結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年06月16日(火曜日)

糸井重里・柳井正の「自分の土俵」とカレー&スパイスアクション九州

『ほぼ日刊イトイ新聞』
巻頭言は糸井重里執筆の
「今日のダーリン」。

「たいがいのことを
『じぶんの土俵』に持ち込んで、
相手をじぶんの技で
なんとかしてしまう人がいる」

いるいる。

「相手がやり投げでも、
相撲にしてしまうという感じ」

このたとえ、うまい。

なんでもゴルフにたとえて、
他人を言い負かす人。

「逆に、じぶんの土俵を持たずに、
世界平和でも宇宙でも
芸能でも事件でも、
どこでも出向いて行って
試合を続けている人もいる」

「これは、試合すること
そのものが仕事の人だ」

「なんらかの評論をしていればいいのだから、
これはこれで負け知らずだとも言える」

そこで糸井重里、自分に引きもどす。

「ぼくは『じぶんの土俵』があるのだろうか」

そして、気づく。

第1に「よその土俵に行かなくなったなぁ」

「若いころは、あちこち誘われると、
誘われていること自体が気分よくて、
いい気になって出向いて行ったものだった」

第2は、「『ほぼ日』という土俵で、
あれもこれも、望むならいくらでも
新しいことができる」

そして「じぶんの土俵の人」になった自分に、
気づく。

これは羨ましい。

最後に一言。
「大事そうで、しかも謎のことばだよ
『じぶんの土俵』って」

私も20代から、意識的に、
あちこちの土俵に上った。
決して評論家ではなかったけれど。

つまり「試合すること」を、
仕事にはしていなかったが、
それでもあちこち、土俵に上った。

シアルドールの国際審査委員会は、
苦しい土俵だったなあ。

最後はグローバル・シアルドールを、
なんとか勝ち取ったけれど。

振り返ってみると、
ほかの土俵で悪戦苦闘するのは、
自分にとって、いいことだった。

一番、ほかの土俵と感じていたのは、
実は立教大学大学院の特任教授の時だった。

ゼミ生や履修生に囲まれて、
一緒に研究したことは、
本当に良かったけれど。

昨年3月に退任して、
そして今、だんだん、
自分の土俵でばかり、
相撲を取るようになりつつある。

この毎日更新宣言ブログも、
月刊『商人舎』も、
商人舎magazineも、
自分の土俵。

定期的に執筆しているメディアも、
定期的な講演会も、
定期的な研修会も、
自分の土俵と考えれば、
年を取るごとに、
土俵は広くなったけれど、
やはり「自分の土俵の人」になった。

それでいいのか、
悪いのか。

糸井同様に、感慨深い。

さてファーストリテイリングが、
アクセンチュアと
協業することで合意した。

消費者向けサービスにおける
デジタルイノベーションの実現を目指す。
将来的には、合弁会社を設立する。

柳井正さんのコメント。
もちろん代表取締役会長兼社長。
「ファーストリテイリングは、
バーチャルとリアルが融合し、
お互いの機能がより高まった新しい産業を
創造していきたいと考えています」

オムニチャネルとは表現しない。

「従来の小売業の枠を超えた
全く新しい産業の可能性を国内外に示し、
世界最高水準のビジネスモデルを構築する」

新しい産業のためのビジネスモデルの構築。

同時に、「デジタル時代に求められる
革新的な消費者体験を実現するための
店舗の構築や物流網の整備、
イノベーションを創出できる人材の育成に
取り組んでいきます」

その原動力はデジタル化。
それによって新しいフォーマットの、
フロントシステムとバックスステム、
そしてヒューマン・リソースの充実を図る。

「新しい産業の変化は
日本だけでなくグローバルな波であり、
世界中で事業展開を進める企業にこそ、
ビジネスの仕組みを根本から
変える力があると信じています」
これはアクセンチュアのこと。

アクセンチュアは、世界に、
32万人の優秀なコンサルタントを有する。

柳井さんはいつもいつも、
新しい挑戦をしている。
それが自分の土俵を広くする。
結果として、存分に、
自分の土俵で、
自分の相撲をとっている。

「自分の土俵」。
やっぱり大事だ。

さて昨日の夜から福岡。
朝、9時に打ち合わせをして、
11時から「カレー&スパイス アクション九州」DSCN3988-5
主催はカレーアクションニッポン事務局。
後援は、三つの組織。
FOOD ACTION NIPPON推進本部、
農林水産省九州農政局、
そして公益財団法人浦上食品・食文化振興財団。
協力がハウス食品㈱。

初めに松本万里さんが挨拶。
九州農政局企画調整室室長。
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その後、藤村浩史さんが挨拶。
ハウス食品専務取締役営業本部長。

そして、講演は結城義晴。
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ほかの土俵で、
自分の相撲を取る。

テーマは、
「コンテスト型競争とバリュー・エンジニアリング」
DSCN3998-5

50分と限られた時間に、
商品問題のエッセンスを詰め込んで、
きっちりと講演した。

コモディティとノンコモディティ論。
そして脱コモディティの戦略。

この講演の中で、
カスタマー・コミュニケーションズ㈱の、
ウレコン〈売れ筋コンパス〉の資料を使った。

カテゴリーの中で、
売上げ個数が一番になるアイテムがある。
しかしリピート率は、
2番目・3番目のアイテムより低い。

これは特売にかけられる頻度が高い商品が、
コモディティ化していることを示している。

リピート率は、ある意味で、
コモディティ化の指標を示す。

時間がなかったが、
このあたりもっと、
丁寧に説明したかった。
DSCN4000-5
しかしそれでも、
語りたいことは語りきった。
ご清聴を感謝したい。

講演会のあとは、
九州の県別の野菜食材のPRが行われた。

熊本のくまモンだけは多忙で不参加だったが、
各県からゆるキャラが登場して、
場を盛り上げた。
DSCN4011-5

元福岡県のめし丸くん。DSCN4017-5
それにしても、ゆるキャラ。
ずいぶんと量産されている。

その後、第2部は、ハウス食品から、
2015マーケティング・プレゼンテーション。
食品事業一部長の佐久間淳さん。

そしてお待ちかね、
県別の野菜たっぷりカレー・メニュー賞味会。DSCN4019-5

福岡県は、
ぶなしめじ、オクラ、アスパラガスのカレー。DSCN4021-5

全員が思い思いにカレーを取り分けて、
食べる。
DSCN4024-5
とても嬉しそうな顔ばかり。
カレーというメニューには、
そんな大衆性がある。

左が大分県、右が熊本県。DSCN4026-5

福岡の温泉たまごのせ焼きカレーは、
美味だった。DSCN4027-5

一番最後は、
ハウス食品㈱福岡支店長の小島美雄さんが、
お礼の挨拶。
DSCN4031-5
私も初めて、
カレー&スパイス アクションに参加した。
よその土俵だったが、存分に楽しんだ。

帰りは福岡空港。
DSCN4032-5

久しぶりに市内が、
くっきりと見えた。
DSCN4034-5

博多湾に夕日が沈む。DSCN4036-5
つかの間の滞在だったが、
美しい故郷を誇りに思った。

〈結城義晴〉

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