結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2023年03月06日(月曜日)

ワールドベースボールクラシックの大谷翔平の本塁打に思う

Everybody! Good Monday!
[2023vol⑩]
2023年第10週。
3月第2週で、
今日は二十四節気の「啓蟄」
啓蟄は「冬籠りの虫が這い出る」こと。
いよいよ、春が始まる。
今週の私のスケジュール。
月刊商人舎3月号の入稿が伸びて、
明日までかかることになった。
ちょっと特別なことをやっていて、
ページも増やした。
特大号になる。
値段は変わりません。

ご期待ください。

明日の火曜日から、
毎日、アポイントがあって、
金曜日には午前中に講演がある。

そのあと、午後から、
フードストアソリューションズフェアの運営委員会。

トップのみなさん、
オンラインだけれど、
お会いできるのを楽しみにしています。

さて今週水曜日の3月8日から、
ワールドベースボールクラシック。

本番が始まる。

今夜もその強化試合があった。

京セラドーム大阪で、
日本代表対阪神タイガース。

大谷翔平が三番DHで出場。
3回には片膝をついて片手でホームラン。
〈World Baseball Classicホームページより〉
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5回には詰まった当たりを、
バックスクリーンに運んで2打席連続。
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どちらも3点本塁打。
凄い打撃で度肝を抜かれた。

大谷もメジャーに行っていなければ、
ここまで成長しなかっただろう。

高いレベルの環境に身を置くことは、
何より成長を促してくれる。

メジャーに移籍したばかりの吉田正尚も、
タイムリー2塁打を放った。
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いいぞ、いいぞ。

一方、先発投手は山本由伸。

オリックスバッファローズのエースで、
日本球界の大黒柱。
投球の際に左足を上げずに、
すり足で投げる。
今シーズンから取り組む新しい投法だ。 20230306_2_1-3
解説者の広岡達郎さんは、
かつて自分が指導した投法と同じで、
理にかなっていると推奨する。
「あのすり足は私がヤクルトの監督時代に
エースだった松岡弘に教えたことだ」
一方、ご意見番の張本勲さんは、
「心配しているんだよ。
元に戻すに違いない」
しかし自分が納得するまで、
やってみるのがいい。
他に誰もやっていないことに挑むのは、
とてもいいと思う。
駄目だったら元に戻してもいい。

 どんなことも、無駄にはならない。

しかし大谷やダルビッシュ有を見ていれば、
山本由伸も早くメジャーに行きたいと、
思うに違いない。

もちろん村上宗隆も佐々木朗希も。

そして、それは止められない。

高い水準の環境。
厳しい競争。

そこに身を置くことは、
悪くはない。

それに耐え、打ち勝つ気力と体力と知力。
それがあれば想像を超えた成長がある。

ベースボールもサッカーも。
そして仕事も商売も。

私はそれをいつも感じる。

若い人たちに、
そのチャンスが与えられることを、
祈るばかりだ。

ベースボールもサッカーも、
仕事も商売も。

では、みなさん、今週も、
挑戦しよう。

厳しい環境に身を置く努力をしよう。

Good Monday!

〈結城義晴〉

2023年03月05日(日曜日)

棋王戦・藤井聡太の「詰みの見逃し事件」と渥美清の「卒業式」

原稿を抱えながらの週末。

桜の前に梅の季節だ。
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見ごろは来週か。
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いい香りがする。IMG_16813

将棋界は大きな棋戦が続く。
今日はその棋王戦第三局。
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タイトル保持者の渡辺明棋王、名人。
挑戦者は藤井聡太五冠。
竜王と王位、王将、棋聖、叡王。

その棋王戦は5番勝負で、
これまでのところ藤井の2連勝。

しかも第三局は藤井の先手。

藤井は先手番がことさら強くて、
現在、28連勝中。

しかしこの第三局は、
渡辺がうまく差し回して、
終始、優勢を維持した。

けれど、藤井が粘りに粘って、
逆転に次ぐ逆転。

実にスリリングな将棋となった。

間違いなく将棋界の二強による、
ギリギリの1分勝負が続いた。

そして藤井が本当に珍しいことに、
詰みを見逃して、
敗着を指してしまった。

藤井聡太の「詰みの見逃し」は、
世紀の大事件だ。

指してから何度も悔しがる藤井。
子どものころなら泣きじゃくるところだ。
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それほど惜しい敗着は、
2六飛車。

私はその瞬間を見ていた。

渡辺明が首の皮一枚で凌いで、
174手で勝利し、第四局に臨む。IMG_1673
その4局目は3月18日に指される。

現在、将棋界には8つのタイトルがある。
藤井聡太が五冠、渡辺が二冠、
永瀬拓也が王座を持つ。

藤井はタイトル防衛戦を闘っていて、
それはレジェンド羽生善治との王将戦。
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羽生にはタイトル100冠目がかかる。

今、藤井が3勝2敗。

その王将戦第六局は3月11日・12日。

その前に藤井は、
3月8日に名人挑戦権をかけた、
A級順位戦プレーオフを、
広瀬章人八段と戦う。

ここで勝てば、
渡辺名人に挑戦することになる。

将棋界の3月は、
大イベントが目白押しだ。

藤井聡太はまだ二十歳。
羽生善治は52歳、
渡辺明は38歳。

世代別の闘いが繰り広げられる。

私はワクワクしながら、
三人とも応援している。

こんなワクワクは、
そうあるもんじゃない。

ありがたい。

朝日新聞「折々のことば」
おとといの第2662回。

いま卒業式があちこちで開かれている。

卒業証書を渡すのではなく、
ぬくもりを渡すんです。
(永六輔『学校ごっこ』から)
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「昔の卒業式は、
もう一生会えないだろうとの前提で
臨んだものだった」

「とりわけ瑞々(みずみず)しい印象として
残っているのが、
俳優の渥美清が語ってくれた
小学校の卒業式だ」

「校長先生は卒業生らを輪にならせ、
右隣の子の手をぎゅっと握って
それを順に回していくよう言い、
ぐるっと一周した時、
“さあこれでお別れ、
さようなら”

と言った」

永六輔は2016年7月7日に死んだ。
83歳だった。
意外に長生きだった。

渥美清は1996年8月4日に没した。
68歳だった。
ずいぶん前に亡くなったんだと思った。

渥美清の卒業式。
この話は忘れられない。

それを記憶にとどめて、
短く表現できた渥美も、
書きとめた永も、
素晴らしい。

ありがとう。

〈結城義晴〉

2023年03月04日(土曜日)

バークレーボウル創業者グレン・ヤスダ氏、2020年2月20日の逝去

今年は3年ぶりにアメリカを訪れた。
1月27日から2月11日までの16日間だった。

大きな収穫があった。

しかしこのCOVID-19パンデミックの間に、
亡くなった人がいたことを知った。

それも小売業の創業者。

ひとりはジョー・コロームさん。
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このニュースは、
商人舎流通SuperNewsに載せた。
トレーダー・ジョーnews|
創業者ジョー・コローム氏(89歳)逝去

トレーダー・ジョーの創業者。

このブログでも書いた。
GEのジャック・ウェルチと
TJのジョー・コロームの訃報

1958年5月にトレーダー・ジョーを創業。
店名は自分の名前の「ジョー」。

コロームさんが考えた最初の店。
そのターゲット顧客。
“Over educated, and under paid”
高すぎる教育を受けたが、
低すぎる給与に甘んじている人たち。

このユニークなセグメンテーションと、
ターゲティング。

それに合わせたポジショニングが、
トレーダー・ジョーの本質である。

もうおひとりは、
グレン・ヤスダさん。
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2020年2月20日に85歳でご逝去。

地元San Franciscoの新聞が記事にした。
グレンヤスダ氏の死

 

バークレーボウルの創業者。

1977年、妻のダイアン・ヤスダさんと、
バークレー市のボウリング場跡地で、
最初の商売を始めた。

だから店名を「Berkeley Bowl」とした。
Bowlはbowling(ボーリング)のBowlだ。

その前は、大学で教鞭をとっていた。

開業してすぐに、
ニューヨーク・タイムズやロサンゼルス・タイムズが、
ヤスダさんの仕事ぶりや、
店の美しさ、凄さを報じていた。

1999 年に同市のセーフウェイが撤退した。
ヤスダさんはその店に移転し、
居抜きで入居した。

売場面積は2万平方フィート(約563坪)。

この店が繁盛を極めた。

週末には近隣の道路が渋滞に次ぐ渋滞。

バークレー市長はヤスダさんに懇願した。
「なんとか渋滞を解消できませんか」

そして市の西側に新たな土地を用意してくれた。

ヤスダさんはそこに2号店を開くことにした。
バークレーボウル・ウェストは、
2009 年にオープンした。
こちらは3万平方フィート(843坪)ほど。
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2008 年、ロサンゼルスタイムズが報じた。
ヤスダさんが74歳の時。
「Mrヤスダは週に 5 日間、
午前 3 時前に起きて仕事を始める」
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私は2011年の2月に訪れた。
そしてたっぷりと話を聞いた。

オープン2年ほどで、
ヤスダさんも元気だった。

写真を見せてもらった。???????????????????????????????

売場を案内してもらった。
当時、㈱阪食社長の千野和利さんも一緒だった。???????????????????????????????

2号店2階のセントラルキッチンも見せてもらった。
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成城石井のセンターと同じ、
「大きな台所」だった。DSCN7573
ここからおいしいくて、
つくりたての惣菜が売場に出された。

最後にみんなで写真を撮った。
エブリイの故岡崎雅廣さんもいた。
ハローデイの加治敬通さんも、
サンシャインチェーン本部の川崎博道さんも。
もちろん千野さんも。???????????????????????????????
私はヤスダさんと握手している。

そのヤスダさんは、
ロサンゼルスタイムズの質問に答えた。
「どのグロサリーストアもいい店です。
私たちも同じことをやっているだけです」

あくまでも真摯で謙虚なヤスダさんだった。

しかし「同じこと」を、
朝、3時から起きて、
徹底的に貫徹する。

それがバークレーボウルをつくった。

ヤスダさんの商売の手法は、
「選別値入れ」である。

東京・神田市場で生まれた、
伝統の商売の極意。
私はそれに驚いた。

現在も2店舗のままで業容は変わらない。
両店で160億円ほどを売り上げる。

現在は、ゲン・ヤスダさんが跡を継いでいる。
44歳でヤスダさんご夫妻の長男である。

グレンさんが亡くなっても、
そしてCOVID-19パンデミックの間も、
バークレーボウルの力は衰えることがなかった。IMG_1487
私はとても安心した。

グレン・ヤスダさん。
Integrityという言葉がとても似あう人だった。???????????????????????????????
心から、ご冥福を祈りたい。

合掌。

〈結城義晴〉

2023年03月03日(金曜日)

フジ「ラクア緑井」グランドオープンと丸久の「ハツトリー買収」

3月3日は雛祭り。
桃の節句。
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はる

はなをこえて
しろいくもが
くもをこえて
ふかいそらが

はなをこえ
くもをこえ
そらをこえ
わたしはいつまでものぼってゆける

はるのひととき
わたしはかみさまと
しずかなはなしをした
(谷川俊太郎『地球へのピクニック』より)
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今日は一日、商人舎オフィス。
月刊商人舎3月号の原稿執筆と入稿。

私は45年ほど雑誌編集の仕事をしている。
この間、何度かブランクがあった。

㈱商業界で専務や社長をやった5年間。

それから商人舎を設立してから、
コーネル大学ジャパンの副学長を務めた4年間、
それと重なるように立教大学大学院で、
特任教授をやっていた5年間。

この間は雑誌づくりに、
直接携わらなかった。

だから10年のブランクがあるが、
それでも35年は雑誌を編集している。

コーネルや立教に目途がついたので、
月刊商人舎を始めた。

その実質35年、通しで45年間で、
月刊誌としてはじめての試みを、
この商人舎3月号で実行する。

といっても、
過大な期待をかけられるのも、
ちょっと恥ずかしいし、困る。

それでも商人舎3月号は、
ちょっと変わった趣向になる。

そのために時間がかかる。
申し訳ない。

大胆な実験だから、
失敗するかもしれないが、
思い切ってやってみる。

仕上げを御覧(ごろう)じろ。
なんちゃって。

さて、商人舎流通スーパーニュース。
フジnews|
ラクア緑井(広島県・4671坪)3/17グランドオープン

㈱フジ・リテイリングが3月17日(金)、
広島県広島市緑井に、
期待の「ラクア緑井」をグランドオープンする。
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敷地面積は3386坪だが、
店舗面積が4671坪。
総投資額約10億9000億円で、
予定年商は約60億円。

駐車台数612台、駐輪台数470台。

昨2022年8月に第1期が開業。
以降段階的に専門店がオープンしている。

まずは、見に行かねばと思っている。

それからM&Aの話。
リテールパートナーズnews|
宮崎県の高質志向食品スーパー「ハツトリー」買収

㈱リテールパートナーズの主力企業、
㈱丸久が㈱ハツトリーを買収する。

ハツトリーは宮崎県内で6店舗を展開する。
高質スーパーマーケットの「フーデリー」5店舗、
それから生鮮の安売り店「鮮ど市場」1店。
後者はフランチャイズかボランタリーチェーン。

直近の業績は売上高77億4080万円、
営業利益4649万円、
経常利益7782万円。

営業利益率が0.6%、
経常利益率が1.0%。

この規模で黒字ならば、
立派な成績だ。

リテールパートナーズ傘下に入るのは、
ハツトリーにとってもいいことだ。

こんな案件はこれから増えてくる。

リテールパートナーズも丸久も、
田中康男社長だから、
きちんとした経営をして、
ハツトリーを戦力にするに違いない。

「シナジー効果の創出を目指す」としているが、
それは確かに実現されるだろう。

慌てず、急げ。

雛祭りなのに、
何のイベントもなく、
仕事仕事で、暮れていく。

当たり前か。

しかし、仕事をしながら、
春のひととき、
私は神様と、
静かな話をした。

商売の神様だけれど。
ありがたい。

〈結城義晴〉

2023年03月02日(木曜日)

ロピア53期方針発表会の[OIC group]への蛻変

2月の営業。

日本全体に悪かった。

私のところには、
商人舎特任研究員から、
その都度、報告が入る。

スーパーマーケットで言えば、
惣菜部門だけは何とか、
前年をクリアしているが、
あとは惨憺たる成績だ。

ヤオコー宇都宮店は、
未来のスーパーマーケットが、
惣菜屋とデリカテッセンストアになる、
と予感させるような店だ。
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惣菜は伸びている。
だから日本全体で、
悪かった2月も惣菜だけは良かった。

さらに食品の値上げが進んでいる。
日経新聞は一面トップで指摘した。

帝国データバンクの調査。

主要メーカー195社の2023年1~4月の値上げ。
食品は1万4451品目。

前年同期の2.6倍。

原材料高などが原因とされるが、
短期間の再値上げも目立つ。

理由の第1は、
原料の高騰が継続されているからだ。
代表例は鶏卵で、
4月に家庭用マヨネーズが値上げされる。

大豆などの国際価格は落ち着いている。
それでも値上げが続くのは、
第2にコスト上昇分が価格転嫁できていないためだ。

帝国データの調査では、
食品・飲料メーカーの転嫁率は、
22年12月時点で36%にとどまった。

しかし便乗値上げは許されてはならない。
それは厳しくチェックされるべきだろう。

2022年の通年で値上げ品目数は、
2万5768品目だった。

今年は8月あたりには、
累計2万品目を超える可能性がある、
と日経は警告する。

デフレからは脱却できるが、
消費者の生活は苦しくなる。

全体では賃金が上がっていないからだ。
そこで小売業の役割も重くなる。

さて今日は午後から東京・新橋。

ベルサール汐留。
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㈱ロピアホールディングスの53期方針発表会。

全チーフ以上が一堂に会した。
700名に届く人数。
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ロピアではチーフが中核となって、
店が運営されている。

だからチーフ以上に、
直接、方針を発表する。

しかも2月28日で締めた2022年度決算の結果を、
今日、2日に発表する。

このスピードがロピアの特長だ。

初めに経営理念の唱和。
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そして接客7大用語の唱和。

最後に「ありがとうございます」
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冒頭から高木勇輔代表取締役による方針発表。

ロピアグループは
現在㈱ロピアを中核に、
20社の企業から成り立つ。

このパンデミックの中で、
M&Aも進んだ。

そこで3月1日付で、
㈱ロピアホールディングスを改称した。
その名は㈱OIC group。
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OICは「オイシー」と発音する。
”おいしさ・イズ・カルチャー”の頭文字だ。

「日本の食を届け、
新たな文化をつくり、
世界の人を健やかに」

これがOICグループのミッションになる。

その後、エリアごとの営業本部長、
事業会社のトップたちが、
それぞれの事業方針を発表。
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締めは高木秀雄名誉会長のあいさつ。
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高木名誉会長の話に、
会場のチーフたちは皆、聞き入った。IMG_2699.-1JPG

方針発表会の最後は、
結城義晴の激励講演。
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コロナは確かに時間を早めた。
ロピアはコロナを追い風にした。
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1月27日から2月11日まで、
サンフランシスコ研修があった。
その報告とアメリカの大潮流の変化。
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ウォルマートも、
COVID-19パンデミックを追い風にした。

「オムニチャネルリテイラー」へと蛻変した。
マネジメント態勢を180度転換した。

そしてこの3年間で、
8733億ドル分の成長を遂げた。

それは確かな成長であった。
意図的な革新があった。

膨張ではなかった。
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ロピアも膨張であってはいけない。

「組織の成長は、
個人の成長に支えられる」

個人の成長に支えられるものは、
膨張とはならない。

最後はマザーテレサの言葉。

思考に気をつけなさい。
それはいつか言葉になるから。

言葉はいつか行動になり、
行動はいつか習慣になり、
性格になり、
それはいつか運命になるから。IMG_2717-1

最後の最後は「自ら変われ!」
Behaviors[行動・態度]を変えよう。

私のメッセージは、
アメリカ研修の最後と同じ。

みんな、頑張れ。

講演の後、高木名誉会長とツーショット。IMG_2722-1

会場を移して、懇親会は約2時間。

その場では、
52期のMVPチーフ4名が表彰された。
おめでとう。
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この4名は5月の商人舎米国研修で、
ラスベガスに派遣される。

会場でも管理部門のスタッフたちは、
高木代表と打ち合わせ。

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私も多くのロピア・ピープルと交流した。
いや、いまやOICピープルか。

この1・2月のサンフランシスコ研修に参加した、
チーフたちが次々に挨拶してくれた。

中締めは井上裕一九州営業本部長。IMG_2734-1

内田貴之さんは、
オイシーグループ取締役となった。
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高木代表も加わって3人のショット。
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毎年、この方針発表会に呼ばれて講演する。

そのたびに変化を遂げる。
ビジョンは広がり、大きくなる。

それでも膨張であってはならない。
成長でなければならない。

〈結城義晴〉

2023年03月01日(水曜日)

「徒然草」の「よき人」とサミットストア川口青木店改装の狙い

今日から3月。

大学の1年先輩のよしあきらさんが、
「弥生三月は、突然、やってきます」
と歌にした。

そういえば2月28日から、
突然のように3月1日に変わる。

しかし鎌倉時代末期に生まれ、
室町時代まで隠遁生活を送った人は、
ゆったりとした時間の中にいた。

本名、卜部兼好。
兼好法師。
その「徒然草」
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有名な「序」

つれづれなるままに日暮らし、
硯(すずり)に向かひて、
心にうつりゆくよしなしごとを、
そこはかとなく書きつくれば、
あやしうこそものぐるほしけれ。

硯は現代ならばパソコンか。

つれづれなるままに一日、
パソコンと向かい合って、
心に浮かんでは消える他愛のないことを、
とりとめもなく書きつけてみると、
不思議に気分が高ぶってくる。

そんな感じか。

私のブログと同じか。

高校時代の古文の授業は、
眠かったなあ。

でも今は、いい気分で読める。
同感できる。

その第79段。

何事も
入りたたぬさましたるぞよき。

よき人は知りたる事とて、
さのみ知り顔にやは言ふ。

どんなことも、
精通したような顔をしないのがいい。
立派な人は知っていても、
知ったかぶりをしないものだ。

片田舎よりさしいでたる人こそ、
萬の道に心得たるよしのさしいらへはすれ。

田舎者にかぎって、
万事心得たといった受け答えをする。

されば世に恥しき方もあれど、
自らもいみじと思へる気色、
かたくななり。

だからこちらが、
ひどく恥ずかしくなるほどの人もいるけれど、
自分がそれはすごいと思い込んでいるのは、
どうにも見苦しい。

よくわかる。
以て自戒とすべし。

そして第142段。

衣食尋常なる上に
僻事せん人をぞ、

真の盗人とは言ふべき。

「僻事」(ひがごと)は道理に合わないこと、悪事。

衣食が足りているのに、
そのうえで悪事を働く者こそ、
真の盗人と言うべきである。

現代の「盗人」は、
権力者である。

兼好ほどに達観はできぬが、
怒りがこみあげてくる。

兼好法師。
ときどき読んでみるのもいい。

さて商人舎流通スーパーニュース。
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3/1「サミット川口青木店」改装オープン/惣菜強化

サミットストア川口青木店。
今日リニューアルオープン。
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1999年に最初のオープン。
2004年にヤオコー川口朝日店が開業し、
その際に改装を行った。

それ以来の二度目の改装。
当時、『食品商業』で、
「三つ巴の戦い」と題して、
山本恭広編集長が取材した。

私は商業界社長だった。

売場面積は575坪で、
今から考えると少し小ぶりだが、
当時は標準タイプだ。
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今回の改装のポイントは、
生鮮部門へのグリルキッチンの増設。
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サミットが掲げる「大総菜プロジェクト」の一環。
「部門横断型MDの実験店」の位置づけだ。

鮮魚部門が仕入れた魚介と、
日配部門が仕入れた卵を材料にしたアイテム。
それが写真の「とろほっけ店内手作り弁当」
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「部門横断型商品」を拡大するために、
部門間の「マンアワー」のやりくりをどうするか、
「仕入れ原価」をどう組み立てるか。
それらの問題を仕組み化する。

その実験の場がこの店である。

スペース確保のために、
いちごの特設平台を急きょ移動した。
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岸本健店長による朝礼。05IMG_8311
今回の改装に際して着任した。
岸本店長はこの店でチーフをやっていた。
しかも部門横断型オペレーションにおいて、
人の差配が得意な店長だ。

適任である。

今回の全員の掛け声は「ラブ&ピース?」

元気がいい。

一方、徒歩6分程度のところには、
ヤオコー川越朝日店がある。
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ダブルコンコースを採用した「こってり型」。
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客数は安定している。
レジ10台のうち7台が稼働していた。

さらにヤオコーから15分ほど歩くと、
ベルク中青木店がある。
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標準的なタイプのベルクらしい店舗だ。
吊り下げPOPや価格訴求が強い。
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お客もよく入っている。

今も「三つ巴戦」であることは変わらない。
ポジショニング戦略を、
強く意識するようにはなっただろうか。

そのなかでサミットは、
「部門横断型」を高いレベルにもっていけるか。

じっくりと実験に取り組むのがいい。

よき人は知りたる事とて、
さのみ知り顔にやは言ふ。

商人は 謙虚に仕事に取り組むのがいい。

〈結城義晴〉

2023年02月28日(火曜日)

イオン「2024ランドセル」の「持続的イノベーション」

2月最後の日。

年をとってくると、
国際情勢などが以前にも増して気になる。

専門的に勉強したわけでもないのに、
メディアの情報や本などを読んで、
心配したり、嘆いたりする。

将来の日本や日本人のこと、
世界の人々のことなど、
考えてしまう。

中日新聞の「中日春秋」は、
東京新聞の「筆洗」と、
7割方同じ文章となっている。

一昨日のコラム。
「二つのマフィアが抗争を続けている。
片方のマフィアの頭領が
跡を継ぐ息子にこんな忠告をする」

「最初に(和平の)話し合いを提案してくるやつは、
誰であれ、裏切り者だ。それを忘れるな」

ん~、いい。

映画『ゴッドファーザー』の名場面。
マーロン・ブランド扮するドン・コルレオーネ。
アル・パシーノ演じる息子マイケル。

マイケルは身内のテッシオを、
裏切り者と見抜いて、難を逃れる。716ZrfJaQ-L._AC_SL1425_

コラム。
「この”仲介者”の名乗りには、
隠れた真意をよく見極める必要がある」

「中国である」

わかる、わかる。

「ロシアのウクライナ侵攻から一年。
出口の見えぬ中、
中国がロシアとウクライナの
停戦に向けて仲介役となる意向を
突然、示した」

「双方に停戦を求め、そのために
建設的な役割を果たすと意気込む」

ウクライナのゼレンスキー大統領。
中国の動きに対して、
「和平案は当事国が作るべきだ」

コラム。
「あまり気乗りしていないところを見ると。
あの映画のファンなのかもしれぬ」

いいコラムだねぇ。

ゼレンスキーは元役者だから、
当然、あの映画をよく知っている。

そして中国をテッシオだと、
見抜いている。

憂鬱な戦況の中で、
痛快なコラムだ。

商人舎流通スーパーニュース。
ラルズnews|
スーパーアークス千歳店で「フードドライブ」活動開始

㈱ラルズが「フードドライブ」活動を始める。
まずスーパーアークス千歳店で、
3月1日(水)から。

連携先は「もったいないわ・千歳」
千歳市のNPO法人である。

フードドライブとは、
家庭で余っている食品を集めて、
食品を必要としているフードバンク等の
生活困窮者支援団体、子ども食堂、
あるいは福祉施設等に寄付する活動のこと。

猫宮一久社長社長。

いい仕事です、
頑張ってほしい。

イオンnews|
2/28「’24年ランドセル」最大380種類で予約開始

イオン㈱の「ランドセル2024」

2月28日(火)から2024年の新入学生向けに、
予約受注を開始する。
13カ月前の始動。

昨2023年は3月4日に予約受注を開始したから、
どんどん早まっている。

今回は「トップバリュ かるすぽ」など、
最大約380種類の品揃え。

昨年は約360種類だったから、
20種類増えたことになる。

今年の価格帯は、
本体価格2万8000円~8万5000円。

昨年は上限が8万1800円だったから、
3200円分、高くなった。
230228_aeon1-1イオンは2001年に「24色ランドセル」を発売した。
それ以来、改革を続ける。

今年もカラーを増やしたし、
「かるすぽは約100g軽量化した。
いまや約980gから約1200g以下となった。

スクールリュック「ラクルスタイル」は、
新たに4月7日(金)から発売される。
230228_aeon2

通学スタイルの選択肢はさらに拡大される。
アイテム数は3型10種類で、
本体価格は1万4800円~2万5800円。

おじいさんの負担は増えるのだろうか。

小売業の王者は、
ランドセル販売のトップでもある。

かつてはダイエーが、
現在はイオンがその王者である。

こちらは土谷美津子イオン商品担当執行役、
もっともっといい商品を開発してください。

「持続的イノベーション」は、
こういった改善、改良のことだ。
既存のマーケットや既存の商品領域で、
顧客に求められる価値をさらに向上させること。
B009ILGWS6.01._SCLZZZZZZZ_SX500_

ランドセルやスクールリュックは、
持続的イノベーションである。

これも立派な仕事だ。

故人となったクレイトン・クリステンセン。
「幸せを求めることは、
幸せにしてあげたいと思える人、
自分を犠牲にしてでも
幸せにしてあげる価値があると思える人を
探すことでもある」

ランドセルはそんなアイテムだ。

〈結城義晴〉

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