結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年01月10日(水曜日)

「2018真の人間産業へ」と「世界ベストCEO」ZARAの経営6カ条

月刊商人舎2018年1月号、
本日発刊!!
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特集は、
Human Industry SHIFT
2018真の人間産業へ

[Cover Message]
2018年が始まった。平成も30年。だが、この年号は来年で幕を閉じる。そして新しい時代に入る。再来年の2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催され、東京はもしかしたら再び世界最高の都市の座につくかもしれない。そして新しい時代は間違いなくやってくる。今年の日本経済は、中国や北朝鮮、アメリカ、ロシアなどとの国際関係、国際環境に異常な変化がない限り、1.5%程度の成長を遂げるだろう。この景気回復は1965年からの「いざなぎ景気」(57カ月)を超え、2002年からの「いざなみ景気」(73カ月)に迫る。しかし、小売流通産業は景気が良くなればなるほど「人手不足」を深刻化させる。好況が続き、失業率が下がると、働く人が集まらない。人手不足となって、店の運営に支障をきたす。人間の、人間による、人間のための産業でありながら、人間が集まらない。それはいまだ「真の人間産業」の地位を獲得していないからだ。2018年が始まる今、「Human Industry SHIFT」を敷いて、真の人間産業への礎を築きたい。

[Ⅽontents]
[Message of January]
人の強みを発揮させよ。  

[新春1月号のまえがき]
真の人間産業構築を決意する。
結城義晴 

イオン岡田元也の真意
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「Human Industry SHIFT」を読み取る  
第1部/イオン中期計画のビジョンと概要
第2部/既存リアル店舗事業展開の革新
第3部/デジタルシフトとマーケットプレイス
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JSA会長川野幸夫の達見
食生活人間産業の2017総括と2018展望
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[特別企画]
2018流通人手不足を正す

[高野保男(タクト企画代表)の渾身提言]
しかし本当に人手不足か?!

2018人手不足対策最前線
Vol.1 主婦パートタイマー対策
Vol.2 高齢者採用対策
Vol.3 外国人労働者対策
Vol.4 派遣店員対策
Vol.5 週休・給与・省力化対策

イオンリテール㈱
石塚幸男人事・総務本部長に聞く
2018人材採用と人材活用のすべて

高橋丈晴イオン㈱執行役人事・管理担当が語る
ウエルネス&ダイバーシティ経営 

人手採用対策最新6成功例
「いかに人を採用し定着させるか」
染谷剛史  

[新春1月号のあとがき]
「人間の人間による人間のための」
結城義晴
………………………………………………………………………………
新年号らしい雑誌となりました。
今年もご愛読をお願いします。
年極購読です。
お申し込みは

さて今日は、
(株)商人舎のそばの神社に初詣。
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旧東海道の道すがらにある。
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立派な鳥居。
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商人舎の立派な女性陣。
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代表取締役社長。
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御手洗(みたらし)で、
手水(ちょうず)を使う。
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そして本殿。
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二礼二拍一礼。
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はじめに軽くおじぎ。
お賽銭を入れて、鈴を鳴らす。
2回、深く礼をする。
2回、拍手(はくしゅ)をする。
1回、深く礼をする。
おわりに軽くおじぎをして退く。

今年も息災でありますように。
真の人間産業になりますように。
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さて、『ハーバードビジネスレビュー』
新年号の2月号特集は、
「課題設定の力」。
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問題解決力、問題発見力。
そして今、求められる「課題設定の力」。

そのために「リフレーミング」を提案して、
7つのポイントを挙げている。

それはそれでいいけれど、
今月号は2017年版の
「世界のCEOベスト100」を発表。

その第1位は、
パブロ・イスラ。53歳。
インディテックスCEO。
つまりスペインのZARAのトップ。
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現在、93カ国に7300店を展開。
アパレルはもっとも、
eコマースの影響を受けているが、
ZARAはまったく、
それを脅威としていない。

イスラの特徴は、
「形式張らない経営スタイル」。
そして「会議をしない」。

「当社の構造は非常にフラットです。
公式な会議はあまり開きません。
実のところ、
公式な経営委員会すらありません」

では、どうするか。
「社員に権限を与え、
非公式な会話をたくさん交わし、
足で情報を集めたうえで、
各自で判断してもらいます」

⑴権限移譲
⑵非公式コミュニケーション
⑶足で情報集め⇒現場主義
⑷各自の判断

「当社はチームワークに主眼を置く一方で、
スター社員を抱えないようにしています」

商人舎ミドルマネジメント研修で、
「チームワーク」の手法を解説するが、
それはもう欧米では当たり前。

そのうえでZARAでは、
スター社員をつくらない。

「16万人いる社員の中で、
2万5000人を昇進させました。
そうすることで、
起業家精神をはぐくんでいるのです」

⑸チームマネジメント
⑹全員の起業家精神

ファーストリテイリング柳井正さんは、
アメリカのギャップよりも、
スウェーデンのH&Mよりも、
ZARAを高く評価している。

柳井さんもパブロ・イスラには、
闘志を燃やしているだろう。

その柳井正さんは、
このランキングで42位に入っている。
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日本人では、
18位のシメックス家次亘さん、
37位のKDDI田中孝司さん、
41位の日本電産の永森重信さん。

それに次ぐ第4位。

65位にソフトバンク孫正義さん、
66位にスバルの吉永泰之さん、
83位にNTT鵜浦博夫さんが入る。

ちなみにアマゾンのジェフ・ベゾスは、
71位にランクされているし――。
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91位にはジョン・マッケイが入る。
ご存知、ホールフーズCEO。
Mr.-John-Mackey-

しかしZARAのパブロ・イスラの経営は、
「ハーバードビジネスレビュー」によって、
今、世界最高峰と判断された。

私なりに整理すると、
次の6ポイントになる。
⑴権限移譲
⑵非公式コミュニケーション
⑶現場現物の情報
⑷各自の判断
⑸チームマネジメント
⑹全員の起業家精神

これは真の人間産業への道でもある。

〈結城義晴〉

2018年01月09日(火曜日)

「はれのひ事件」の「損得と善悪」とインターネットの「10秒将棋」

成人式の祝日明け。

はれのひ(株)の成人式晴れ着事件。
着物の販売とレンタルの会社。
今日までに全店が閉鎖して、
事実上事業を停止した。

そのため、同社から晴れ着を買ったり、
レンタルの予約をしたりした新成人が、
振り袖を着られなかった。
預けた着物が返却されない被害もある。

警察には180件以上の相談が寄せられた。

本社は横浜市にあるので、
神奈川県警が詐欺容疑も視野に入れて、
経営実態や契約状況を調査中。

当然、責任者の行方も追跡している。

東京商工リサーチによると、
シーン・コンサルティング(株)として創業、
当初は振り袖販売店向けに、
コンサルティング事業を展開していた。

2012年7月、横浜市内に店舗開設。
和服の販売と貸し出し事業をスタート。
2014年8月、横須賀店、
2015年4月、福岡天神店、
同年12月、八王子店、
2016年6月、つくば店、
同11月、柏店と、
多店化を果たした。
2011年9月期決算で、
売上高3500万円だったが、
2016年には4億8000万円に飛躍。
しかし昨年から資金繰りが厳しくなって、
今回の事件に至った。

そのはれのひ篠﨑洋一郎社長、
昨年7月20日の商人舎[特別セミナー]を、
受講していた。

幸か不幸か、私は、
名刺交換などしていないけれど。

タイトルは、
小売業の情報技術革新
――大久保恒夫・當仲寛哲・結城義晴、
世界潮流からマネジメント活用までを
語りつくす。

レンタル業は、
ネットサイトなしには展開できない。
だから参加したのだろう。

しかし昨年7月はもう、
事業が行き詰りかけていたはず。

実際にセミナー参加費1万円(本体価格)は、
その後も払い込まれず、
商人舎経理担当の城山佳代子が、
何度も電話して回収した。

城山は思い出しつつ、言う。
「電話に出た女の子がかわいそう」

そうか?!

一生に一度の成人の日に、
晴れ着が着られなかった新成人のほうが、
よほどかわいそうだ。

それでも、それも一つの苦い思い出。
なんとか成長の糧にしてほしいものだ。

寂しさと寒さ似ている冬の日を
カップスープで温めてみる
〈日経歌壇より 平塚・風花雫〉

寂しさと寒さは似ている。
カップスープがありがたい。

これだれが
買うんだろうというような

ラスト一個を手に取りレジへ
〈同 堺・一條智美〉

誰が買うんだろう。
私だ!

歌人の心意気。

店にとってはありがたい。

朝日俳壇にも日経俳壇にも、
いい句がなかったので、
今日は短歌。

さて、今日は朝から、
鈴木哲男さんと二宮護さん来社。
鈴木さんは著名なコンサルタント。
二宮さんは腕利きの編集者。
三人で単行本をつくります。
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その打ち合わせ。

思い返せば、
鈴木さんと出会ったのは1977年。
マーケティングコンビナートの事務所。
原宿にあった。

今井俊博先生のもと、
安部擁子さんがチーフコンサルだった。

鈴木さんは当時、
イトーヨーカ堂のRE所属。
積極的に外に出て学ぶ人だった。

REはRetail Engineeringの略。

鈴木さんは1990年に、
イトーヨーカ堂を円満退社し、
コンサルタントになった。

そして「52週MD」の考え方を生み出し、
その権威となった。

二宮さんとの出会いは1973年。
早稲田大学童謡研究会に、
新入生の二宮さんが入会してきたとき。
まったく偶然にも、
二人とも9月2日生まれだった。

その後、二人でバンドを組んで、
弾き語りをした。
二人とも創作をし、
幹事長になって、
保育園に慰問に行ったりした。

そしてどちらも無事卒業し、
私は先に(株)商業界へ、
二宮さんは(株)日本実業出版社へ。
同じビジネス出版の編集の道を歩んだ。

その後、二人とも編集長を経験し、
二宮さんはフリーの編集者となって、
現在、仕事を選びつつ悠々自適。

私の単行本を3冊担当してくれている。
『Message』(商業界刊)
『小売業界大研究』(産学社刊)
『小売業界ハンドブック』(東洋経済新社刊)

鈴木哲男さんの集大成となる単行本を、
この春、満を持して発刊します。
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ご期待ください。

さて、日経新聞電子版「経営者ブログ」
日本のインターネットの草分け、
(株)IIJ会長の鈴木幸一さん。

正月だからインターネットの話。
「ようやく助走段階が終わったところで、
今後の展開を考えると、
あらゆることが、まったく、
異次元の社会になるのではないかと、
怖い想像が膨らむばかりである」

どんな怖いことか。

「3年以内に、次の技術的な進展があって、
一桁違ったレベルの利用形態が可能になる」

「その利用形態は、
仕組みごと変える意思があれば、
いまの段階では想定の外といったことが
可能になるはずである」

仕組みごと全部変える意思が必要。

「後ずさりの余地を与えず、
無限軌道のレールに乗ったように、
どこまでも、進まざるを得ない」

「後ずさりしながら進むことで、
考えるという行為が
何らかの意味を持つはず」

しかし、
「後ずさりをして考えることを
省略しない限り、
産業や経済の構造変化に
置き去りにされるのが、
インターネットという
技術革新の特異な特徴である」

後ずさりして、
考えてはいけない。

それを省略しないと、
置き去りにされる。

すごいことを言う。

鈴木さんはIoTやAIを、
「現在進行形」と評するが、
それらは言うまでもない。

「いまだに、形とならない
利用形態についても、
無限に想定することができる」

そして最後に、
「SFの世界よりも、
具体化される現実のほうが、
先に進んでしまうのではないか」

もちろん私は、
急かせているのでもなく、
脅しているのでもない。

しかし、このIT革命のスピード感は、
身をもって体験しておかねばならない。

後ずさりしてはいけない。
考えてもいけない。

将棋の世界でいえば、
奨励会の修行中の若手棋士たちが、
しょっちゅう10秒勝負をする。
つまり直感の読みの将棋。

それに似た感覚だろうか。

そうすると藤井聡太四段のほうが、
羽生善治永世七冠よりも強い。

そんな時代が来ている。

もちろん「考える」ことを、
全面否定しているわけではない。
それどころかこれまで以上に、
熟考を重ねなければいけない。

ただしこの「10秒感覚」を持った者を、
責任者にしなければならないだろう。
Chief Information Officer。

昨年7月のIT特別セミナーでは、
そんなことも強調した。

残念ながら、
商業界精神は語らなかった。
それが心残りではあるけれど。

遅ればせながら、
「損得より先に善悪を考えよう」

〈結城義晴〉

2018年01月08日(月曜日)

イチローらの国民栄誉賞辞退とウォルター・ロブの「Mindshare」

Everybody! Good Monday!
[2018vol2]

2018年第2週です。
その第2週の月曜日は、
今では「成人の日」。

昔は1月15日だった。
懐かしい。

昔と言っても、1999年まで。

Weekly商人舎、
月曜朝一2週間販促企画が、
成人の日の意味と、
ハッピーマンデー制度を説明している。

日経新聞「春秋」。

「1997年に生まれ、今年の元旦を
二十歳で迎えた新成人は123万人」

この新成人が生まれる2年前に、
「ウィンドウズ95」発売。

パソコン、携帯電話、スマートフォン、
ネットやデジタル機器に囲まれて育った。

「情報への感度が高い世代」

しかし、その世代は、
「疑問や不満に対し、
ぱっと検索して得られる答え」に、
慣れている。

そして谷川俊太郎の詩を引用。
「わかんない」
わかんなくても
じかんがあるさ
いそがばまわれ
またあした

この詩は谷川の「わらべうた」シリーズ。
本来は3番まであって、
春秋の引用はその3番。
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わかんなくても
みかんがあるさ
ひとつおたべよ
めがさめる

わかんなくても
やかんがあるさ
ばんちゃいっぱい
ひとやすみ

わかんなくても
じかんがあるさ
いそがばまわれ
またあした

「わかんない」の「わかん」に、
「みかん、やかん、じかん」が、
頭韻を踏んでいて、
リズムと面白味がある。

わらべうたはそんな歌だ。
私も学生時代に研究し、
そんな歌をいくつもつくった。

しかし谷川が言いたいことは、
「ゆっくりと自分で考えよう」。

私も65歳になったから、
成人になった人たちに、
言っておこう。

「脱グライダー人間」
それは自分でエンジンを持った人間だ。

さて、安倍晋三内閣が、
国民栄誉賞を二つ決定した。
将棋の羽生善治(47歳)と、
囲碁の井山裕太(28歳)。

羽生は昨2017年12月に、
永世七冠達成。
将棋界にはタイトルが七つある。
名人、竜王、王将、王位、
棋聖、棋王、王座。
それらを5期以上保持すると、
「永世」の称号が与えられる。

これは凄い記録。

一方、井山は現在、
囲碁界の七冠を独占。
名人、本因坊、棋聖、
王座、天元、碁聖、十段。

井山も七冠独占を2度達成、
さらにそれぞれに棋戦で、
4~6度タイトルを獲得して、
申し分ない。

お目出度いことだが、
囲碁将棋が一絡げにされたようで、
私としてはいまいちの気分。

安倍内閣は2013年に、
長嶋茂雄と松井秀喜に、
同時にこの賞を授与した。

今回はその2度目。

まあ、国民栄誉賞は、
内閣総理大臣賞だから、
その時点の権力者の政治的姿勢が出る。

ちなみに、国民栄誉賞を、
辞退した人物が3人いる。
プロ野球の福本豊とイチロー。
そして作曲家の古関裕而は、
故人となっていたが遺族が辞退。

福本は阪急ブレーブスの盗塁王、
イチローは言わずもがなの大リーガー。

古関は「昭和の行進曲王」と呼ばれ、
クラシックから歌謡曲、
それに応援歌・行進曲まで、
5000曲をつくった。
index.jpg古関裕而
読売巨人軍の「闘魂込めて」、
阪神タイガースの「六甲おろし」。
早稲田大学応援歌「紺碧の空」、
慶應義塾大学応援歌「我ぞ覇者」。
東京五輪の「オリンピックマーチ」、
甲子園の行進曲「栄冠は君に輝く」も。

国民栄誉賞受賞も悪くないし、
それを辞退するのも、
それはそれでいいもんだ。

賞と言えば、
アメリカのSFA2018リーダーシップ賞。
ウォルター・ロブが受賞。
ホールフーズの前CEO。
Whole Foods Market Walter Robb

The Specialty Food Associationは、
非営利団体の専門食品協会。

この協会は毎年、
3つのカテゴリーで賞を設けている。
第1がビジネスリーダーシップ部門、
第2がCitizenship部門、
第3がビジョン部門。

ウォルター・ロブは、
1991年にホールフーズに入社し、
2010年に創業者ジョン・マッケイと、
共同CEOに就任。

2017年、ロブはCEOを退任して、
二つの財団の理事長に就任した。
Whole Kids Foundationと、
Whole Cities Foundation。

そして現在も、
コンテナストアなどの非常勤取締役。

SFAリーダーシップ賞は、
「事業を通じて、
社会的利益をもたらす人々を称えるもの」

意味のある賞だが、
ちょっと「アガリ」の感もある。

私はいつも講演などで、
ウォルター・ロブの言葉を引用する。
「私たちは、
マーケットシェアの概念の代わりに、
マインドシェアを使っています。
マインドシェアとは、
顧客の心の中に占める
ホールフーズの占有率です」

なお、今年のCitizenship部門は、
Bi-Rite Marketのサム・モガナムが受賞。
サンフランシスコのインディペンデント。

授賞式は、1月21日(日)。
SFAのWinter Fancy Food Showにて。

SFAは米国内外の3500の会員をもち、
冬と夏に二度、
Fancy Food Showを開催する。

正月三が日が終わり、
成人の日の3連休が終わると、
完全に日常に戻る。

そのときにも、反骨の精神と、
マインドシェアは忘れずにいたい。

では、みなさん、今週も、
Good Monday!

〈結城義晴〉

2018年01月07日(日曜日)

日曜版【猫の目博物誌 その56】ダイコン

猫の目で見る博物誌――。
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新年おめでとうございます。
今年第1回目の猫の目博物誌は、
春の七草のひとつ、ダイコンです。

ダイコン(大根)は、
アブラナ科ダイコン属の越年草。
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英語でも「Daikon」、
あるいは「Japanese radish」。
フランス語で「Radis japonais」。

学名は、
Raphanus sativus var. longipinnatus。

肥大した根が食用となる。
種子からは油が採られる。

春の七草。
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パックを開けると、
七種類の野菜。
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その中のスズシロがダイコン。
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原産地は地中海地方や中東。
日本には弥生時代に伝わった。
古くから栽培されて、
食用として普及した。

江戸時代には大都市・江戸の近郊が、
大消費地を背景に名産地となった。
練馬、板橋、浦和、三浦半島など。

そして日本を代表する野菜となった。
だから英語でも「Daikon」。

根は太い。
その主根は肥大して、
それが食用にされる。

カブの食用部分は「胚軸」だが、
ダイコンでは、根の地上部分が胚軸。
たとえば青首大根の葉に近い緑の部分。

根には両側に一列ずつ二次根が発生する。
その痕跡がくぼんだ点の列になる。DSCN8402.JPG7

種類は多い。
しかし現在は青首大根がほとんど。

その青首大根は、
全作付面積の98%を占める。
甘みが強いし、辛みが少ないからだ。

さらに地上に伸びる性質が強いため、
収穫作業が楽で、生産性が高い。

白首大根は、胚軸が発達しない。
だから緑色の部分がない。

当然、生産性も低い。

練馬大根や三浦大根、
東京・世田谷の大蔵大根などは、
白首大根。

桜島大根は巨大な球形だが、
守口大根はゴボウのように細長い。
聖護院大根はカブのような球形。

統計上の分類としては3種類。
①春大根
②夏大根
③秋冬大根

秋冬大根が全体の7割の生産量、
春大根と夏大根が大体1割5分。

1年中、生産され、売場に並ぶ。

日本のダイコン生産量は、
ずっと減少傾向にある。

2016年の生産量は、
136万2000トン。
千葉県が15万5700トン、
北海道が14万7100トン、
青森県が12万6800トンで、
この3道県が圧倒的な産地。

鹿児島県、神奈川県、宮崎県と続くが、
47都道府県すべてで生産されるのも、
ダイコンの特徴だ。

ダイコンの味は、
「クビ」と呼ばれる葉に近い部分が、
汁が多くて甘い。
「サキ」と呼ぶ先端部分は、
逆に汁が少なくて辛い。

だからクビは生食やサラダに適していて、
サキは大根おろしなどに向いている。

100 gあたりの栄養価は18 kcalで、
カロリーは少ない。
ビタミンCに富んでいて、
鉄分、リン、カルシウムを含む。
デンプンの分解酵素「アミラーゼ」を、
多量に含有する。
その旧名が「ジアスターゼ」。

カイワレダイコンは、
ダイコンの発芽直後の胚軸と子葉である。
「スプラウト食材」と呼ばれる。

「スプラウト」(Sprout)は、
発芽野菜、新芽野菜。
種子を人為的に発芽させた新芽。

ダイコンの俳句で最も有名なのは、
高濱虚子の作品。
流れゆく大根の葉の早さかな

「花鳥諷詠」の代表句。
「自然の呼吸と虚子の呼吸が一つになった」
無私の状態を詠んだと高く評価される。

小林一茶には大根の句が多い。
大根引大根で道を教へけり
(だいこひき だいこでみちをおしえけり)

これはいい句だ。

一茶はダイコンと人間を対比させる。
大根で団十郎する子共哉

子どもがあれば爺もある。
大根を丸ごとかじる爺(じじい)

大根の俳人はやはり一茶だ。

正月の七草粥。
やさしい食べものですね。

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その中のスズシロがダイコン。
ボクはあんまり好きではなかったけれど、
おとうさんは大好きでした。

(『猫の目博物誌』〈未刊〉より by yuuki)

2018年01月06日(土曜日)

闘将星野仙一の訃報と「仕事熱心をやめた日本人」

星野仙一氏逝去。
1月4日、午前5時25分。
享年71。

現在の所属は(株)楽天野球団。
その取締役副会長。
(写真はBIGLOBEニュースより)
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だから楽天球団から訃報が発表された。
一昨年の2016年7月に、
急性膵炎を発症。
その時に、膵臓がんが判明。
昨2017年12月末から病状が悪化し、
年を越してから息を引き取った。

「最期は昼寝でもしているような
安らかな表情で
ご家族にみとられて
旅立たれました」

「息を引き取る直前まで
『コーチ会議に出られるかな』
と言っておりましたように、
最後の最後まで野球に情熱を燃やし、
野球に一生を捧げた星野副会長でした」

1947年生まれの団塊の世代。

岡山県立倉敷商業から明治大学、
そして中日ドラゴンズ。

倉敷商業野球部を改革し、
明治大学野球部では主将を務め、
ドラゴンズではエースピッチャーで、
読売ジャイアンツの10連覇を阻んだ。

既存の強者には与せず、
反骨の志をもって、
弱者にイノベーションをもたらす。
起業家精神を持つリーダーだった。

引退後はドラゴンズの監督で2度優勝、
阪神タイガースに招聘されて、
球団体質を変える変革を成し遂げて優勝、
最後に東北楽天イーグルスで優勝。
東日本大震被災地の東北の人々を、
元気づけた。

NHKの解説者としても、
「闘将」のイメージを払拭して、
頭の良さ、人柄の暖かさを出した。

低迷する企業を改革する、
専門経営者のような人物だった。

満70歳での逝去。
本当に惜しい人を亡くした。

ご冥福を祈りたい。

糸井重里の「今日のダーリン」
――ぼくが、じぶんのこととして
言い残しておきたいのは、
ドラマなんかでもよく見る
「延命装置」のことだ。
じぶんがそういう立場になったときには、
もう、自らの意志を
はっきりと言えないわけで。
医師も、家族や親しい関係者の皆さんも、
「もうここまででいいですね」とは、
なかなか言えない。
「もしかすると、
ある確率で快方に向かう」
という可能性がないのなら、
ぼく自身は楽にしてほしい
(だが、そして、そう言っているぼくも、
じぶん以外の人が
延命装置につながっている場合には、
「もうここまででいいでしょう」と
言いいにくい)。
冷たい人もいないし、
いい人ばかりなのに、
なんだかだれも
幸せにしてくれない場面について、
もう少し、近しい人たちと
話し合っておきたいと思う――

糸井らしい。

最後に一言。
「ここまで生きたい、
こんなふうに生きたいを
まず決める」

糸井は1948年生まれ。
星野仙一の一つ下。

星野こそ、
こんな風に生きたいを、
はっきり決めた男だった。

日経新聞の社説が、
気になることを書いた。
「いつの間にか
『仕事熱心』を
やめた日本人」

調査会社ギャラップが昨年公表。
仕事へのエンゲージメントの国際比較。
Engagementは、
この記事では「熱意」と訳されているが、
「従事して没頭すること」

「仕事に熱意を持って
積極的に取り組んでいる」従業員。
その比率は、日本が6%。
調査した139カ国のなかで132位。

怖ろしい結果だ。

「ほかの調査でもほぼ同様の結果」
これが一つのトレンドなのだろう。

社説は類推する。
「日本企業の収益力が低い一因は
社員の熱意不足ではないか」

これはあまりにも短絡。

「政府が旗を振る生産性革命も、
個々人が旧態依然の仕事ぶりを改め、
新たな働き方に
挑戦しようとしなければ、
絵に描いたモチに終わる」

「各人の熱意を引き出し
職場を活性化することは、
各企業にとっても
日本全体にとっても
待ったなしの課題である」

わかるけれど、当たり前。

経営者も組織のリーダーたちも、
Engagementの向上に注力している。

星野仙一も糸井重里も、
それを実現しようとした。

サム・ウォルトンの10ルール。
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第1番目にくるのが、
Commit to your business.
自分の仕事に献身せよ。

なぜか。

それが自分の幸せだから。

福澤諭吉の心訓。
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一番目に来るのが、
世の中で一番楽しく立派な事は
一生涯を貫く仕事を持つと云う事です

三番目が、
世の中で一番さびしい事は
する仕事のない事です

五番目は、
世の中で一番尊い事は
人の為に奉仕し決して恩に着せない事です

星野仙一も、
ひたすら奉仕し、
それを恩に着せない真の男だった。

合掌。

〈結城義晴〉

2018年01月05日(金曜日)

「寒の入り」の年頭所感と鍵山秀三郎「志の定義」

1月5日、寒の入り。
二十四節気の「小寒」。

暦の上で寒さが、
最も厳しくなる時期の前半。

このあと、1月20日が「大寒」。
寒さが最も厳しくなるころ。

二十四節気は、
1年を24に分ける。

だから15日刻みとなる。

今日の日本列島は、
寒さが厳しかった。

それから関東では、
地震が起こった。

毎日新聞巻頭コラム「余録」
「去年より金銀の流通あしく、
諸商売甚(はなは)だうすし。
質屋休み多し。……人心安からず」

慶応4年(1868年)正月の江戸風景。

金融流が悪い。
商売はみな薄い。
質屋まで休みが多い。
人心も安らかではない。

ちょうど今から150年前。

「その7月に東京へ改称、
9月に明治改元となる」

つまり明治維新。

18世紀以降の江戸時代の人口は、
3000万人の大台を上下していたが、
明治4年の日本の人口は約3480万人。

その人口は1900年に4384万人、
1967年に1億人を超え、
2008年の1億2808万人がピーク。

明治維新から150年後の今、
1億2670万人。
(2017年12月1日現在の概算値)
前年同月比マイナス22万人(0.17%減)

余録。
「今、人口のピークを越えた私たちが
目ざすべき文明は坂の上の空にはない。
試されるのは、内なる成熟から
未来を開く大いなる知恵である」

何とも抽象的。

月刊商人舎2017年11月号は、
免税商売に覆われていく日本
2020年!! 1億6000万人のMarketing
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この危機を乗り越えるために、
外国人観光客を「短期移民」ととらえる。
デービッド・アトキンソンさんの考え。
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国力とは「人口」である。

EUでドイツが経済力があるのは、
やや短絡的に言えば、
ドイツが一番人口が多いからだ。

日本も人口を増やさねばならない。
そのとき「短期移民」は意味がある。

私も賛成。

そのとき日本の小売サービス業は、
それに貢献することができると思う。

各社の年頭所感が発表されている。
小売業はセブン&アイ・ホールディングス。
井阪隆一社長のメッセージ。
今年、二つの点に力を注ぐという。

「第一に、先進的なITとリアル店舗を
一体化したサービスの創出です」

現在、セブン&アイは、
1日に2200万人の顧客を持つ。
セブン-イレブンの貢献が圧倒的に大きい。

今春、その第一弾として、
「新たなアプリの提供をスタート」。

さらに、
「デジタル戦略の新組織を立ち上げる」

「第二に、リアル店舗の接客、売場、商品
といった基本的なコンテンツに
さらに磨きをかけていきます」

代り映えしないがこれは、
小売業が提供する価値の基盤となる。

「100年に一度という変化に
対応を図らなければ
生き残ることはできません」

井阪さんの危機感は強い。

日経新聞に三菱商事の垣内威彦社長。
「人類が火を見つけたような
強烈な産業革命下に入っている」

「若手や中堅社員は成長の芽を伸ばし、
収益の柱に成長するような構想力を
養ってほしい」

「構想力」。
なるほど。

三井物産の安永竜夫社長。
「既存の枠組みを根底から覆す変化のなか、
常識や慣習にとらわれない『個』を
徹底的に強化する」

「個の強化」。

資生堂の魚谷雅彦社長兼CEO。
「人材開発力の強化や社員の多様化で、
イノベーション創出につなげる」

資生堂は「人材開発と多様化」

私は「志」だと思う。

鍵山秀三郎さんの「一日一話」。
PHP研究所から発刊されている。
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「志の定義」。

「一つは、『志』に向かって
行動していく過程で、
人を感動させることができているかどうか」

「もう一つは、みずからも感動しつつ、
それを継続できているかどうか」

「この二つがないと、
『志』とは言えないと思います」

「感動」――これも大事。

「志」と「欲望」について。

「志とは、高い山のように
はるかかなたにあって、
簡単に手にすることが
できないものでなければなりません」

「しかも、志に向けて
努力するそのことが、
自分自身のためになるばかりでなく、
社会のためにもなり、
国家のためにもなること」

「自分ひとりだけのためになることは、
『志』ではなく、単なる『欲望』だ」

100年に一度の変化、
人類が火を見つけたような革命、
既存の枠組みを根底から覆す変化。

そんな時こそ、
変わらない志が必須だと思う。

〈結城義晴〉

2018年01月04日(木曜日)

大発会2万3000円超と「アマゾン・ヒステリー」

今年の三が日。
正月元旦は、母のもとへ。
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横浜の夜景が美しかった。

母の描いた戌年の絵。
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そして2日はスーパームーン。
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正月も三が日が過ぎ、
今日は公官庁の御用始め、
会社の仕事始め。

暮らしは平常化してくる。

それにしても、
箱根駅伝。
青山学院大学の四連覇。
原晋(すすむ)監督の今年のテーマは、
「ハーモニー大作戦」。

よくわからんが、
選手がその気になって、
優勝してしまえば、
こっちのもの。

2位の東洋大学は、
3年連続の2位。

残念。

3位の早稲田大学も、
2年連続の3位。

青山学院のやり遂げた四連覇は、
これで歴史上、4校目。

戦前の1935年~1938年に、
日本大学が最初の四連覇。

順天堂大学は1986年~1989年に、
澤木啓祐監督の下で達成。

21世紀に入って駒澤大学が、
大八木弘明監督で2002年~2005年に。

そして青山学院大学が、
原晋監督で2015年~2018年。

しかし五連覇もある。
日本体育大学の1969年~1973年。

さらにさらに六連覇は、
1959年~1964年の中央大学。
この中央の黄金期には、
陸連の重鎮である横溝三郎や碓井哲雄、
そして岩下察男がいた。

円谷幸吉もこのころ、中央大学にいた。
東京五輪のマラソン銅メダリスト。
しかし円谷は、
自営隊体育学校にも在籍していて、
箱根には出場しなかった。

こうしてみると、
学生駅伝は監督の技量によって、
勝利や連覇が決まる。

学生は変わっていくが、
監督は変わらないからだ。

わが早稲田大学は、
伝統もあって13回優勝している。
しかし2連覇が最多。

瀬古利彦や渡辺康幸など、
名ランナーが監督になっても、
なかなか連覇はできない。

原晋青学監督は、
中国電力のサラリーマン時代には、
自称「伝説の営業マン」。
ある種のマネジメント能力をもつし、
ドラッカーの「目標管理」も使うようだ。

澤木、大八木、原。
その時代時代の若者の心をとらえる者が、
大学駅伝で成果を上げる。

スマホ時代の新入社員に悩む上司は、
毎年発刊される原晋の著書でも、
読んでみるのもいいかもしれない。

私は読まないが。

さて、「大発会」。

1年の初めの取引。
仕事始めの今日の東京株式市場。

日経平均株価は2万3000円台で、
大納会の昨年12月29日から、
上げ幅は600円を超えた。

2万3000円超は、
1992年以来、26年ぶりだとか。
600円の上げ幅は、
1996年以来。

大発会には式典が開催されるが、
来賓の麻生太郎財務・金融相。
「国民の安定的な資産形成が定着し、
貯蓄から資産への流れが
広がることを期待している」

日本経済のためにも、
資金は貯蓄され滞留するよりも、
回転するほうがよろしい。

しかし、消費されて、
お金が回転するのが、
もっとよろしい。

われわれは今年も、
その消費喚起と消費創造に、
邁進したい。

アメリカからは、
昨年のホリデーシーズンの結果が、
次々に報告されている。

アマゾン。
またまた記録的な成果。
サンクスギビングの1週間で、
プライム会員が400万人以上購買。

一番の売上げは、
アマゾンのエコー・ドット(左)。
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これは「アマゾン・エコー」の弟分商品。
Amazon Echoは、
スピーカー型音声アシスタント。
ドットはスピーカー機能を最小限にして、
外部スピーカーと接続できる。

Amazon Primeミュージックや、
Spotifyの音楽をかける。
天気やニュースを教えてくれる。
さらに簡単な質問に答えたりする。

2番はアマゾンの、
ファイアTVスティック。
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Fire TV Stickも、
Amazonが販売している。
テレビに接続して使う小さな出力機器。

Amazonプライムビデオが見られる。
プライムミュージックや、
映画やドラマ、アニメなどが見放題。
スポーツ中継専用の動画配信サービスも、
テレビの大画面で見られる。

両商品とも、アメリカで大人気。
日本でも人気が高い。

それらアマゾン商品が、
第1、第2の売れ筋だった。

アマゾンはホリデーシーズン全体で、
第三者セラーが10億以上の商品を販売。
感謝祭の5日間、1億4000万品目を販売。

2017年、世界中の配送センター規模を、
30%以上増強した。

アメリカでは、
6000台のトレーラーと32機の輸送機を、
ホリデーシーズンの配送に使った。

世界中でアマゾン・アプリの利用は、
昨年比プラス70%。

ホリデーシーズンには、
1秒間1400以上の電子機器が、
モバイルで注文された。

昨年のホリデーシーズンは、
アマゾンをさらに急成長させた。

イオン社長岡田元也さんが語るが、
アメリカの小売業界では、
「アマゾン・イフェクト」
それを超えて、
「アマゾン・ショック」
さらに、
「アマゾン・ヒステリー」、
そんな様相を呈している、

今年もアマゾンに、
右往左往させられるだろう。

しかしそのアマゾンに学ぶことも、
もちろんできる。

昨年の商人舎9月号Message。
Day Oneを忘れるな!

「Day One」の精神を忘れずにいよう。
アマゾン創業者ジェフ・ベゾスは説く。
創業1日目の燃えた日こそ「Day1」である。
そしてその精神を忘れてはならない。

1年1年を「Day1」と見なして、
努力を怠らず精進を続ける。
すなわち「初心忘るべからず」である。
能を大成した世阿弥の精神である。

だからベゾスはいつも、
「Day1」と名付けられた建物で働く。
オフィスを移転しても、
自分のいる建物にその名前を冠している。

では「Day2はどうなる?」
「Day2の危機をどうかわす?」
「その技術と戦術は何?」
会議で質問された。

ベゾスは答えた。
「Day2」とは、スタシス「停止」である。
停止の後には恐るべき衰退があり、
組織は死に至る。

だが環境変化は企業を「Day2」に押し出す。
新しくて大きなトレンドは、
素早くそれをつかまえなければならない。
それに抵抗すると、将来性を犠牲にする。

「Day2」も取り入れてこそ、
追い風を受けることができる。
しかし断じて、
「Day1」を忘れてはいけない。

「Day2」に目を向ければ、
何十年かは、繁盛するかもしれない。
しかしいずれは終わりがくる。
「Day2」だけでは続かないのだ。

「Day1」のダイナミズムを維持するため、
失敗を恐れず、辛抱強く実験を重ねる。
種を撒き、苗木を保護し、
時には冒険的な投資もする。

最後の決断は、
「これで顧客を喜ばすことができるか?」
つまり「Customer Obsession」である。
「顧客に取りつかれたようになる」ことだ。

「Day One」の精神を忘れずにいよう。
創業1日目の志、あれこそ「Day1」である。
「初心忘るべからず」
永遠にあの精神を忘れてはならない。

〈結城義晴〉

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