結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2010年04月22日(木曜日)

野菜規格外品販売と百貨店・コンビニの3月実績の「雄弁は金」

今日も全国的に雨。

野菜の値段は高止まり。

ゴールデンウィーク明けまでは、
この状態が続くという予想がある。

一般顧客は、困っている。
外食産業も、深刻になってきた。

小売業は、その分、いい商売だ。

今、書店に並んでいる私の本。
『小売業界大研究』  
「小売業は、いい仕事」
「小売業は、素晴らしいビジネス」
こんなことを根本の主張にするだけでなく、
できる限り、各章に散りばめた。

小売業に若い人が入ってきてほしいし、
小売業に入ってきた若い人を励ましたかったから。

さて、その小売り各社。
規格外野菜を積極的に売り始めた。  

農林水産省の緊急調査。  
4月12日~4月16日の主要野菜の小売価格。
都道府県別に10店舗の総合スーパー、スーパーマーケット、
都合470店舗において、7品目の定番店頭価格を調べた。
だから、特売品、規格外品は除かれている。
1キロ換算の価格。
キャベツ232円(平年比20%高)、
ネギ737円(21%高)、
レタス569円(44%高)、
キュウリ519円(17%高)、
ナス649円(22%高)、
トマト725円(15%高)、
馬鈴薯348円(20%高)。  

平均2割は高い。
レタスなど4割以上の高騰。

だから規格外を積極的に集荷し、
販売合戦が繰り広げられる。

しかし、テレビや一般紙には、
イオンやセブン&アイばかり取り上げられる。

今朝のテレビでも、赤松農林水産大臣が、
イオンのジャスコ品川シーサイド店を訪問している映像を流した。
岡田元也社長もしっかりと映っていた。

かつてこんな報道のときは、
決まってダイエー碑文谷店だった。

一番であること、
そして国会やテレビ局から近いこと。

その条件を満たしている総合スーパーが、
現在は、品川のジャスコということになる。

しかし、イオンやセブン&アイばかりが、
野菜の低価格販売をしているのではない。

全国のスーパーマーケットや生協でも、
地域ごとの協力態勢で、「規格外」を提供している。

それが、もっと注目されてよい。
それをもっともっと発信すべきだ。

各団体・各協会の仕事だと思う。

さらに日常的に、規格外ではあっても、
鮮度・品質に問題のない野菜の流通は、
考えられてしかるべきだろう。

さて、百貨店とコンビニの3月実績。  

日本百貨店協会の発表では、
86社・268店舗の売上総額は前年同月比3.5%減。  

約5436億円。25カ月連続マイナス。

「店頭には活気が出てきた」という評価がある。
だから伸びた分野もある。
商品券が前年同月比で11.4%プラス。
家庭用品は3.2%プラス、
家電は3.5%プラス。

逆にずっと伸びていた「サービス」がマイナス10.5%。
衣料品はマイナス5.0%で、食品も2.1%のマイナス。

まだまだ本格的な回復には至っていない。

一方、日本フランチャイズチェーン協会の発表。
コンビニエンスストア10社。
既存店ベースの売上高は前年同月比4.9%マイナス。  

これは10カ月連続。

全店売上高は前年同月比2.6%マイナス。
9カ月連続。
総売上高は6453億5000万円。
店舗数は4万2815店と1.9%増えたが、
客数は0.4%プラス。

日本のコンビニ10社に来店する1カ月の顧客は、
11億2555万人。

凄いことです。

商品構成別の売上げで伸びているのはなぜか、
非食品で1.2%のプラス。

百貨店でもコンビニでも、
伸びる商品カテゴリーが、
少しずつ変わってきている。  

小さな変化が大きな変貌の予兆となる。

そんな予感がする。

この後、日本チェーンストア協会の3月実績が発表されるが、
来月からは、日本の食品スーパーマーケットの3協会合同で、
その月次実績数値が集計され、発表される。

大いに期待したいものだ。

野菜高騰に対応する小売業のニュース。
月間の実績数値。

1社2社で実施されることよりも、
全体で実行されることのほうが、
社会的な影響は大きい。

その全体でのアクションをまとめて、
世論に訴える。

それが「産業」としての地位を向上させることになる。

ヘンリー・ミンツバーグの『マネジャーの仕事』という本の中に、
マネジャーの役割が10、出てくる。

そのひとつが、
「スポークスマンとしてのマネジャー」。  
ミンツバーグは、マネジャーの中に、
社長やトップマネジメントを含めて論じているが、
自社のスポークスマンであると同時に、
業界のスポークスマンであり、産業全体のスポークスマンである人。

そんな人々がどんどん登場してもらいたいものだと思う。

コーネル大学ジャパンの卒業生は、
そんなトップマネジメントになってほしいものだ。

「沈黙は金、雄弁は銀」などといわれたが、
現代の知識商人は「雄弁は金」でなければならない。  

協会も団体も、
その長もその事務方も、
「雄弁は金」の時代が来たことを、
強く自覚しなければならない。

<結城義晴>  


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