結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2009年11月16日(月曜日)

再び、三度「生活防衛型消費の傾向と対策」

Everybody! Good Monday!  

2009年、11月第3週。
今週末からサラリーマンは3連休。
そして来週月曜日は勤労感謝の日。

昨日15日は七五三のお祝い。
いわば子供のための日。
今日からは、働く人に感謝する日に向けた1週間。

しかし、今冬のボーナスは、激減。  

日本経済新聞社調査では、
全産業の1人当たりの支給額は前年比較14.04%マイナス。
これは昨年のマイナス0.66%に続いて2年連続で、
しかも1978年の調査開始以来、初の2桁減。

平均税込みの支給額は73万6453円。  
前年よりも約8万5000円すくない。
それでも全業種平均74万円は、大きい。
加重平均、平均年齢38.3歳というから、
皆さんも自分のボーナスと比較してもらいたい。

日本標準産業分類大分類の主要20業種のなかで、
18業種が前年比マイナス、2業種も横ばい。
すべての業種で、日本中で、
ボーナスはマイナスということ。

そのなかで、輸出関連業種が特に落ち込んだ。
自動車・部品や機械が2割減、
鉄鋼や化学なども激減した。
しかし支給額の上位3社は鉄鋼大手企業が占めたという。

いまだ重厚長大産業のボーナスは、比較的に高い。

このことはとても大事な事実。

小売業、商業、サービス業が、
勤労感謝の日まで勤労しながら、
給料やボーナス、年収が低いのでは、
これはいまだ士農工商が残っていると言ってよい。

一方、内閣府が今朝、
発表した7月・8月・9月期の国内総生産速報値。
GDP実質成長率が前期比プラス1.2%となった。  
年率換算すると、これはプラス4.8%。

4月・5月・6月期に続いて、連続のプラス成長。

内閣府は、分析している。
「経済対策の効果で個人消費が引き続き伸びた」
さらに「アジア向けを中心とした輸出の回復がGDP成長率をけん引した」

内需の寄与度はプラス0.8ポイントと貢献。
内需は18カ月ぶりにプラスとなった。

しかしこれも、政策効果によるもの。
エコカー減税やエコポイント制度など。
そのため個人消費が前期比0.7%プラス。

GDPを構成する諸要素に関しては、
設備投資1.6%プラス、
公共投資1.2%マイナス、
住宅投資は7.7%マイナス。
結局、民間在庫の寄与度はプラス0.4ポイントだった。

これに対して、輸出から輸入を差し引いた外需の寄与度は、
プラス0.4ポイント。
輸出は前期比6.4%プラス、輸入も3.4%プラスで、
外需の寄与度はプラスとなった。

国内総生産は、政府発表ではあるものの、
少しずつ、前向きになっている。
これは大事なこと。

ただし、ボーナスは激減。
だから消費者・生活者には、
貯蓄性向が高まる。
まず第一に、将来への不安対策。
次に第二に、現在の必需の品の購入。
そして第三に、ちょっと贅沢して楽しむ。

だから「今年末は厳しいし、本格化は遅い」
ただし、来年への期待は広がる。

ここで、セオリーの確認。
生活防衛型消費の傾向  
①余計なもの、必要ないものは買わない
②余分な量、必要ない量は買わない
③どうせ買うなら価値の高いものを買う
④しかも安くなくてはいけない  

スーパーマーケットの生活防衛型消費の対策  
①生きるための食品、命に直接関係のある食品
②主食とメインディッシュ
③米、パン、野菜、魚、肉、味噌、醤油
④精肉部門は、細切れ、切り落とし、ひき肉
⑤近海魚は、その日の売り切り
⑥野菜(葉菜)も売り切り
⑦おかずになる日配(おかずになる豆腐、おかずになる漬物、おかずになる佃煮)
⑧惣菜は「もう一品」から「この一品」に
⑨信用のある店の「わが店だけの商品」
⑩品質の確かなプライベートブランド
⑪良い品をどんどん安く
⑫おいしくて安い品  

まずは、勤労感謝の日まで、
お客様を喜ばせることに邁進しよう。

内需のために働く人々に、
勤労感謝の報いが、やってくる日まで。

Everybody! Good Monday!  

<結城義晴>  

2009年11月15日(日曜日)

ボクの名前はジジである[日曜版]

ボクは、猫である。
名前は、ある。
j1
ジジという。

このブログの日曜日に、
かならず登場する。

日本はヨコハマの、
ユウキヨシハルというヒトの家に、
ヤッカイになっている。
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チェンバロのうえは、すきだ。

父の名は、ジンジャー。
その父の名をもらって、
ジジとなづけられた。
fj
ちょっと、爺くさいが。

「魔女の宅急便」のジジとは、
縁もゆかりも、ない。

ポカポカとあたたかい秋の日。
ボクは、この光に包まれると、
ねむくなる。
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そしていつも、夢をみる。

姉妹たちと、一緒の夢。
cj1
じつは、ボクたちは、
三つ子である。

ねている夢。
cj2

ハッと、目がさめると、
ヨコハマの家の部屋のなか。
nj2

ボクは、いま、
親もとをはなれ、
ユウキヨシハルというヒトの家に、
ヤッカイになっている。
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それでも、ボクは、
いきている。
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ボクは、猫である。
名前は、ある。

ジジという。

<『ジジの気分』(未刊)より>  

2009年11月14日(土曜日)

朝日・読売・日経「日米首脳会談」への三者三様と商業の差異性

「バラクとユキオ」  
ファーストネームで呼び合う仲になった日米トップ。

しかし、新聞各紙の今回の来日の評価に、
かなりの温度差がある。

朝日新聞は、社説見出しで、
「新しい同盟像描く起点に」と、
非常に前向きに捉える。
「日米関係をきしませている普天間問題は先送りした。
しかし、そのことはこの会談の意義を損なうものではない」
「同盟の根幹にかかわる問題だという認識に立って、
首相にはその言葉通りの取り組みを求めたい」  

読売新聞の社説見出しは、提案型。
「同盟深化へ『普天間』の決着急げ」  
「同盟を深化させるという以上、
米海兵隊普天間飛行場の移設問題は避けて通れない。
政府は、いたずらに問題を先送りせず、
今年中に現行計画の推進を決断し、決着させるべきだ」  

一方日経新聞は手厳しいし、ちょっとエキセントリック。
社説見出しは「首脳会談が覆い隠した日米同盟の現実」  
「遅くとも年内に解決できなければ、
既に始まっている日米同盟の空洞化は止まらない」  

脅迫的な言質で、
他の記事の見出しでは「新協議 同床異夢も」と批判的。

三紙三様。

朝日の「取り組みを求めたい」
読売の「決着させるべきだ」
日経は「解決できなければ…」  

この三種類の言い回しによって、
新聞の現政権へのスタンスがよくわかる。

私は、新聞が異なる主張をもつことは、良いと思う。

ただし、各新聞の読者が、
私の読んでいる新聞はこんな根本主張を持っていると、
知っていなければならない。  

それを鮮明に読者にお知らせするのは、
各新聞の使命でもある。

このことは、
小売業やサービス業の店にも同様に突きつけられている。

同じ業態、同じ業種の店舗は、
異なる主張を持つべきだ。  

私の店にきてくださるお客様には、
こんな生活をご提案します。
こんな暮らしを保証します。

節約の暮らし、
豊かで楽しい生活、
ゆったりとした気分、
スピーディなライフスタイル。

それぞれが違っていて、いい。
違っていることに価値がある。

みんな同じことのほうが、危険ではある。

戦前の新聞が、
こぞって戦争を賛美したことを、
思い浮かべねばならない。

小売業が、サービス業が、
卸売業、製造業が、
生活財の提供業が、
すべて、同質の生活を提案する状態が生まれたとしたら、
それは、戦前の大マスコミの「大政翼賛」と同じである。

生活者の生活を破壊し、
産業を破滅させる。  

三大新聞の「日米首脳会談」への異なる評価。

あなたはどれを選ぶか。

そして商業、サービス業に従事するあなたは、
あなたの顧客たちから選ばれていることを、
知るべきであるし、喜ぶべきである。

ただし、あなたと他との違いがなければ、
十把一絡げに見られていて、
それは生活者の暮らしを破壊し、
産業を破滅させる方向に進んでいると、
受け止めるべきである。

<結城義晴>  

2009年11月13日(金曜日)

「高齢化社会」ではなく「長寿社会」と言おう。

今日は、13日の金曜日。  

今日このホームページで「林廣美の今週のお惣菜」
アップされました。

「杉山昭次郎の仙人エッセイ」も、
新作がNEW! になっています。

それから新ニュース。
「有機農法ぼちぼち日記」がリンクされました。
鈴木由紀夫の田舎へゴーゴー!

鈴木さんは、元『月刊コンビニ』編集長にして、
㈱商業界経営管理本部ゼネラルマネジャー。
新潟県佐渡で、農業を始めた元出版社幹部の面白おかしい奮闘記。
お楽しみください。

さて、13日の金曜日に、
バラク・フセイン・オバマ大統領、来日。
そのアメリカ合衆国の10月の失業率は10.2%。
二桁になった。
アメリカも「大変な時代」は続く。

日本では、昨日、平成天皇即位20周年を祝う式典。
皇后陛下の言葉のなかに印象的なところがあった。
「高齢社会という言葉は、何か、
問題としてばかり取り上げられることが多いようですが、
高齢者の多い国や社会は、望ましい社会のはずです」
こんな内容だったと思うが、
とても大切な指摘。

だから「高齢化社会」ではなく、
「長寿社会」と言うことにしよう。  

全員が全員、賛同するに違いない。

森繁久弥さんは、
「生きている者は皆、辛い」と言ったが、
それでも96歳まで生きて、大往生。
「長寿社会」の典型的な生き方を演じてみせた。

政治と行政も、忙しい。
行政刷新会議の「事業仕分け」。
テレビ放映されたパフォーマンスは、小気味いい。

映画やドラマを見ているようだ。

しかし、現実は、映画やドラマとは違う。
「事業の仕分け」は、れっきとした実務だ。
実務にしては、ドラマティック過ぎる。

それでも国民は、この変化を、
国政のイノベーションとは、
とらえているのだろうと思う。

商業の世界は、もう年末をとらえて、
「早仕掛け」のオンパレード。
百貨店は、すでに冬物衣料の「セール」に入り、
イトーヨーカ堂は、
歳暮商品の早め注文15%引きアイテムを8割増やした。

早め早めの仕掛け。
しかし、どうだろう。
ウォルマート副社長のジョン・フレミングの見立て。
「今年の年末商戦は、
厳しくて、本格化が遅い」  

早仕掛けが、いつもいつも、
功を奏するとばかりは言えない。
その年その時期、ジャスト・ミートの、
タイミングは異なる。

だから商売は面白い。
だから知識商人の出番がある。

さて昨日は、商人舎オフィスで仕事、仕事。
午後、東京・両国へ。
第一ホテル両国で、デンカポリマー主催の講演会。
このホテル、東京都墨田区横網1丁目にある。
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タイトルは「食品流通業の大変化とイノベーション」。  

現在の私の関心事は、
「寡占から複占へ」と「ニッチの多様化」。
(1)「寡占」とは少数の供給者が、
  ある一定の市場のほとんどを支配し、
  互いに競争している状態。
(2)「複占」とは、
  二者によって市場のほとんどが支配されてしまう状態。
ここでいう「ほとんど」が大切。
その中で進むのが、
(3)多様なニッチ(Niche)化
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私が今現在やっているジャーナリスティックな仕事は、
完全なるニッチ。
一方で、巨大メディアがある。
朝日新聞、日経新聞、読売新聞は、
「あらたにす」という三者共闘サイトの展開で、
四番手以下を振り落とす作戦に出ている。
寡占から複占を窺う。

その間の中途半端なメディアが、
みな、淘汰される。

ニッチは、いかに専門性を高めるか、
その専門領域で、社会的信頼性を獲得するか。

そんな意味がこもった講演だった。
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熱心に聴講していただいた。

心から、感謝したい。

講演会の後は、懇親会。
この懇親会は、変わっている。
余分な挨拶や乾杯の発声など、
形式的なことが一切ない。
まさしく、ひたすら「懇親」する。
それがとても新鮮で、良かった。

他と違うことをする。
それでいて顧客に喜ばれる。
それがイノベーション。
「イノベーションとは、
顧客にとっての価値の創造である」  

<ピーター・ドラッカー>  

早め早めとエスカレートする年末プロモーションのトレンドに対して、
じっと我慢し続けて、タイミングを計る。
そして一挙に大展開する。
これも、ニッチのイノベーティブな試み。

その私の懇親の一部。
全国プラスチック食品容器工業組合事務局長の金澤信夫さん。
この専門分野の権威。
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左は、ご存知、商人舎エグゼクティブ・プロデューサー松井康彦。
8月末に㈱商業界取締役営業統括を退任したら、
もう、ある会社の社長ポストの口が来た。
受けるかどうかは、ご本人次第。

右が、中島水産㈱小売営業本部小売企画部長の田中修さん、
左は、㈱石本常務取締役の遠藤浩充さん。
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そして、この世界の重鎮・㈱川和代表取締役の川和弘行さん(右)。
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私の左は、デンカポリマー㈱常務取締役営業本部長の伊藤次郎さんと、
関東第一営業部部長の富岡和秀さん。

墨田区横網の第一ホテル両国にも、
冬の気配が迫っていた。
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自分の生き方を貫く。
自分独自の考え方を求める。

そして「長寿社会」が出来上がる。

この方向に進んでいるとしたら、
現在の不況の中の日本も、
決して悪くはない。

「長寿社会」の中で、
今月の商人舎標語は活きる。
朝に希望、昼に努力、夕に感謝。  

<結城義晴>  

2009年11月12日(木曜日)

菱食・廣田正とプラネット玉生弘昌に一致を見た「遅れた者が進んでいる不思議」

日経新聞がまたやりました。
一面トップ記事に、
企業買収ネタのスクープ。

「am/pm、ファミリーマートが買収へ」  
ファミリーマートの筆頭株主は総合商社・伊藤忠。
その伊藤忠とファミマが共同で、
エーエム・ピーエム・ジャパン(am/pm)を買収。

am/pmの親会社は、レックス・ホールディングス。
レックスは、牛角や成城石井を傘下に持つが、
そのレックスも投資会社アドバンテッジパートナーズの傘下にある。

このアドバンテッジパートナーズの意思で、
エーエム・ピーエムの売却先が検討されていたが、
それが伊藤忠&ファミマになったわけ。

上位コンビニが、セブン-イレブン・ジャパンを除いて、
総合商社系列に入ったということになる。

わかりやすいが、さらに再編は進むと、私はみる。

第一位セブン-イレブン、1万2500店、シェア28%。
セブン&アイ・ホールディングス傘下。
このグループは三井物産と関係が深い。
しかしここは対等な関係という意味合いが強い。

第二位ローソン9700店シェア22%は、三菱商事傘下。
ただし三菱商事はイオンの5%の筆頭株主で、
そのイオン傘下にミニストップがあって、これが2000店。
だからこのグループのコンビニは1万1700店となる。

そして第三位のファミリーマート7600店+エーエム・ピーエム1100店で、
新ファミリーマートは、8700店となる。

第四位は、ユニー傘下のサークルKサンクスで6200店だが、
こちらも伊藤忠がユニーに3%の出資をしているから、
伊藤忠グループのコンビニは1万4900店。

規模を狙うコンビニは、三極に収れんされつつある。

さらにイオンの電子マネー「ワオン」において、
ファミリーマートが共闘体制を築くから、
三菱商事・伊藤忠連携で、
業界最大のセブン-イレブン包囲網も構想される。

私は、「寡占」から「複占」を唱えているが、
アメリカのゼネラルマーチャンダイザーも、長らく、
第一位シアーズ、第二位ペニー、第三位ワードの時代が続いた。

日本のコンビニ業界も、
この三極体制が続きつつ、
やがて複占になっていくに違いない。

業界第七位のエーエム・ピーエム買収劇は、
その引き金となる出来事とみておいた方がいいだろう。

ただし、鹿児島県出水市の宮本商店のような、
「ニッチ」の個性豊かなコンビニも全国に多数あって、
三極だけで画一的に見えるコンビニ業界とはならない。

多様なコンビニが、
1億2700万人の日本人の生活を守りつづけるに違いない。

さて、昨日は、コーネル・ジャパン11月の第二日目。
朝9時から、講座ナンバー13。
廣田正さんの講義。  
廣田さんは㈱菱食特別顧問。
テーマは「スーパーマーケットへの卸売業からの提言」  
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「廣田の前に廣田なく、
廣田の後に廣田なし」  

私が、勝手に言い続けている廣田さんのキャッチフレーズ。
廣田さんの食品卸売業界への貢献は、
そのくらい大きくて、高くて、深い。

1955年(昭和30年)に廣田さんは社会人となった。
北洋商会という食品卸売企業に新卒で入社。
当時の北洋の年商は11億円だった。
それから54年、現在の菱食は1兆4000億円。
なんと1300倍。

この間、廣田さんは、働き続け、考え続けた。

そこから導き出された自称「一介の商人」の話。  

やはり大きくて、高くて、深かった。
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1960年代は、スーパーマーケットの誕生と成長の時代。
「不満足領域の継続は新産業をつくる」
スーパーマーケットもフード・ホールセラーも、
時代と産業と消費者の不満足を継続的に解消するところから始まった。

1970年代は、チェーン化によって急成長する小売業と広域化する卸売業。
そして1980年代はオイルショックを転機に低成長時代に。
1990年代のITの普及とロジスティックス時代、
2000年代の人口減少と高齢化社会の時代。

廣田さんの講義は、時代の変遷を正しく解析しつつ、
我々に、経営の考え方、あり方と、
時流のとらえ方を教えてくれた。

とりわけて面白かったのは、
「後進の先進性」という概念。  
廣田さんが歴史から学んだ法則。
「遅れた者こそが、
時代の最先端の考え方や技術を学びとって、
最も先進的になる」  

現在の中国やインドがそれだ。

産業界にも、「後進の先進性」の事例は山積している。

最後に類比。
ゴルフに例えると、
製造業は、ドライバーショット。
卸売業は、アプローチショット。
小売業は、パット。  

サプライチェーン全体で、力を合わせて、
消費者に満足を提供しないと、
いいスコアは出ない。

これが廣田さんのまとめ。

素晴らしかった。

まだまだ、大きくて、高くて、深い話は、
たくさんあった。

それは、いずれCDオーディオセミナーなどで、
順次、紹介していきたい。
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廣田さんには、最低10年は、
コーネル・ジャパン講師をつづけていただきたいとお願いした。
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荒井伸也先生と私が廣田さんを囲んで、写真。
ありがとうございました。

ここで、余談。
講義の中で廣田さんは、
荒井先生のホールインワンの話題をもち出された。
ゴルフのたとえ話のところで。

しかしその廣田さんご自身が、
実は今年、7月31日に湘南カントリークラブで、
ホールインワンされていた。

この写真は、ホールインワンのお二人と、
次にホールインワンするはずの男の写真となった。

さて第二番目の講座は河津司さん。
「経済産業省の流通政策」  
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河津さんは昨年のコーネル・ジャパンで、
第1期生とともに学んだ仲間。

だから日本の流通業に対する認識と、流通政策の系譜、
「まちづくり三法の意味と街を取り巻く状況」といった講義になった。
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その中の河津さんの「食品スーパー」への提言。
生活に最も身近な業態でありながら、
行政からも消費者からも「業」としての姿が見えない。
それが食品スーパーマーケット。
なぜか。
①身近なので分かった気になっている
②企業数が多い
③全国規模の業者が少ない
④「業」から外への発信が少ない
だから総合スーパーと十把一絡げに見られてしまう。

鋭くて、いい指摘。

ありがとうございました。

河津さんの次は、農林水産省から吉井巧さん。
総合食料局流通課長。
いわば農水省で最も食品流通業に精通した人。
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ふんだんな資料をもとに、全体像を綺麗に整理してくれた。
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①食品流通をめぐる情勢
②国の施策における食品流通の位置づけ
③食品流通に関する具体的施策

最後は農商工連携の促進が提起された。

最後の講座は、第二期生によるレポートの発表。
今回は、7人。
名前だけ列挙しよう。

関西スーパーマーケットの柄谷康夫さん。
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JR東日本ウォータービジネスの鈴木得彦さん。
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サンベルクスの鈴木優喜朗さん。
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万代の谷康一さん。
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伊藤軒の中井としおさん。
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マーメイドベーカリーパートナーズの三木亘さん。
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そしてキョーエイの安友健雄さん。
y
皆、良い視点と良いプレゼンだった。

それを荒井伸也首席講師が評価してくださった。
a
荒井先生の存在が、コーネル・ジャパンの価値を高める。

最後に副学長から、
二日間の簡単な総括とレポートの課題。
y
今月のコーネル・ジャパンも、
「お陰様で」、良い講座ばかりだった。
とりわけ、川野幸夫、横山清、廣田正の三先生には、
心から感謝したい。

さて私は、渋谷のセルリアンタワーホテルへ。
プラネット・ユーザー会。
まず、同社社長の玉生弘昌さんからご挨拶。
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400人の参加者の前で、基調講演。
テーマは「製配販協業化の鍵を握るもの」  
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パラダイムの転換から話を始めて、
日本の産業構造の変化、
製配販の競争と近未来の姿、
そして商品問題の潮流を語った。

最後は、この日コーネルジャパンで、
廣田正さんが総括した内容と一致した。
「サプライチェーン全体で消費者満足をつくる」
はからずも、この講演は、それがテーマとなった。
不思議なことだ。

一日のうちにデジャブが何度も起こる。

講演が終了して、さまざまな報告が行われ、
最後は、懇親会。

玉生さんとツーショット。
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この場で、実は、廣田さんのホールインワンを知った。

さらに玉生さんの話は、
コンピュータや情報産業における、
「後発の優位性」に及んだ。  

遅れた者は、レガシーをもたない。
だから優位性を有する。

これこそ、廣田さんの「後進の先進性」と一致する。

一日の中で、何度も起こるデジャブ。
「サプライチェーンと製配販と農商工連携」
「後進の先進性と後発の優位性」  

ならば私にもきっと、
ホールインワンが向こうからやってくるに違いない。

<結城義晴>  

2009年11月11日(水曜日)

コーネル・ジャパン第二期[贅沢版]川野・横山・荒井・結城連続講義

10月の「景気ウォッチャー調査」。  
2カ月ぶりに下落。

全国約1800人の商店主・中小企業経営者の「街角の景況感」を、
指標化して、景気の現状を示す。

販売側が低価格志向を強めると同時に、
購買側も家計支出を節約し、
街角景気は売上げ減を訴える。

製造業は業績が持ち直してきたといわれるが、
そこでも、価格競争は激化している。

11月、12月と、年末に向けて、
「景気のいい話」は聞かれない。

しかし、今こそ必要なのは、
「長い目」で見ること。  
景況も消費も、自分の商売も。

近視眼ではいけない。

さて、昨日からコーネル大学RMPジャパン。
RMPはリテール・マネジメント・プログラムの略。

その第二期の第2回11月講義が始まった。
東京・市ヶ谷の法政大学キャンパス。

午後12時15分から、講座ナンバー9。
「商業の理念と現代化の思想」  
講師は、副学長の結城義晴。
1
まずは、第1回講義のレポートに関して。
明日の最終講義で7人の発表者を指名。

それから講義。

商業近代化の歴史から始まって、
世界の中の小売業の位置。
そして「働きたい企業ランキング」と、
顧客満足・従業員満足。
さらに日本標準産業分類と、
「戸籍のない産業スーパーマーケット」。  
この話になると私、興奮してくる。
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最新商業統計と業態のライフサイクル。
最後に商業の理念としての『商売十訓』と、
「商業界50年宣言」。  

商業の現代化のためには、
まず理念が不可欠だと思う。
それが『商売十訓』に凝縮されている。

一 損得より先きに善悪を考えよう
二 創意を尊びつつ良い事は真似ろ
三 お客に有利な商いを毎日続けよ
四 愛と真実で適正利潤を確保せよ
五 欠損は社会の為にも不善と悟れ
六 お互いに知恵と力を合せて働け
七 店の発展を社会の幸福と信ぜよ
八 公正で公平な社会的活動を行え
九 文化のために経営を合理化せよ
十 正しく生きる商人に誇りを持て  

これは商業の近代化を推進した理念だが、
現代化の中でも貫徹されねばならない哲学だ。

その上で、現代化のために何をくみ上げるか。

私は、「知識商人」の養成であると考えている。
なぜなら、ポスト・インダストリアル社会は、
知識社会であり、その時、
知識商人こそが、主役になると信じているからだ。

31名の第二期生は、全員が熱心に聞いてくれた。
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第二番目の講座ナンバー10は、
ヤオコー会長の川野幸夫さん。
日本スーパーマーケット協会会長。
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タイトルは「『何屋』になるか」  
流通革命に触発されてこの世界に入り、
企業理念こそが経営にとってまず大事であると認識。
その上で「商売のコンセプト」を明確にする。
理念とコンセプトは、ぶれてはいけない。

マーケティングは、
十人一色から十人十色へ、
そして一人十色へ。
だから、どんな商売も専門店化の発想が必要。

ヤオコーは、ライフスタイルアソートメントストアを目指し、
そのために「個店経営」と「全員参加」の商売を構築した。
堺屋太一の「大変な時代」の果てに、
「生産者主権から生活者主権への転換」がやってきている。
生活者主権の時代こそ、小売業の出番がやってくる。
そんなストーリー。
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「お陰様で」の気持ちを会社全体で持ち続けること。
「生活者主権の、私たちの時代が来る」
川野さんの数々の言葉が印象に残った。
とりわけ理念と商売のコンセプトを貫くことの大切さが、
強調された。

講義終了後、講師控室で写真。
ありがとうございました。
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そして大塚明さんと中間徳子さん。
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大塚さんは、日本スーパーマーケット協会専務理事で、
コーネル・ジャパン講師でもある。
中間さんはFMIジャパン事務局長。

第三番目の講座番号11は、横山清さん。
アークス社長にして日本セルフ・サービス協会会長。
タイトルは「私の経営哲学 八ヶ岳連峰経営」  
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パワーポイントを駆使しての講義は、
資料もふんだんに入っていて、
アークスと横山さん自身の歴史と現状が十二分に理解できた。
そして将来への強い意志が感じられた。
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八ヶ岳連峰経営とは、
経営資源を一か所に集中して、
人材と資金を効果的に使うこと。
「関わる者は皆、取り込む」
「決めたら徹底的にやる」  
印象的な発言が、対から次に飛び出してくる。
最後に「創発」と「羽化」の概念。
「創発」とは、  
進化論を超えた新しい事態の発生や進化のこと。
横山さんは、こう定義する。
「一つひとつの小さな行動が相互に影響しあって、
クリティカル・マスに到達したときに、
予想を超えた構造変化や創造が誘発される」  

そして「羽化」
「今まで泥沼の中にいたのが、
細胞まで変わって変身し、
飛翔力を得て飛ぶようなイメージ」  

横山さんはアークスを、羽化させようとしている。

最後の言葉。
「謙虚で、まじめで、
ズルをしない方がうまくいく」  

これが、とてもよかった。

最後の講座ナンバー12は、荒井伸也首席講師。
オール日本スーパーマーケット協会会長。
テーマは「スーパーマーケット原論1」  
日本でスーパーマーケットを作るとはいかなることだったのか。
こんなサブタイトルがつけられている。
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荒井先生の講義は、いつものように理路整然。
経験に裏打ちされた理詰めの話が、
これでもかとあふれ出てくる。

アメリカのスーパーマーケットはどのようにして生まれたのか。
その歴史的理論的背景。
そしてスーパーマーケットの「日本伝来」。
その時の問題点。
日本はマネジメントの基本的な考え方に、
間違いがあった。

それはアダム・スミスからアンリ・ファヨール、
そしてフレデリック・テイラー、ヘンリー・フォード、
さらにフォレット、メイヨー、
ウィーナーからドラッカーへとつづくマネジメント理論の系譜の中の、
過渡的な規範論的マネジメント理論によって、
日本の小売業界が組織化されたからだと、
荒井先生は謎解きする。

これが、秀逸。
日本の商業の現代化のためには、
この指摘は欠かせない。

もちろん、ドラッカーは、結論を言い表しているが、
それをいかに実践し、実行するか。
荒井先生の今後の講義は、そこに収斂していく。
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だからまだまだ、序の口。
来月も続く。

最後に副学長のまとめ。
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今回は、日本のスーパーマーケットの三つの協会会長の競演だった。
そして、三人の先生の講義は、
そのまま日本のスーパーマーケットと食品産業の、
歴史と現状、理念と将来、
「変わらないものと変わるもの」を物語っていた。

明るかった東京の空も、
いつの間にか真っ暗になっていた。

濃厚な一日だった。

夜は、10時10分から、
NHK『プロフェッショナル』。  
㈱成城石井社長の大久保恒夫さんが主役。  
o13
とてもいい番組だった。
私、見ていて、涙が出てきた。
成城石井北千住店の水野店長が、
苦しみ悩み、スタッフの心をつかみ、
開いていくところ。
それを大久保さんが見守っているところ。

大久保さんの考え方が、
成城石井という小売業の会社に、
見事に反映されている。

コーネルの今年のスローガンは、
「脱グライダー人間」。
大久保さんも今期からコーネル講師の一員になっていただいたが、
エンジンをもったスーパーマーケットマンを育成しようとしている。
自分で問題解決できる「プロフェッショナル」をつくる。

私には、それが、ことのほか嬉しかった。

心から、感謝。

<結城義晴>  

2009年11月10日(火曜日)

「前車の覆るは後車の戒め」と「金融社会主義に活路なし」

毎日、言うけれど、いい天気。

さて今日から、
コーネル大学ジャパン第二期の第二回講義。
毎月、2日ずつ講義がある。

場所は、東京・市ヶ谷の法政大学。
お間違いなく。

そのコーネル・ジャパンの「伝説の第一期生」。
副級長で、今期から講師陣にも加わってくれる大久保恒夫さん。
ご存知、㈱成城石井代表取締役社長。

今夜、10時からのNHKテレビ番組に出る。
「プロフェッショナル 仕事の流儀」  
タイトルは、
「小売のすご腕が登場」
ユニクロ・無印で改革
驚き!変わるスーパーリーダー道  

是非、ご覧ください。

なお、大久保さんは、
CDオーディオセミナー「知識商人登場!」にも、
登場してもらっていて、
写真は、その時のもの。

商人舎ホームページの「知識商人登場!」のブログでも、
その主張を丁寧に語っている。

こちらもご覧いただきたい。

さて、新聞には良いコラムがある。
もちろん一面の看板コラムは、
どれも格調があって、良いが、
カッコつけすぎるのと、
いろいろなところに気を遣いすぎるのとで、
ハッキリ言って、面白みには欠ける。

その点、経済コラムは、
その都度、主張がはっきりしている。

今日の、朝日新聞の「経済気象台」と、
日経新聞の「大機小機」は、
同じテーマをとらえて面白い。  

どちらも金融庁と日本郵政に文句を言っている。
「経済気象台」は、
「前車の覆るは後車の戒め」という題。  

「金融庁に貸し渋りをチェックさせることは、
不良債権の認定を緩和させることとなり、
金融検査官の裁量権が硬軟両方向に拡大する」

「モラトリアム法案」に批判的。

「高リスクの中小企業融資に、
経験も厳格な融資規律も持たない金融機関には、
新銀行東京の悲惨な顛末(てんまつ)が、
前車の覆轍(ふくてつ)となろう」

さらに言う。
「日本郵政の委員会制度という会社統治方式では、
指名委員会が社長を指名する仕組みである。
この会社法の精神を踏みにじった大臣と、
即座に就任を受諾した元次官の順法精神には疑問符もつく」

「国民の最も保守的な層を顧客とする金融機関が、
市場への投機に走る危険は、
サブプライム問題で巨額の損失を出した農林系天下り金融機関の失敗が、
後車の戒めとなろう」

もったいぶった言い回しだが、
亀井静香と鳩山政権のやり方に注文をつけている。

一方、日経の「大機小機」。
タイトルは「金融社会主義に活路なし」  
こちらも亀井静香の「モラトリアム法案」は、
「民間金融の流れをゆがめる」と批判している。

日経は、ずっと小泉シンパだったし、財界の応援団だ。
だから、日本郵政の「郵政民営化は、
先進国では異例の巨大な公的金融を民営化し、
金融の流れを効率化、活性化するのが狙いだった」
竹中理論の擁護派である。

「この段階で金融社会主義に逆戻りしては、
金融の流れはさらに非効率になる」  

学者、マスコミこぞって、
鳩山・亀井批判。

見出しも、強烈だし、
二大新聞の経済コラムでの合唱には、
冷静に社会と経済を見つめるために、
耳を傾けておきたい。

<結城義晴>  

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