結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年01月30日(火曜日)

時代に対する「説明・見立て」とドラッカーの「モニタリングせよ」

月末には様々な月刊誌が送られてくる。
そのうちの1誌「AJSネットワーク」。IMG_4135.JPG8
私の連載「応援団長の辛口時評」
なかなか、辛口にはならない。

第122回のタイトルは、
「人間の人間による人間のための産業」
私、このフレーズ、
とても気に入っている。

今日は朝から、東京・小平へ。
第一屋製パン(株)の取締役会。

こちらはちょっと辛口発言。
それも必要です。

「リーダーとは、
地位ではなく、
責任である」
ピーター・ドラッカー。

東横線、南武線、武蔵野線を乗り継いで、
新小平の駅に着いたら、
「がんばれ 中学受験性」
IMG_4132.JPG8
受験シーズンの真っ最中。

がんばれ。

しかし、君たちには、
うらやましいくらいの未来がある。

日経新聞電子版「経営者ブログ」
インターネットの草分け、
IIJ会長の鈴木幸一さん。
suzuki_s
私は火曜日の朝、必ず、
鈴木さんのごつごつした文章を読む。

今日のタイトルは、
「老人の読む本がない」

だから鈴木さんは分厚い歴史書を読む。
文学は夏目漱石か森鴎外の全集。

「若い作家のつまらない意匠に出合うと、
作者の薄っぺらな意図が
透けて見えたりして、
面倒になるのである」

タイトルとは関係なく、
世評を斬る。

「国会が始まった。
冒頭、首相の演説があって、
まず『働き方改革』といった言葉を聞くと、
世界の緊張感とは
別世界で暮らしている気になって、
落ち着かない」

「『働き方改革』の
良否は分からないのだが、
『ゆとり教育』に次ぐ失敗を
繰り返すのではないかと、
余計な心配をしたりする」

まったく同感だ。

世評と言えば、
昨2017年の完全失業率は、
2.8%。
1994年以来、23年ぶりに3%割れ。

今月の月刊商人舎にも書いたが、
「完全失業率」には、
3%ほどの「ミスマッチ失業率」が、
含まれている。
求人があっても条件が折り合わず、
あえて失業を選ぶ比率。

だから昨年の2.8%の完全失業率は、
もう完全雇用状態を意味する。
しかしだからこそ、
小売業、サービス業、
そして鈴木さんのIT産業なども、
人手不足になる。

だから目指すは、
人間の、
人間による、
人間のための、
真の人間産業。

面白い話題は、
「ギョーザ日本一」

2017年の1世帯あたり購入額。
これも総務省の家計調査。

宇都宮市が4258円、
浜松市は3582円。

全国第一位の座は、
宇都宮が4年ぶりに獲得。

家計調査だから、
スーパーマーケットなど、
内食小売業の売上げ。

日経新聞によると、
宇都宮市は2010年まで、
15年間日本一だった。

2011年に浜松市が逆転。
その後、抜きつ抜かれつ。

2013年には宇都宮市が奪還、
翌2014年に浜松。

そして昨2017年に宇都宮。

たいらや、かましん、オータニ、
それにヨークベニマル、ベルク、
とりせん、ベイシアなどなど。

宇都宮のスーパーマーケットも、
激しく競争しつつ貢献した。

おめでとう。

さてほぼ日の糸井重里さん。
すごいことを書いてくれた。

「たくさん書籍やら雑誌やら
ネット上のメディアやら、
講演会やら勉強会やら
知り合い同士の雑談やらで、
大量に語られていることがある」

「いまの社会は、
どういうふうになっているのか?」

時代に対する「説明と見立て」

「それぞれに、確信を持って
語っている風なのだけれど、
かなりの、大多数の、
いやほとんどすべてが、
『説明は
できているのだけれど、

ハズレている』はずだ」

「そういうことは、
時間が経つとかならずわかる。
ってゆーか、バレる」

怖ろしい。

「しかし、もっともらしい
説明と意見を語ることは、
尊敬を集めたり、
仕事として成立したりするものだから、
たいていの説明者は
それをすることをやめようとしない。
世の中には、確固とした表情の
まつがった説明が、
なにかのガスのように
振り撒かれたままになる」

「いまの社会というものについての説明よりも
人びとがもっと知りたがるのは、
『この先の社会がどうなるのか?』
ということだ」

それを読んで、聞いて、知って、
「損しない対策」を練る。
「得する準備」をしておく。

つまり「損と得」

「ここに、予想者、予報者、
予想研究者などが現れるが、
いちばん求められるのは予言者である」

ん~、予言者。

「かつては、こういう
予想予言などについての考えも、
外国から輸入をすることによって
成り立っていた」

流通業界もそうでした。

「しかし、いまは、
輸入と伝達のしくみが変わったので、
『ただの受け売り』は
すぐにバレてしまう。
予言者の立ち位置にいるのは、
かなり困難だ」

流通業界にはまだ、
その気(け)が残っている。

「予報も、予想も、予測も、
予言だってそうなのだけれど、
『その先(未来)』が
変わって行くというのなら、
『予言者自身がお払い箱になる』ことが、
未来を語ることばのなかに
含まれているはずだと思う」

だからドラッカー先生は、
言い残している。

予想はするな。
モニタリングせよ。

「たいていの予想や予言は、
『社会はこう変わる』ので
『じぶんはうまく行く』
という内容なのが残念である」

糸井さん、今日は辛口だ。
大風呂敷の予想屋の言を、
見たのか、聞かされたのか。

観察し、観測する。
そして考察する。

すでに起こった未来が、
おぼろげながらに
見えてくる。

虫の目、鳥の目、魚の目で、
真摯に見続ける。

だから本当に時代を観る者は、
あくまで謙虚である。

以って、自戒とすべし。

〈結城義晴〉

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