結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2025年11月02日(日曜日)

ワールドシリーズ最終戦の「野球少年に戻ったような感じでした」

2025Major League Baseball。
Game 7 of the World Series。

ロサンゼルス・ドジャース、
トロント・ブルージェイズ。

感動した。

ここまで3勝3敗。
ブルージェイズが押しているように見えた。

何よりも第3戦の18回延長ゲーム。
大谷翔平は2本塁打、2二塁打。
5四球で9打席連続出塁。

全打席で出塁して、
ランナーに出て走った。

メジャーリーグ史上新記録。

その直後の第4戦で先発投手となった。
もう疲れ切っていた。

第6戦で山本由伸が先発して勝利した試合も、
大谷は試合に出続けた。

そして中3日で第7戦に先発登板した。
〈写真はOfficial Los Angeles Dodgers Websiteから〉
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ブルージェイズはサイヤング賞3度獲得の、
41歳マックス・シャーザーが先発。

こちらも背水の陣。

そしてブルージェイズは全員がよく守った。

3回、大谷は安打と犠打で1死二塁。

さらにワイルドピッチで走者は三塁へ。
デーブ・ロバーツ監督はゲレーロ・ジュニアを、
申告敬遠させた。

これが裏目に出て、
ボビー・ビシェットが3点本塁打。
大谷は両手を膝に置いて落胆した。

第4戦で93球を投げ、中3日で登板。
大谷は51球を投げて、5安打、3失点、2四球。
それでも3三振をとってマウンドを降りた。chqa5okbrlxizi3sm1zt

ドジャースは直後に反撃。

連打と四球で1死満塁のチャンス。

5番テオスカー・ヘルナンデスが、
センターへ鋭いライナー。

ドールトン・バーショがダイビングキャッチ。
抜けていれば3点を返すことができたが、
犠牲フライで1点止まり。

主砲ゲレーロ・ジュニアはその後、
一塁ゴロをダイビングキャッチ。
身を挺したファインプレー。gere-do

一方、シャーザーも4回1アウトを取ると、
1失点で降板。

6回のドジャースは、
ブルージェイズ3番手投手のクリス・バシットから、
四球と安打で1死一、三塁のチャンス。
エドマンが手堅く犠牲フライを打って、
1点差に迫った。

直後の6回裏の攻撃で、
ブルージェイズは8番アーニー・クレメントが、
安打で出塁し盗塁で無死二塁。

9番のアンドレス・ヒメネスがタイムリー二塁打。
これで4対2と突き放した。

私はもう負けるかと思った。

8番アーニー・クレメントは9回にも、
左中間に二塁打。

MLB史上トップの記録を更新。
ポストシーズンで30安打。

ブルージェイズの打線はドジャースを圧倒していた。

ドジャース投手陣はまさに総力戦。
先発の四本柱が全員登板。

先発の大谷翔平とタイラー・グラスナウ、
ブレイク・スネル。

最後に9回1死一、二塁で山本由伸。
昨日の第6戦で96球を投げていたが、
中0日での登板。
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今季で引退を表明しているクレイトン・カーショウ。
「今夜のヨシがやったことは、
たぶん野球の歴史でも前例がない。
あれは人間ができるレベルではない」

しかし山本は捕手アレハンドロ・カークに、
インコースのデッドボール。
1死満塁。

ここでも私は負けたかと思った。
胸がどきどきした。

しかし続くドールトン・バーショがセカンドゴロ。
本塁で間一髪のタイミングのアウト。

続くクレメントは左中間への打球。
この回から守備に入った中堅手のアンディ・パヘスが、
左翼手キケ・ヘルナンデスとぶつかりながら好捕。

試合は延長戦に突入した。oifkmtog1oecekdpeigs

そして延長11回。
2アウトから2番ウィル・スミス。

レフトスタンドに高々とソロ本塁打を放った。
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スミスはこのシリーズの73イニングすべてに、
マスクをかぶって投手陣を支えた。

山本は延長10回を抑えて、11回。
3イニング目となった。

この回もピンチは生まれた。
先頭打者ゲレーロ・ジュニアは二塁打。
そして1死一三塁のピンチ。

デッドボールを与えていた捕手カークは、
ショートゴロ。

これをムーキー・ベッツが自ら取って、
2塁ベースを踏むと1塁へジャンピングスロー。gbetttu

そして歴史的なゲームが終わった。

打撃ではいいところが少なかったベッツは、
見事な守備を連発してチームに貢献した。

投手山本は天を仰いだ。
捕手スミスが駆け寄って、
抱き上げた。yamamotoo1

そのあとナインがマウンドに駆け寄って、
山本は揉みくちゃ。
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ブルージェイズは、
昨年のヤンキースよりも強かった。

しかしドジャースは、
ワールドシリーズ2連覇。
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山本はワールドシリーズMVP。
2009年のヤンキース松井秀喜以来、
日本人選手として2人目。
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その山本のコメント。
「野球少年に戻ったような感じでした」

本当にそんな感じだった。

心からおめでとう。
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最後に勝敗を分けたもの。

2年前のオフシーズン。
ブルージェイズは大谷翔平を獲得しようとした。
この争奪戦で最後にドジャースに負けた。
10年総額7億ドルの契約。
約1064億円。

ワールドシリーズ第1戦、
ブルージェイズは大勝した。

しかし9回に大谷が打席にはいったとき、
トロントの4万4353人の観衆が大合唱した。
「We don’t need you!」

大谷はこの最終戦にも、
淡々とマウンドに上がって、
自分の力を出そうとした。
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「お前はいらない」という大合唱にも負けず、
大谷も山本も堂々と、淡々と野球少年を貫いた。

野球の神様はそれを見ていたのだと思う。

今日の夕焼けは美しかった。
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今年のBaseballはすべて終わった。

言い知れぬ喜びとともに、
寂しさが心を満たした。
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けれど、ありがとう。
大谷翔平、山本由伸。
佐々木朗希も。

ムーキー・ベッツもフレディ・フリーマンも、
ウィル・スミスも。

クレイトン・カーショウの言葉。
「スーパースターたちが、
こんなに自分を犠牲にするチームはない」

経営も商売も同じだ。

ありがとう。

〈結城義晴〉

2025年11月01日(土曜日)

World Series第6戦の「Dodgers」とエマニュエル・トッドの予言

11月が始まった。
あと2カ月。

9月・10月と米国出張やセミナーが相次いだ。

11月と12月は特別なイベントがない。
その分、落ち着いて、
執筆などの仕事に邁進できる。

ありがたいことだ。

Major League Baseball。
2025Game 6 of the World Series。

ドジャース対ブルージェイズ。
ロサンゼルスとトロント。

これまでドジャースは2勝3敗。
もう負けられない。

エース山本由伸が満を持して先発。
第2試合は9回完投で1点に抑え、
勝利投手となった。

日本一のピッチャーは、
アメリカのワールドシリーズでも主役を務める。
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その「ヤマ・モロー」は6回を1点に抑えた。
実に見事なピッチングだった。yamamoto2

打線は3回にランナー1塁2塁。
1番打者の大谷翔平が申告敬遠で1塁に歩いた。
2番ウィル・スミスがタイムリーヒット。
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1番大谷、2番スミス、3番フレディ・フリーマン、
そして4番ムーキー・ベッツの打順。

それが奏功して、
ベッツが久しぶりのタイムリーヒット。bettu2

3点を先取した。
これが決勝点となった。

その後、デーブ・ロバーツ監督は、
早め早めの継投。

決断力が戻ってきた。

7回頭からジャスティン・ロブレスキー、
8回頭から佐々木朗希。
朗希は8回二死2塁のピンチを切り抜け、
9回にも登板したが、
無死2塁3塁の絶対絶命のピンチ。

弱気なローキが出てしまった。

ロバーツは第7戦先発のはずの、
タイラー・グラスノーをマウンドに送った。

そのグラスノーが一死を取って、
なお2塁3塁のピンチ。

強打のブルージェイズ9番アンドレス・ヒメネス。
レフトのキケ・ヘルナンデスが、
ダッシュして好捕。
そのまま2塁へ送球。getttu2

飛び出していたアディソン・バーガーを刺した。
決定的なダブルプレー。getttu1
これでゲームセット。

遊撃手ベッツが躍り上がって喜んだ。
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手に汗握る第6戦。
これで3勝3敗。

明日の最終戦は大谷翔平が先発する。x2u87ifaoidoloc6vjhi
もう、言うことはない。
全力を出し切ってほしい。

それだけだ。

さて日経新聞の「直言」
歴史人口学者エマニュエル・トッド登場。
1951年、フランス生まれ。
パンテオン・ソルボンヌ大学、パリ政治学院、
英国ケンブリッジ大学卒業。

1976年『最後の転落』は、
ソビエト連邦の崩壊を予言した。

2016年のドナルド・トランプの当選を言い当てた。
2024年、米欧の政治・社会の混迷と、
その原因を掘り下げた『西洋の敗北』が近著。71tZv7pJH6L._SL1500_

現代の「知の巨人」と呼ばれるが、
なるほど実に鋭い。

タイトルは、
米国に「暴力的衰退」の恐れ 

「今やトランプの矛盾も、
政治や国民生活への悪影響も明らかだ」

「破壊への欲求を伴う、
ニヒリズム(虚無主義)が米国を覆った。
真実を攻撃し、科学を否定し、宗教をゆがめ、
ウソや変節をあがめる
ヒトラー的な外交を展開している」

「今や米国が輩出する技術者は、
人口が半分以下のロシアより少ない。
この技術者の減少が米製造業衰退の背景で、
教育や宗教の崩壊とも絡む」

「だが米国の状況を悪化させたのは、
ドルの覇権だ」

「成功をめざす優秀な若者は
自動車や航空機産業でなく、
ドルが湧き出す魔法の泉に近い
金融や法律分野で働く」

「当然技術者は不足し製造業の衰退は続く。
問題は米産業が外国産業でなく
自国のドルと競っている点だ」

「このドルの地位ゆえ、
トランプの経済政策は
失敗する」

「米国が産業システムと金融覇権の相克から
抜け出すのは手遅れだ。
産業基盤や技術者は足りないし、
ドル覇権を放棄すれば製品を輸入する力を失い
国民が生活に窮してしまう」

ソ連の崩壊の時にも人々の見方とは違った。
「ソ連の崩壊も西側の勝利だと誤解された」

「実際は崩壊に向かう米ソの両体制のうち、
ソ連が先に崩壊しただけだ」

「だが勝ち誇った米国は、
2001年に中国を世界貿易機関(WTO)に迎え入れる
自殺行為に出た」

「米国貧困層の中核はもはや労働者ですらない。
生産活動も行わず、
アジア製の安い製品を消費して生きつなぐ
別の何かになった」

「古代ローマでエジプト産の穀物を、
配給されていた平民と同じだ」

「この状況が家族や社会、国に役立っているとの
自尊心と幸福感を人々から奪い、
自殺や薬物依存が深刻化した」

「米国の衰退は長期の傾向で、
私の関心事はむしろ、
衰退が平和裏に起きるか暴力的になるかだ」

そして現在を言う。
「乱暴な崩壊しか予想しにくい」

「内戦の可能性が指摘され、
大統領は国内の民主党系の都市に
部隊を派遣している」

「政権が国内外を区別できなくなるのは
帝国崩壊時の典型的な現象だ」

ただしそれでも米国チェーンストアは、
国民の生活を支え続けると私は信じている。

ジョンFケネディは言った。
「アメリカとソ連の差は、
スーパーマーケットがあるか否かである」

しかしトッドは続ける。
「米国が『敗北の帝国』となれば
同盟国への支配と搾取を強める可能性があり、
日本も注意が必要だ」

日本に対してもコメントを発してくれる。
「日本は明治時代、新興国として初めて、
西洋に対抗した」

「うまくいきすぎて、
西洋の植民地主義に染まり、
大戦に巻き込まれたが、
多極化した世界で
日本には特別な地位がある」

「それを生かす方策を真剣に考えるときだ」

私たちの「特別な地位」を、
私たち自身が誤解してはいけない。
過大評価してはいけない。

エマニュエル・トッドが指摘するように、
真剣に、真摯に考えねばならない。

〈結城義晴〉

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