藤井聡太・中田英寿・堂安律・三苫薫の「内なる青さ」と「成熟」

第35期将棋竜王戦。

藤井聡太竜王の初めての防衛戦。
20歳。
藤井聡太
挑戦者は広瀬章人八段。
35歳。

かつて独特の四間飛車穴熊戦法で、
王位のタイトルを奪取した。

その後、当時の羽生竜王を破って、
竜王位も獲得した。
つまり天才の強豪。
現在、A棋士。

この七番勝負第5局までは、
藤井の3勝2敗。

第6局も角換わり腰掛け銀となった。

初日が終わって、
広瀬が封じ手。

二日目は封じ手に対して、
藤井が4六飛車と浮いた。

これはすごい手だった。

AIはそれまでの優勢度を、
藤井の68%、広瀬32%と示していた。

しかしこの4六飛車で、
50%対50%になってしまった。

しかし藤井聡太はAIを超えていた。

その後、飛車を取らせている間に、
藤井が圧倒的な優位に立ってしまった。

評価は70対30へと変わった。

「この組み立てを出来る人は
他にいないと思います」

解説の長岡裕也六段は舌を巻いた。

報知新聞はこの一手を、
「堂安律のミドルシュート」と称した。
堂安1

凄い将棋が指された。
素晴らしい棋譜が残された。

そのFIFA World Cup Qatar 2022。
いよいよ決勝リーグが始まる。
日本の若者たちの活躍を期待しよう。

水を差すつもりはまったくないが、
詩人・茨木のり子。

球を蹴る人
――N・Hに――

二〇〇二年 ワールドカップのあと
二十五歳の青年はインタビューに答えて言った
「この頃のサッカーは
商業主義になりすぎてしまった
こどもの頃のように
無心にサッカーをしてみたい」
的を射た言葉は
シュートを決められた一瞬のように
こちらのゴールネットを大きく揺らした

こどもの頃のサッカーと言われて
不意に甲斐の国 韮崎高校の校庭が
ふわりと目に浮ぶ
自分の言葉を持っている人はいい
まっすぐに物言う若者が居るのはいい
それはすでに
彼が二十一歳の時にも放たれていた

「君が代はダサいから歌わない
試合の前に歌うと戦意が削れる」
〈ダサい〉がこれほどきっかりと
嵌った例を他に知らない
やたら国歌の流れるワールドカップで
私もずいぶん耳を澄したけれど
どの国も似たりよったりで
まっことダサかったねえ
日々に強くなりまさる
世界の民族主義の過剰
彼はそれをも衝いていた

球を蹴る人は
静かに 的確に
言葉を蹴る人でもあった
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茨木のり子は、
1926年生(大正15年)生まれ、
2006年没。
詩人、エッセイスト、童話作家、脚本家。

中田英寿は若かったけれど、
哲学を持っていた。

茨木のり子の代表作。
教科書に載って、
多くの子どもたちに読まれた。

わたしが一番きれいだったとき

わたしが一番きれいだったとき
街々はがらがら崩れていって
とんでもないところから
青空なんかが見えたりした

わたしが一番きれいだったとき
まわりの人達がたくさん死んだ
工場で 海で 名もない島で
わたしはおしゃれのきっかけを落としてしまった

わたしが一番きれいだったとき
だれもやさしい贈り物を捧げてはくれなかった
男たちは挙手の礼しか知らなくて
きれいな眼差しだけを残し皆発っていった

わたしが一番きれいだったとき
わたしの頭はからっぽで
わたしの心はかたくなで
手足ばかりが栗色に光った

わたしが一番きれいだったとき
わたしの国は戦争で負けた
そんな馬鹿なことってあるものか
ブラウスの腕をまくり
卑屈な町をのし歩いた

わたしが一番きれいだったとき
ラジオからはジャズが溢れた
禁煙を破ったときのようにくらくらしながら
わたしは異国の甘い音楽をむさぼった

わたしが一番きれいだったとき
わたしはとてもふしあわせ
わたしはとてもとんちんかん
わたしはめっぽうさびしかった

だから決めた できれば長生きすることに
年とってから凄く美しい絵を描いた
フランスのルオー爺さんのように

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最後に朝日新聞「折々のことば」
11月27日の第2569回。

人生は青いほうがいい。
熟れないほうがいい。
最後まで青いままで行く。
(安藤忠雄)
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編著者の鷲田清一さん。
「建築家は、
建設費を自身で引き受けてまでして、
子どもたちの図書館を建て、
各地で植樹をする」

「いくらバカと言われても、
いつか何かの実がなると信じ、
行ける所まで行く、
そんな人間もいないといけない」

「まあ言うたら私は、
暴走族みたいなもんやな」

鷲田さん。
「内なる青さをきちんと護(まも)りきれずに
成熟などないのかも」
(NHK・Eテレの「日曜美術館」より)

そう、藤井聡太も、
中田英寿、堂安律や三苫薫も、
若き日の茨木のり子も、
内なる青さを護りながら、
すでに成熟していたのだ。

頼もしいかな、
日本の若者たち。

ありがとう。

〈結城義晴〉

2022年12月02日(金曜日)

World Cup Qatar「スペインに勝った日本」の自然・必然・当然

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70歳になったが、
サッカーでこれほど歓喜したことはない。

日本代表がドイツを破り、
スペインに勝って、
グループEのトップで予選を突破した。

12歳の小学6年のころ、
1964年の東京オリンピックが開催された。910tiZLDoXL._AC_SL1500_
三ツ沢競技場に、
サッカーの試合を見に行った。

家のすぐそばだった。

私の父は古河電工の社員で、
日本代表のディフェンダー鎌田光夫が、
仕事上の直属の部下だった。

当時はプロ化されてはいなくて、
代表選手も仕事を持っていた。

だから私も、
実業団強豪の古河電工を応援していた。

八重樫茂生は「伝説のキャプテン」と呼ばれた。
古河のキャプテンで、
全日本でもキャプテンだった。

八重樫、鎌田のほかに、
川淵三郎や宮本政勝らがチームメイトだった。

ディフェンダー鎌田の系譜はやがて、
全日本の柱谷哲二から、
井原正巳、吉田麻也へと継承される。

八重樫、鎌田らは、
1968年のメキシコ五輪の代表となって、
釜本邦茂や杉山隆一とともに、
銅メダルを獲得した。

やがてJリーグが発足すると、
川淵はそのリーグ・キャプテンとなった。

ワールドカップでは、
1998年のフランス大会
パリ郊外サンドニのスタッド・ド・フランスへ、
ルーマニアとチュニジアの試合を見に行った。

シアル・ドール日本代表審査員を務めていて、
事務局が審査員全員を招待してくれた。

日本代表はアジア最終予選で、
イランとのプレーオフに勝利して、
ワールドカップ初出場を果たしていた。
「ジョホールバルの歓喜」と呼ばれた。

その4年前が有名な「ドーハの悲劇」だ。
この敗戦で日本はアメリカ大会への出場権を逃した。

フランス大会のジャパンは、
全敗に終わった。
予選リーグではクロアチアに1対0で負けた。

優勝はフランス、準優勝はブラジル。
フランスにはジネディーヌ・ジダン、
ブラジルにはロナウドがいた。

3位にはクロアチアが入った。
このチームにはダヴォール・シューケルがいた。
シューケルはこの大会の得点王に輝いた。

それから24年後のカタール大会。
日本対スペイン戦。
明け方の4時から始まった。

私は1時まで仕事をして、
3時58分に目覚ましをかけて、
無理やり起きて、試合を見た。

前半11分、スペインの猛攻の中で、
アルバロ・モラタのヘディングシュートが決まった。

前半は完全にスペインにボールを支配された。

後半に入ると堂安律と三苫薫が投入された。
すると流れが変わった。

後半3分。
スペイン陣で伊東純也が猛スピードのプレス。
ヘディングで競り合って、
浮き球が堂安の足元に落ちた。

堂安は絶妙のトラップでディフェンダーをかわし、
ペナルティエリアの外側から、
強烈な左足のシュートを放った。堂安1

ボールはゴールキーパーの手を弾いて、
ゴールに突き刺さった。

その3分後、
堂安のゴール前へのゴロのセンタリング。
三苫がゴールラインぎりぎりで飛び込んで、
折り返しのセンタリング。三苫1
その球に田中碧が合わせてゴール。

堂安のシュートと三苫のセンタリング。
世界トップのプレーだった。

そして日本は2対1で勝利をつかんだ。

森安一監督は興奮していた。IMG_73822

一気に語って、感動をかみしめた。IMG_73892

堂安律は冷静だった。
「あそこはオレのコースなので、
あそこで持てば、
絶対に打ってやると決めていた。
思い切って打ちました」IMG_73972

いつもクールな三苫薫。
「これまでのW杯においても
大きな2勝だと思います。
でも次の勝負でベスト8に行ければ
もう一つ歴史がつくれる」mitoma
そのスピード、ドリブルテクニック、
どれをとっても超一級品だが、
ディフェンスのときの、
忠実さと強さ、圧力は特筆されるべきものだ。

中田英寿、本田圭佑を超える逸材だ。

キャプテンの吉田麻也。
「言葉になりません。
やっぱこれだから代表やめられない」IMG_74132

ドイツとスペインに奇跡の大金星。
ジャイアントキリングと言われる。
しかしもう大金星でも、番狂わせでもない。

自然・必然・当然である。

グループEの首位。

決勝トーナメント1回戦の相手は、
グループF2位のクロアチア。

前回のロシア大会準優勝、
1998年のフランス大会3位。

「新しい景色」はクロアチアに勝利したときに、
はじめて見えてくる。

〈結城義晴〉

2022年12月01日(木曜日)

サミットストア踊場駅前店開業と「一に勉強、二に勉強、三に勉強」

今日から師走。

期待がもてる2022年の最終月だ。

「極月の人々人々道にあり」
(山口青邨)

日経新聞「春秋」

「極月」は「ごくげつ」と読んで、
1年が極まる12月のこと。

「さまざまな事情を抱え、
往来を慌ただしく通り過ぎる人々……。」

12月は人々にとっても、
1年の集大成のときだ。

昨日の11月最後の日、
サミットストア踊場駅前店オープン。IMG_6580

商人舎流通SuperNews。
サミットnews|
サミットストア踊場駅前店(横浜市・売面609坪)11/30出店IMG_6555
店舗の立地は、
横浜市営地下鉄ブルーライン踊場駅のそば。

建物構造は地上4階建てで、
売場は3階に設置されている。

店舗面積は977坪、売場面積609坪。
1階がバックヤードで368坪。
2階と4階が駐車場で合わせて165台。

変則的な店舗だが、
サミットはこういった物件に対して、
実に経験豊富な企業だ。

横浜のファミリー向けに、
精肉や惣菜で大容量商材を強化した。
それも奏功して客単価がアップした。IMG_6570

朝礼では服部哲也社長がスピーチ。IMG_6516

その服部さんも自信ありげだ。
コーネル大学ジャパン伝説の1期生。IMG_6535
年商目標は30億6000万円だが、
初日の客数、客単価、そして売上高が、
最近の新店のなかで最高だった。

同店は年末商戦に向けて、
実にいいスタートを切ったことになる。

日経新聞「私の履歴書」。
今月はリッカルド・ムーティさん。
現代を代表する指揮者。
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イタリア・ナポリ生まれの81歳。

「日本には何度も訪れた」と語る親日家。
フィルハーモニア管弦楽団や、
フィラデルフィア管弦楽団の首席指揮者。
ミラノ・スカラ座芸術監督、
ミラノ・スカラ座管弦楽団、
シカゴ交響楽団音楽監督などに就任。

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団にも、
定期的に客演している。

「初来日から約半世紀の間、
私は日本と日本人に魅せられてきた」

「よく”第二の故郷”というが、
その言葉では私の日本への思いは
不十分かもしれない」

「何かもし特別な事情で
イタリアにいられなくなったら、
迷わず日本に住むことを考えるだろう」

素晴らしい。

「指揮者の役割とは何か」

「偉人の楽譜や残された資料を
徹底的に読み込み、
そこからこうしたいというアイデアを
オーケストラに伝える」

「自分はとりわけヴェルディのオペラに
生涯を捧(ささ)げてきた」

「ヴェルディは、
次々と成功した秘訣を聞かれた時、
こう答えたという。
“一に勉強、二に勉強、三に勉強です”」

私の履歴書も、楽しみな12月だ。

いい1カ月にしたいものだ。

そのためにも、
一に勉強、二に勉強、
三に勉強です。

〈結城義晴〉

2022年11月30日(水曜日)

FSSF2022報告会と日生協の全生協参加「値下げキャンペーン」

11月最後の日。

子どものころ、
「西向く侍」と覚えた。

ニシムクサムライ。
二・四・六・九、そして士。
士は十と一で11。

つまり2月、4月、6月、9月、11月が、
短い月。

今月はその30日までの月だ。

正午に東京・八丁堀。
日本食糧新聞社。

フードストアソリューションズフェア。
略してFSSF。

そのFSSF2022は9月7日・8日の両日、
インテックス大阪で開催された。
その報告会。

杉田尚日本食糧新聞社社長、
千野和利離島振興地方創生協会理事長。
そして結城義晴。IMG_74572

オンラインの向こうには、
18社の副主催企業のトップのみなさん。IMG_74632

最初に杉田社長のご挨拶。IMG_74602

そして共催の「離創協」の千野さんの総括と展望。IMG_74612

事務局の報告があって、
最後に結城義晴のセミナーの総括。IMG_74692

パネルディスカッションはとくに盛況だった。IMG_5559-448x335

㈱万代の芝純常務と、
㈱関西スーパーマーケットの、
柄谷康夫常務。
IMG_5589

それから尾﨑英雄㈱フジ・リテイリング会長。IMG_5607
素晴らしい講演だった。

千野理事長と三人で記念写真。
IMG_5613
小売業のトップの講演や討論は、
多くの人たちに、
貴重な考え方や情報を提供してくれる。
食品産業の未来を示唆してくれる。

それがこのセミナーの特長ともなっている。

2025年には大阪万博が開催される。
FSSFもホップ・ステップ・ジャンプで、
発展していかねばならない。IMG_74682

そのあと、運営委員のトップのみなさんから、
意見や感想、改善点などを発言してもらった。

納得できる内容ばかりだった。

感謝したい。
IMG_73402
FSSF報告会が終わると、
自由が丘へ。

通りにはクリスマスツリー。IMG_73552

いつもの花屋モンソーフルール。IMG_73452

サンクスギビングデーが終わると、
クリスマスに向かう。IMG_73462

この店のクリスマスツリー。IMG_73472

雪だるまも登場。
IMG_73482

いよいよ12月です。IMG_E73502

商人舎流通スーパーニュース。
日生協news|
2023年1月より全生協で「くらし応援全国キャンペーン」

来年1月から3月までの3カ月間。
全国の生協がはじめて、
共同キャンペーンを張って、
コープブランド100品目を値下げする。
nitiseikyou

1844年のイギリス。
ロッチデール協同組合が、
世界で初めて誕生した。

産業革命の真っ最中にもかかわらず、
労働者は低い賃金と高い物価に悩まされた。

ロッチデールの28人の労働者たちが、
1年をかけて資金を積み立て、
自分たちの店をつくった。

この協同組合がヨーロッパに広がり、
世界的な運動となった。

COOPは、
「CO OPeration」(協同)の略。

低賃金・高物価は、現状の日本と同じ環境だ。

そこで日本生活協同組合連合会が、
全生協参加の「値下げキャンペーン」をする。
coop_ouen

考えてみれば当然・必然の行動だ。

日本の生協はかつて、
チェーンストア理論に基づいて、
急速拡大した。

それは間違いではなかっただろうが、
COOPの本来の意味が希薄になった。

とくにチェーンストア・マネジメント理論は、
コ・オペレーションの運動体とは、
相容れないものだった。

結局、店舗生協は迷走した。

そして地域連合となって、
スケールを享受しつつ、
新しい方向性を模索した。

そのなかで宅配や個配が伸びてきた。

もともと生協は、
「売る組織」ではなく、
「買う組織」である。

民間小売業が売る機能ならば、
COOPは買う機能である。

消費者が集まって、
自分たちで商品を買い、配るのが、
生活協同組合だ。

ロッチデールがそのことを教えている。

そして低賃金・高物価のときには、
ロッチデールを思い出す。

生協にはそのDNAがある。
私は特別な組織だと認識している。

しかしCOOPの一番の問題は、
組織の官僚化である。

これは民間チェーンストアと同じだ。

すべての組織が、
自戒すべきテーマである。

〈結城義晴〉

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