結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年06月17日(金曜日)

コーネル・ジャパンのシミュレーション・ゲーム第2日、バトルの結果は如何に?

日経新聞の記事に、
「新宿伊勢丹を大規模改装」。

三越伊勢丹ホールディングス(HD)の石塚邦雄社長が語った。
都心基幹店大規模改装戦略。

まったくもって正しい見識。

まず伊勢丹新宿本店婦人服売場に、
2013年春を目途に100億円の投資をする。

その後も三越日本橋本店を改装する計画。
銀座三越の1.5倍増床、新宿伊勢丹本店、日本橋三越本店、
次々に都心大型店の改装に乗り出す。

これによって、
売上高の半分ほどを占める基幹店全店で、
大規模改装。

三越伊勢丹HDは、第1段階として、
「郊外型百貨店の不採算店の整理」を果たす。
旧三越池袋店、旧伊勢丹吉祥寺店の閉鎖。
2012年3月に新宿三越アルコット店をビックカメラに貸し出す。

第2段階として「基幹店に経営資源を集中」する。
そのために新宿本店は定期的大規模改装を図ってきた。
21世紀に入って、世界最先端のメンズ館の構築。
2007年と2008年の食品売り場などの改装。
その延長上にあるのが今回の2・3・4階の婦人服売場のリニューアル。

「自分の強み」に対して選択と集中を図る。

ピーター・ドラッカー先生が最も強調する考え方。
そして私がずっと指摘してきた戦略。

伊勢丹新宿本店の売上高は、
日本の百貨店で最高峰の2194億円

それでも前期比約マイナス2%。

越伊勢丹HD自体、
日本の百貨店最大企業で年商1兆2207億円。
しかし前年同期比マイナス6%。

百貨店は新規投資し続けなければ、
必ず落ち込む。

一方、高島屋の2011年第1四半期。
連結営業収益は、前年同期比6%減の1950億円。
連結営業利益は前年同期比3割減の28億円。

日本の百貨店売上高は、
14年連続で前年実績割れ。

東日本大震災の影響で、
3月の国内百貨店の売上高は前年同月比で15%減少。
4月は2%減、5月は3%弱の減少。

だからこそ百貨店には、
揺るぎのない基本となる成長戦略が求められ
る。

三越伊勢丹HDはそれを確定したことになる。

さて、コーネルRMPジャパン蓼科合宿の2日目。
昨夜授業の最後に提出してもらった7月の計画。

森順治先生と浅香健一先生が、
遅くまで集計とコンピュータ解析を行った。

果たして2カ月目の各チームの営業結果は、
いかに。
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授業は8時スタート。
まず、浅香先生による経営数値の講義。
短い時間だが、要点のレクチャー。
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その後、皆の心待ちにする6チームの営業成績の結果レポートの発表。

結果レポートは、「営業報告書」「決算書」の2種類。
営業報告書は、
月次損益計算書、部門別管理月報、営業状況、従業員状況からなる。

決算書はもちろん貸借対照表、損益計算書。

その結果レポートを受けて、
各チームの営業・販促、商品、人事担当の3人が、
計画と結果の検証を、それぞれに発表。
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廣田店長率いる「FVH48」店の7月の成績は、
売上アップながら、経常利益がダウン。
施策を打つも、客数も客単価も変化なし。
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岡店長率いる「スーパーこうちゃん」店は、
6月の改装効果もなく売上げダウン。
ボーナスの支払いもかさみ、大幅な赤字。
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「高錬屋」は、小竹店長のボーナス支給のこだわりがあったが、
2カ月目にして1000万超の赤字。
黒田店次長の、厳しくも、仲間の笑いを誘う反省プレゼン。
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高木女性店長の「ジョイン×ジョイン」店。
特売をうたず、地域密着型の販促催事で、
堅実な売上げながら、経常利益は6チームで一番。
高橋店次長も、釜萢人事・販促担当もニンマリ。
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「コーネル生鮮館」は福嶋店長のもと、
見事前月の赤字を脱出し、経常利益を大幅に計上。
微増ながら売上げも前月アップ。
生鮮担当の青木さんも、生鮮力強化の方針が地域に根付いてきたと分析。
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そして「フレッシュ市場」。
売上げは前月を超えたものの、
客数、客単価ともにダウン。
さらに利益も半減。
営業担当の羽倉さんは、営業力不足をどう8月の課題とするか。
右端で横を向いているのが、同店顧問の森さん。
大丈夫か?
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2カ月目の反省をもとに、
各チームは3回目、8月の施策立案に入る。
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広いホールを占めて行われたコーネル・ジャパンの授業。
なんともぜいたく。
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ホワイトボードに数字を書きながらディスカッションするFVH48店。
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販促立案をチャート上に書き起こすジョイン×ジョイン店。
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びっしり書き込まれたボードの前で、数値計画を立てる。
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女性イラストを描きながら何かを企画している高錬屋の小竹店長。
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小さくて見えないが、女性イラストは「ドアレディ」と名付けられている。
高錬屋の販促効果が期待される。
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ついに、規定のコンサルティング料5万円を支払い、
森先生に指導を受けるFVH48店。
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6チームが8月の立案をするそばで、
私の定位置となったソファのある一角で
昨日の授業の写真を整理。
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午前10時50分。全チームが提出。
笑顔がこぼれる。
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テラスでも懇親。
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芝生にひとり座り込んで、結果を待つ小竹さん。

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こちらはソファでくつろぐ面々。
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12時20分、3回目の成績レポートが発表された。

3カ月の最終結果を受けて、各チームが全員でその検証報告。

結果が良かったチームも。
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残念だったチームも。
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販促効果のなかったチームも。
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販促が功を奏したチームも。
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チームワークとコミュニケーションで。
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大いにゲームを楽しみ、マネジメントを学んだ。
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フレッシュ市場店の森顧問の反省。
「他店を十二分に視察していたが、自店を見忘れていた」
会場は爆笑。

実行の第三期生、みんな、
すばらしいプレゼンテーションだった。
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全ての発表を聞き終えて、
審査委員の4人は別室で協議。
各チームの成績、プレゼンテーション能力などを総合的に判断し、
6チームの順位が決定。
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2日にわたって行なわれたスーパーマーケット・シミュレーション・ゲーム。
プレゼンテーターは副学長。
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まずはブービー賞の「高錬屋」。
3カ月目の売上高シェアはトップだが、順位は5位。
納得がいかない小竹店長。

売上げは高まったが、
7月に多額のボーナスを支給し、
それが赤字の原因となった。
そのマネジメントがマイナス評価になった。
納得いただけただろうか。
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第4位は3カ月間ダウントレンドになってしまった「FVH48」。
2カ月連続赤字を出してしまった「スーパーこうちゃん」は6位。
(この2チームは表彰写真がなくて失礼しました)

そして「フレッシュ市場」。
海外出張の多く不在がちの小林店長を精鋭スタッフが支え、堂々の3位。
胸を張る小林店長。
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準優勝は「ジョイン×ジョイン」店。
女性店長ならではの店の「強み」を生かし、
スタッフ全員がその認識を共有し、
基本戦略を徹底した。

成績も安定していて、
高い粗利益率を維持。
四半期経常利益もトップ。
お見事。
おめでとう。
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栄えある優勝は、ジャジャ・ジャ・ジャ~ン!

福嶋店長率いる「コーネル生鮮館」。
1カ月目の赤字を、2カ月目のハード改装でカバーし、
3カ月目には他を圧して、商圏で1人勝ち。
なによりも売上高、経常利益、客数、客単価、
全ての数値を毎月、上げ続けてきた。

これが最大の評価。
審査員とチーム全員で記念写真。
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最後に荒井伸也首席講師の総評。
このゲームを通して、
トップマネジメントとしての考え方をどう学ぶべきかを語ってくださった。
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トップマネジメントのキャリアを積んだ荒井先生の指摘を、
真剣に聞く第三期生。
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荒井先生は、
「私が引き継ぎたいと思ったお店は『高錬屋』。
赤字にしてしまったようだが、
可能性が最も高い」と評価して締めくくった。
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小売業やスーパーマーケットの競争は、
商圏内におけるトップシェア争い。
それが現実的には最も重要な競争視点である。
このコーネル・ジャパンの授業は、本当によくできている。

ゲームを通し、
マネジメントを学び、
コミュニケーションを知り、
プレゼンテーション能力を試され、
そして結果を求められる。

ご協力くださった森順治先生、浅香健一先生に心から感謝したい。
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最後に第3期生の健闘に拍手を送りたい。
すべての皆さん、ありがとうございました。

<結城義晴>


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