結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年06月29日(月曜日)

百田尚樹「本気」発言と『私の履歴書』松本紘の「思慧と修慧」

Everybody! Good Monday!
[2015vol26]

2015年第27週、
6月最終週にして、
もう7月の始まり。

アメリカではもう、
Back-to-School商戦がスタートしている。
商人舎magazineのDaily商人舎で、
2015年Back-to-School商戦
「昨年より加速する」と全米小売業協会

日本にはこの時期、
Back-to-School商戦はない。

しかしサマーセール真っ只中。
それはweekly商人舎の、
日替わり連載・月曜朝一。
2週間販促企画。

有る無しの風を知らせて小判草
〈朝日俳壇より 神戸市・池田雅一〉
Briza_maxima0

Webの日刊・週刊商人舎は、
この句のコバンソウのようでありたい。

木漏れ日のひとつひとつが柚子の花
〈同 生駒市・島田征二〉
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商人舎magazineは、
ユズの花でもありたい。

新しき空気の中に百合の花
〈同 静岡市・松村史基〉

そして私たちはユリの花でもありたい。

月曜日の今朝、
AJSネットワークが届きました。
DSCN4503ー6
オール日本スーパーマーケット協会機関誌。
「荒井伸也会長退任のこあいさつ」が、
掲載されている。

ピーター・ドラッカーの「現代の経営」を読んで、
「すべて、この本に書いてあるとおりに
やってみよう」
若き日の荒井さんはこう決意する。

そして今、会長退任の時にも述懐する。
「スーパーマーケットは、
生まれ直せたら、
またやりたい、
最高の仕事です」

さて、先週末から騒がれている、
百田尚樹発言。
名指しされた新聞は過激に反撃。

しかし名指しされない日経新聞まで、
総合・政治欄で一言。
「作家の百田尚樹氏は28日、
大阪府泉大津市で講演し、
自民党勉強会での
『沖縄の2つの新聞はつぶさないといけない』
との自らの発言に触れ
『その時は冗談口調だったが、
今はもう本気でつぶれたらいいと思う』と話した」

百田氏も感情的になってきた。

同氏は朝日新聞の取材にも応じている。
「報道されている発言内容は事実だが、
講演で言ったのではなく、
講演後の出席議員との雑談のなかで
ポロッと出た軽口だった。
冗談のつもりで、本意ではない」

政治家との軽口も、
公衆の面前では慎むべきだろう。

「地元紙はほとんど読まないし、
自分の悪口ばっかり書くからきらいだが、
本当に潰さないといけないとまで思っていない。
出版社や新聞社はアンタッチャブルな領域で、
権力によって圧力をかけられるべきではない、
とも思っている」

そう言いながら、
日経記事にある泉大津の講演では、
「本気」と発言している。

毎日新聞は昨夜の電子版で、
百田氏の発言を続ける。
「講演では、発言が報じられて炎上し、
腹が立ったためツイッターに
『私が本当につぶれてほしいと思っているのは、
朝日新聞と毎日新聞と東京新聞』
と投稿したとも話した」
これは共同通信の報道。

百田尚樹自身が、
これでは潰れそうだ。

私は、思う。
「とにかく、なんでも
二つの対立にする考えは
よくないよな」

言論人は感情的になってはいけない。
自戒を込めて。

一方、日経新聞『私の履歴書』
今月は松本紘さん。
理化学研究所理事長で、
もと京都大学総長。

子どものころから頭が良くて、
ずっとその軌道を歩いてきた。
しかしリーダーシップがあって、
数々の重責を務めてきた。

おおいなる自慢話なのだが、
今日は「四のガクリョク」。

「ものおじしない性格で、
誰とでも上下関係をあまり意識せずに
率直に話をし、形式ばらない行動をとってきた。
親しみやすく面白い人と言われることもあれば、
煙たがられることもある。
自分でも分からないうちに目立ち、
交渉事ではタフな相手とみられてきたようだ」

最後に持論。
「日本人はもっと議論、対話の
コミュニケーション能力を高めるべきだ」

「私はこれを顎の力・顎(がく)力と呼び、
学力、額力、楽力と合わせ、
『人間の力は四つのガクリョクからなる』
と言ってきた。社会で成功する人は、
この四ガクの力が優れている」

額力は、前頭葉の力、
人の気持ちを感じ取り思いやる能力。
楽力は、何事も楽しめる能力。

このあたりの語呂合わせは、
私にはつまらない。

上から目線だ。
似鳥昭雄とは次元が違う。

ピーター・ドラッカー先生も、
『ポスト資本主義社会』の中に記している。
「マーク・トウェインが
1889年に書いた小説の主人公、
コネティカット出身のヤンキーは
教養ある人間ではなかった。
ラテン語もギリシャ語も知らず、
シェイクスピアを読んだこともなく、
『聖書』もほとんど顧みなかった。
しかし彼は、機械のことなら、
電気を起こすことから電話機をつくることまで、
すべて知っていた」

今日の四ガクよりも、先週土曜日の、
京都大学総長時のリーダー育成の話がいい。

松本さんは若手研究者の育成策を、
「白眉プロジェクト」と名づけた。

白眉は、中国の故事成語。
「兄弟の中で最も優れている者」を指す。

博士号を取得した若手研究者を、
分野を問わず年俸制の准教授・助教として
最長5年間、有期雇用採用する制度。

給与だけでなく研究費まで与える。
その額、年間最大400万円。
さらに、講義や事務管理の仕事は免除、
中間評価もなし。

一般の「博士」の認識。
その分野の広範な知見・博識を持っている人。
しかし実際は、狭い分野を細かく研究した人。
分野を絞らないと論文が書けない。
だから現在の博士はそうなってしまう。

それでもなかなか博士号は取れない。

松本さんは、専門性を持ちながら、
学識・思考力・実行力のあるリーダー育成を目指す。

チェーンストア用語でいわれるが、
スペシャリストでありながら、
ゼネラリストである人材。

そこでさらに5年一貫制の大学院をつくる。
総合生存学館「思修館」。

思修は、仏教用語「聞思修(もんししゅう)」の、
うしろの二語。

聞慧(もんえ)は聞いて得る知恵、
思慧(しえ)は思索で得る知恵、
修慧(しゅうえ)は実践によって得る知恵。

「慧」とは、仏教で 真理を明らかに知る力。

松本さんは考える。
「日本の教育は聞慧は優れているが、
思慧と修慧が足りない」

そこで「思修館」と命名。

私もいつも言う。

聞いて学ぶことも大事だが、
自分で考える。
そして行う。

考察し、実行する。

人に考えさせない教育は、
意味がない。

その上で実行させない教育は、
さらに意味がない。

学問だけでなく、
むしろ実務の世界でこそ、
「思修」が大切だ。

おおいなる自慢話より、
実践・実行してきたことのほうが、
はるかに面白いし、
説得力がある。

これも以て自戒とすべし。

考えて、行う。
考えて、行う。

では、みなさん、今週も、
Good Monday!

〈結城義晴〉

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