結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年06月27日(土曜日)

「なんでも対立屋」とららぽーと富士見ヤオコーのinnovation

ここのところ糸井重里が冴えている。
『ほぼ日刊イトイ新聞』

「なんでもかんでもとにかく
勝ちたい、という人がいる」
いるいる。

「ぼくは負けず嫌いなので」という嫌味な言い方。
「だいたいは得意そうに聞こえる」

そうだそうだ。

「現役の負けず嫌いをやってる人には、
『勝ちと負けに、すべてが
分けられるものじゃない』という、
それだけのことが、なかなかわからない」

うんうん。

彼らが持っている価値観は、
「よくよく考えれば、
あらゆるものに勝ち負けはある」

「ピカソとゴッホと、
勝ち負けは決められないだろう?」
これ、コンテスト型競争のことだが…。

しかし、彼らは反論する。
「ピカソもゴッホも値段がついてますよね。
どっちも同じ値段っていうことはないでしょう。
だったら、どっちかが勝ちで、
どっちかが負けです」
などというへ理屈。

糸井はさらに議論を進める。

もっと始末がわるい者。
「なんでも『敵と味方』に分けたがる人」
いるいる。

「『敵』と決めたら、もうその相手が
なにを言ってようがなにをやってようが、
『敵』のすることだから
認めてはいけないのだ」

「逆に『味方』のやることは、
まちがっていても、
ルールに違反していても
なんとかごまかしたい」

最近の政治家、
そんな具合になってきた。

その政治家に媚びる知識人も。

「あいつは敵だ。敵を倒せ」という理屈。
それがつくっていくのは、
「抜け出すことのむつかしい泥沼」。

国際問題もその傾向を強く帯びている。

糸井重里、冴えている。

その泥沼では、
「敵」が生きのびるようなことはやってはいけない、
「敵」の出してくる正しさは、絶対に認めない‥‥。

「とにかく、なんでも
二つの対立にする考えは
よくないよな」
拍手、拍手、大賛成。

私が強調するコンテスト型競争も。
フィリップ・コトラーの4つの競争者も。

その競争にはじめから参画しないものは、
自ら脱落していく。

しかしこれは、
二つの対立の競争ではない。
ランチェスター戦略ではない。

今日は、埼玉県の富士見市へ。
東武東上線鶴瀬駅からの道路が大渋滞。
そこで30分弱歩いた。
DSCN4401-5

ららぽーと富士見。DSCN4402
今年4月10日、グランドオープン。
敷地面積約15万㎡、店舗面積約8万㎡。

テナントは293店、年商目標は450億~500億円。

ショッピングセンターの前、
子どもたちが水遊び。
DSCN4405-5
神奈川県の逗子海岸は、
海開きしたというが、
子どもたちは大はしゃぎ。

その横のステージでは、
女性グループ「あゆみくりかまき」のライブに、
大人が束になって踊る。
DSCN4415-5

昨日6月26日から7月20日まで、
ららぽーとバーゲン。
DSCN4407-5
給料日あと、ボーナス支給後。
そのタイミングのバーゲン。
大渋滞の理由はここにあった。

ららぽーとの目玉は、
ヤオコーマーケット・プレース。DSCN4414-5

これまでのヤオコーも、
日本最高のレベルで洗練されていた。
DSCN4409-5
成績も上がっていた。

この店はそれを踏襲せず、
新しいチャレンジを試みた。

クレイトン・クリステンセン風に言えば、
これまでは持続的イノベーションを、
究極のところまで展開してきた。

しかし富士見のヤオコーは、
破壊的イノベーションに挑戦した。
それもヤオコーらしさで。
DSCN4410-5
破壊的イノベーションは、
危険がいっぱい。
試行錯誤の山を築く。

一般紙誌・専門誌、
ほとんどのマスメディアが、
この店舗を取り上げた。

しかしほとんどすべて、
絶賛、賞賛、礼賛。

多分、2015年度の、
ストア・オブ・ザ・イヤーに輝くに違いない。

しかし、結城義晴は、
破壊的イノベーションへの挑戦を大評価しつつ、
その危険の部分に焦点を当てたい。
試行錯誤の先を見透してみたい。

楽しみに待っていて欲しい。

ただし、断っておくが、
持続的イノベーションと、
破壊的イノベーションは、
互いに敵味方ではないし、
二つの対立でもない。

〈結城義晴〉

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