結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2008年04月01日(火曜日)

結城義晴・燃える闘病日記⑥病院の中から「ポスト資本主義社会⇒知識社会」を覗く。

今日から4月。
4月1日です。

4月は、風が入れ替わる月。

たとえば東京・横浜の関東地方。
3月までは北風が多い。
4月からは南風が多くなる。
4月は北風・南風、同じ割合。

そして、新年度に入る会社も多い。
人事異動、転職、新年度方針、新政策。

日本国中、ガソリンの値下げと消費財の値上げで、
話題は持ちきり。

普段は、価格に無頓着な層も、
今は、価格にすごく敏感になっている。

だから、わが社らしい価格政策を持ち、
それを鮮明にするとき。

わが社の政策の明確化が、
まず、なされていなければならない。
その上で、いかにその政策が、
全員に浸透しているか、
そして取引先や顧客に伝わっているか。

注目されているときに、
凛として立つ。

その心意気です。

さて、今日、
三越伊勢丹ホールディングスのスタート。

1兆5000億円を超える年商の百貨グループ誕生。
しかし私は、何度も言っている。
経営管理コストやマネジメント効果、
そして人材の厚みは出るが、
営業上、マーチャンダイジング上は、
効果は薄い。

百貨店は、ノン・コモディティを扱う商売だから。
百貨店で販売され、サービスされるものは、
たとえばガソリンというコモディティ・グッズの
真反対の商材ばかり。

規模が大きくなりすぎることは、
こと商品上、マーチャンダイジング上では、
むしろマイナスにすらなりかねない。

このあたり、間違わないように。
もちろん、新ホールディングスのトップ連には、
先刻ご承知のことと思う。

悪しからず。

ところで、昨日、
単行本の初校を読んでいて、
つくづく考えたこと。
そして、ありがたくも、わざわざ、
お見舞いに訪れてくださったイオン常務取締役の堤唯見さんと、
話し合ったこと。

単行本のタイトルは、
「お客様のために
いちばん大切なこと」

私が、昨年から使い続けているデータ。
米国の雑誌「FORTUNE」の「最も働きたい企業100社」。

これは、21世紀の今の時代を鮮明に映し出している。
これからの時代を先取りしているとも考えられる。

資本主義社会の次に来る時代。

どんな時代か。

それは、「知識社会」

ピーター・ドラッカーが、1993年、
『ポスト資本主義社会』(ダイヤモンド社)の中で、
見抜いていた。
ドラッカー

私は、無頼派の大学時代、
それでも産業社会学研究ゼミに属した。
壽里茂先生のもと、
J・S・ミルを読んだりしていた。

勤勉な学生とはとても言い難かったけれど。

昨年、恩師壽里先生は、紫綬褒章を受賞された。
早稲田大学名誉教授として悠々自適。
私たち?商人舎発足の会では、
「結城義晴君を励まし商人舎発足を祝う会」
発起人にも名を連ねて、応援していただいている。

私は、学生時代の不勉強にもかかわらず、
壽里茂ゼミ稲門会の代表幹事を仰せつかっている。

その壽里先生のもと読んだミルは、
資本主義社会が出来上がったイギリスで、
『自由論』を書いた。
「脱工業化社会」の到来を唱えた。
ミル

私には、この考え方が、しみついている気がする。

そしてその延長上に、ポスト資本主義社会、
すなわち知識社会の予見があった。

ドラッカーも言う。

「ポスト資本主義社会において、
基本的な経済資源、
すなわち生産手段は、
もはや資本でも、
天然資源でも、
労働でもない。
それは、知識である」

「知識の、
生産的使用への配賦の方法を、
知っているのは、
知識経営者であり、
知識専門家であり、
知識従業員である」

私は、「最も働きたい企業100社」には、
知識経営者がいると思う。
知識専門家がいて、
知識従業員がいると考える。

そう、私自身が入院している
東邦大学病院のように。

アメリカでウェグマンズやホールフーズに、
働きたい人が多いのは、
ウェグマンズやホールフーズが、
知識社会の中の典型的な企業だからである。
ウェグマンズやホールフーズに、
知識経営者がいて、
知識専門家がいて、
知識従業員がいるからである。

東邦大学病院に1週間以上もいるとよくわかる。

ここには知識専門家の医者や、
知識従業員の看護師や職員が、
確かに生き生きと仕事をしている。

ウェグマンズやホールフーズ、
コンテナストアやスターバックス、
そしてステーションカジノもクイック・トリップも、
脱工業化社会、ポスト資本主義社会の
知識社会の中の会社なのである。

私は、緑内障の手術を受け、
この病院に入院して、
本当によかったと思う。

ウェグマンズやホールフーズと、
東邦大学病院がつながってきたことに、
不思議なものを感じている。

これが、「商業の現代化」を説明し、
そこに日本の商業を導く軌道になる。
皆で、進むための格好の目標になる。
そう考えている。

心より、感謝。

この考え方は、
4月17日の講演会までに、もっと煮詰めて、
もっとわかりやすくして、発表します。
「小売流通サービス業が、
21世紀の日本を救う」

日本は、ポスト資本主義社会として、
知識社会になっています。
商業・サービス業が、
その意識を強く有することで、
私たちは総体として、高齢化していく日本の、
経済を回し、消費生活に活力をもたらすことによって、
この国を救うことができるのです。

<結城義晴>


2 件のコメント

  • 9月の商業界九州ゼミではお世話になります。
    講師担当になりました前田と申します。
    商人舎のことはお聞きしていましたが
    結城先生を検索していましたらこのブログがでてきましたので
    失礼ながらコメントを書かせていただきます。
    知識経営者 まだピンときませんが一般の小売業者にもつながるものですか サービス、商品知識、こだわりを経営の中心にもっていくということでしょうか
    ご本も出版されるのですね、楽しみにしております
    入院されているということでびっくりしましたが回復もお早い様子。一日も早くご快癒されますよう心よりお祈り申し上げます。

  •    前田様、ありがとうございます。
       九州ゼミ、よろしくお願いします。
       「知識経営者」や「知識専門家」。
       ちょっとわかりにくいかもしれませんね。
       難しそうに聞こえます。
       しかし、自分のお客様のことを
       いちばんよく知っているサービス業者、
       といった意味での「知識経営者」なのです。
       専門知識とはまず、お客様が望むことに対する
       知識や知恵のことです。
       魚屋さんなら、お客様のほしい魚とその食べ方、
       おいしい季節、おいしい産地などを知っている。
       本屋さんなら、このお客様の求める本はどんな本で、
       それは今、どの出版社から出ているのかを、
       よく知っている。
       それをPOPなどに丁寧に書いてくれる本屋さん。
       誰でもそんな専門家になる必要があるのです。
       それが知識社会の知識商業です。
       一般の小売業、商業こそ、知識社会の専門家で
       あるべきなのだと思います。

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