結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2008年04月02日(水曜日)

結城義晴・燃える闘病日記⑦「知識社会」の中で誇れる「知識商人」でありたい!

入院、10日目となりました。
第1回手術から、1週間。
散歩する目黒川の桜も散り始めた。
サクラ1

この東邦大学大橋病院にお世話になって、
心より感謝しています。

満開の桜も楽しみました。
一本
昨日書いたこと。
「知識社会と知識経営者、知識専門家」。

ちょっと難しく聞こえるかと、
心配になってきました。

先ごろ、あるところで講演をしました。
分かってくださる方も勿論、いらっしゃったのですが、
「あんな難しいこと知ってたら、商売なんかしていない」
という率直な声もありました。

私が、「クリティカル・マス」や「コモディティ」に関して、
時間が短かったにもかかわらず、
説明しようとしたことが原因でした。
私、大いに反省しました。

「知識経営者」「知識労働者」「知識専門家」
これも難しいのかもしれません。

どう説明しようか、よく考えてみます。
4月17日の「商人舎発足記念講演会」は4時間ありますので、
十分に解説できると、楽しみにしています。

ピーター・ドラッカー先生は、「知識社会」の知識に関して、
『ポスト資本主義社会』のなかに、このように書いています。

「夕食に招く客には教養のある人がよい。
だが、砂漠では教養のある人はいらない。
何かのやり方を知っている人がよい」

「マーク・トウェインが1889年に書いた小説の主人公、
コネティカット出身のヤンキーは教養ある人間ではなかった。
ラテン語もギリシャ語も知らず、
シェイクスピアを読んだこともなく、
『聖書』もほとんど読まなかった。
しかし彼は、機械のことなら、
電気を起こすことから電話機をつくることまで
すべて知っていた」

商売のこと、
商品のこと、
お客様のこと、
これらをよく知っている専門家。

それが、
知識社会の「知識商人」
です。

そして、
その専門知識に応じて、
体を動かして、
お客様のために動くことができる。
実行することができる。
それが「知識商人」です。

いかがでしょうか。

私の主治医は、
東邦大学医学部教授の富田剛司先生です。
プロフェッサーと言います。
執刀してくれたのが、北善幸先生。
こちらはドクターと呼ばれます。

日本を代表する眼科の専門家。
緑内障や白内障、網膜剥離のスペシャリスト。
知識だけでなく、手術の腕も、確かなもの。

こういった先生方は、
もちろん医学全般の知識はある。
しかし、その面だけでは、
普通の医学人。

先生方が、社会貢献しているのは、
専門知識と専門技術によって、なのです。

これが今、偏見なく、どんな分野でも、
それぞれに高く評価されようとしている。

「商売の世界」
「お客様のために奉仕する世界」でも。

そのために、私たち自身が、
自分の専門性を高め続けなければならない。
自分の専門性に誇りを持たねばならない。

これを「志」と呼びます。銀杏

「志定まれば、気盛んなり」

今年の私の標語ですが、それが、
「知識社会」のなかの「知識商人」に、
つながっています。

私は、強くそう考えています。

もうすぐ、退院の日がやってきそうです。

<結城義晴>


4 件のコメント

  • 結城社長、こんばんは!
    コメントありがとうございました。
    「知識商人」 今日の文章でわかりかけてきました。お客様のお役に立つ知識、専門性を高めていくことが大事である。更に知識を知るだけでなく、できる商人、行動をともなう商人でなければならない。
    ピータードラッカー氏の砂漠の例え話、知識の考え方は難しいですね。いま私たちの社会を砂漠と考えていいのでしょうか?
    知識を知っているだけではなくやはり、できる人間を求めておられるのですか。ただ専門性を深めればそれだけでも貢献できる?
    最後の志の話。商売とはお客様のために奉仕する世界であるが、自らの専門性を高め続けなければいけない。専門性に誇りを持ち続けなければいけない。すばらしいですね。感動しました!
    うちのお店は婦人服ですが私のテーマは『いつも美しく』『さらなる人格形成』です。生意気にいろいろと書いてしまいましたがお許しください。

  •    前田様、ご投稿感謝。
       ドラッカーは、産業革命以降の社会を、
       昔の人が、「砂漠」にたとえた、と言っています。
       「砂漠」のような側面を確かにもった社会です。
       それが資本主義社会。
       現在のガソリンスタンド業界の右往左往など、
       まさに砂漠です。
       ガソリンを販売することには、残念ながら、
       専門性は少ない。
       だからセルフのガソリンスタンドが10年ほど前から、
       隆盛し始めたのです。
       セルフサービスのスタンドでも、素晴らしい店は
       あります。誤解のないよう。
       そんな社会の中に、もちろん潤いのあるオアシスが、
       あちこちにあります。
       そこには、知識商人の活躍の場が、必ずあります。
       「いつも美しく」「人格形成」。いいですね。
       その意気です。応援しますよ。
       

  • 退院おめでとうございます。(^。^)
    充分な心の充電も出来たのではないですか。
    これからの活躍期待しています。
    これからは日本の小売業を如何にして「元気」にしていくかをアドバイスください。
    結城さんと一緒に全国の小売業を元気にしたいものですね。
    私も奥さんと子供が鹿児島の日本的田舎で商人をしています。元気な結城さんを楽しみにしています。

  •    宮本様、ありがとうございます。
       今年の私の目標の一つ、
       鹿児島の宮本さんのお店を訪問すること。
       楽しみにしています。
       一緒に、全国を歩くことも、企画しましょう。
       よろしくお願いします。

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