商人舎10月号の責了と残存する者の価値

月刊商人舎10月号の責了の日。
最後の原稿を書き終えて、
デザイナーに送り、
上がってきたゲラを読んだ。
そしてすべてを責了した。
ありがとうございました。
山本恭広編集長と満足の写真。
手に持っているのは、
Message of Octoberのゲラ。
今月もいい雑誌になりました。
お役に立てる内容となりました。
発刊は10月10日金曜日です。
ご期待ください。
夜食はいきなりステーキ。
責了の後はステーキと決まっている。
生ビールで乾杯。
そして私は大好きなワイルドコンボ。
ステーキとハンバーグのコンビネーション。
それにスープとサラダ。
最後にご飯をステーキの鉄板の上で、
自分で炒めてチャーハンにする。
これが絶品。
大満足。
主治医の田嶼尚子先生が知ったら、
眉をひそめるような食事。
しかし責了した日くらいは、
こんな食事も許されると思う。
食べ、飲みながら、
来月号の相談をした。
今年はあと2号。
11月号と12月号。
そして新年1月号。
その新年号の企画は進んでいる。
11月号も12月号も、
あらかた決まっているが、
それをいかに充実させるか。
楽しみだ。
その帰り道のマクドナルド。
夜の11時なのにこの繁盛ぶり。
朝日新聞の「天声人語」
ブログのことを書く。
俳誌の「ホトトギス」は、
明治の一時期、
読者から週間分の日記を募って掲載していた。
日々感じたことや何げない光景を記録し、
多くの人に見てもらいたいというのは、
今も変わらぬ心理だろう。
ネット社会で、
その実現を飛躍的に簡単にしたのが
ブログだった。
2000年代初頭に広まり、
日記などを発信できるツールとして、
人気になった。
匿名で書かれた「保育園落ちた日本‼!」は
社会を動かした。
コラム子。
「だが栄枯盛衰は世の常である」
gooブログが11月で閉鎖される。
放っておけばデータは消える。
LINEYahoo!も既に、
ブログサービスをやめており、
「『ブログの時代は終わった』そうだ」
私はまだまだブログを続ける。
「子育てで、仕事で、病床で。
同じような境遇で
奮闘しているブログの書き込みに、
励まされた人も少なくないだろう」
「自分と誰かをつないだ見えない言葉の糸。
そんな記録が丸ごと消えてしまうとしたら、
何とも残念だ」
コラムニストの故・小田嶋隆さんの言葉。
「書くためのモチベーションは
書くことによって維持される」
私と同じだ。
書き続けているから書くことができる。
走り続けているから走ることができる。
一方、コンビニの店頭から、
書籍や雑誌が減っていく。
セブン-イレブンはトーハンが商品を届ける。
ファミリーマートとローソンは、
日販が担当していた。
本と雑誌の流通大手は複占状態だ。
トーハンと日販。
日販がコンビニ流通から撤退するから、
トーハンのほぼ独占となる。
しかしトーハンはその全てを
カバーすることができない。
だからコンビニの店頭から
少しずつ雑誌が減っていく。
そのコンビニこそが、
全国から書店を消した張本人である。
結局、本も雑誌も衰退メディアなのである。
こうしてみると私がやっていることは、
ブログも雑誌も本も、みんな衰退している。
それを読んでもらうのはありがたいことだ。
衰退していても、
完全に消滅するわけではない。
抹殺はされない。
残存者の価値は存在する。
それが私の仕事なのだと思う。
ならば残存する者の中で、
最も価値ある存在となろう。
そんな決意を、新たにする。
よろしくお願いします。
〈結城義晴〉