結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2020年01月03日(金曜日)

今年の商人舎標語「世のため、人のため」と「己のため」の意味

三が日までは年賀状でご挨拶。
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日本では、
「おめでとうございます」という。

「目出度い」と書くが、
これは当て字。

「愛でたい」が本筋で、
実用日本語表現辞典では、
「たいへんよろこばしく、
また幸せを感じているさま。
祝うべき様子」

英語は、
“Happy New Year”
あなたの新年が幸せでありますように。

日本語にすると、
「良いお年を」の感じ。

フランス語では、
“Bonne année”
シンプルだ。

Bonneは良い、
annéeは年。
つまり「良い年を」

西洋人は、
「あなたにとってよい年を」
「あなたの新年が幸せでありますように」

日本人は、
世間一般に「幸せでありますように」
「喜ばしいことですね」

言葉にその国や地域の考えが表れる。
西欧人は個人を優先する。
日本人は社会、集団、組織を考える。

今年の商人舎標語は、
「世のため、人のため」
これは極めて、
日本的な概念に見えるかもしれない。

しかし一方で、
日本の近江商人の三方良しは、
売り手良し、買い手良し、世間良し。

言い換えると、
私良し、あなた良し、天も良し。

考えてみるとこれは、
欧米的な思考法だと言える。

だから日本人にとって、
新鮮に感じられるのかもしれない。

それとも、
商売というのは、
初めから「個人的」「わたくし的」なもので、
だから近江商人はあえて、
自分の生業(なりわい)を、
社会的なものと位置づけた、
と考えられるかもしれない。

月刊商人舎2019年10月号。
[特集]Big Data×Marketing4.0
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[Cover Message]
令和と元号が変わった。若い象徴天皇が誕生した。消費税は4度目の増税で10%となった。初めての軽減税率が導入された。キャッシュレス決済がいよいよ広がっていく。ポイント制度は日本人のDNAとなりそうな勢いだ。置いてけぼりを残しつつ、変化は急進する。そしてその変化がまた「ビッグデータ」を膨大なスケールで変貌させる。こまごまとした事象の、無数とも言える変化。そのデジタル化されたデータは、こまごまと無数に近く記録され、活用を待っている。日本の流通産業はいまだマーケティング2.0の段階であるにもかかわらず、神様フィリップ・コトラーはマーケティング4.0のデジタル世界を喝破し、象限だけは4.0へと進む。この混沌こそが2020年へ向けた大潮流の本質である。そこで焦点となる「データドリブン経営」と「生活ルネサンス」を提案しよう。

お陰様で完売です。
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その[特集のまえがき]
Marketing4.0の時代観と価値観
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この記事の中で冒頭に紹介したのが、
マーケティングの発展的なコンセプト。
5段階説。
⑴生産志向コンセプト
(2)製品志向コンセプト
(3)販売志向コンセプト
(4)顧客志向コンセプト
(5)社会志向コンセプト

マーケティングそのものが、
西欧的な考え方だが、
そのマーケティングも、
「個人」から「社会」へと、
発展する。

「三方良し」の思考回路と同期している。

だから今年の標語、
「世のため、人のため」こそ、
究極のマーケティングということになる。

ただし、大事なことは、
マーケティングコンセプトの発展は、
前段階を捨ててしまう考え方ではない。

前段階を包含しつつ、
進化発展する。

製品志向コンセプトは、
生産志向コンセプトを併せ持つ。

販売志向コンセプトは、
生産志向+製品志向を前提とする。

顧客志向は、
生産+製品+販売をベースとする。

そして社会志向は、
生産+製品+販売+顧客志向の上に、
構築されるものである。

しかし私は考えた。

世のため、
人のため。

(おのれ)のため。

マーケティングの発展説は、
循環するのではないか、と。

振り子が「己のため」の極点まで行くと、
また「世のため、人のため」の極点へと、
ゆっくりと振れていく。

つまりマーケティング発展説も、
アウフヘーベンの繰り返しで、
循環していくのではないかと。

それが今年の標語の意味するところだ。

〈結城義晴〉


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